元勇者提督   作:無し

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vsクビア

宿毛湾泊地

重巡洋艦 青葉

 

青葉「…プルートアゲイン、第二次ネットワーククライシス…ですか」

 

ヘルバ『The・Worldが原因とされるネットワーク事件、その中で最初に起きた、大規模な事件…となると、プルートアゲインかしら』

 

青葉「…私でも知ってます、ニュースで流れてました…あの日…みなとみらいでの大規模火災、陸の孤島と化したあの場所で、何千人もの死傷者が出た…」

 

ヘルバ『そうね、それが丁度、フィドヘルによるものだったかしら』

 

青葉「フィドヘル…第四相、ですか?」

 

ヘルバ『そう、第四相、運命の預言者フィドヘル、そのフィドヘルが散布したウイルスが原因で発生したのが第二次ネットワーククライシスよ』

 

青葉「……待ってください?…そのウイルスって、今散布されたら、対策できるんですか…?」

 

ヘルバ『さあ?無理だと思うけど』

 

青葉「さ、さあって…!」

 

ヘルバ『もし、フィドヘルの撃破がタイムリミットだったとしたら…自分がやるべきことが何か、今できることは何か、考えてみるべきじゃない?』

 

青葉「そんなの、過去に行ってそのウイルスを…」

 

ヘルバ『封じ込める…そうね、そうできれば良いけれど、モルガナの手先はどれも狡猾よ、それに…そんなに簡単に過去を変えて良いの?』

 

青葉「え?」

 

ヘルバ『今のところ何も起きていないみたいだけど、タイムパラドックスが起きたらどうなるのかしら』

 

青葉「そ、そんなの…」

 

ヘルバ『ウイルスの封じ込めが、不完全なままに成功したとしたら?』

 

青葉「…不完全?」

 

ヘルバ『…ハッカー、システム管理者、そしてカイト達プレイヤー…その3つが手を組み、初めてモルガナの策を超える事ができた…でも、これらが不完全なままに封じ込めたら…次は簡単に突破してくるわ』

 

…中途半端な対応策を見せる訳にはいかない、第二次ネットワーククライシスより…さらに最悪な事態を呼ばないためにも

 

青葉「……なら、本当に、そうなるのだとしたら……」

 

…これは一つの賭けでもあるのだが

 

青葉「私、フィドヘルとの決戦のタイミングでみなとみらいに行きます、確か横浜にはCC社のデータセンターがあると聞きました、そこにLSFDもあるかも…」

 

とにかく、LSFDさえ止めれば第二次ネットワーククライシスの再来は防げるはず…

 

ヘルバ『うまくいくと良いけど』

 

青葉「あっ…LSFDを仕掛けられる可能性のある場所ってわかったりしますか…!?」

 

ヘルバ『調べておくわ』

 

 

 

 

 

The・World R:1

Λサーバー 文明都市 カルミナ・ガデリカ

トキオ

 

トキオ「…なんか、タウンってこんな感じだったっけ?」

 

人通りはあるけど、活気がない…何処か暗い感じ…

 

カイト「トキオ!」

 

トキオ「あれ?カイト?…よかったぁーっ、どこにも誰も居なくて不安だったんだ!」

 

カイト「トキオ、今から時間…あったりする?」

 

トキオ「え?あ、あるけど…どこか行くの?」

 

カイト「Λサーバー、容赦なき、嘆きの竈にね…もしかしたら、危険かもしれないんだけど」

 

トキオ「行くよ!」

 

カイト「ありがとう、じゃあ2人で行こう…あ」

 

ミストラル「わあぁぁい!こんにちは〜ヽ(^o^)ノ」

 

トキオ「み、ミストラル?」

 

ミストラル「よかったーっ、知ってる人いて…だって変な奴ばっかなんたもん(T ^ T)ところで、予定ある?」

 

カイト「Λサーバー、容赦なき嘆きの竈に行くトコだけど…」

 

ミストラル「行く行く!私も行くー!!いいでしょぉぉっ!?((o(^∇^)o))」

 

カイト「……」

 

ミストラル「ここで待ってるから!行くとき声かけてね!(・◇・)/~~~」

 

トキオ「あの…ちなみにさっき言ってた変な奴って?」

 

ミストラル「んー、見たことないキャラ!「サービス残業反対ー」とか、「気の利いたこと言えってどうすれば良いんだ?」とか…」

 

カイト「CC社の人達か…一般PCに紛れてるんだ…」

 

ミストラル「???、何の話?」

 

カイト「…なんでもない、Λサーバー、容赦なき嘆きの竈に行こう」

 

 

 

 

Λサーバー 容赦なき 嘆きの 竈

 

カイト「…行こう」

 

トキオ「よーし…!」

 

モンスターを薙ぎ倒しながら進む

 

ミストラル「キミって強くなったよね〜っ!最強のプレイヤー目指してる?(*^o^*)」

 

カイト「え?」

 

ミストラル「あたしは暇潰しで、アイテム集めにモエモエだけどねー(^ ^)目指せコンプリート!なんてーっ」

 

カイト「…あのさ…前から言おうと思ってたんだけど…」

 

トキオ(カイトがあらためて事情を説明してるぞ…でも、確かミストラルって…)

 

ミストラル「うんうん、そういう設定でロールプレイしてるんだったよね」

 

トキオ(や、やっぱり…ゲーム中に意識不明とか、生身でゲームに入るとか、非現実的だもんなあ…)

 

ミストラル「好きだぁっ、そういうの、頑張れっ!(^^)/~~~」

 

カイト「……」

 

トキオ(か、カイトも諦め気味だ…)

 

少し重たい空気のまま、ダンジョンを進む

 

カイト「っ!」

 

カイトの足元から、赤い光の玉が舞い上がる

 

トキオ「こ、これ…あのとき…」

 

スケィスによって破壊され、3つに分たれた球体…

 

その球体が空中で静止し、アウラの姿を映し出す

 

ミストラル「うそぉっ…さっきの話、ホントだったんだ?」

 

カイト「わかってくれた?」

 

ミストラル「それにしてもこの子、綺麗だけど…なんか、なんかうまく言えないんだけど…生きてない」

 

アウラは空中に漂いながら、グッタリとしていて…

元気がない…というか、生気を感じられない

 

カイトの腕輪が発光し、その姿をハッキリと表す

 

カイト「……っ」

 

カイトがアウラに近づこうとした瞬間、激しいノイズが流れる

 

トキオ「えっ?!」

 

ミストラル「うわっちゃっちゃ……なんじゃこりゃ〜!?」

 

地鳴りとともに辺りの景色が切り替わる

 

足元は魔法陣でできた狭い陸地

そして、周囲はどこまでも続く暗雲に包まれている…

遥か下に広がる暗黒の大地も、何もかもが異常だった

 

カイト「…上…!」

 

カイトに言われて見上げると…

青紫に発光する植物の根の様な巨大な…化け物

 

カイト「これが…?」

 

化け物がゆっくりと周囲を旋回するように飛んで、こちらを向く

 

カイト「これがクビア…!」

 

クビアから放たれた小さなゴモラという名前のモンスターが魔法陣の上に複数現れる

 

ミストラル「ガノドーン!」

 

トキオ「連牙・昇旋風!」

 

カイト「先にこの小さい敵を狙うんだ!」

 

トキオ「こいつ…HPがかなり多い…!」

 

ミストラル「トキオ!」

 

トキオ「え?」

 

ミストラルの支援魔法を受けて剣が発光する

 

トキオ「強化魔法(バフ)!ありがとう!!うおおおお!!」

 

大ぶりな一太刀でゴモラを一つ叩き潰す

 

トキオ「っしゃあぁーーっ!!」

 

ミストラル「いえい!」

 

カイト「次はこっちだ!」

 

カイトに合わせた連続の斬撃を放ち、次のゴモラを仕留める

 

カイト「…また出てきたか…!」

 

トキオ「でも、さっきのコアより大きい!」

 

新たに出てきたコアは、光の球の中に何かを閉じ込めたような形をしていた

そして、そのコアが別のゴモラを生み出し続ける

 

カイト「…アレを壊せば…もしかしたら!」

 

トキオ「よし…いくぞ!」

 

巨大なコアに目掛けて遠距離攻撃を放つ

 

トキオ「斬波!」

 

カイト「落雷注意、ライローム!」

 

ミストラル「ギバクドーン!」

 

一度に攻撃を叩き込む

 

カイト「効いてない…!?…魔法に耐性があるんだ…!」

 

ミストラル「っ…じゃ、じゃあ!回復に集中するね…!」

 

トキオ(…ミストラル、少し焦ってる…?)

 

カイト「ありがとう!ミストラル、可能なら攻撃のバフもお願い!」

 

ミストラル「わかった!」

 

トキオ「よし…いくぞ…!」

 

2人でミストラルの前に立ち、ゴモラの攻撃を受けながらも反撃を繰り返す

 

トキオ(カイト、やっぱり物理の攻撃力が少し低いせいでダメージがあんまり出てない…)

 

カイト「虎輪刃!…炎舞!」

 

トキオ「連牙・昇旋風!!」

 

ミストラル「2人とも!危ないよ!」

 

トキオ「え?」

 

ハッとして、クビア本体を見る

巨大な顔が大きくのけぞり、口のような部分を開き…力を溜めて…放たれる

 

カイト「アプボーブ!アプボーマ!!」

 

トキオ「っ!?……う…た、助かった…?」

 

カイト「リプス!」

 

カイトが即座に減ったHPを回復する

 

カイト「焦らないで!時間をかけて戦おう…!」

 

トキオ(攻撃までの間に全員に耐性を付与してたのか…?いつのまに…!)

 

トキオ「でも、助かった…!」

 

ミストラル「うん!よ〜し…」

 

カイト「攻撃再開だ!」

 

トキオ「カイト!合わせて!」

 

巨大なコアの足元に潜り込み、斬撃を繋げる

 

トキオ「連牙・昇旋風!」

 

コアが大きく揺れる

 

トキオ「いけぇっ!!」

 

両手の剣を叩きつけてコアを吹き飛ばす

 

カイト「追撃…雷独楽!」

 

カイトが吹き飛んだ敵をスキルで弾き返す

そしてそれをまたオレが攻撃し吹き飛ばす

 

カイト「炎舞!」

 

トキオ「っしゃあ!」

 

何度も繰り返すうちにどんどんHPを削り…

 

トキオ「ゴートゥ・ヘブン!!」

 

2本の剣で地面へと敵を叩きつける

 

トキオ「どうだ!」

 

カイト「あと少し…!え?」

 

コアがクビアの方へと帰っていく

そして、コアを回収したクビアが魔法陣から離れる

 

カイト「…逃げた…!?」

 

ヘルバ「クビアを撃退できるとは…恐れ入ったわ」

 

トキオ「うわっ!?へ、ヘルバ!」

 

カイト「ヘルバ…さん?」

 

ヘルバ「さんはいらない、そんなことより、まず、おまえがやるべきこと…」

 

カイト「やるべきこと…?」

 

ヘルバ「アウラの解放」

 

カイト「それをする事が、オルカを助けることにつながる?」

 

ヘルバ「可能性の問題だけどね、今、私に言えるのはそれだけね」

 

 

 

 

 

Λサーバー 文明都市 カルミナ・ガデリカ

 

ミストラル「…茶化しちゃってごめん……あたしってば、こんなんだから…(^_^;)」

 

カイト「ううん、大丈夫」

 

ミストラル「がんばれ、なんて言わないよ…だって、キミはがんばってるもん…がんばってるの、知ってるもん、だから、言わない」

 

カイト「ミストラル…」

 

ミストラル「必要な時は呼んでね、遠慮は無しだよ、あたしにできることなら、やっちゃうよぉ!)^o^(…じゃ、買い物行くから」

 

カイト「またね、僕も落ちるよ…じゃあ、トキオ」

 

トキオ「うん、オレも必要な時は呼んで!」

 

カイトとミストラルを見送る

 

トキオ「……スケィスだけでも大変だったのに…クビアか…でも、何であいつは逃げたりしたんだ…?」

 

考えても、わからない…

それに、このままじゃクロノコアも手に入らない…か

 

トキオ(…今は大人しくカイトの行動を待とう)

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