元勇者提督   作:無し

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番外 花の栞

工作艦 明石

 

「ええ、それで…まあ、その…余りをたくさんいただいて…よければ皆さんもどうぞ」

 

「花の栞…イラストのやつもあれば押し花もあるんですね…私これにしよっかなぁ」

 

「黄色のゼラニウム…青葉さんは[予期せぬ出会い]ですか」

 

「ひぇっ!?これそういうやつですか!?」

 

「ん?何してんのよ…」

 

「これはアオボノちゃん、よければこの栞、どうぞ」

 

「…ふーん……これにするわ」

 

「紫のアネモネ…[あなたを信じて待つ]ですかぁ」

 

「…何?花言葉?」

 

「はい、どうやら何か吹き込まれたみたいで…」

 

「あぁ、明石らしいわね、じゃ、もらってくわよ」

 

「………キックくらいされるかと思いましたけど…」    

 

「…あれ?その本は?」

 

「花言葉を調べる用に買ったんです」  

 

「……確か曙さんがそれと同じのを持ってたような…」  

 

「まさか知ってた…?」

 

 

 

「あ、どうも明石さん」

 

「何してんですか?」

 

「たくさんしおり持ってますね」

 

「あ、七駆の皆さんどうも、これを今配ってて、さっきアオボノさんにも渡したんですけど、どうですか?」

 

「よし!私これ!」

 

「漣…それ…」

 

「あ、じゃあ私これで」

 

「潮もかぁ…じゃあ私はこっちで」

 

「…漣さんが紫のチューリップ、潮さんが紫のライラック…朧さんのは?」

 

「白いツツジですかね」

 

「ちなみに…さっきの発言的に花言葉をご存知なんですか?」

 

「知ってます、けど面白そうなのは残しといたんで!」

 

「私も…その、無難なのを…」

 

「あ……そうだったんだ…」

 

「そう言えばこれ全部恋愛系の花言葉でまとまってるみたいですからね…」

 

「じゃあ、ついでにこの絵本もあげます、提督のお友達に沢山いただいたので」

 

「影のある勇者…?」

 

「見た事ないですね」

 

「その人絵本作家なんですか?」

 

「そうらしいです、割と売れてるみたいでしたよ」

 

「へー…ありがとうございます」

 

 

 

「ん?あれは…」

 

「加賀さんと赤城さんですね」

 

「奥にも翔鶴さんと島風ちゃんが」

 

 

「どうも、何をされてるんですか?」

 

「赤城さんはご存知でしょうけど、ほら、このしおり」

 

「あー、たくさんもらいましたからね、私たちはもう分けちゃいましたよ?」

 

「え?ちなみに何を?」

 

「加賀さんはハナミズキ、私はモモ、島風ちゃんはフリージア、翔鶴さんはペチュニアでしたか」

 

「島風ちゃんは新人ですから、憧れ、というのもわかる気がしますけど…誰にでしょう」

 

「…確か朧さんだと…」

 

「……ああ、ゲーム…か」

 

「私は願掛けの意味を込めて天下無敵を」

 

「赤城さんは充分に強いですよ」

 

「まだ、まだまだ足りませんから…」

 

「さすがですね…青葉も見習わないと…」

 

「私も全力でお手伝いします」

 

 

 

「お!明石と青葉か、珍しいコンビやなぁ!」

 

「そっちも阿武隈さんと龍驤さんなんてなかなかないペアですけど」

 

「その…動きをいろんな角度から見てもらおうかなって…」

 

「そや、艦載機で上からの映像とか撮ってな!」

 

「勤勉なお二人にはい、お好きなのどうぞ」

 

「お!栞か!ええなぁ!ウチは本好きやねん」

 

「そういえば医学書を買ったとか?」

 

「まあ、医者がおらん聞いたから軽いことでもできたら役立つおもてな、もう夕張おるけど」

 

「龍驤さんって私たちの考えてるよりずっとみんなのこと考えてくれてて…」

 

「めちゃくちゃいい人だった…」

 

「よし!ウチはこれやな!」

 

「サルビア…家族愛ですか」

 

「型は違うし、なんの繋がりもない、それでもウチからしたらみんな大切な家族やからな!」

 

「特にアオボノちゃん、と」

 

「まあな!なんだかんだ懐いてくれてんねんで?」

 

「みたいですねぇ…あなたを信じて待つ、でしたから」

 

「…多分それはウチちゃうなぁ…」

 

「あれ?そうなんですか?」

 

「明石さんって割とそういうとこありますよね…」

 

「……確かに…私はこっちで」

 

「ヒマワリ…[私はあなただけを見つめる][崇拝]…」

 

「え!?そんな意味あるんですか!?」

 

「ピッタリやな」

 

「確かに」

 

「……ついでに北上さんの選んだやつも教えてってください…」

 

「まだ渡してませんよ」

 

「………はぁ…」

 

 

「あ、大潮ちゃんと満潮ちゃん」

 

「私もいるわよ」

 

「霞ちゃん!?いつの間に背後に…!」

 

「ちょっと飲み物取りに行ってたの、なんか用?」

 

「たくさん栞があるので配ってて」

 

「……花の絵と押し花、両方あるのね」

 

「わ、なんですかなんですか!?」

 

「栞…何?本でも読めって?」

 

「まあ、そういう感じでしょうか…」

 

「何?あのクズが配り歩けって?」

 

「ああ、いえ、そういうわけじゃ…その…」

 

「明石さん…そんなに怯えなくても…」

 

「………目が怖い…」

 

「ふーん…色々あるのね、私これにするわ」

 

「ぱ、パンジーですか、可愛いですね…」

 

「……[私を思って]…か…」

 

「何か言った?」

 

「いえ!何も!」

 

「大潮はこれです!勿忘草![私を忘れないで]!」

 

「何処か…思うところがありそうな…」

 

「………多分前の…」

 

「…アタシはこっちにしとくわ」

 

「……リナリア?」

 

「……詳しいじゃない」

 

「…花の図鑑、明石さんが持ってるので…」

 

「……[この恋に気付いて]…?」

 

「用は済んだ?」

 

「はい!か、かえります!」

 

 

 

 

「お!明石じゃん」

 

「珍しいメンバー…パート2…」

 

「天龍さんに夕張、そして六駆のみなさん…怖い人はいない…!」

 

「悪いけど私たちは扶桑さんにもらっちゃったよ」

 

「あ、マジかー…何もらったの?」

 

「ゼラニウム、花言葉は真の友情!」

 

「きゃー!夕張愛してる!」

 

「…テンションの寒暖差で、青葉、風邪ひきそうです…」

 

「私はアジサイにしたわ!」

 

「家族を大事にする花言葉だって聞いたから、私もそれにしたよ」

 

「響ちゃんと雷ちゃんらしいですね、暁ちゃんは?」

 

「私はマリーゴールドよ」

 

「[変わらぬ愛]…あれ?でもそれ、フレンチマリーゴールド…あ…ふふっ……」

 

「青葉さん?」

 

「…[いつも側に居て]、ですか?」

 

「………内緒でお願いね?」

 

「…六駆は仲がいいんですね…」

 

「天龍さんは?」

 

「…ごぼう」

 

「牛蒡!?これ牛蒡なんですか!?」

 

「…はい…意味は…[いじめないで]…」

 

「大丈夫…いじめる人なんていませんよ」

 

「……なにかあったら…青葉、力になります…」

 

「…ありがとう……」

 

 

 

「あとは、高雄型と、間宮さん、鳳翔さん、千代田さんですね」

 

「先に高雄さん達に行きましょうか」

 

 

 

「失礼しまーす」

 

「お?なんだ、明石と青葉か」

 

「栞をお裾分けに」

 

「…アタシいいや、本は嫌いだ」

 

「私も好きじゃないわねー」

 

「小物としてどうですか?」

 

「それならいいんじゃないかしら」

 

「…まぁ、それならいいか!もらってくぜ!」

 

「あ、一気に四枚」

 

「…後で何が消えたか確認しましょう」

 

「ほら、姉貴、ほい、あとはこれが鳥海で、こっちのはもらうぜ、あんがとなー」

 

「いえ、喜んでいただけたのなら何よりです」

 

「摩耶さん、何気に[初恋]のサクラソウを選んでましたね」

 

「鳥海さんはナズナを貰ってましたね、[私の全てをあなたに捧げる]…どうなるんでしょう」

 

「愛宕さんはストック…[永遠の美]ですか、らしい気もします」

 

「高雄さんはポピー、[思いやり]や[いたわり]、優しいお姉さんらしいですね」

 

「…ところで明石さんは何を?」

 

「…お茶の花を」

 

「[追憶]、[純愛]ですか」

 

「………」

 

 

 

「鳳翔さんは何か欲しい栞ありますか?」

 

「んー…この中ですと…アンズを頂けますか?ジャムにしたら美味しいので好きなんです」

 

「[臆病な愛]」

 

「ッ!?」

 

「[乙女のはにかみ]…」

 

「………」

 

「あれ?その反応、ジャムが好きってだけじゃなさそうですね」

 

「あ、青葉さーん!?」

 

 

 

「間宮さんもどうですか?」

 

「……目の前で鳳翔さんが辱められたのにそれを手に取る勇気はありません…」

 

「ですよね!じゃあ私が適当に…」

 

「あ、いや、自分でとります、目を瞑ったまま」

 

「なるほど」

 

「苺…?」

 

「[尊重と愛情]、[幸せな家庭]…ピッタリですね」

 

「あれ?そんなとこで何してるの?」

 

「千代田さん、はい、お好きな栞をどうぞ」

 

「カタクリ、これかなぁ」

 

「[初恋]?」

 

「[寂しさに耐える]…実はあんまりみんなと仲良くなれなくて…」

 

「じゃあ龍驤さんに頼ってみませんか?」

 

「龍驤さん?んー…そっか、この前の改装で軽空母になれたし…でも良いのかなぁ」

 

「きっと仲良くしてくれますよ」

 

「…よし!わかった!ありがとね!!」

 

 

 

 

 

「え?栞…?まあいいけど、ん」

 

「北上さぁん…そんな適当に…せめてみて選びましょうよ…」

 

「何これ?」

 

「………スイカズラ?」

 

「へー、じゃああげてくるね」

 

「え?」

 

「へ?」

 

「あげてくるって誰に?」

 

「…あれ?これ適当に選んで提督に渡す流れじゃないの…?」

 

「なんでそんな勘違いを……」

 

「……いや、曙が…」

 

「あー…そういえば、あの時扶桑さんが四葉のクローバー、曙さんは…」

 

「キキョウですか?」

 

「…はい」

 

「[永遠の愛]、[誠実]、[清楚]、[従順]」

 

「ついでに悪戯好きも入れとこうか…今度演習組むよ、騙した罪は重い」

 

「ちなみにスイカズラの花言葉って、確か…」

 

「…[愛の絆]でしたね」

 

「………え…」

 

「もし司令官に渡してたら…」

 

「……ごめん、ちょっと用事できたから」

 

「あ!わ、私も!私も行きます!」

 

「…一緒に走るの?」

 

「え?」

 

「いやー、煩悩退散ってね、行こっか!」

 

「あーもう!やけくそです!

 

「……南無阿弥陀仏…」

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