元勇者提督 作:無し
安定したらできるだけ早く再開いたします
The・World R:2
Δサーバー 悠久の古都 マク・アヌ
中央地区
デュアルエッジ トキオ
トキオ「よーし!!ここからオレの新たな冒険が始まるんだ!」
電「すっかり元気なのです」
那珂「良かったじゃん、いい事いい事!……トキオくん!」
トキオ「ん?何?」
那珂「トキオくんはThe・Worldの歴史を追体験するんだよね?」
トキオ「まあ…そうなるのかな」
那珂「なら、私と一緒に…っ?」
那珂が言葉の途中で振り返る
那珂(…何か、ヤバいのが居る…!どいつ…!?何処に…!)
那珂が何かを探すように、じっと人混みの中を睨む
トキオ「お、おーい?那珂?」
那珂「待って……そう、貴方」
那珂が1人のPCの手首を掴んで止める
那珂「さっきから何?…私たちに何か用事?」
パイ「……そっちから接触してくるなら、話が早いわ」
那珂「…システム管理者」
パイ「答えるつもりはない、ついてきなさい」
那珂「……私1人でいい?」
パイ「むしろあなたには用はないの、用があるのは、そっちの2人かしら」
電「え?」
トキオ「オレたち?」
パイ「この前の騒動について、詳しく聞きたいの、来てもらえるかしら」
トキオ(騒動……オルゲルとの戦いについてか!)
トキオ「わ、わかった…」
ギルド@ホーム レイヴン
那珂「ここは?」
パイ「私達のギルド、レイヴンよ」
電「レイヴン…カラスですか」
八咫「左様…そしてここはそのカラスの口の中だ」
パイ「八咫様」
スキンヘッドのインド僧侶…って感じの男が出てくる
那珂(あれって…確か火野提督だよね)
電(司令官さんなのです?)
八咫「私は八咫、このギルドの長をしている」
那珂「…そういう前置きは、要らな〜い」
八咫「結構…では、本題だけ伝えよう…噴水前で何があった?タウンのデータすらもボロボロになるほどの騒動だったが、あの場にいた大半のPCは口を揃えて知らないという…まるで何かの意思のように」
トキオ「あの場所で何があったかを、オレたちが知ってるって?」
八咫「私はそう考えている」
トキオ(シックザールのこと、言っていいのかな…)
那珂「なーんで月の樹でもない人達がそんなこと調べてるの?やっぱりシステム管理者なんだよね?」
八咫「そうだ」
那珂(うげ…認めちゃうんだ…もうちょっと駆け引きとかして欲しかったなぁ…手の内がまるで読めないよ…)
トキオ「し、システム管理者だって!?」
システム管理者といえば…リョースだ
今のところオレはシステム管理者と言うものに良い印象はない
八咫「あの瞬間、モニタリングしていた私たちも干渉できない何かが起きた、それについて話してもらいたい」
トキオ「…えっと…」
那珂(どうすれば良いんだろう…)
電「よくわからないPCに襲われたのです」
パイ「よくわからないPC?」
電「このゲームの仕様とは思えない武器を使ったキャラだったのです」
八咫「ふむ…君たちはなぜ狙われた?そしてなぜ生き残れた」
電「完全に運だと思うのです、特にそれ以上答えられる点はないのです」
八咫「それで我々が納得すると?」
電「たとえしなくても、電達には他に判ることはないのです…そんなに気になるなら監視すれば良いのです」
八咫「…結構…」
パイ「八咫様?」
八咫「君たちの行動は、君の申し出通り監視させてもらう…」
電「構わないのです」
傭兵地区
那珂「あれでよかったの?」
電「無闇に喋ると何をされるかわかったもんじゃないのです…特に私たちが今生身だと言う事を知られたら…」
トキオ「か、解剖とか…?」
電「あり得るのです」
トキオ(怖っ…!)
那珂(火野提督と長い付き合いの電ちゃんに言われると説得力あるなぁ…)
電「まあ、本当に解剖はしなくても、過去にPCを一つ捕まえて色々いじくりまわした結果、とんでもない災禍の蓋を開けてしまったとも言っていたのです、今の目的が一致しない以上、あんまり関わらない方が吉なのです」
那珂「へー…とんでもない災禍ねぇ…」
電「そんなに見られてもこたえられる事はないのです」
那珂「わーかってるって……あれ?」
トキオ「どうかしたの?」
那珂「…なんだか、美味しそうな匂いが…」
トキオ「え?……言われてみれば、香ばしい匂いがするような…」
電「……工業的な匂いを勘違いしてるんだと思うのです」
那珂「じゃー2人で調べに行くからいいよ、バイバーイ」
電「あっ…ズルいのです!電も行くのです!」
中央地区
那珂「…おっ!」
トキオ「ギルドショップ…だよな?」
電「なのです」
…でも、祭りの出店みたいな…
那珂「あれはオリジナルの回復アイテムだね」
トキオ「オリジナル?」
那珂「うん、例えばさ…ゲームにお金を払って、アイテムを作れる権利があったとして…ほら、ああ言うふうにそれを買って自分のギルドはこう言うアイテムを作れますよってアピールするの、それで他のギルドショップと差別化を図る」
…それでできたのが、あの出店…?
那珂「強い効果のアイテムは作らなくても、ロールプレイに使えるアイテムは買う人が居るでしょ?そこまで値段も張らないし…すいませーん!」
シラバス「はーい、何にしますか?」
那珂「このどんぐりバーガーってヤツ、3つください!」
ガスパー「お買い上げ、ありがとうなんだぞぉ!」
バンズがどんぐりの見た目をしたハンバーガー…しかも、かなりのサイズ…
トキオ(……ごくり…)
電(お腹が減ってるわけではないけど、いざ前にすると…)
那珂「はい、2人とも」
トキオ「…い、いいのかな?」
電「ちょっと怖いのです…これ
那珂「あー……むぐっ!」
那珂が大口を開けてハンバーガーを頬張る
トキオ「い、いった…!」
電「一口で半分ぐらい食べてるのです…これ、かなり大きいのに…」
那珂「…もぐもぐ……む…んぐぐ…」
トキオ「やや、やっぱりなんかまずいんじゃ…!」
電「吐き出すのです!」
那珂「……ごっくん……」
トキオ「…呑み込んじゃったよ…!」
那珂が目を閉じ、大きくため息をつく
那珂「ふう……美味しいよコレ!パリパリのバンズにシャキシャキのレタス!ジューシーコッテリのパティも相まってくどくなりそうだけどレタスでサッパリ!すごく美味しい!」
トキオ(そ、そんなに美味しいのか…?)
電(お腹は減ってないはずなのに…すごく食べたくなってきたのです…)
那珂「ん〜〜!!バンズもちゃんと甘みがあって、塩気のあるパティと相性抜群だし、はー……幸せ…」
電「…もぐ…」
トキオ(誘惑に耐えきれず電ちゃんもいった…!)
電「……美味しいのです…というか…那珂さん…味覚増大を使ってますね…」
那珂「えへ、バレちゃった?…でも、久々のご飯を味わうなら最高の状態でね!…あー美味しい!」
電「なんだかズルいのです…」
トキオ「…あぐ……うん!確かに美味い…!」
那珂「ねー!ほんとに美味しいよね!もう一個……あれ?店仕舞いの準備してる…」
ガスパー「どんぐりバーガー売り切れだぞぉ!」
那珂「ガビーン!そ、そんなぁ…那珂ちゃんショックで大破しちゃう…」
シラバス「あははっ!そんなに気に入ってくれたの?でも、お客さん達のほんとに食べてるみたいな食レポのおかげで今日の分が飛ぶように売れちゃったよ」
ガスパー「ありがとうなんだぞぉ!」
那珂「いやー、こっちこそありがとう!……でも、みんなはコレを味わえないのはちょっと可哀想だね」
トキオ「たしかに…でも、オレたちの特権かぁ…」
シラバス「もし良かったら普通のギルドショップもやってるから遊びに来てよ!」
ガスパー「あ!シラバス!言ってた時間を過ぎてるぞぉ!」
シラバス「あ!まずい…!ハセヲきっとカンカンに怒ってるよ…!」
那珂(ハセヲ…!?)
那珂「ね、ねえ!君たちのギルドショップって何処にあるの!?」
シラバス「連れて行くよ!急ごう!ガスパー!」
ガスパー「もちろんだぞぉ!」
那珂(追いかけないと…!)
トキオ「あ、ちょっと那珂!」
那珂「ごめん!用事できた!!」
トキオ「行っちゃったよ……ん?」
閉店したで店の前で、誰かが困ってる…?
トキオ「ね、ねえ、キミ?」
朔望「…なぁに?」
トキオ「あ、あの…どうしたの?」
朔望「…お店がね…開くの待ってるの」
電「今日の営業は終わったのです」
朔望「え…?…そんなぁ……食べたかったな…ハンバーガー…」
トキオ(…味が分からなくても買いに来る人…本当にいるんだな…)
電「…半分ぐらい食べちゃったけど、要りますか?」
朔望「え?いいの?」
電「もうお腹いっぱいなのです」
朔望「やったあ、ありがとう!……美味しいなあ…♪」
トキオ(この子も、本当に食べてるみたいに嬉しそうだ…)
トキオ「ね、ねえ、キミ!名前はなんて言うの?」
朔望「ぼく?…ぼくは、
トキオ「望か…オレはトキオ!よろしく!」
電「電なのです」
朔望「よろしくね…あ、そうだ…お花、買いに行かないと…また売り切れちゃう…」
トキオ「お花?」
朔望「うん、
トキオ「あ、うん…また」
電「…可愛い子だったのです……でも、あの子、男の子でしょうか…女の子でしょうか…」
トキオ「ぼくって言ってたし、男の子じゃないかな?」
電「…私には、どっちともつかないように感じたのです」
那珂「もー!なんで道に迷うの!?自分のギルドショップでしょ!?」
ガスパー「ごめんなさいだぞぉ…」
シラバス「あ!いたいた!アレだ!」
シラバスが指差した方向を見る
那珂「…へぇ…真面目に接客してる………って、アレは…」
朔望「あの…」
ハセヲ「いらっしゃいませ!…ん?」
朔望「お花が、欲しくて…」
ハセヲ「おう、どれだよ?」
朔望「シロタエギクの花です…あります…?」
ハセヲ「えっと……一個だけあるか…6,000GPだな…ん?どうすんだ?買うのか買わねーのか、どっちだ?」
朔望「あ……おかね…たりない…」
ハセヲ「足りない?!それじゃ売れねーよ、こっちも店番任されてる身なんでね、きっちり商売しとかねーと…欲しいもんがあるなら、ちゃんと貯金しときな」
朔望「ためてたんだけど…なくなっちゃったみたい…」
ハセヲ「無くなったって…自分の金なら使い道くらい覚えてんだろ?」
朔望「わかんないよ…昨日まで朔のばんだったもの…」
ハセヲ「朔のばん…?」
朔望「朔はおねえちゃんだよ…昨日までこのキャラ、朔がつかってた…」
ハセヲ「要するにお前、一つのPCを
朔望「うん…」
ハセヲ「そんで?お前が溜めてた金を姉ちゃんが使い込んじまった…と……ひでぇ姉ちゃんだなw」
朔望「ううん…いいの…どうせ、朔の誕生日にプレゼントを買うつもりだったから……ふたごだから、ぼくの誕生日でもあるんだけど……」
ハセヲ「誕生日か………仕方ねぇな…まけてやるよ!」
朔望「ほんとにいいの?」
ハセヲ「ああ、姉ちゃんによろしくな」
朔望「うん!ありがとう!足りないお金はいつかちゃんと返すからね!」
ハセヲ「気にすんな…ふん……」
那珂「おお……良いもの見た」
シラバス「だね」
ガスパー「ハセヲも良いところたくさんあるんだぞぉ!」