元勇者提督   作:無し

66 / 625
番外 提督になった理由

舞鶴鎮守府

提督 徳岡純一郎

 

「ん?なんでこんな仕事をしてるか?」

 

「そうっぽい、みんな気になってるっぽい」

 

「こんなおっさんの話がか?」

 

「こんなおっさんがいる事が原因っぽい」

 

「…言ってくれるじゃねぇか」

 

「で?なんで?」

 

「んー、仕事なかったからかなぁ…俺がここに来たのいつだっけ」

 

「えっとー…2014年っぽい」

 

「そうだっけ、そんくらいに金が尽きたんだわ、そこで軍属のやつに誘われたって言うか、まあスカウトだわな」

 

「実力あったっぽい?」

 

「お前らが1番知ってるだろ」

 

「…なかった気がする…」

 

「ま、そう言う事だ」

 

「提督はやめようとは思わなかったんですか?」

 

「…まあ、なんだよ…簡単にいやあ脅しだ」

 

「脅し?」

 

「脅されてたの?提督」

 

「…わらわら湧いてくんなよ…つまんなぁ話だぞ」

 

「聞きたいです、提督」

 

「と言うかしゃべったら殺されちゃったりするんじゃない?」

 

「ころっ…!?やっぱ喋らないで欲しいっぽい!」

 

「コレで殺されたら口止めしない奴が悪いだろ」

 

「されなかったのか?」

 

「……まあな、なんだ…娘がいるんだよ、やらなきゃ知らんぞってな」

 

「国がやることじゃないね、でもそれほど欲しい人材だった訳だ…」

 

「というか!」

 

「提督結婚してたの!?」

 

「いっがーい!」

 

「でも指輪もしてないし、ずっとここに泊まりだよね」

 

「…まあ………嫁と離婚、親権はそっち…やりたい事にかまけてたから当然だけどな」

 

「…成る程」

 

「らしい気もするね、どうせ仕事でしょ?」

 

「…半分あたり、半分ハズレ…元々、俺はThe・Worldっていうネットゲームの移植の仕事をしてた、色んな国で同時に配信する、それが謳い文句だったかなぁ…」

 

「あー知ってる!睦月ちゃんやってるよね!」

 

「提督のおかげであのゲームができたのね!睦月感激にゃしぃ!」

 

「睦月型はよくやっているな」

 

「……まあ、なんだ、昔そのゲームで時間があってな…プレイヤーが意識不明になったりしていた…俺はそれが気になって…調べてたんだ、そん時には発売元のCC社も辞めてたんだが…」

 

「それでどうなったの?」

 

「……まあ、長い時間をかけて解決、俺は仕事や事件で…思えば構ってやったこともなかったよなぁって…」

 

「……もしかして私達は娘さんの代わり?」

 

「…そうは思ってねぇよ、ただ……因果なのかなって思ってる」

 

「因果?」

 

「俺が…まあ、嫌な言い方をしたら子供を捨てたわけだしな……だから…神様がお前は永遠に子供を育ててろって言ってる気がしてな」

 

「……ふーん」

 

「私達は代わりじゃない、のね…一応」

 

「一応も何も…実際に合えば娘はもう20過ぎてんだぞ…?……やべ、自分の歳思い出しちまった」

 

「そう言えば提督さんの誕生日祝ったことないっぽい!」

 

「……たしかに…」

 

「次はいっちばーんに祝います!」

 

「………嬉しいはずなんだが、何処か寂しくもなるなぁ…」

 

「提督、大丈夫…多分悪意はないから」

 

「言い切ってあげようよ!そこは!」

 

「偵察用の駆逐隊を運用する身として思う事はないの?」

 

「……比較的に危険が少ない仕事なのがありがたいよな…正直、娘の代わりとは思ってないが……娘みたいなもんだしなぁ…お前らは」

 

「パパって呼んであげましょうか?」

 

「…やめてくれ、逆に辛くなるわ……」

 

「っていうか、話されたけどさ、なんで提督は欲しがられた訳……?」

 

「……俺は…CC社が絡んでると思ってる、一応古巣だしな、あの横暴なやり方は覚えがある」

 

「提督も充分横暴だけどね」

 

「……お前らはちゃんと休み回してるだろ」

 

「自分に優しくしたら?もう少しだけでも……で?」

 

「…飼い殺しにしたいんだろう、俺はあんまりにもあそこの弱みを握ってるからな」

 

「…一会社レベルじゃ無理だけど、国なら?って事?」

 

「………まあ、蓋を開ければもっとやばい奴もいるかもしれねぇけど」

 

「…何か思い当たる事があるの?」

 

「……いや、コレは言わん、言って現実になったら目も当てられんからな」

 

「えー……」

 

「……それに、聞かれたら…本当に消されちまうかもしれん」

 

「………無茶しないでね」

 

「老兵死ぬのみってな」

 

「…兵士じゃないし、それは死なない方」

 

「ま、いいじゃないの、美味いもんでも食いに行こうぜ」

 

「今日はモールに行きたいです!」

 

「またフードコート?私はお寿司たべたーい!回転寿司!」

 

「私は中華がいいな、長月は?」

 

「…私はなんでもいい」

 

「お前らは自己主張しろって…よし、今日の飯は菊月と長月に決めてもらうか」

 

「…嫌がらせか?」

 

「……らしいな」

 

「自分の意見を通せない奴は次の作戦には出せんなぁ…」

 

「……」

 

「…蹴るか?」

 

「いいだろう」

 

「本気で蹴る奴があるか!?」

 

「もう一発欲しいそうだ」

 

「さっさと決めてくれればいいだろ…なんか好きなものはないのか?」

 

「………ないな」

 

「…だが、この前見たステーキ屋さんは気になった」

 

「……白露、夕立、時雨、村雨…お前らあんま食うなよ、めちゃくちゃ余るはずだから」

 

「…私たちを舐めてるのか?」

 

「そうだ、私達ならステーキの1ポンドくらい…」

 

「………わかったから…そこにしよう…全員良いな?」

 

「……司令官…弥生は…」

 

「大丈夫だ、柔らかい肉だから…まあ…無理なら残せ」

 

「でもあそこお子様メニューもありましたよ」

 

「…注文してくれると思うから…?」

 

「………さあ…?」

 

「おーい、目を見て話してくれー」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。