自家製メイドロボと配信してみた   作:ラーレ

7 / 26
だいななかい

「ランニングって辛いよね。 みんなおはよう、マスターだよ」

 

「おはようお前ラ、毎日2キロは走ってるハルカだゼ」

 

「明日は雨らしいし止めよう」

 

「雨が降ったら合羽でも着て走るんだゼ」

 

「そんなあ…」

 

 

 デッッッッッッ!!!

 おはよう

 ランニングは辛い

 せめてジョギングにしてあげて

 ここの配信は不定期で困る

 通気性ゼロのかっぱで走らせるとか鬼かよ

 雨だと水マスクになるから死ねるな

 

 

「ほらほら、みんなもこう言ってるよ」

 

「ンー……。 分かった、ならオレだけ走るゼ」

 

「えっ。 えっ、あっ、待ってハルカ待って。 ………うぅ。 分かったよ、私も走る…」

 

「オウ! 一緒に頑張ろうナ、マスター」

 

 

 計算通りかな?

 ハルカちゃんのこの笑顔よ

 マスター、一緒にいたい感出しすぎでは。

 このコントロール能力はママ…?

 

 

「ハイハイ、今日はランニングの話じゃなくテ、検証案の件がメインだゼ」

 

「じゃあ私は明日の為に、てるてる坊主作ってるね。 ハルカは横で話してて」

 

「それはもうオレが先に作って窓に吊るしテおいたかラ、こっチに参加しろマスター」

 

「えっ。 あっ、ほんとだ、すごい…。 ありがとうハルカ」

 

「どういたしましてダ、マスター。 明日晴れるといいナ」

 

「うん。 晴れたら公園でフリスビーしよう」

 

「晴れたらナー」

 

 

 流石ハルカちゃん

 マスターの行動を先読みする能力に長けておられる

 メイドの鑑

 ああ、マスターかわいい…

 フリスビーて。 犬かよ。

 その感情、恋だね

 正直俺も友達とフリスビーは楽しんでるので犬はやめろ俺に効く

 それはそれで見たいな

 

 

「ヨシ、それじゃ前までに出てた案は消化し終わっタからナ。 それ以外の案を募集するゾ」

 

「今日はそれだけで終わるの?」

 

「時間が余っテ、早めに出来そウなのがあれば、それをやっテ終わろうト思ってるゼ」

 

「それじゃあみんな、いっぱい出してね。 私たちも頑張って協力するから。 たくさん出ると嬉しいよ」

 

「……ウーン。 マスターはあとで説教だナ」

 

「えっ。 えっ、どうして? 私なにか変なこと言った?」

 

 

 ようやく案募集回か

 ぶっちゃけ思いつかないんだが…

 『いっぱい出して』

 協力してもらおうじゃないか

 マスターって無自覚にそういうこと言うよね

 いっちゃったね

 俺は前からマスターの発言には目をつけていたんだ

 ハルカちゃんの検閲をかいくぐってくれ

 

 

「アー、ヤメロヤメロ。 そういうのはいいかラ、案を出セ、案を」

 

「……あー。 そっか、こういうのがダメなんだね」

 

「思いつかなイなら、オレたちにやっテ欲しいこトを何でもいいかラとりあえず言ってみろナ」

 

「そうだね。 最初の目的とはズレちゃうけど、無いよりは有った方が良いかな」

 

 

 案案って続けて言って?

 ノーブランニングというものがありましてね

 お前らあんまりエロいの言いすぎるとブロックされるぞ

 やってほしいことでもいいのか。

 そりゃ無いより有る方がいいもんね(意味深)

 言うて対戦ものはハルカが暴走するし知力遊戯はマスターに蹂躙されるが

 マジックやってくれ

 そのふたつ選択肢から消えるの痛すぎる

 キャンプ動画も好きなんだ俺

 というかそろそろマロ解禁して喋って

 

 

「マジックはやったことないナ…。 マスターにじゃなくてカメラに向けてやるのカ? ム、キャンプ……。 キャンプか、やりたいナ。 キャンプしたい」

 

「マシュマロかー。 あれってやっぱりやった方がいいのかな」

 

「ンー…。 ツイッターで置いテおくト、こういう案募集が捗るナ。 ただマスターはそこまでツイッターやらないだロ? だからどっチでも良イと思うゼ。 それよりオレはキャンプしたいゾ」

 

「そっか、マシュマロ置くかどうかちょっと考えてみるね」

 

 

 二人がフリスビーしてるとことか見たい

 歌とかダンスもいいぞ

 ハルカちゃんキャンプ好きなの?

 猛アピールやんけ

 マスター反応してあげて

 明らかなインドア派のマスターにキャンプは酷よ

 

 

「キャンプ…」

 

「あっ。 フリスビーしてるとこ見たいんだって。 配信だと難しそうだけど、カメラで撮って動画で置いてみるのもいいかも」

 

「マスター、キャンプやりたい。 ナア、行こうゼ。 テントと寝袋とコンロとか色々必要なのあるけどオレ行きたい」

 

「歌とダンスはハルカが得意かな。 私はちょっと苦手だけど、ハルカがやるなら協力したいな」

 

「行こうゼー、ナア。 マスター、行きたい。 オレ、キャンプ行きたいゾ。 ナアナア、マスター反応してくレ。 一緒に行こムぎゅっ!」

 

「ストップ! もう……、分かったよ。 キャンプ用品はそのうち買い揃えるから、今は黙る」

 

「むーー、むっむーーーー!!」

 

 

 配信以外でも投稿してくれるなら見るぞ

 ハルカちゃんそんなに行きたいのかい?(ニチャア)

 これはスルーし続けると危ない

 ああ、マスターの検閲が入っちゃった。

 もうちょっと続けても良かった

 めっちゃ喜ぶハルカちゃん

 やったーって聞こえるわ

 もう口から手離してあげて。

 

 

「っぷはぁ! 本当にイイのカ、マスター!?」

 

「…仕方なくだよ。 でも、キャンプはまだ無理だからそれは分かってね」

 

「オウ! ってことハ、冬キャンプだナ。 寒いから寝袋も良いノを揃えなきゃなラないシ、色々リサーチしなきゃナ!」

 

「あー…。 これはもうテンション戻らなさそう。 …マジックと歌とダンスの話詰めたかったのに」

 

 

 ハルカちゃんが嬉しそうで俺も嬉しい

 素人の冬キャンは危険だぞ

 この2人は俺が守護らねばならぬ

 本部以蔵は帰ってどうぞ

 キャンプギア買うなら配信で相談してくれ。色々教えられる。

 その名前よくすんなり出てくるな

 俺も守護りたい

 マジックはハルカちゃんにやらせようぜ

 

 

「オー、配信で相談するのモいいナ! とりあえず今はカタログと睨めっこしてくるゾ!」

 

「ぁ…。 行っちゃった」

 

 

 ハルカちゃん…

 子供かな?

 まあ気持ちは分かる

 ハルカちゃん行っちゃった…

 流石にマスター1人だとちょっとな

 ってことはここまでか

 画面が寂しい

 なんでや!貧乳関係ないやろ!

 

 

「……私もそれなりにはあるよ。 でも、確かにハルカいないと私が寂しいからここまでにしようかな」

 

 

 マスター泣かないで

 涙拭けよ

 俺は慎ましいのも好きなんだが?

 いかないででは?

 まあ二人は一緒がいいし

 オツカレー

 

 

「みんなごめんね。 ここまで付き合ってくれてありがとう。 じゃあまた次回、また私たちに会いに来て欲しいよ、チャンネル登録もお願いね。 ばいばい」

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。