神斬り武蔵   作:もやしもん

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 お前ら!ハーレムっていうのはドデカい男の夢だよな!?ハーレムに不可能はない筈だよな!?全ての女性を愛し全ての女性に愛される!!それがハーレムなんじゃねぇのかよ!!俺はやる!!俺はやるぞぉー!!

はい。調子乗りました。


休日

 ディアンケヒト・ファミリアから出た俺は荷物もろもろをホームに置いて1日居なかったことをぶちギレているヘスティアにあやまり必要な金を持ってもう一度家を出た。そして冒険者通り出て脇道に入り薄暗い道にある極東風の瓦屋根の屋敷の扉を開いた。

 

「いらっしゃい」

 

 しゃがれた声の店主が煙管をふかしながらそう言う。

 

「いつものやつをくれんか。刻みは減っとらんからまだいらん。ついでにマッチも付けてくれ」

 

「はいよ」

 

 ここは知る人ぞ知る煙草屋。好みの葉っぱを好みの配合量で好みの紙で巻いてもらえる。20本の煙草が入った箱が10個組になったセットが5つ。紙袋に入れられたそれを持って金を置いた。

 

「まいど」

 

 セットの内の1つを開けて1箱とってその中の一本をくわえて火をつけた。

 

「最高じゃの」

 

「そりゃどうも」

 

堪能しながら俺は店主に背を向けた扉に手を掛けた。

 

「また来いよ」

 

「応」

 

 煙草屋を後にした俺は露店で買った串ものを食べながら次の目的地を目指す。

 

 

 

 オラリオのメインストリート、様々な種族の服が並んでいる所の一角に立つこれまた極東風の屋敷。扉を開けて中に入った。

 

「いらっしゃ~い」

 

 極東で言うところの花魁のような上品な女性がそう言った。

 

「あら久しぶりねぇ」

 

「そうじゃの。頼んでいたのを取りに来たぞ。下駄が壊れたからそれも頼もう」

 

「はいはい。しばしお待ち」

 

 暫く待っていると半着と羽織と袴が畳まれて出てきた。羽織はいつもと同じ深緑だが裾や襟に花柄の刺繍が施されていた。

 

「あちらで着ていいわ」

 

 店の奥にある部屋に案内されてそこで着替えた。新しい着物は普段着ではなくて戦闘衣として注文したもので軽く動きを損なわないようにしなやかで肌触りも良いものになっていた。

 出てきた俺を見て彼女が声を上げる。

 

「綺麗ねぇ。あなたが着ると映えるわあ」

 

「ついでにこいつを直しておいてくれんか」

 

さっきまで着ていた双頭竜のお陰で所々に穴が開いた着物を出した。

 

「捨てないでこれからも大事に使ってくれるのは嬉しいわね。お代はけっこうよ」

 

そう言われたから俺は下駄と戦闘衣の値段だけを置いて外に出た。その時、見慣れた集団を見つけた。

 

「あっ!武蔵!!」

 

 そして彼女等は俺を見つけて駆け寄ってくる。

 

「ティオナか。それにティオネとレフィーヤとアイズ。まぁいつもの輩じゃがアイズはこんなところにたいしてこないじゃろ。なにかあったのか」

 

 彼女等に俺が訊ねるとティオネとティオナが悪い顔でヒソヒソと話し出した。レフィーヤは苦笑いを浮かべてこちらを見ている。嫌な予感しかしない。話がついたのか彼女等は俺の手を引っ張って真っ黒な笑みを浮かべた。

 そして数分後、俺の隣をアイズが歩いていた。顔を赤らめ、控えめに手を握って。

 

「武蔵、着物変えた?」

 

「うむ。柄物は好みでないがこの程度ならよかろう。似合っているか?」

 

「…うん」

 

さっきから浮かない顔をしている。あの二人にはアイズと手を繋いで歩けとだけ言われていきなりアイズの方に投げられた。何かあったのだろうか。 

 

「武蔵は今どこのファミリアにいるの?」

 

「ヘスティア・ファミリアじゃ」

 

「…そう。冒険者はやめてないんだ」

 

「やめる気にゃなれんな」

 

「嬉しい」 

 

 アイズは何故か嬉しそうに笑った。そして前を歩くレフィーヤとヒリュテ姉妹が女性用の服屋に入っていった。俺はこのあとの大体の出来事を予想して逃げようとしたが可愛い妹分の寂しそうな顔を見て逃げれるわけもなく溜め息を吐いて渋々入っていった。

 店の中は種族ごとに服が分けられていてそのすべてが女性用のわけだから居心地は悪い。手持ちぶさたで煙草でも吸って気を紛らわそうかと思ったが大きく貼られた禁煙の文字にそれを諦めた。まぁ服屋だから当たり前と言えば当たり前だが。ヒリュテ姉妹とレフィーヤがこれはどうだのああだの言いながらアイズを着せ替え人形のようにひっきりなしに着替えさせて着替える度に俺に意見を求められる。

 そして次にティオナがアマゾネス用の明かに生地の面積が足りていない布を渡そうとしているのを止めた。

 

「…やめい」

 

「え?なんで?」

 

武蔵の頭にティオナが持っている、下着と大差ないような服を恥ずかしげに着るアイズが思い浮かぶ。

 

「煩悩退散煩悩退散煩悩退散………」

 

「ついに武蔵さんが壊れた…」

 

「じゃあ武蔵はどんなのが似合うと思うのよ」 

 

「さっきからダメ出ししかしてないじゃんか!」

 

まさかの反撃。しかし彼女の言い分ももっともだった。武蔵は店内を適当に見渡す。そして俺は一着の服を手に取り恥ずかしそうに俺を見るアイズに重ねてみる。

 

「どうじゃ?」

 

アイズが試着室で着変えて出てきた。

 

「…どう?」

 

選んだのは白を貴重としたワンピース。青い紐で結ぶタイプで、控え目で大人しいデザインだが悪く言えば少し地味かもしれない。

 

「…」

 

「…」

 

「…」

 

ギャラリーに流れる沈黙。やはり女性服は女性服だ。俺にはよくわからない領域なのだろうと諦めようとしたがティオナが沈黙を破る。

 

「やっぱ武蔵ってちゃんとアイズのこと見てるんのね」

 

「アイズさん…可愛い」

 

「おぉーセンスいー」

 

どうやら良かったようだった。

 

「うむうむ。よかったよかった」

 

ニコニコ笑う武蔵を見てアイズの頬も緩む。

 

「さて、帰るかのぅ」

 

 俺は店員の所へいき、アイズの服の代金を渡す。そして全員で外に出る。

 

「アイズ!そんな浮かない顔してたら可愛い顔が勿体ないぞ!」

 

 アイズは顔を真っ赤にさせて目を丸くした。武蔵はアイズに目を合わせて晴れやかな笑みを浮かべた。それからアイズ達に別れを告げて帰るべきホームへと帰るのだった。 




レフィーヤはヒロインですが今回はアイズの回にしたかったので静かにしてもらいました。
メインヒロインアイズっていうことにします。しかしこれはハーレム作品なので沢山の女性が出てきて愛されます。
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