ミミックって何の為に生きてんの?   作:あっ察し

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以前投稿したクロスオーバー物はどうにも出来なかったので今回はオリジナルで雑にでも続けていけるように頑張りますので初投稿です。


プロローグ

ミミック(mimic)とは、

言葉として日本語で表すのであれば(笑わせるために)まねる、

まねしてばかにする、(…に)似る、擬態する

そして生物学的には擬態という意味を持つ言葉らしい。

 

唐突だが私は転生した。

 

それなりに生きてそれなりに幸せに死んだ私は自分が死んだと思った瞬間白っぽい服装の気品のある老人の前に人魂っぽい状態で浮いている”自分”を三人称視点のように見ていた。あたりを見回してみれば私のような人魂が大小さまざまではあるがぽつりぽつりと現れ、一つ現れるたびに老人が手元のカウンターのボタンを押していた。

 

その後周囲の人魂が増えて来て私の視界内が人魂でいっぱいになったころだろうか。間もなく老人が自分は死んだ人たちの魂を次の世界に転生させる仕事をしている神である事と、魂の量が飽和したためここにいる連中は転生をする事になったという事と、我々に転生方法についての説明会を行う旨を伝えてきた。

なんだか講習会が始まる前のようなえらく世俗的な感じだなーとぼんやり思っていると、今度は赤い髪の若く美しい女性がバインダーをもって現れて転生についての説明をはじめたのである。

人魂状態である私には手は無いが、手元には「転生の手引き」なる小冊子が配られ、女性がその冊子のページと内容を読み上げ、時々難解な内容の部分はわかりやすい例えを交えて丁寧に説明してくれ、それでもわかりにくい所はベテラン感のある老人が補足をいれていく感じで説明会は進んでいった。

 

説明会いわく

 

 ・ここにある魂はそれぞれの世界の生命バランスを調整するために異世界へ転生する事になった事。

 ・転生先の世界はランダムに決められるが、どんな世界かは希望の場所へ導く事が出来ること。

 ・記憶を引き継ぐかどうかは個人で選べる事。

 ・転生先の生物は”ほとんど”希望道理の物になる事。

 ・人間として転生した際に過去の記憶は引き継ぐことが出来ないといった事例が極わずかに発生している事。

 ・記憶を引き継いで転生した際に肉体と精神のバランスが取れずに発狂してしまう場合がある為、そういった場合は記憶を封印する処置などを後天的に行う場合がある事。

 

もう一度”自分”が生を受ける事が出来るという、いわゆる異世界転生なるものが実際に存在していた事に驚いたのと、意外と俗っぽい説明会で聞いた内容は、前世で何不自由なくある程度幸せに過ごせた私にとっても魅力的なものに思えた。生前暇なときに読んでいたSSでも転生物が流行っていて、かなりの作品を読んでおり、楽しく読ませてもらってはいたがまさか自分が転生する立場になるとは夢にも思わなかった訳で、私の頭(今は無いが)の中は新しい世界での生活への好奇心と興奮とでだいぶお花畑になっていた。

 

だからだろう、その小冊子の転生先種族が記載されたページの下部にある注意文を見落としてしまったのは・・・。

 

いったい次の世界で自分はどんな”人生”を過ごす事になるのか…、そんな事を考えていると講師の女性と老人は、人魂である私たちを見渡した後、魂全てに向かって新しい生への祝福の言葉を送ってくれた。

 

その言葉を聞いた私はとても安らかな気持ちになり、心地良い暖かさに包まれながら微睡むように意識を手放していった。

 

 

黒い渦と白い閃光が走る空間へと次々に魂が降りていくのを神は見送る。

 

 

次に私の意識が戻った場所は暗闇の中だった、そしてそのすぐそばから赤ん坊の大きな泣き声と、会話をしている?ような人の声が感じ取れた。

周りから人のような赤ん坊の声が聞こえて来るという事は無事に人間の胎児に転生出来たのであろうか?などとのんきに考え、これまた説明会で配られたファンタジー世界の初歩が記された小冊子に目を通していた。

 

しかし!!!

 

どんだけ待っても聞こえてくるのは赤ん坊の泣き声と、親?らしき人達が赤ちゃんをあやしたりしている感じの言葉が聞こえてくるぐらいだ。感じの言葉と表現したのはこの世界での言葉が私のしってる日本語じゃなかったから何を言ってるのかその時は分からなかっが、後になって「~でちゅね~。」みたいな赤ちゃん言葉を彼女の両親が言っていたのを理解したときは少し失笑してしまった。

 

脱線した。

話を戻そう。

 

もう自分を認識してから体感3年たったわ!!

赤ん坊が立って親が狂ったように喜んだり子供にかまい倒してた(冊子に書いてあった魔力よる空間の大まかな把握を身に着けたらすぐわかった。)のが体感2年くらい前の事で、さらにその後体感1年前くらいにはあ~うとかだ~いとかばかりだった赤ちゃんがぱ~まと(小冊子が…以下略)パパとママが混ざった両親を一度に二人とも呼びつける魔法の言葉を詠唱し始め、最近はもう多少たどたどしいながらも普通に両親とおしゃべりをしている。

 

いや、なんとな~くおかしいと思ってたけれども、ついこの前まで、”生まれた瞬間から言葉を理解してたら俺天才とか思われるんじゃね?”とか”この空間把握能力あれば不意打ちなんて受けなさそうだなー”とか考えて認識した自分の体がある場所が、装飾の施された宝箱のような小箱の中であるという事実から体感3年間も目をそらしていたのだが、ここへ来てどこかから聞こえた講師(老(神))の声に雷に打たれたような衝撃を受けた。

 

神のお告げ『君が転生したのはミミックだよ。』

    私「私の転生先人間ちゃうやん!!」

 

※人間種への転生希望は高倍率である為抽選を行っております。僅かではありますが抽選で選ばれた方は行き先である世界で必要とされている生命へと転生させて頂きます。(精霊、エルフ族、魔族、無機物系・悪霊系・植物系魔物etc)

 

”ミミック”それが今生での私、いったいこれから何が起こるんだ!?




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