蒼魔side
「はぁ……」
放課後の少し前の時間、オレはため息をつく。
「告白ってどうすればいいんだよ……」
教室で机に突っ伏す。琴音に絶賛片想い中のオレは
幸いなことに琴音にはバレていないのだが(幸いでもないか)、どう伝えたらいいか悶々としていた。
「寺井くんちょっといいかい?」
突然葉山がオレを呼ぶ。
「どうした葉山?」
「実はこれを見て欲しいんだ」
そう言いながらスマホの画面を見せる。
そこには『戸部は西校でカラーギャング狩り』、『大岡は対戦校のエースを潰すラフプレーヤー』、『大和は3股するクソッタレ』と三人への悪口がかかれていた。
「チェーンメールか」
「ああ、どうしたらいいか考えて犯人を捜ししたいんだが」
「予想は?」
「大和だね、バレても二人よりは問題にならないから」
「オレもそう思うが裏取りがというか確実性が欲しいな……スマホちょっと借りる」
オレは竜翔を呼ぶ。
「竜翔、これ犯人誰かSEで見つけられるか?」
「何々?チェーンメール、視てみるよ」
竜翔は画面を集中して視る。
「うん、うん……大和かな?」
「サンキュ」
オレは葉山に予想通りだと伝える。
「それでどうするんだ?」
「明日取り敢えず大和だけ呼んで話す」
「そうか……ああ、葉山。お前のとこの女子隊員に伝えといてくれ『茶髪の嵐山さんみたいな髪型で緑のサングラスかけたボーダー隊員に気を付けろ。尻触られる』ってな」
「えっ……?」
「セクハラエリートだからな」
「セク……え?」
「じきにわかるさ」
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八幡side
小町から、川崎大志の姉である川崎沙希の深夜バイトの理由を調べて欲しいと頼まれ、俺は竜翔と二宮と先週行ったバーに蓮さんと向かう。さすがに未成年だけであそこに行くのは無しだ。
「なるべく早く済ませろ」
「わかってます。忙しいところすいません」
「しかし、そいつは阿保なんかね?」
「友達と話してるところは見かけたことはないので相談相手もいなかったんじゃないんですか?しかも川崎家は兄弟が多いと聞きましたから長女として自分で何かしなきゃいけないっていう責任感もあったりして」
「よくわかんねぇな」
そう話しているうちにバーに着く。
カウンターに目的の人物がいた。
「よう、川崎」
「あんたは確か……比企谷?何しにきたのさ」
「お前の弟が心配してたぞ」
「そ……それなら放っておいて」
「てかお前がここでバイトしてるの学費だろ?」
俺の予想が当たったのか、川崎の体がピクッと反応する。
大志からは自分の学費などが支払われていること、川崎の成績が上位にあることは聞いている。
「だったら何、あんたが支払ってくれるの?」
「いや、そんなことしたって何も解決はしないだろ。だから俺からはこれを参考にな……」
俺は奨学金制度の所に赤で丸く囲ってある予備校のパンフレットを川崎に渡す。
「何これ」
「スカラシップ、あくまでも参考にしといてくれ」
俺はジンジャーエールを頼み、それを飲み干して帰る。
「あっさり終わったみたいだな」
「そうですね」
「お前の家まで送る」
「ありがとうございます」
翌日川崎からお礼を言われ、解決したことがわかった。
毎度チェンメの犯人にしてごめんよ大和