ノクチルと俺   作:(TADA)

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ノクチルの初お仕事と亮介くんの本領発揮です。そして巻き込まれるアンティーカ。

こがたん出したけど博多弁超難しいばい


宣材写真撮影

 「雛菜達の撮影うまくいかないね~」

雛菜の呟きに円香は内心で頷く。

アイドルになるといって283プロに入った透を心配した結果、自分もアイドルになることにした円香。他の幼馴染である小糸と雛菜も入ったことにより『ノクチル』という幼馴染グループで活動することとなった。

そして最初の撮影は宣材写真の撮影である。しかし、これがなかなかうまくいかない。

 「ご、ごめんね。私がうまくできてないから……」

 「それはない」

 「大丈夫だよ、小糸ちゃん」

目に見えて落ち込む小糸にフォローする円香と透。そして雛菜もいつもの笑みを浮かべながら口を開く。

 「そ~そ~、むしろ写真が酷いのは円香先輩のほうが上だし~」

 「雛菜、あんた喧嘩売ってる?」

 「え~? 中学二年生の5月16日とか~?」

 「……コンビニのアイスでどう?」

 「雛菜は優しいからそれで許してあげる~」

雛菜のかなり強力なカウンターパンチの発生で円香の財布から小銭が数枚消えることが決定したが仕方ないのだ。

 「で、でも。なんで透ちゃんと雛菜ちゃんは写真撮られなれてるの?」

ポッキーを小動物のように食べている小糸の質問に透と雛菜は顔を見合わせて首を傾げる。

 「私は亮介に『お前の写真高く売れるから撮らせてくれ!』って頻繁に言われるから」

 「最低……!!」

 「雛菜は『お前の写真はドMに高く売れるから撮らせてくれ!』って亮介先輩に言われるから~。失礼だよね~、雛菜はこんなに優しいのに~」

雛菜の戯言を円香は無視することにした。

そして現在ノクチルに変わって撮影をしているL’Anticaを見る。そこには自然体で撮影をしているメンバーの姿があった。月岡恋鐘の視線がプロデューサーを追いすぎな感じもするがまぁ、許容範囲である。

現在、283プロで一番売れているのがL’Anticaである。そのために……

 「大きい、かな」

身長の話である。

L’もう面倒だからアンティーカな。アンティーカはハイティーンで編成されており、身長も大きい。円香もそのつもりで言った。

すると円香の肩に透と雛菜が手を置いてくる。

 「大丈夫だよ樋口。小さくても需要はあるから」

 「身長の話よね?」

 「やは~、恋鐘さんとか咲耶さんくらい大きいと肩こりも大変だと思うよ~」

 「誰が乳の話をしろと言った……!!」

雛菜の確信犯的煽りに即座にぶち切れる円香。

とりあえず小糸の制止によって再びパイプ椅子に座ってお茶を飲み始める円香。

 「はい! 今絶賛売り出し中のイケメンモデル塩見亮介くんです!! 隣のスタジオで撮影していたんですけど、スタッフさんから『こっちのスタジオに居乳で美人なアイドルがいるよ』って言われたので遊びに来ました!!」

 『ブフゥ!!』

 「うわ、汚い」

覚えがありすぎる顔の乱入で思わず円香は飲んでいたお茶を噴き出してしまう。距離をとる透、笑いながら写真を撮る雛菜、慌てて布巾を取り出す小糸。

ノクチルのメンバーに気づかずに亮介は背面スライディングで咲耶の足元に滑り込み大きく叫ぶ。

 「はぁぁぁぁぁぁい!!! ナイスおっぱいでぇぇぇぇぇぇす!! ナイス巨乳!! おっぱい越しに見える驚き顔もポイント高いでぇぇぇぇす!! パシャ!! パシャ!! あ! この『パシャ』って思ったは自分の脳内フィルターに焼き付けているだけなんで気にしないでください!! お!! 白瀬さんその笑顔いいですねぇ!! 次!! 蔑む視線もください!!」

 「え~と、こんな感じかな?」

 「はぁぁぁぁぁい!! バッチリでぇぇぇぇす!! ついでにこの一言もお願いします!! リピートアフターミー『この糞虫』!!」

 「この糞虫~」

 「雛菜はお呼びでないでぇぇぇぇす!! って、あれ、なんでお前らいんの?」

雛菜の言葉で初めてノクチルメンバーの存在に気づき立ち上がる。

透と雛菜が向かってしまったので円香と小糸も向かう。円香的には他人を装いたかったところである。

 「私達も」

 「あ、ちょっと待って透。先に咲耶さん以上のおっぱいの持ち主さんの名前を確認しとかないと」

 「ああ、彼女は月岡恋鐘だよ」

 「咲耶も普通に紹介するんね!?」

 「オッケー、月岡恋鐘さんですね! 俺はモデルをやってる塩見亮介です!! 頻繁におっぱい凝視すると思うんですけど、それは純粋におっぱいを凝視しているだけなんで気にしないでください!!」

 「普通は気にするわよ、ミスター性犯罪」

円香の言葉に亮介が振り返り、そしてちょっと視線を下にずらし。

 「うわ!! ちっちゃ!!」

円香のハイキックが亮介の顔面にヒットした。

 

 

 

恋鐘はドン引きしながらその光景を見ている。

突如乱入してきて咲耶の下に背面スライディングで入り込んでおっぱいと叫んでいた変態が地面に押さえつけられて新人アイドルグループ『ノクチル』の樋口円香に馬乗りにされて拳を叩き込まれている。

 「……いや! どういうことばい!!」

とりあえず一回落ち着いてみた恋鐘だったが無理だった。

 「落ち着いて恋鐘」

 「いや、なんで咲耶は落ち着いているばい!! 不審者!! 不審者ばい!!」

 「いや、彼は不審者じゃなくてモデルだよ。恋鐘が好きな紅茶メーカーのポスターに出ている塩見亮介くんだよ」

 「写真と実物がまったく違うばい!!」

恋鐘の言葉に咲耶も困ったように頷く。

 「それについては彼も困っていたよ。『写真の印象だけでクールでミステリアスな人間だと思われる』って」

 「……う」

基本的にいい子である恋鐘も自分が勝手に持っていた印象を押し付けていたことに気づき、軽くショックを受ける。

そして咲耶は微笑みながら言葉を続ける。

 「『だから俺は本能に生きる!! 具体的には巨乳信仰する!!』と力強く宣言していたよ」

 「そうやった……いやいやいや!! その説明だと変態って部分が覆されてないとね!!」

 「あ、亮介は基本的に変態なんでその認識であってます」

 「どういうことばい!?」

透の言葉にさらに驚愕する恋鐘。殴られ終わったのか亮介はお腹(モデルのために顔は回避された)をさすりながら立ち上がる。

 「塩見くん、大丈夫かい?」

 「ああ! もうダメです!! 最後に白瀬さんのおっぱいに顔をうずくまらせてください!!」

 「もしもし、ポリスですか」

 「樋口、ポリスへの通報はよせ!!」

もはや会話は異次元でまったくついていけない恋鐘である。霧子も怖がっているし、摩美々は興味なさそうだ。そして結華は何故か隠れようとしている。

 「? 結華はどうしたと?」

 「あ、やめてこがたん。三峰のこと呼ばないで」

 「あれれぇぇぇぇぇぇ!!! 三峰さんじゃないですかぁぁぁぁぁぁ!!!! アイドルの追っかけしすぎて事務所からコンサートとかの出入りNG食らってる三峰さんじゃないですかぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 「ああああああああああ!!! バラしたな!! 三峰的に一番秘密にしときたかったことをバラしたなぁぁぁぁぁ!!!! これだから塩見の血族に関わるのは嫌なんだ!!!」

 「はぁぁぁぁぁ!? あんたが出入りNG食らってるのはあんたのストーカーじみた追っかけのせいですけどぉぉぉぉ!! 塩見のせいにしないでくれますかぁぁぁぁ!!」

二人の会話に恋鐘はくらくらする。同じグループの仲間である結華がアイドルオタクなのは知っていたがそこまで拗らせているとは思っていなかった。

 「んでんで? なんでお前らもいんの? アンティーカの撮影じゃないの?」

 「実はかくかくしかじかで」

 「いや、それは通じん」

 「なるほど、かくかくうまうまってわけだな」

 「通じとる……!?」

何故か一切の説明がなかったはずなのに通じ合っている亮介と透に驚愕する恋鐘。

 「ふ~む、しかし、自然体なグループが撮れないねぇ」

 「本当に通じちょる……!?」

本気で通じていたことに愕然とする恋鐘。こがたんの常識がピンチ。

 「やぁ、亮介くん」

 「あ、プロデューサー」

そこに近寄ってきたのは283プロのアイドルグループを一人でプロデュースするプロデューサーであった。

Pガチ勢である恋鐘がさっそく正妻ムーブをかまそうと近寄ろうとした瞬間、亮介は突然力強く叫ぶ。

 「流派東方不敗は!!」(拳をつきつける)

 「王者の風よ!!」(ネクタイを頭にまく)

 「全新!!」(拳をラッシュ)

 「系裂!!(それを捌く)

 「「天破侠乱!!」」(ラッシュの打ち合い→拳が激突)

 「「見よ!! 東方は紅く燃えている!!!」

最後のフィニッシュでノクチルメンバーが撮影機材に混ざっていた炎エフェクトを亮介とプロデューサーの背後に掲げている。

 「……どういうことばい?」

 「Gガンダムってことさ」

 「咲耶には通じると!?」

まさかの裏切りに驚愕する恋鐘。そして亮介とプロデューサーはがっちりと硬い握手をする。

 「やっぱりあなたはジャングルジムのお兄さん」

 「そういう君はやっぱりジャングルジムの少年だったんだね」

 「ちなみに俺は宇宙世紀だったらジオン派です」

 「連邦でしょ、普通」

そしてそのままいがみ合いが発生した。

 「ちなみに咲耶、今の話はわかると?」

 「ガンダムシリーズの話だね。私は塩見くんの影響でジオン派だよ」

 「はぁ!? ダメだぞ咲耶!! アイドルであるなら連邦派であるべきだ!!」

 「そうなるとノクチルだと樋口しかアイドルになれないね」

 「やは~、雛菜はジオンのMSのほうが可愛いと思うな~。ゾゴックとか~」

 「「げてもの好きかよ」」

思わずな発言をした亮介とプロデューサーにダブルラリアットを叩き込む雛菜。

その威力にのたうち回るプロデューサーと、慣れた様子ですぐに立ち上がる亮介。

 「大丈夫だ、私にいい考えがある」

 「それは駄目な奴でしょ」

 「なんだってそれは本当かい!?」

 「浅倉も乗らない」

亮介と透の言葉に突っ込む円香。その会話で恋鐘は円香の苦労に気づいた。

 「まぁまぁ、俺に任せろって。お前らの自然な表情を引き出してやるぜ」

 「信用できない」

 「まぁ、いいんじゃない樋口。亮介がここまで言うんだったら」

 「駄目だったら中一の7月21日のバスの中の出来事をばらすね~」

 「引けない戦いになったな……!!」

なんというかやりとりが軽快である。何せさっさと撮影の準備に入っている。

 「そう、小糸はそこの高いところでいい。で、透はこのポーズで、樋口はここをこうして、こう。で、雛菜はこうやってこうすれば……」

亮介の説明でポーズをとる透と円香と雛菜。そのポーズは……

 「ぴゃ!! NT(ナラティブ)ポーズはダメだよ亮介くん!!」

小糸の言葉からそのポーズの名前は知ったが、恋鐘には不思議な組体操にしか見えなかった。

 「ま、待つんだ塩見くん」

 「プロデューサー!!」

恋鐘に膝枕されながらもプロデューサーは口を開く。

 「それだと小糸が入れない……!!」

 「そっちじゃなかと!?」

恋鐘が思わず突っ込んでしまった。しかし、亮介は不適な笑みを崩さない。

 「ふ、付き合いだけは無駄に長い俺をなめないでくださいよ」

確かにポーズをとっている三人はとても自然な表情を浮かべている。

 「小糸!! ガイナ立ち!!」

なんということでしょう。その言葉に小動物のようにおどおどしていた小糸はいなくなり。不適に腕を組み、威風堂々仁王立ちしている小糸になったではありませんか!!

 「はい!! こいつらの自然な表情だったらこれが一番!! さぁ!! キャメラマンさん!! 撮って撮って!!」

 「……プロデューサー、よかとか?」

恋鐘の言葉にプロデューサーは難しい表情をしながら起き上がる。

 「こうなるとキャッチコピーの『さよなら、透明だった僕たち』は使えないな」

 「違う、そうじゃない」

 「『地球の平和は私達に任せろ』とかどうだい?」

 「咲耶!?」

 「それだ!!」

 「プロデューサー!?」




ノクチル
すでに手遅れな幼馴染グループ

塩見亮介
巨乳信仰の変態。実は売れっ子モデル。

白瀬咲耶
モデル時代に亮介と仲良かったので汚染済(中)

月岡恋鐘
今回の主な被害者。さりげなくPに膝枕するとかいやしか女ばい!!

三峰結華
他の事務所から出入りNGを食らう追っかけレベル

田中摩美々&幽谷霧子
普通にドン引き

NT(ナラティブ)ポーズ
ガンダムNTで検索検索ぅ!

ガイナ立ち
え? 当然知ってますよね?




そんな感じでノクチル始動回でした。亮介くんの本領発揮とも言います。

亮介くんと幼馴染なばかりに酷い汚染を受けているノクチル。こんなノクチルに誰がした。

そしてその面々に振り回されるこがたん。最初の予定では咲耶だけのつもりでしたが、特にいい理由が見つからない&慣れている咲耶では驚きがないのでアンティーカ総出演。摩美々&霧子は余裕がなくて入れられず。そしてこがたんの博多弁が超難しいばい

三峰ェ! ですか? 作者の扱いはこんな感じです。
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