青色の下で…First season   作:オレっち

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第15話 静岡

いよいよ高校生活始まってから初の長期休日がやってきた。

家族連れで旅行に出かけるもの、仲間同士で旅行へ出かけるもの、恋人同士で旅行へ出かけるもの等様々であるが、俊哉は大きな通りにある水のオブジェの所にいた。

おしゃれには疎いのであろう、ジーンズにTシャツの恰好。

それに対しマキと明日香はそれなりにお洒落をしてきたようで華やかには見える程である。

 

「トシちゃん、それ家にいる服装じゃんー」

 

「えー俺、よく分からないし」

 

「マキはうるさいのよーその辺」

 

「逆に明日香は無関心すぎるよ~、今日Tシャツとズボンで行こうとしてたんだもん」

 

明日香の言葉にむくれながら話すマキ。

どうやら明日香の服装もマキが決めたんだろう、制服とは少し感覚が違うのか、恥ずかしそうにスカートを穿いていた。

 

「じゃあ、最初はトシちゃんの服選びかな」

 

「えー」

 

「明日香もね」

 

「えー」

 

不服そうな表情を浮かべる俊哉と明日香をよそにマキはグイグイと二人を引っ張るように歩き出した。

デパートの中へと入り服を見ていく三人。

明日香を着せ替え人形のように合わせていくマキに対し明日香は照れくさそうにしながらも楽しく感じているようだ。

 

俊哉もまた同じように合わせられマキ、明日香と二人で話をしながら決めていくのを横目に若干疲れた表情を見せるが、彼女らには関係のない事である。

 

学生のお小遣い事情から多くは買えない為、1、2着ほど購入する俊哉。

次からはそれ着る様にと言われる俊哉は苦笑いしか出来なかった。

洋服選びが終わり3人は休憩がてらに喫茶店へ入る。

 

テーブルへと着きアイスコーヒーを一飲みすると俊哉は大きく息を吐きながら背中を伸ばす。

 

「んー、結構歩いたねー」

 

「いや、そんな歩いてないでしょ…」

 

すかさず反論をする明日香に笑うマキ。

するとマキは俊哉に野球部の話を聞いてくる。

 

「そういえば、野球部はどう?」

 

「始まって一ヶ月弱だけど楽しいよ?先輩の早川さんとか桑野さんも良い人だし 監督もすっげー良い人」

 

満足げに話す俊哉。

入学前は悩んでいたのがウソのように充実感あふれる日々を過ごしているようだ。

ゴールデンウイーク前半が休みで後半は練習である事、ゴールデンウイークが終われば夏に向けて早くも動いていくなどほとんどが野球部の話で持ちきりになる。

またマキ、明日香の二人は女子ソフトボール部に所属しているとあって野球部とほとんど変わらない日程で進むことや、練習場は基本共同など色々な話が出てくる。

 

「でもトシちゃん ホントに良かったの?」

 

「何が?」

 

「秀二君と一緒の高校に行かなくて」

 

秀二が選んだ陵應学園への進学の話を振る。

俊哉自身が悩んでいるのでは?と心配になったマキから出た言葉である。

 

そんな彼女の言葉に俊哉はフッと笑みを浮かべると

 

「後悔はしてないよ?これは俺が自分で考えて、自分の意志で決めた道だから もしダメだったとしても、やっぱりか…なんて思わないよ?」

 

そう話す俊哉にマキは安心したのか笑みを浮かべると飲み物をグイッと飲み干し立ち上がる。

 

「よし!!じゃあカラオケ行こうカラオケ!!」

 

元気に話立ち上がるマキに明日香と俊哉も続いて立ち上がる。

マキは先に飲み物を返しに席を外すと明日香が俊哉に隣で話を始めた。

 

 

「あの子ね。結構悩んでたみたい。アンタがここにきて後悔してるんじゃないか。本当は違う道を選びたいんじゃないかってね。あの子なりに考えてたみたい」

 

「なるほど…、明日香は考えてた?同じ事」

 

「んー…何にも。だってアンタ、今まで自分の直観とか決めた事とか、外したこと無いじゃん 多分今回も同じよ」

 

笑いながら飲み物を返しに歩き出す明日香に対し、俊哉もまた歩き出す時の表情はどことなく安心したという様な優しい顔であった。

 

 

「ほら行くよトシちゃん!」

 

「はいよー」

 

マキと明日香の後を追うように店を出る俊哉。

こうして、ゴールデンウイーク初日は終わっていくのであった。

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