毒島さんはそこにいる   作:コングK

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書きかけなの忘れてました。


第四話 「毒島さんと困った人たち」

「おや、先輩。どうされましたか」

談話室でうんうんとうなる我らがマスター藤丸立香を見つけ、マシュは声を掛けた。

 

「ああ、マシュ。ちょっと考え事をしていてね」

立香はそして、手元を指差した。そこには英霊←毒島さんと、強特攻を示すように太く赤字で描かれた相関図があった。

 

「毒島さんは英霊特攻EXなんじゃないかって以前話したじゃないか」

「はい。ギルガメッシュさんに、バーサーカーの皆さん、厨房に忍び込むと言われるアルトリア系サーヴァントたち。その全てが頭が上がらない存在と言って差し支えありません。ついでにダヴィンチちゃんとドクターも毒島さんには敵わないとぼやいていました。」

「うん。それでこの図を描いたんだけど、ふと気になってさ。英霊全員毒島さんが苦手なのかなあって。中には毒島さんに特攻を持っている人もいるんじゃないかな。」

「え、そ、そんな人いるんでしょうか。と言いつつ、何名かは頭に浮かびます!!」

 

某小悪魔系後輩とか、存在そのものが卑猥と言っても差し支えない某人類悪とか、後は領域外からの使者である幼女。彼女達ならば確かに毒島さんに対抗できるのではないだろうか。

「え!? ホームズとかは?」

「ああ、駄目です。ホームズさんは部屋が汚い、タバコ臭いと毒島さんにこっぴどく怒られて、ハドスン夫人より厳しいと愚痴っていました。ついでにそれを愉快そうに笑っていたモリアーティーさんもとばっちりを受けて這う這うの体で逃げ出していましたよ」

「名探偵も犯罪王もダメか。とすると、やはり三人にかけるしかないな」

 

Case1:某小悪魔系後輩は語る

 

「え!? 毒島さんですか? ええと、そのう。うん、はっきり言って苦手です、あの人」

 

BBの言葉にぽかんと口を開ける立香とマシュ。

「BBが苦手!? 傍若無人を絵に描いたBBが?」

「あのー先輩。ちょっとBBちゃんの評価が酷すぎません?」

「いえ、いつものBBさんの行為からは仕方がないことかと」

「普段の行為って、ただ先輩を困らせて遊んでいるくらいじゃないですか。あの程度が酷いだなんて・・・・・・。ねえ、先輩。本当の酷い目、体験してみます?」

 

すっと目を細めるBBにストップストップと両手を挙げる立香。

 

「それより何でBBは毒島さんが苦手なのさ。そんなに接点ないじゃない」

「そうでもないですよ。しょっちゅう私の部屋を片付けに来るんです。やれお菓子のゴミが汚いだのなんのと小言ばかり。そんなにお掃除がしたいのならしなさいなと虫空間に送ってあげたこともあるんですよ。 なのにあの人ったら虫になってもお掃除しているんです! おまけにどう手なずけたのか無数のゴキブリを仲間にして私の部屋を襲ってきて・・・・・・。ひいいいいいい!! 思い出したくない。思い出したくない!」

「あ、あのBBがトラウマになるぐらいやり返されるなんて・・・・・」

「ええ。さすがは我らの毒島さんですね」

「おまけにどういう訳だかリップやプロテアとものすごい仲良しなんです。怒った二人にメルトまで加わって危うく私の方がやられかけたんですよ!」

「なんかBBよりもアルターエゴに人望があるんだけど」

「普段の行いという奴でしょうか、先輩」

「なんです、それ。あの子たちが困ったちゃんなだけです! BBちゃんの行いはいつも平常運転ですよ!」

 

 

Case2:某人類悪は語る

 

殺生院キアラ=卑猥という公式はいつからできたのだろうか。

有史以来の気もするし、つい最近な気もする。

とにかく事あるごとに問題を起こしそうなこの人類悪な魔性菩薩なら、さすがに毒島さんに勝てるだろう。

仄かな期待を込めてやってきた立香たちが見たのは、黄金色に輝くおはぎをだらしなく頬張るキアラの姿だった。

 

「あらお恥ずかしい。マスター、来るのなら来るとそう仰っていただかないと困ります。女は支度に時間がかかるものなのですよ」

「いや、おはぎを食べているじゃないか」

「ええええ。はしたなくも好物を頬張るその姿。私めのあられもない姿にさしものマスターも欲情を抑えきれないということでしょうか。」

「いや、そうじゃなくてさ。キアラは毒島さんってどう思う?」

「あの方と私は茶飲み友達です」

聞き慣れぬ言葉に愕然とする二人。

自分以外は全て羽虫だの虫けらだのと言ってはばからないキアラが、まさか毒島さんを茶飲み友達と認識しているなんて!

 

「え!? 噓でしょ。退屈だの何のと毛嫌いしそうなのに!」

「人は見かけによらぬもの。あの方と私はおはぎ愛好会の同志なのです。ヴぁれんたいんに私が渡した天上の菓子ともいうべきおはぎ。あのおはぎを超えてきたのが、彼女の作る魔性のおはぎでした。いまだかつてあんなおはぎは食べたことがございません。どこか懐かしい、それでいて新しい至高のおはぎ。あれを前にしては大人しく彼女の軍門に下るしかなかったのです」

「ええと。つまり、どういうこと?」

「ようは食い意地に負けたということかと」

マシュの一言にぽっと顔を赤らめるキアラ。

「そうではありません。同志として認識してよい存在に出会えたということです」

むんむんと溢れ出す危険な香りに、すぐさま立香とマシュはその場から立ち去った。

 

Case3:領域外からの幼女は語る

 

「あら、マスターごきげんよう。私に何の御用かしら」

やってくるアビゲイルが見慣れぬ服を着ていることに立香は驚いた。

「ああ、これ。ミス毒島が仕立ててくれたのよ。あんたは可愛いんだから、もっと着る物に気を遣った方がいいと言ってわざわざ」

はにかむ彼女の可愛さに当てられながら、時すでに遅しとため息をつく立香とマシュ。

 

「先輩・・・・・・」

「ああ。聞くまでもないけどね。アビーは毒島さんとは仲いいの?」

「あの方すごいお話上手なの。色々な国を旅したことがあるんですって。お手伝いをするといつも決まって飴をくださるのよ」

今しがたもらったという飴を大切そうに見せるアビゲイル。

 

「これは完全に堕とされてるなあ」

「やはり毒島さん最強説は揺らがないですね」

「ミス毒島が最強? どういうことかしら」

「アビーはまだ知らない方がいい」

「?????」

 

「う~ん。分からない」

「どうしました、先輩。毒島さんの規格外なスペックがですか」

頭を抱える立香にマシュが尋ねる。

「どう見ても普通の掃除のおばちゃんなんだけど、どう考えてもそうじゃない気がするんだよなあ。俺たちでクラス名を考えてもいいかもね。クリーナーとか」

「黒板けしを掃除するあれじゃないですか。さすがにそれは・・・・・・・」

「必殺掃除人。もしくは家政婦」

「ああ、なんとなく似てますもんね。エツコさんに」

ぶつくさとつぶやく二人の前を通りかかる毒島さん。

 

「あたしのクラス名は掃除人(スイーパー)さ」

 

 




三人が毒島さんを苦手にしている裏の理由。

BB→自分がいた世界の購買のおばちゃんNPCに似ているから。よく声を掛けてくれていた。
キアラ→自分がいた世界で入院していた時に面倒を見てくれた婦長に似ているから。
アビゲイル→自分がいた世界にいた近所の世話焼きおばさんに似ているから。

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