コッコロ「うぅう、ひっく、ぐす。あるじさま、あるじしゃまぁぁぁ...」
ある日の夕方。
建物の中で一人の少女が大声で泣きじゃくっていた。
その様は、普段の彼女からは考えれない姿。
なんでこんなことになったのか...。
話は少し前に遡る...。
コッコロ「ふふ、もうすぐ主様や美食殿の皆様に会えます..。あぁ、一か月ぶりの主さま...。楽しみでございます///」
コッコロは敬愛する主の命により、長期のクエストに出かけていた。本当は主のそばを離れたくなかったコッコロだが、主の頼りにしてるよという言葉を受け寂しさを我慢しクエストに向かった。
そして、一か月の長期クエストが終わり、コッコロは今美食殿のギルドハウスに帰ってきた。
コッコロ「あるじさまぁ、皆様!ただいま帰りました!!お土産もたくさん買って...あ、あれ?」
この時、コッコロは美食殿に人の気配がないことに気づいた。
コッコロ「おかしいですね、皆様お出掛けをしているのでしょうか...?でも、私が今日帰えることは伝えておいたはずなのですが...」
よく見ればギルドハウスの中はほこりがたまっており、しばらく誰も住んでなかったことがうかがえる。
コッコロの嫌な予感は徐々に膨らんでいった
~冒険者協会~
コッコロ「すみません、美食殿というギルドの皆様がどこにいらっしゃるのか聞いておりませんか?」
職員「あぁ、美食殿の皆様ならどこか遠い町に引っ越すので解散するって言ってましたよ」
コッコロ「・・・・・えっ?」
コッコロは耳を疑った。当然そんな話は全く聞いていない。
コッコロ「そ、そんなはずありません!!だ、だって私は何も聞いておりません!!」
職員「そんなこと言われましても彼らが引っ越したのは事実ですよ。確か3週間前ぐらいでしたっけ。」
コッコロ「あ、あるじさまたちがどこに向かったのか聞いていないのですか?!!」
職員「すみません、そこまでは聞いていませんね...」
コッコロ「・・・そ、そんな...」
コッコロ「あるじさま、皆様...。一体どちらに行ってしまわれたのでございますか....なんで私には何も言ってくださらなかったのですか...」
コッコロはランドソルで途方に暮れていた。あれから町の人たちに聞いて回ったが主たちがどこに引っ越したのか知る人物は全く見つからず、手掛かりはゼロのまま。
コッコロ「やっぱりいません...」
藁にも縋る思いでもう一度、ギルドハウスに戻るが案の定人の気配はなかった。
疲労、そして主たちに会えると思っていたのに会えなかった寂しさのせいかついにコッコロは座り込んでしまう。
そしてコッコロの目からとうとう大粒の涙が溢れ始めた。
コッコロ「うぅ……うぅううううう!あ、主ざまぁあああ!!!ど、どぢらに行ってしまわれたのでございますかーーー、コ、コッコロをひどりにしないでくださいましーーーー」
敬愛する主に愛想をつかされたのかもしれないという不安がコッコロの中で膨れ上がっていき、それがコッコロの泣き声をさらに大きくさせる。
その時
コッコロ「グ、グズ...あるじしゃまぁ...。コ、コッコロをみしゅてないでくださいまし...。あ、あれ、これは」
コッコロはテーブルの片隅に封筒が置いてあるのを見つけた。恐る恐るそれを開けてみると
コッコロ「こ、これは!!あ、あるじさまの手紙!!」
コッコロはパァっと顔を輝かせた。やはり主は自分のことを見捨ててなどいなかった、ここに主たちがどこにいるのか書かれてあるに違いないと。
それが、コッコロを更なる絶望に引きずり落とすことになるとは夢にも思わずに...。
気持ち悪い自称従者コッコロへ
まぁこれを読んでいるころには気づいていると思うけど、僕達、新天地でお前のいない新生活を始めるからwww
いやぁ、やっとお前から離れられてせいせいした、お前ってホント気持ち悪かったよ!!!なぁにが「主さまの全てを管理したい」だ。お前に世話されるぐらいだったら死んだ方がましなんだよ、コロカスが!!!
それにしても、クエスト受けた時のお前の言葉は本当に苛立ったわ。「主さまから離れるのは寂しいですが私は主さまの従者コッコロでございます。主さまの顔に泥を塗らないためにもこの寂しさに耐えてクエストをこなしてみせます!」・・・いやぁぶん殴らなかった僕を褒めてほしいな。勝手に従者を自称して、頼んでもないのに世話をするとか言ってるストーカーがそばにいる方がよっぽど恥なんだよ!!!まぁ。もう二度と会うこともないからいいけどねwwww
あぁ、そうそう無理だと思うけどもし会いにきたらその瞬間半殺しにするから、絶対来るなよ。
この日、ギルドハウス内から泣き叫び声が途絶えることはなかった...。
そしてこの日を境にコッコロの姿を見た者は一人もいなかった。
が、風の噂によると自殺したと思われるエルフの少女の遺体が発見されたそうな...。