怪獣ファイルその15
セルヴァム
体長6m
翼長8m
体重600kg
クラスーD
出現個体数:5000頭以上
発見場所:2045年・バース島
生息域:世界各国
被害推定死傷者数:439万人
①生態
バース島より突如大量発生した大群の怪獣。
10〜20頭ほどの群れを形成して移動し、傷ついたり弱ったりした個体は群れから追い出され孤立する。
金属に似た弾力性と剛性に秀でた体を持ち、大きな翼で大陸間を移動する。 金属質故に電気を通しやすく、全身がコイルの役割を果たしており蓄えた電気を放出する事で獲物を感電させ捕食するが、大型怪獣のような高い破壊力を持つ訳ではなく連続での使用も不可。
熱に弱くメーサー攻撃が有効である反面、衝撃には強く物理的な攻撃はほぼ通用しない。
獰猛な肉食性で動物や人間はおろか、大型怪獣すら群れで襲いかかることで捕食する。
バース島の生態等含め詳しい発生原因は不明。
②戦闘能力
従来の小型怪獣の中でも抜きん出た強さを誇り、高い飛行能力はカマキラスやメガニューラにも匹敵し、皮膚の硬さは幼体のエビラ並と非常に厄介。
知性も高く危険を察知すると逃走する引き際の良さもあり、対処が困難とされていた。
現在、各国のGフォースでセルヴァムにも有効で民間人にも使える小型メーサー銃の生産と、群れのセルヴァムに対して相性の良いヴァルチャーの量産化計画が決まっている。
追記:2050年現在、セルヴァムを最後に新種の怪獣は観測されていない。 さらに言えばゴジラ討伐以降ずっとこの調子である。
それまで年々増加傾向にあった怪獣の出現は嘘のように鳴りを秘め、世界中から怪獣が淘汰されつつある。 セルヴァムの個体数もこの5年間で7割を切ったとの報告もあり、確実に怪獣時代は収束に向かっていると言えるだろう。
設定その15
いままで語れなかった設定をぶっぱなすので覚悟して読んでください。
怪獣とは
この地球に溢れた巨大生物たち、その根源には全ての怪獣の始祖となる存在がいました、今ある怪獣たちは始祖の細胞を受け取った事で発生した変異生物であり、全ての怪獣には始祖の持つ究極の遺伝子が備わっています。
その始祖こそ、怪獣王ゴジラです。
ゴジラはマリアナ海溝奥、限りなく地球の核に近い極限環境で核エネルギーを捕食できるように突然変異を遂げた生物であり、この地球上における唯一最強の生命体として成長してしまいました。
ゴジラの発生は数億年も前に遡り、幾度となく地上に現れては地球を支配してきましたが、その度に地球から使わされた守護者によって抑え込まれ海溝へと帰っていきました。
怪獣とはゴジラの細胞を取り込んで順応し、新たなる種として進化した生命ですが、地球にとっては生態系を乱す敵であるため守護者によって狙われます、ゴジラ出現に呼応して怪獣達が一斉に目覚めるのはゴジラと言う守護者に対抗出来る唯一の存在を盾に暴れ回る為であり、ゴジラが死に人類にも勝てないと分かった今、二度と怪獣が姿を現すことはないでしょう(最も、大半は本当に絶滅しています)。
しかし、実の所このような他の怪獣の出現は競合相手が増えるだけなのでゴジラにとっては目障りです。 ゴジラが他の怪獣を襲うのはその為で、逆にゴジラに戦いを挑む怪獣がいるのも同じ理由です。
怪獣は人類史の中において度々目を覚ます事もあり、地上に姿を現したものがエピソード8で伊集院惠が語っていたように「巨大生物の伝承」として今に伝えられてきたのです。
また、キングシーサーやキングコングなどの地球の守護者では無いが人類を守る怪獣も元を辿れば同じです、彼らが人類を守るのは、人類が自分たちを守ってくれる存在と認識しているからで、地球からも敵視されていません。
ついに知恵を持つ生命が誕生した事により、その叡智を尽くした戦いの果てにゴジラは完全に消滅しました、数億年に及ぶ地球と怪獣の戦いは幕を閉じたのです。
怪獣化
G細胞を摂取した場合、ほとんどの場合は無害です。
変化がある場合はG細胞との拒否反応を示し死に至るか、順応して怪獣化するかの二択です。
怪獣化には2つのパターンがあり。
①元の生物から大きくかけ離れた姿に変化を遂げ、巨大化する。
オルガ、ビオランテ、キングシーサー、セルヴァム等がそうです。
②元の生物の姿を残したまま、巨大化する。
キングコング、大ダコがそうです。 キングコングについては詳細を後述します。
ゴジラ化
G細胞を摂取して怪獣化するのでさえ非常に稀ですが、さらに極々稀にG細胞に侵食された事でゴジラとほぼ同じ存在に進化してしまう場合があります、オルガ、ビオランテ、そして後述するヘドラがそうです。
ゴジラ化は怪獣化のさらに先、究極の単一生命体への進化であり、いずれゴジラと同等の力を持つに至りますがそれ故に守護者、怪獣、そしてゴジラからも驚異と判断され全てが敵に回ります。
つまり、既にクラスーAに匹敵する程の強さを持つオルガもビオランテも、幼体のままに過ぎません。
ビオランテには人間(白菊ほたるの母)の遺伝子が組み込まれていたために人としての意識が残っており、あの時点では人類にとって敵では無かったのですが、いずれ自我もG細胞に乗っ取られ完全なる怪獣となっていたでしょう。
ついでですけど、僕は白菊ほたる担当です。
ヘドラの正体
何らかの要因でG細胞を摂取してしまった怪獣ドゴラが変異したものです。
怪獣の起源は全てG細胞由来ですが、さらに摂取する事で進化を促されます、ただ進化が上手くいかずG細胞に侵され逆に取り込まれてしまった結果あのような生物としておよそ欠陥しかない化け物が生まれました。
目的もなく自我もなく思考力もなく、ただ神経系に刻まれた本能的な反射を繰り返しているだけの悲しい生物もどきで、残念ながらどれだけ時間をかけてもヘドラはゴジラには至らず、放っておいてもいずれ細胞が崩壊し死に絶えたでしょう。
どうにせよ、ゴジラからすれば目障りだったのでゴジラに倒されました。
キングコングとキングシーサーについて
G細胞によって変化した怪獣であるのは間違いないのですが、キングコングのような元の姿を残したまま怪獣化した怪獣は、その能力も元の生物から大きく変化することは無く怪獣としては貧弱であるため、これまでの歴史の中で淘汰されてきました、そのため、現代ではキングコングや大ダコのような怪獣はほぼ存在しておらず、キングコングが他の怪獣とは違う存在なのではないか?と言われています。
キングコングは関西にある動物園のゴリラが、オルガ西日本襲撃の際に飛び散った血液などを浴びてしまったことで怪獣化したものです。 動物園の動物だったために非常に友好的な性格で人間を守るような行動に出ていました。 なお、怪獣化の際に知能や一部身体能力も上がったため、人語を理解しています。
キングシーサーは大陸にいたネコ科動物が遥か昔に怪獣化したものですが、多くの時間を眠って過ごしていたため人類の歴史上に殆ど記録が残っていません。 しかし数百年前、キングシーサーは眠りを妨げられました。 偶然眠りから覚めてしまった怪獣に呼応するように目覚めたキングシーサーは、怪獣と争う内に海を越えて琉球王国に辿り着きました。 傷ついたキングシーサーですが、琉球王国の民は先に上陸していた怪獣を倒した事で「災いから守ってくれた」と思いこみ、キングシーサーを手厚く迎え傷を癒しました。 キングシーサーが沖縄を守るのは、数百年もの間その恩を返し続けているからです。
ゴジラはなぜ現れたのか
これまでの地球の歴史に幾度となく出現しては、守護者や怪獣との壮絶な戦いの末に深海へと帰っていったゴジラ。
しかし人類の歴史の中では、怪獣の影こそあれど目立った動きはなく、ゴジラも出現していませんでした。
ちなみに、大戸島の伝説にある呉爾羅は、ゴジラどころか怪獣ですらなく、ただの古い民話で妖怪伝説の一種のようなものです。 この辺りは原作となるゴジラでも伝承とゴジラの存在は時系列的に同一の存在とは考えられませんので。
話を戻しますが、ゴジラは長い長い年月をかけて休眠状態のまま地球の核からエネルギーを吸い上げて生きていました、しかし地上にも核エネルギーが溢れている事に気づいたゴジラは、地上を目指したのです。
それまで、ゴジラは地上を支配する生物を滅ぼし最強の種として君臨するために(それは怪獣としての本能のようなもの)海から上がってきましたが、今回は人類が生み出すエネルギーが目的だったわけです。
地球の核から吸い上げるのと、文明の発電を奪うのでは後者の方が遥かに効率が良く、さらに地上の支配者となっていた人類を滅ぼせるので一石二鳥です。
結果として、人類の生み出すエネルギーを得て急速に進化したゴジラは、これまで守護者が対峙してきたゴジラとは比べ物にならないほど強くなりました、2011年のゴジラと2041年のゴジラでは圧倒的にスペックが違います。 それこそ、本来ゴジラを打倒できるだけの力を持っていたはずのモスラですら返り討ちにあうほどに。
モスラとミニラ②
星の生態系と環境を守る防衛装置であり、本来ならばキングギドラなどの地球外からの脅威に対抗する手段でした。
しかしゴジラが生まれ、全ての生命を淘汰し地球の唯一王となろうとしたゴジラは地球にとって敵以外の何物でもなく、守護者はゴジラとの戦いを数億年に渡り何度も何度も繰り広げてきました。
つまり怪獣時代は地球の歴史において数え切れないほど繰り返されてきたのです。
現代の守護者はモスラで、次代はミニラになります。 以前も話しましたが、ミニラは成長してもゴジラにはなりません。
そして悲しい事に、人類が地球にとっての驚異(=全ての生命に対する敵であり排除すべき存在)となった場合、守護者は人類に牙を剥きます。
キングギドラとは
全怪獣の中で唯一の宇宙生物であり、地球が想定していた地球外からの脅威そのものです。
G対策センターの見立て通り地球環境を長い時間をかけて自分の住みやすい惑星にするのが目的ですが、月に住み着いたのは守護者やゴジラから逃げるためです。 キングギドラにしてみればまさか地球に自分と戦えるだけの存在がいるとは思わず、予定より大幅に侵略を遅らされました。
キングギドラは遥か銀河系の彼方より飛来する星の侵略者であり、この宇宙には複数のキングギドラが存在します
惑星を侵略した後は惑星の持つ核エネルギーを食い尽くし、また別の惑星へと宇宙を放浪し、やがて何十億年、何千何万の惑星のエネルギーを蓄えて進化を遂げ、物理宇宙より上の次元、神の領域に至ることを最終目的とした宇宙のガン細胞です。
地球へ飛来したキングギドラはまだ未熟な個体でしたが、ディメンションタイドに呑まれた事で特異点に触れ、人の精神を蝕み生命エネルギーを食いながら成長し、やがて地球を食らって無理やり高次元の存在へとなり上がろうと画策したものの不完全であったためにゴジラによって撃ち落とされました。
しかし、あのまま倒されなければ地球はおろか太陽系すらも飲み込む巨大な特異点へと変貌し、やがて宇宙はギドラに取り込まれ新たなる宇宙となっていたでしょう。
セルヴァムとは
セルヴァムはこの時代に生まれた怪獣です。
バース島という無人島に生息していた爬虫類が海から流れ着いたG細胞を摂取した事で怪獣化しましたが、オルガのようにすぐには表に出ずひっそりと繁殖を行っていたためゴジラや守護者にも発見されず今日まで虎視眈々と数を増やしていました。
新種の怪獣であるため守護者や人類の強さを知らず、ゴジラが死亡し人類にも勝てないと判断した怪獣達が引き返すこのタイミングで出現したちょっと残念な間の悪い子たちです。
名前の出ない登場キャラクター
ここまで来て隠しておくのもなんかスッキリしないので言っちゃいますが。
9話で慰霊碑の前に現れて一ノ瀬志希と会話した女性は白菊ほたる、11話で登場した北条加蓮の母は渋谷凛です。
また、ほたるがアイドルに憧れるきっかけになった、昔地元に来たアイドルとはニュージェネレーションズの3人で、被災地復興支援ライブに来ていました。
そして、わざとらしいかと思い本編では記述しませんでしたが、加蓮が幼い頃にテレビで見たアイドルの中にはほたると久川姉妹も居ます。
テーマ曲
完全に余談なんですが、各節ごとにテーマ曲を決めてその雰囲気に沿ってエピソードを書き進めていました。
イメージとしては各節を1本の映画と見立てた時に、そのエンディングとして出演アイドル達が歌った歌が流れる、って感じです。 なので、各節ごとに気持ちを切り替えて執筆してきたわけです。
ちなみに曲は
第一節「怪獣」……つぼみ
第二節「守護者」……ダイアモンド・アテンション
第三節「兵器」……Nebula Sky
第四節「決戦」……Athanasia
です、それを踏まえた上で最終回を読んでいただけるとより楽しめるかもしれません。
他にも語りたいことは山ほどあるのですが、そこはグッと抑えて、これだけ語らせてください。
登場キャラクター
有浦柑奈
最終回の主人公となるのは柑奈です、これは初期構想からずっと決めていた事なのでついに辿り着いた感じですね。
お気づきの方もいると思いますが、柑奈はすでに1回登場しています。 幕間:いつか遠い未来で、です。
志希が助けた妊婦のお腹には柑奈がいて、生まれたあと志希は何度か柑奈やあの母親に会いに行って旅の話をしました、柑奈がラブ&ピースを探しているのは志希の影響です。
過酷な環境を旅してきたため、原作と比べても度胸と思い切りがあり幾分かワイルドさが増しています。
彼女の旅の中で、過去に登場したアイドル達とも多く出会っており、彼女たちから聞いた話を次の世代へと語り継ぐ語り部としても活動しています。
旅に出ると言い出した時、家族からは猛反対されましたが母だけは裏でこっそり協力しており、無事(?)家を飛び出しました。
ギターは旅の中で出会ったギタリストが昔使っていたものを譲り受けており、歌と笑顔はある街で出会ったおばあちゃんからの受け売りと、様々な人との出会いが今の柑奈を作り上げています。
橘ありす
同じく、柑奈のお供として最初から決まっていたキャスティングです。
生まれた頃にはゴジラもおらず、セルヴァム以外の怪獣が既に過去のものとなった時代に生き、これまで怪獣時代と呼ばれる事に実感を持っていませんでした。
しかし故郷で発生した大規模なセルヴァムの怪獣災害により住処を追われ避難する際に、両親と離れ離れになり、護送車がセルヴァムに襲われた際に唯一の生き残りとして柑奈に保護されました。
基本的な性格は変わらないものの、原作と違って親と過ごす時間が極端に少なく甘え方を知らないということは無く、共働きなため家で一人になる事はあれど家族で過ごす時間はありました。
これまで、怪獣時代しか知らなかった少女たちは多くいましたが、ありすは「怪獣時代が終わりつつある時代」に育った少女である、という立場です。