誇れ!我らの戦車隊!
2030年4月7日
日昇列島連邦‐神無川管理郡‐横波場市
神無川管理郡 神無川郡立横波場高校
日向 夏
倉庫から格納庫へつながる扉がゆっくりと開かれる。
ゴリゴリとすり潰してゆくような音を立てながら思い金属製の扉が開かれてゆく。
倉庫の扉は電動であるようで、西木会長が操作盤の前に立っていた。
「どんな戦車なんだろうね!」
「でも、あれでしょ。大したやつたないんでしょ」
「早く大砲撃ちたいね」
「ぶっ倒すぞオ!!!」
といった様々な声が聞こえてくる。
「おおおお!!」
私の予想に反し、歓喜の声の声が上がっていた。
実は私は人込みの後ろの方にいたので、まだどんな戦車があるか見ることができていない。
しかし、大したものではないということはないようだ。
人込みをかき分けてようやく戦車を見ることができた。
「うおおおっ!」
私も興奮してしまった。
4両の戦車が鎮座していた。
それぞれの整備状態はほどほどよいと感じられた。
「では戦車を紹介していくね」
とマイクを持った沢蟹先輩がいう。
「右から順番に紹介するね」
「3式中戦車ロ型」「1式高速歩兵戦車」「2式重戦車ホ型」
「それと、リンドバーグ空挺偵察軽戦車」
この4両ねとにこやかに言う。
私たちのほかにも、顧問の近野先生も目をキラキラとさせている。
「みんないい戦車たちよ」と言いながらどのチームがどの戦車にのるか案内を始めようとしていた。
だが、重大なことに気づいた。
「先輩。私たちには5両必要なんですが・・・」
私たちの人数では、全員が搭乗するためには車両数が足りないのだった。
「え!?」近野先生が驚く。
「そ、そうだったわね・・・どうしましょう」
慌てる沢蟹先輩。
それを発端に3年生組が問答を始める。
「ほかには戦車はないんですか?」
この私の質問に対する答えはノーだった。
「え。ということはどこかのチームが戦車乗れないの?」と誰かが言う。
それに反応し、そんなのは嫌だという声が広がり、取り合いになりそうな雰囲気になった。
ちょっと険悪な雰囲気になりかけたので、ちょっと強硬手段に出た。
「あの。自前の戦車はだめですか?」
私がこのことを口にすると周囲は静かになった。
「どういうことだ?日向?」
西木会長が問いかける。
「私がジュニアリーグで使っていた車両があるんです」
「それでよければ明日にでも使えます。」
私がそういうと会長は近野先生にアイコンタクトを取った。
「ええ。いいでしょう。」近野先生はにこやかに答えた。
「必要な手続きはこちらでやりますね」と続けた。
「ちなみになんて戦車なんだ?」と会長が尋ねる。
周りも私を見る。やはり気になるようだった。
「はい。4式統合戦車の試作型です。」
と答えると半分がなんだそれという顔で残りがアレかという顔だ。
「4式の試作?確か4式はホ型までルール上使えるはずじゃ?」
と錦が私の顔を見る。
「ジュニアリーグでは4式は試作までしか使えないんだよね。」
と半分笑いながら、漫画でいうとタハハという表情で答える。
「いや。十分な戦力だ。いつこちらに待ってこれる?」
会長の質問に私は「明日にでも」と返す。
沢蟹先輩は「これで戦車はそろったわね。」と安堵する。
「では戦車の割り振りだが、人数で決めさせてもらうね」と会長は言う。
「だけど先にチームを決めないとね。各班でリーダーを決めてね。」
「チーム名はリーダのお昼か好きな食べ物的な感じでいいよ。」
会長はみんなに案内をする。
そして各班リーダーは決まり会長に報告する。
「日向さんがリーダーの一年生チーム、えーと。ラーメン隊ね」
「使用車両は日向さんの私物の4式ね」
「相沢さんがリーダーのスポーツチーム、かに玉隊」
「使用車両は、人数的に一式高速歩兵戦車ね」
「北原さんがリーダーの天そば隊。がり勉チームね」
「2式重戦車を使ってね。」
「杉谷さんがリーダーのからあげ隊。電子関係が得意ね。」
「リンドバーク軽戦車を任せるわ。」
「最後に私たちが3年生チームこの流れだと酢豚隊ね」
「私たちは3式中戦車を使わせてもらうわね」
これで一通り終わったという顔をする隊長。
「では各々戦車に触れてくれ。動かしたりするのは明日からだ。」
「日向のチームはほかのチームの戦車を見せてもらうといい」
隊長がそういうとみんなが戦車の元へ向かう。
私たちもほかのチームの戦車の元へ向かい、交流を楽しむ。
私たちは解散時間までこの会を楽しんだ。
明日は訓練が始まる。そして4式を持っていけるという興奮と、自走運搬のため
早起きしなければならないという憂鬱が入り混じっていた。
第2話 誇れ我らの戦車隊 おわり
ついに戦車道本格始動
まるでバー〇ヤン小隊