武士の旅々   作:技巧ナイフ。

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I am the bone of my anko.

 あっという間に3日が経ち、今日はお祭り初日! そしてあんこ争奪祭りでござる。

 ガヤガヤと喧騒が響く中、拙者は緊張の面持ちで会場の舞台を見つめるでござる。

 

 舞台はこの十角形の国の中心であるホットドッグ屋さんを囲み、外側を向くように円形になってるでござる。ちょうどドーナツ型でござるな。

 そしてドーナツの上で拙者達は各々あんこ菓子を作り、出来たものからお客さんに配るでござる。時間は10時〜17時まで。その間ノンストップで作り続け、最後にお客さんの投票で美味しかったお店の順位を付けていくというもの。

 3日間行われる祭りの期間中このイベントを初日にもってくる理由は、恐らくここで上位になったお店が利益を上げやすくする為でござるな。残りの2日間で売り上げを伸ばし、国の中心に近い場所への店舗移動権を獲得しやすいようにでござろう。

 

 ていうか、ホットドッグ屋さんは争奪祭り中お客さんが入らないけどいいのかな? 王者の余裕? それともハンデ? 

 

「あのホットドッグ屋さんねェ、一度も中心から移動したことないのよ。このお祭りが始まってから、ずゥっと売り上げ一位なの」

「ずっと疑問だったのでござるが、どうしてでござる? ここはお菓子の国でござろう?」

「そ・れ・はァ、お祭りが終わる頃になれば分かるわ」

「むぅ……」

 

 茶目っ気たっぷりにウインクでもったいぶるママさんへ、拙者はほっぺを膨らませる。教えてくれてもいいのに……。

 

「サヤ殿は知ってるでござ……サヤ殿?」

「な、ななななんですかかかかか⁉︎」

「いや緊張し過ぎでは?」

「実を言うとぼく、あまりこういった舞台に立つっていう経験がなくてですね……」

「それはそれは」

「逆にモミジさんは大丈夫なんですか?」

「う〜ん……まぁ緊張してるっちゃしてるでござるな」

 

 ぶっちゃけ拙者とサヤ殿は脇役でござる。主役はあくまでママさん。

 そこを押さえておけば、ある程度は解れるでござるよ。

 なので、

 

「えい!」

「ふにゃっ⁉︎」

 

 プニン。拙者はサヤ殿のほっぺを痛くならない程度につまんで軽く伸ばしたり、手の平でふにふにしたり。おぉ! もっちもち! 

 

「いいでござるかサヤ殿。お主の緊張感はほっぺでござる」

ひゃにいっちぇんでしゅか(なに言ってんですか)……?」

「ほ〜ら柔らかくなってきた〜柔らかくなってきた〜」

あにょ(あの)……」

 

 やばい。赤ちゃんのほっぺみたい。めちゃくちゃクセになるでござるよ。ずっとこうして遊んでたい。

 

「そういえば、会った時はサヤ殿が拙者のほっぺを引っ張ったでござるな」

 

 笑いかけ、さらにサヤ殿のほっぺを上に引っ張って無理やり笑顔を作るでござる。うん。相変わらずベリーキュート! 

 

「……あなた達、可愛すぎじゃなァい?」

「あ、やっぱりそう思うでござる?」

「こんな可愛い子達に力を貸して貰えるなんて、アタクシは幸せ者ね」

「そういうのは、終わってから言うものでござるよ。ね、サヤ殿?」

ひゃい(はい)!」

 

 良い感じに緊張が解けたサヤ殿は元気にお返事。やっぱりそういう顔の方が似合うでござるな。

 

「さっ! 入場よ。気合入れていきましょォ!」

「「 おぉぉ!! 」」

 

 ママさんの声に合わせて、拙者達は拳を合わせる。さぁ! やってやるでござるよ! 

 

 

 

 

 あんこ争奪祭りは、全お菓子屋さんの準備が整った後、5分間のアピールタイムが設けられるでござる。

 アピールタイムでは各々が自慢の腕前を振るい、手際の良い菓子職人はアピールと調理を平行して見せることもあるとのこと。

 かくいう拙者達も、ここでお菓子の準備をアピールとして使うでござる。

 

 周りを見回せば、凄技のオンパレードでござるよ。

 果物を使うお店では、皮を剥いたメロンをドラゴンに彫刻。

 なにやら生地を使うであろうお店では、冗談みたいな大きさの生地を頭上でグルグル回してるでござる。

 拙者とサヤ殿には馴染み深い飴細工の店では、固まりやすいという特性を利用して人間大の動物を作り上げている。

 

 見える範囲の全てが神業。この祭りでの力の入れようがよく伝わるでござる。

 確かにその練度からは弛まぬ努力を感じる。

 確かにその密度からは技術の高さを感じる。

 確かにその深度からは年季の深さを感じる。

 しかしそれは所詮お菓子屋さんの枠の話でござる。

 

 ———だからそこに、拙者は可能性を見出した。

 

(さぁ、始めるでござるよ)

 

 抜刀しながら目配せすれば、サヤ殿は杖を振って頷いてくれる。拙者の周りには、今回ママさんが使うと言った果物が魔法で浮いてるでござる。

 その浮いた果物の中心で拙者は刀片手に()()———剣舞(けんぶ)でござるよ。

 

 さらに刀の刀身には消毒も兼ねてアルコール度数の高いお酒をぶっかけておいたでござる。そこにサヤ殿の魔法で火を着け、舞えば———ボオォォォ! アルコール特有の青白い炎が剣舞の遠心力によって周囲を靡くでござる。

 

 拙者の国の剣舞といえば基本はスローテンポ、そこに緩急をつけて舞うもの。しかし今回は見映えを意識して、かなり激しめに踊るでござるよ。これはもはや“舞う”というより“打つ”という表現が適切な踊り方でござる。

 

「おっと! もうちょい右! からの…上! なんの! これしき!」

 

 後ろで拙者に負けないくらい杖を振るサヤ殿の声。実を言うと、この剣舞を披露している中で1番頑張っているのはサヤ殿でござる。

 振われる刀の軌道上に果物を浮かせる。切られた果物を落とさず回収する。刀身に付着したアルコールを舞いの間ずっと一定量供給し続ける。拙者のヒラヒラした衣服や長い髪に着火しないギリギリの火力を、絶え間なく動く刀身に当て続ける。

 それを全て1人でやらなければならないでござる。1つ1つがかなり神経を使う作業を同時に。さすがは魔女。……いや、魔女の中でもこれは規格外のレベルなのでは? 

 少なくとも、5分間激しく打ち続けて体力を使うだけの拙者とは労働量が違うでござる。

 あとママさん。合いの手代わりに投げキッスとかやめるでござる。たぶん衛生的にアウト。

 

 ここまでやれば誰もが察するでござろう。武士と魔女がいるママさんチームならではの勝算。唯一のアドバンテージを最大限まで活かすのは、そう———()()()()()! 

 

 水平斬り。回転。斬り上げてからの唐竹割り。動き自体は単純なものばかり。だけど周囲で切られる果物や、流れる刀身の炎が拙者を彩るでござる。

 さぁ! Look at me(拙者を見て)! めっちゃ見て! 超見て! 

 

 

 

「ぜぇ…はぁ…ぜぇ…はぁぁ……死にそう…で、ござる…」

「お疲れ様です、モミジさん」

 

 5分間踊りきった…もとい打ち切った拙者は、作業台の裏で笑えないレベルの息切れをなんとか堪えるでござる。

 これでも体力には自信ある方でござるが、流石に全力で5分間は無理! 死ぬ! 内臓のどれか口から出そう! 

 

「ぜぇ…サヤ殿……も、お疲おぇ!」

「はい、お水です。カノーリ揚がるまでに色々と直しておいてください」

 

 魔法でこちらに水の入ったコップを渡すサヤ殿は、既に調理に入ってるでござる。

 余裕の笑みを浮かべながら杖を振る姿は、さながら有名楽団の指揮者のよう。しかし内心おっかなびっくりやってるのはなんとなく察せるでござる。

 拙者は手拭いで大量の汗を拭き、乱れた髪を直しながら彼女の作業に目を向ける。本来作業台の上で行われるカノーリの生地を筒状に巻く作業を、魔法で浮かせてお客さんに見えるようにしてるでござる。

 滞在しててわかったでござるが、この国には魔法使いはいない。だからこそ、魔法を使っての調理は目を引くものがあるでござるよ。おかげで、お客さんのサヤ殿への注目が凄い。めちゃくちゃ目立ってる。あと子どもや女性から黄色い声援が飛んでる。みんな丸々と太ってるけど、それでも羨ましいでござる……。

 

「……五感を研ぎ澄ますのよ、アタクシ。カノーリの揚げ時間は一定じゃない。揚げ具合を表す色、音、匂い。トングで挟んだ時の硬さ。全てを司るのよ……!」

 

 そしてなにやらブツブツと呟きながら、サヤ殿が作ったカノーリを油へと入れるママさん。毎回これを言いながら揚げてるとのこと。ルーティンと言ったでござろうか。

 文字だけにすれば職人の厳かさがこれでもかと伝わってくるでござるが、残念ながら服装はいつものウェイトレス。筋骨隆々の四肢がフリルを大量にあしらわれた場所から生えているのは、ある意味圧巻の光景でござる。こちらはこちらでえらい目立ってるでござるな。ママさんに関しては毎年出てるはずでござるが、きっと何度見ても飽きないのでござろう。

 

「揚がったわよォ! モミジちゃん駆け足!」

 

 ママさんの声に、拙者は慌てて油切り用の網とトレイを持っていくでござる。

 ここからの拙者はウェイトレスでござる。出来上がったカノーリを、今か今かと目を輝かせているお客さんのもとに運ぶでござる。もちろん素敵な笑顔付きで。

 

「お待たせしました! イチゴ大福カノーリでござる!」

 

 

 

 

 思い返せばあっという間。しかしその時は確かに地獄でござった。

 

「「 疲れた〜! 」」

 

 17時になり、あんこ争奪祭りは終了。7時間ぶっ通しで働き通した拙者とサヤ殿は、背中合わせで地面に座り込んでしまうでござる。

 あっ、視線の先にサヤ殿のショートパンツとソックスの間から覗く健康的な太ももが。あれを枕にして今すぐ寝転がりたいでござる。なんならちょっと吸いたい。

 

「お疲れ様。こんなに食べてもらえたのは初めてかもしれないわァ。アタクシ感激!」

 

 太ももに熱い視線を向けていると、ママさんが両手を合わせて睨みつけてくる。……違うでござるな。これたぶん喜んでる笑顔でござる。3日経っても未だ慣れない強面でござる。

 それでも、心からルンルンしてるのは分かるでござるよ。内股でぴょんぴょん跳ねてるし。

 そうして、油を切ったイチゴ大福カノーリを拙者達に渡してくれる。

 

「はい。投票結果が出るまで休憩しましょ」

「然り」

「いただきます」

 

 まず一口噛めば、もはや慣れ親しんだカノーリの食感。中には熱で程良く溶けたお餅、あんこ、リコッタチーズが詰まってるでござる。

 さらに砂糖というものは温度が高いとより甘く感じるもの。それを見越して、舌がだれないようにママさんは酸味強めのイチゴを中に入れたでござる。

 懐かしさ溢れ、さらにやっと食べられたあんこに拙者は歓喜でござるよ! あんこ美味ぇでござる。幸せぇ〜。

 

「頑張った甲斐がありましたね」

「そうでござるな……ぐすん」

「泣くほど⁉︎」

「やっとあんこ食べれたよぉ……」

 

 元々あんこを食べる為にこの国まで来たでござる。あんこを大量に買うために、この国までの道中は雑草ばかり食べてたでござるよ。ちなみにごま油とソイソース(醤油)で炒めれば大体の雑草は美味しい。これ旅人豆知識でござる。

 

 涙をボロボロ流してイチゴ大福カノーリをサクサク。すぐに食べ終わっちゃったでござる。そういえば、昼食も抜いてたでござるな。

 

「あ、モミジさん。食べカス付いてますよ」

「んむ」

「ほら。これで綺麗になりました」

 

 ガツガツっと少々はしたなく食べたせいで口の周りに付いてしまった食べカスを、サヤ殿がハンカチで取ってくれたでござる。なにその唐突なお姉さんムーブ。不覚にもきゅんきゅんしたでござるよ! 

 ……そういえば、妹がいるみたいなことをシーラ殿が言ってたでござるな。

 

 そんな感じで、労働の後の心地良い疲労感というマジカルニートトラベラーの拙者には縁遠い余韻を楽しんでいると、あんこ争奪祭りの運営委員から結果発表でござる。

 結果、拙者達は全参加チームの中で3位。トップスリーに入ったでござるよ! やったー! 

 ママさん曰く、去年の順位は下から5番目。これはこの祭り始まって以来の快挙なのではござらぬか。知らんけど。

 

「まさか、あなたがここまでやるとは思わなかったね」

 

 ハイタッチしたり小躍りしたりで喜びを分かち合う拙者達3人に———正確にはママさんに、突然そんな声が掛けられたでござる。

 

「あら、久しぶりねェ。あんたは何位だったのかしら?」

「当然1位さ」

 

 声の主はサヤ殿と一緒に入った中心寄りの菓子パン屋さんのおばちゃん店主でござった。お友達でござろうか? それともライバルとか? ママさんの姿を難なく受け入れてるし。

 

「はん! 旅人の女の子を使って目立とうなんて、カノーリしか作れないあなたらしい手さね」

「なに言ってんのよ。店を守るためなんだから手段なんて選んでられるわけないでしょ」

 

 あ、違うでござる。普通に仲悪いだけでござる。

 ちょっぴり雲行きの怪しくなってきた会話にハラハラ見守る拙者とサヤ殿。そんな空間に、さらに別の声が飛び込んで来たでござる。

 

「ママ! お袋!」

 

 ママさんの息子さんで、治安維持組織のリーダー格的な人でござった。制服のボタンが悲鳴を上げているのも気にせず、こちらにポヨンポヨンと腹を弾ませて走ってくる。

 ていうか、ママとお袋は辞書で調べると同じ意味でござるが…もしかして……

 

「坊や! 相変わらず元気そうじゃないか! ちゃんとご飯食べてるかい?」

「もちろんだよお袋。食べて食べて食べまくってる。この間の健康診断で、ついに医者から痩せろって言われたくらいだ!」

「まぁ! なんて非常識な医者だい!」

「……ママさん。もしかしてあのおばちゃんって…」

「元妻よ」

「亡くなったのでは?」

「あら? アタクシ、死んだなんて言ったかしら?」

 

 ……言ってない。言ってないでござるよ! 確か、遠くに行ったと。

 

「同じ国の中なのに『遠く』という表現は少々ややこしいでござる」

 

 ママさんのお店からおばちゃんの菓子パン屋さんまで大体歩いて10分くらいでござった。

 

「歩いて10分は遠いのよ。特に、あの子にはね」

「あの息子さんでござるか?」

「10分歩くと膝にくるそうなの」

 

 痩せろ。

 

「なんかぼく達、すごい勘違いをしてたみたいですね」

「言わないでほしいでござる……」

「モミジさんなんか感動して泣いてましたよね」

「言わないでぇ……」

 

 あの時の涙を返してほしいでござるよ切実に! 

 サヤ殿がからかうように拙者のほっぺをツンツンしてくるでござる。穴があったら入りたい……。

 サヤ殿にイジられながら顔を真っ赤にする拙者でござるが、ここでふと思い至ったでござる。

 

「復縁はしないでござるか?」

「なによ急に」

「だって拙者達を助っ人にした理由って、そもそもあのお店を守るためでござろう。あのおばちゃんとの思い出がリコッタチーズよりも詰まったっていう」

 

 今もなんだかんだ言ってママさんは、元奥さんと息子さんが話す光景を眩しそうに眺めているでござる。

 

「今さら言い出せないわよ。もうアタクシ達の関係は終わったの」

「そうでござろうか?」

 

 本当に終わっていたら、わざわざ話し掛けてこないでござる。

 お互い相手を嫌悪してるようにも見えないし、先ほどのやり取りからも夫婦ならではの距離感が感じられたでござるよ。

 

「大体どうして別れたでござる?」

「価値観の不一致……かしら」

「もっと具体的に」

 

 離婚理由の大半はそれでござろう。それとも、あまり突っ込んじゃいけないものでござるか。でもサヤ殿も気になるのか、チラチラ見てるし。これでも拙者達だって年頃。他人の恋愛事情ほど面白いものはないでござるよ。

 

「はぁ…正直今でも分からないのよ。アタクシの作る食事が原因らしいけど」

「どんなのを作ってたでござる?」

「うわグイグイ来るゥ……。カノーリよ」

「うん? 昔は不味かったとか?」

「そんなはずないわよォ。昔も今も、アタクシのカノーリの味は変わらないわ」

 

 ではなにゆえ? ママさんのカノーリは絶品なはずでござる。

 

「色々なものを作ったわねェ。りんごのカノーリ。オレンジのカノーリ。レモンのカノーリ……」

「おぉ! 美味しそう!」

「クロワッサンのカノーリ。プレッツェルのカノーリ。バジルチキンのカノーリ」

「お、おろ? ちょっと変わり種でござるな」

「パンケーキのカノーリ。クレープのカノーリ。ハンバーグのカノーリ。ビーフシチューの……」

「ビーフシチューの?」

「カノーリ」

「離婚の原因は100%ママさんでござる」

 

 そりゃあ別れたくもなるでござるよ。うん。なんでござるかビーフシチューのカノーリって。ちょっと気になるけど! 

 てか、『カノーリしか満足に作れない』ってそういう意味でござったか! てっきりお菓子全般は作れるけど、その中でもカノーリが1番得意って意味かと思ったでござるよ! 

 それがまさか、本当にそのまんまの意味とは……。

 

 とりあえず拙者はママさんの背中を押して、未だ息子さんと談笑するおばちゃんのところまで連れて行くでござる。

 もうさっさと復縁するでござるよ。たぶん問題なくできるから。

 

 

 

 3日間のお祭りは終わり、ぼくはその最終日の夜にモミジさんの泊まる宿に呼び出されました。なにやら大事な話があるとかですが……はっ! もしかしてぼくを口説くつもりですか⁉︎イレイナさんに会えない寂しさを、ぼくを使って埋めるつもりなんですか⁉︎

 たぶん間違いありません。だって夜に宿に呼び出すとか、もうそういう目的しかないじゃないですか! ひゃあぁ! モミジさん、ちっちゃくて子犬みたいに可愛いのに大胆! 

 

 でも、ぼくの(みさお)はイレイナさんが予約済み(押し売り)なので、求められてもしっかりNO(ノー)を突きつけないといけませんね! 別に悪い気はしませんけど! 

 

 ぼくは緊張で高鳴る胸を押さえながら、モミジさんが泊まるお部屋の扉をノックしました。

 

「あっ、サヤ殿! 待ってたでござるよ!」

 

 すると、すぐに扉からピョコっとモミジさんが顔を覗かせてきます。ポニーテールがそれこそ尻尾みたいに揺れて可愛いですね。あとお部屋から懐かしい匂いが。

 

「ささ、入るでござる」

 

 鼻をすんすんしてたら手を引いて部屋に連れ込まれました。ちょっと強引だけど、悪い気はしません。まぁぼくはイレイナさん一筋ですけど! 

 いや、そんなことより……

 

「良い宿泊まってますね」

 

 いや、皮肉じゃないですよ? 本当にそこそこお高い宿ですもん、ここ。

 まぁ、お高い理由はキッチン完備でお料理し放題ってとこなんですけどね。だから値段の割にお客さんは少ないです。

 基本的に宿は旅行客や旅人が利用します。そんな人たちは、『なんで自分で食事作らなきゃならねーんだよバーカ』って人ばかりなので、宿にキッチンの需要ってほとんど無いんですよ。だったらキッチン取っ払ってその分お値段を安くした方がお客さん入りますし。

 ぼくは以前宿屋で働いてたので、その辺のことはちょっぴり詳しいんです。ドヤ! 

 

「えへへ〜。あんこを買ったら是非作りたいものがあったから、頑張ってお金貯めたでござるよ」

「作りたいもの、ですか?」

「これでござる!」

 

 自慢気にちょろ火に掛けてある状態の鍋の蓋を持ち上げるモミジさん。その瞬間良い匂いがさらに部屋中に広がります。……おぉ! この匂い、もしやと思いましたが! 

 

「おしるこですか!」

「然り! サヤ殿、好きでござるか?」

「はい!」

 

 モミジさんはあんこ争奪祭りでお手伝いをした報酬として、ママさんから渡されるはずの金貨を断っていました。その代わりに貰ったものがなんなのか、ぼくは知らなかったですが、あんこだったんですね。

 

「いっぱい作ったでござる。お餅も入れる?」

「いただきます!」

 

 春になったとはいえ、早朝や日が沈んだ夜はまだ冷え込みます。この宿に来るまででぼくの体もすっかり冷えていました。

 そしてぼくは知っています! 冷えた時のおしるこはめちゃくちゃ美味しい! 

 

 モミジさんから湯気が立ち上る器を受け取り、さっそく一啜り。この懐かしい味、最高です…! 

 さらにフォークでお餅を噛むと、絶妙な温まり具合で伸びる伸びる。この感覚も懐かしい。

 

(そういえば、何年ぶりだろう。おしるこなんて食べたの)

 

 シーラさんに師事して、魔女になる為に(ミナ)と一緒に魔法使いの国まで出向いて、(ミナ)だけ先に魔女見習いになって、その後イレイナさんに特訓してもらって、それから半年後にやっと魔女見習いになれて、それからすぐに魔法統括協会の新人として協会の魔女から講義を受けて、同時に魔女になるための特訓もして、晴れて炭の魔女になれて、旅人をしながら協会の仕事をこなして、たまにイレイナさんに再会したり、知らない誰かに出会ったり、大切な友達と別れたり———思えば随分と遠くまで来たなぁ……。場所も、時間も。

 

 別に郷愁に駆られたわけではありません。でも、ぼくの目から自然と涙が溢れます。

 

「な、泣くほど美味しいでござるか?」

 

 突然泣き出すぼくに若干引きながらも、モミジさんは背中をさすってくれます。優しい。

 

「泣き虫は拙者のアイデンティティでござるよ」

 

 あ、違いますね。自分のキャラ奪われるの心配してるだけですこの人。

 

「ぐす…すみません。ちょっと色々思い出しちゃって」

「たまにあるでござる。実は拙者も、味見した時にちょっとだけ泣いたでござるよ。……不思議でござるなぁ。マミ上のおしるこには到底届かないのに」

 

 そう言って軽くぼくの頭を撫でた後、モミジさんはもう一度キッチンに向かいます。この宿はオープンキッチンを採用しているようなので、ぼくからも彼女の後ろ姿が見えます。冷蔵箱から何かを出した後、抜刀しました。

 

 ……なんで? 

 

「故郷の味って、なんだかんだ恋しくなるでござるな」

 

 そして抜いた刀で取り出した物を切っています。異様に手慣れてるのはなんでなんでしょう? もしかして普段から刀使って料理してるんでしょうか? 

 

「どうぞ召し上がれ」

「これって羊羹……羊羹じゃないですか!」

「さすがにこれは初めて作ったから、味は期待しないでほしいでござるよ」

 

 羊羹が乗ったお皿を、てへへっと照れ笑いを浮かべながらぼくの前に置いてくれました。ぼく餌付けされてません? 

 ……はっ! 

 

「もしかして…食べ物でぼくの心を掴むつもりですか⁉︎」

「違うでござる」

「でもそんなものでぼくの心は掴めませんよ! 胃袋は掴まれかけましたけどね!」

「なにちょっと上手いこと言ってるでござるか」

 

 呆れた目でぼくを見てから、モミジさんは羊羹をフォークで刺して一口。お口に合ったのか、笑顔で長いポニーテールが咀嚼に合わせて揺れる光景は、まるで子犬が嬉しくて尻尾を振ってるみたいです。可愛い。

 

 そんなちんちくりんなぼくより、さらにちんちくりんなモミジさんを見ていると、ふと1つ疑問が湧いてきました。

 

「モミジさんはずっと1人で旅をしてるんですか?」

「概ね1人でござるな。訪れた国で会った女性と一緒に過ごすこともちょくちょくあるでござるが、出国と同時に別れることにしてるでござる。例えばイレイナ殿とかイレイナ殿とか、あとイレイナ殿とか!」

 

 相変わらずイレイナさんマウントを取ってくるこのちょっと腐った根性は、まさにイレイナさんを感じます。ちなみに未だ彼女のほっぺからはイレイナさんのほっぺを感じます。万死に値しますね。

 

 でも、そんなちょっと闇で病みな感情は横に置いといて。ぼくはモミジさんに聞きました。

 

「———1人ぼっちは、寂しくないですか?」

 

 正確な年齢を聞いたわけではないですが、たぶんモミジさんはぼくと同い年か1つ下。そんな彼女は、1人で過ごすことをどう思っているのかぼくは気になりました。

 だって…ぼくはあの時耐えられなかったから。

 

 モミジさんの答えがどちらであっても何か起こるわけではないのに、思わず手元に置いておいた三角帽子を握ってしまいます。

 

 ぼくが真剣に質問をしていることを察したのか、鼻につくドヤ顔を引き締めて答えてくれます。

 

「寂しいと思う時もあるでござる。でも、その寂しさを楽しむのも一人旅の醍醐味でござるよ」

「寂しさを…楽しむ」

「然り」

 

 そんなこと、ぼくにはできませんでした。ただただ嫌で、怖くて、耐えられなくて……。

 

「強いんですね。モミジさんは」

 

 暗い雰囲気にならないように笑みを浮かべて言いました。もう平気だと思ってたのにな……。

 時々、こうやって他人と自分を比べてしまうのはぼくの悪い癖なんでしょうね。

 

「別に強いわけではござらぬ。本当に嫌になったら帰ればいいから、気にしてないだけでござるよ」

「帰る…ですか?」

「はい。もう本当に嫌になって、旅なんかしたくないって思ったら拙者は家に帰るでござる」

「…………」

「———帰れる場所があるから、安心して旅ができるでござるよ」

 

 モミジさんは、「いってきます」と言って旅に出たそうです。「いってらっしゃい」という言葉を受けて、進み出したそうです。

 

「サヤ殿にもいるでござろう? 『ただいま』って言ったら、『おかえり』と返してくれる相手が」

「……あなた、どこまでぼくのこと知ってるんですか」

「わりと知ってるでござるよ。実を言うと、拙者はサヤ殿に会えるのを楽しみにしてたでござる」

 

 初対面の日からずっと疑問でした。この人は、どうにも距離感がおかしかったんです。

 ぼく達はまだ、イレイナさんとの関係について深く語り合っていませんでした。なのに、彼女はぼくがイレイナさんと深い親交があることを前提に話しているフシがありました。同じ帽子というだけでは明らかに理由が弱過ぎます。

 

 ぼくがモミジさんとイレイナさんの関係に気付いたのは特に疑問を挟む余地なんてないでしょう。答えは“イレイナさんへの愛故に”。以上! 

 

「サヤ殿が拙者に会う前の旅路で、何か辛いことがあったことはなんとなく分かるでござる。新たな人との出会いが嬉しいことばかりではないし、訪れる国が全て美しいわけではござらん。旅人なんてやってれば、そんな事にぶち当たることは稀にあるでござるよ」

「…………」

「でも、後悔はしてないでござろう?」

 

 ぼくの旅は、どこから始まったのか。たぶん妹と一緒に故郷を飛び出した時かな。あれから確かに色々なことがあったと思う。

 あの時ああすれば良かったと思うことはあるし、たらればの選択肢の先が今と違う人間関係を作っていたかもしれない。

 

「お主が弱いと思うその感情も旅から得たものでござろう。でもね、()()()()

「……なんですか」

「自分の弱さを認められるなら、それはもう強さでござるよ」

 

 ずっと見てきたにぱぁっとしたものとは違う、モミジさんの優しくて大人っぽい笑顔に少しだけ胸がきゅんとしました。その不意打ちは卑怯です。

 

「……イレイナさんに会う前にあなたと会わなくて良かったです」

「おろろ? なにゆえ?」

「もし先にモミジさんと出会ってたら、ぼくはずっと自分の弱さから目を背け続けてました」

 

 イレイナさんから貰った帽子を抱き寄せました。もうぼくは、1人であっても1人ぼっち(孤独)ではありませんから。

 

「甘すぎですよ」

「うっ…マジでござるか」

「甘々ですよ。この羊羹よりも、甘々です」

 

 ちょっと屈しかけた八つ当たりに、意地悪を言ってみました。

 

 ……あれ? なんか思ったよりも効いてるんですけど…えっ、『甘い』ってモミジさんには禁句なんでしょうか。

 

「うぅ……シーラ殿にも言われたでござるよ。甘さと優しさの区別をつけろって」

「あー言いそう。仕事柄、師匠はその辺厳しいですからね」

「少しは区別できるようになったと思うんだけどなぁ……」

 

 ぼくの言葉が想像以上に刺さったらしく、心なしかポニーテールもしょんぼりしてしまっています。

 

「そういえば、サヤ殿にとってシーラ殿はどんな人でござるか?」

「なんですか突然」

「答えてくれないと泣くでござる。いいでござるか? 泣くでござるよ? 拙者が泣いたら隣室の人に怒られるでごさるよ。100%」

「それ実際に迷惑被るのモミジさんですよね…?」

 

 ぼく別にこの宿に泊まってないですし。いやまぁ、泣かれたら普通に困るんですけど。

 まぁ、ちょうど良いです。普段の愚痴も含めてモミジさんの質問には答えるとしましょう。下手に協会の誰かにこぼして、師匠の耳に入ったら後が怖いですしね! 

 

「師匠はまぁ、一言で表すなら適当な人ですね」

「適当でござるか?」

「いや、仕事は普通に真面目ですよ。だけどそれ以外がもう酷いんですよ! 服は脱いだら脱ぎっぱなし、洗濯物は溜め込むわ雑用は押し付けてくるわで……。この間なんて喫煙所が近くにあるのに、『これは煙管だから良いんだよ』とか言って迷惑千万なことやってましたからね!」

「…………」

 

 おや? モミジさんが凄く後悔してるかのような顔をしていますね。でもぼくの愚痴は止まりませんよ。だって質問してきたのはモミジさんなんですからね! 

 

「あ……そういえば、この間は珍しく適当な仕事をしてきました」

「というのは?」

「冬に国土の半分くらいがお墓っていう変な国に幽霊退治しに行ったんですよ? でも結局退治しないで帰ってきて、なんて言ったと思います?」

 

 あの時の師匠は例に漏れず煙管を吹かして、

 

「『あんだけ墓があったら幽霊ぐらい居んだろ』ですよ! どう思います? ……って、なんで嬉しそうな顔してんですか」

「いや、なんでもないでござるよ」

 

 口ではそう言っても、モミジさんの顔はポワポワと綻んでいます。あとポニーテールが元気を取り戻しています。それどういう仕組みなのか気になるんですけど…。

 彼女はそのままもう一度キッチンに移動して、刀を振り始めました。たぶん羊羹を切り分けているんでしょうけど、普通に包丁を使うって発想ないんですか。

 

 何か包んでるみたいだけど、とりあえずぼくは冷めないうちにおしるこをいただくことにします。お餅が固くなったら嫌ですし。

 そして、おしること羊羹を食べ終わる頃になるとモミジさんは何かを包んだ風呂敷…まぁ流れ的に残りの羊羹ですね。それをぼくの前に差し出してきました。

 

「はい、お土産でござる。シーラ殿と妹さんに渡してほしいでござる。もちろんサヤ殿の分もあるでござるよ」

「えっ⁉︎……いいんですか?」

「ふっふっふっ…まだまだたくさんあるでござる。ママさんに貰えるだけ貰っておいたでござるよ」

 

 たぶんワースト5位から3位にまで上り詰めてテンション上がってたんでしょうね。 

 

 とはいえ、羊羹は正直かなり嬉しいです。日持ちがしますし、なにより甘いものを食べれば元気が出ます。

 それに、師匠と(ミナ)にも食べさせてあげたいですしね。ふふっ、2人とも喜んでくれるかな? 

 

「ありがとうございます。なんかお返しができたらいいんですけど……」

「別に気を遣わなくていいでござるよ。拙者が好きでやったことでござる」

「でも……」

 

 こういう時、何かをパッと渡せたらカッコいいんですけどね…。イレイナさんみたいに。

 でも、なんかモミジさんとの関係って違う気がするんですよ。何かを贈り合うようなものじゃなく…どう言ったら良いんだろう……? 

 う〜んと腕を組んで悩んでいると、モミジさんは名案を思い付いたと言わんばかりに手をポンと打ちました。

 

「じゃあイレイナ殿は拙者が幸せにするから、サヤ殿は自分の幸せを探してほしいでござる」

「嫌です無理です何言ってんですかイレイナさんを幸せにできるのはぼくしかいませんからモミジさんこそ身を引いてください」

「愛人までなら許してあげるでござるよ? まぁ! 拙者は未来の伴侶でござるが‼︎」

「は?」

「お?」

 

 おしるこの匂いの中でメンチを切りながら、なんとなくぼくは腑に落ちたような気がしました。

 きっとぼくとモミジさんは、こういう関係がちょうどいいんですね。

 難しいことじゃない。時には一緒にお祭りに参加して、時には一緒にお菓子を食べ歩いて、時にはイレイナさんを巡ってケンカして。でも、お互い絶対に相手のことを嫌いになることはない。

 信頼してるから安心してケンカできるんです。信用してるから片膝張らず、意地だけを張り合えるんです。

 こう言う関係、なんて言うんだろう? 

 

 ———もしかしたら、“親友”って言うのかな? 

 

 

 

 

 拙者とサヤ殿は、同じ日に出国することにしたでござる。

 先ほど無事復縁したママさんにも挨拶を済ませてきたところ。ちなみにめっちゃカノーリくれたでござる。……これ、悪くなる前に食べ切れるかな? 

 

 なんか小さな心配事が新たに生まれた気もするでござるが、その程度は旅人にはつきもの。むしろちょっとした心配事は、良い旅のスパイスでござる。それはまさに、おしるこの中に浮かぶお餅のように! 

 

「いや、意味分かんないんですけど」

「良い締めの言葉が思いつかなかったでござる」

 

 拙者と同じようにカノーリが大量に入った紙袋を下げるサヤ殿は、ジト目でツッコミを入れてきたでござる。

 いつも上手いこと言えるとは思わないで欲しいでござるよ。

 

 とりあえず、向こう3日間は3食カノーリ決定でござるな。拙者たち。

 

「お別れですね」

「然り」

「お祭りを楽しむつもりが、なんだかんだで参加者になっちゃったのは良い土産話になりそうですよ。たぶん師匠には呆れられちゃうけど」

「そこは『貴重な経験をした』的なことを言っとけば、一目置かれるでござるよ」

 

 ダメでござるな。旅人ならば、別れる時にはパッと別れねば。ここに時間を掛ければかけるほど、お別れは辛くなるでござる。

 それはサヤ殿も承知しているのか、先に背中を向けてくれた。

 

「じゃあ、行きますね。またどこかで会いましょう」

「そうでござるな。今ではない、いつか。ここではない、どこか。いつかどこかのまだ知らない場所で、また一緒にお菓子を食べたいでござる」

「ぼくもです」

 

 ニコッと笑ってサヤ殿は門へと歩き出そうとした、その時。

 

 

 

「あれ、サヤさん? それとモミジさん? 奇遇ですね」

 

 

 

 聞き間違いようもない、愛しの彼女の声に拙者たちは千切れん勢いで振り返る。やべっ、首からグキッて音した。

 

 まず目を引くのは、月と雪が愛の共同作業で作り出したとしか思えない見ているだけで悶死してしまいそうな艶のある長い灰色の髪。

 並ばれると嫉妬で焼死するんじゃないかと思うような、サヤ殿と同じ三角帽子。

 どんな服でも全て着こなしてしまう端麗な容姿は、見ているだけで心臓が止まりそう。

 聞くだけで脳殺されてしまいそうな、だけどずっと聞いていたくなるような美声。

 

 存在そのものが拙者を尊死させてくる、未来の伴侶———イレイナ殿がほうきを抱えてそこに立っていたでござる。

 

「なにやらこの国でお祭りが開かれていると聞いて来たんですけど、出遅れてしまったみたいですね。残念です。お二人は今から出国ですか?」

 

「「 いえ! 今来たところでござる(です)‼︎ 」」

 

 お菓子の国の物語は、まだ終わらない。







はい、いかがでしたか?やっぱりサヤさんと一緒に争奪戦するなら、あんこよりもイレイナさんですよね。

前2話から後書きではモミジちゃんとサヤさんの関係について言及してきましたが、ここで一旦総括しますね。

 モミジちゃん→世話になった2人(イレイナ殿とシーラ殿)が目をかけた相手。わりと気を遣っている。下手に抱き着いたりはしない。ただしイレイナ殿が関わる時はその限りではない。
 サヤさん→やたらイレイナさんに関してマウントを取ってくる子。でも、なんだかんだで仲良くなれると確信してる。ただしイレイナさんが関わる時はその限りではない。

こんな感じです。一言でまとめると、『喧嘩するほど仲が良い』ということになります。

それでは、あんこ争奪祭りが終わったのでイレイナ争奪祭りと参りましょう!
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