新世紀エヴァンゲリオン〜もしセカンドチルドレンがマリだったら〜   作:神光の宣告者

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瞬間、心、重ねて【中編】

「ただいまーって言ったって誰もいないか……ってなんだこれ!?」

 

 

 

シンジは学校から帰り普段と同じように自分の部屋へ入ろうとする。

するとそこにはいつもの椅子と机とベッドだけがある殺風景な部屋の姿はなく、うず高く積まれたダンボールタワーで埋め尽くされていた。

 

 

「お帰りなさい〜。いやー、荷物が多くて入りきらなかったからわんこくんの部屋に入れちゃった。」

 

「入れちゃったって……僕はどこで生活すればいいんだよ!」

 

「まぁまぁそんな怒らないで。部屋が片付くまで私が一緒に寝てあげるから。」

 

 

怒るシンジにマリは抱きつこうと飛びついてくる。

シンジは今までの経験からマリが飛びついてくることを予測し、辛うじてそれを避けた。

マリはシンジにかわされると、口をへの字に曲げて恨めしそうに振り返った。

 

 

「ケチ。まだ負けたこと気にしてるの?」

 

 

マリがそう言うとシンジは表情を暗くして俯いた。

 

 

「これからどうするんだろう。今の僕たちじゃどうやってもあの使徒には勝てないよ。」

 

「うーん、そうだねぇ。ほんと見事にやられちゃったからね。」

 

 

マリは海の中で土左衛門みたいに浮かんでいる初号機と弐号機を思い出して吹き出す。

 

 

「副司令もカンカンに怒ってたし。」

 

「まぁ、NN地雷でまた地図が変わっちゃったらしいし、大人は色々と責任があるんだろうね〜。まっ!子供の私たちには関係ないことにゃ。」

 

「その責任がある大人たちから子供達に宿題よ〜。」

 

「にゃっ!?」

 

 

いつの間にかミサトがマリとシンジの背後で腕組みをしていた。

マリは猫のように飛び上がるとシンジの背後に隠れてしまった。

 

 

「ミサトさん!これどういうことですか?」

 

 

ミサトはシンジの質問を得意げな顔で受けて、人差し指を右に左に動かしながらいやらしい笑みを浮かべた。

 

 

「使徒を倒すための特訓よ!」

 

「「特訓?」」

 

「これから二人には一緒に住んでもらいます!!」

 

「「えー!?」」

 

 

✳︎

 

 

「「ユニゾン訓練?」」

 

 

シンジとマリに与えられた訓練とはユニゾン訓練だった。

 

 

「そっ。使徒は現在自己修復中。第二波は6日後時間がないの。今回二人の完璧なユニゾンをマスターするためこの曲に合わせた攻撃パターンを覚えこむの。6日以内に1秒でも早く。」

 

 

ミサトは険しい表情でCDをマリとシンジの目の前に置く。この様子だと副司令に相当怒られたのだろうと、マリは心の中で思った。

しかしミサトはCDを置くとさっきまでの真面目な表情が一瞬で崩れて、だらしない顔になる。

シンジはミサトのその顔を見ると、ため息をついて冷蔵庫からビールを取り出してミサトに渡した。

ミサトは目をキラキラと輝かせながらビールを喉に流し込む。

 

 

「プハァァァァ。始末書後はやっぱりこれに限るわ〜。」

 

「おー。噂通りのオヤジ感だ。」

 

 

ミサトはマリの方を睨み、乱暴にビール缶をテーブルに置く。

 

 

「あの馬鹿の話するんじゃないわよ。酒が不味くなるわ。」

 

「あははは。」

 

 

シンジは危険を察知して、乾いた笑いをあげながら台所へと向かう。

 

 

「わんこくんがご飯作るの?」

 

「そうだよ。ミサトさんは……し、仕事でいつも疲れてるから。」

 

「プハァァァァ。言って置くけどシンジくんの料理はねそんじょそこらの定食屋よりは断然美味しいわよーん。」

 

 

シンジの不自然な笑顔を見て、マリはミサトの料理スキルを悟った。

目の前で二杯目に突入して上機嫌なミサトを見て、未だに独身だということに納得する。

 

 

「そうなのか。楽しみだにゃー。わんこくんがご飯作ってる間にお風呂でも入ってくるかな〜。いい湯ーだな、アハハン。良い湯ーだな、アハハン。」

 

 

マリは古臭い鼻歌を歌いながら脱衣所へと向かう。シンジはマリの脱衣所から聞こえてくる声に少し声を赤らめているが、雑念を振り切ろうとしているかのように包丁を振る速度が上がっている。

 

 

「うわぁ!?何これ!?」

 

 

マリが勢いよく脱衣所の仕切りを開ける。すると脱衣所からタオルを肩にかけたペンギンがテクテクと出てきた。

 

 

「ああ彼はねペンペン。新種の温泉ペンギンよ。」

 

「へぇ〜。スゴーイ、可愛いね。」

 

「あ、あのさ……真希波。」

 

 

シンジが顔を真っ赤にして脱衣所に背を向けている。

マリは自分の姿を一度見て思い出したように体を隠した。

 

 

「いやーん。みないでー。」

 

「そう思うなら早く閉めてよ!」

 

「まぁ、まぁ、そんなに怒んないでよ〜。」

 

 

マリはそう言うと渋々脱衣所の扉を閉めて顔だけちょこんと出した。

 

 

「いいマリ?あんたは確かにいい体してるわ。それは武器よ!でもね、そんなに安売りしてたら価値がどんどん下がっていくわよ。少しは女らしく恥じらいを持ちなさい。」

 

 

ミサトがと人差し指を立てて得意げに語っていた。

シンジは心の中でミサトさんももっと恥じらいを……と思ったが恐ろしいので口にはしなかった。

 

 

「女らしく……ね。そう言うならもう少し部長さんも女らしくした方がいいと思うにゃ!」

 

「なんですって〜。」

 

 

ミサトがイライラとしているのを確認するとマリは首を引っ込めて、風呂へと逃げて行った。

 

 

✳︎

 

 

「しかし、シンジのやつどないしたんやろ。」

 

「学校休んでもう3日か。」

 

 

 

……

 

………

 

 

「あれ、委員長やんか。」

 

「三馬鹿トリオの二人。」

 

「なんで委員長がここにおるんや。」

 

「真希波さんのお見舞い。」

 

「あなた達こそどうしてここに。」

 

「碇くんのお見舞い。」

 

………

 

……

 

 

 

「「「なんでここで止まるの(んだ)(んや)?」」」

 

 

ピンポーン

 

 

「「はーい。」」

 

 

扉を開けて出てきたのはお揃いの柄で色だけが違うTシャツに身を包んだマリとシンジだった。

学校公認カップルと名高い二人がペアルックをしている。同じ扉から姿を現わす。二人とも同時に学校を休んでいる。これらの証拠から3人が導き出した結論は(事実とは全く違うのだが)桃色のものになるのは無理はないだろう。

 

 

「う……裏切りもん!」

 

「また売り上げが、がっ……」

 

 

3人からの強烈なジト目に晒されてシンジとマリはそれぞれ対照的な反応を示す。

シンジは顔を赤らめて慌てて必死に弁明を開始する。

マリは得意げに笑うとTシャツの裾を持ってお揃いであることをアピールするように引っ張る。

 

 

「こ、これは……日本人は形から入るものだって、ミサトさんが……。」

 

「私は結構気に入ってるだけどな〜。」

 

「不潔よ!二人とも。」

 

「誤解だよ!!」

 

「ご、ごかいもろっかいもないわ〜」

 

 

いつもはみんなをまとめる役割のヒカリが完全に壊れてしまっている今、彼らの暴走を止める人はどこにもいない。

シンジは途方にくれてがっくりと肩を落とした。

 

 

「みんな……近所迷惑だから取り敢えず家に入ってくれる?」

 

 

レイを連れて登場したミサトを見てシンジは救世主に出会ったような気がした。

 

 

「ミサトさん〜。」

 

 

✳︎

 

 

ミサトから二人の奏でる音のような物をBGMに聞きながらシンジとマリのユニゾン訓練のことを聞いた3人は誤解がようやく解けて、談笑しながらユニゾン訓練を見守ることとなった。

 

「そうならそうと、はよ言うてくれたらよかったのに。」

 

「それでユニゾンは上手くいってるんですか?」

 

「それは見ての通りなのよ。」

 

 

二人同時にエラーの結果が出たのを確認して、ミサト達はため息をついた。

 

 

「うーん、中々上手く行かないにゃ〜。」

 

「こんなの上手くいきっこないよ。」

 

 

マリは腰に手を当てて、あまり気にしたそぶりもなく頭をかいていた。

一方のシンジは肩をがっくりと落としてうなだれる。

 

 

「なんちゅーか、揃ってはおるんやが……」

 

「遅すぎて曲になってないんだよな。」

 

 

トウジとケンスケは顔を見合わせて、現状を端的にまとめる。

黙って二人の訓練の様子を見ていたミサトは頭の中でこの状況を変える策を考える。

(マリがシンジ君に合わせすぎるから、シンジ君が全く成長してないのよね。)

 

 

「レイ、やってみて。」

 

「はい。」

 

 

レイは静かに立ち上がってマリの横へ行く。マリの姿をチラリと見ると伏し目がちに前を向く。レイは淡々と訓練の準備をする。

 

 

「よろしくね。」

 

「ええ。」

 

 

マリとレイは一度も視線を合わせることなく訓練を開始した。

マリとレイはまるで長年一緒にいた親友かの如く寸分違わぬユニゾンを披露していく。

完璧なマリとレイのユニゾンを目の当たりにして、あからさまにシンジのテンションが下がっていっているのが分かった。

 

 

「96点……やと!?」

 

「イヤ〜、二人だったら上手くやるとは思ってたけどこんなに上手くいくとは思わなかったな〜。……これはレイに出撃してもらおうかしら。」

 

 

ミサトはシンジを横目に見ながらわざと聞こえるような大きさで独り言のように呟く。

ミサトはこれでシンジの対抗心を煽ろうと考えたのである。

しかしこの作戦は最悪の結果を生んでしまった。

 

 

「ぼ、ぼくなんて……

 

僕は、やっぱりいらない人間なんだ!!」

 

 

シンジはそう言うと乱暴にドアを開けて家を飛び出して行った。

 

 

「ミサトさん、あれはあきまへんよ。」

 

「ん〜、ちょっち発破かけようと思っただけだったんだけど、まずかったかしらね〜。」

 

「碇くんはとても繊細な人だし、今のは結構傷ついたんじゃないかしら……。」

 

 

ヒカリは心配そうにシンジが飛び出して行った方向を見つめていた。

 

「マリ〜、ちょっち様子見てきて。私が行っても多分逆効果だと思うから。」

 

「も〜手のかかるわんこちゃんだにゃ!!」

 




突然ですが、マリの身長及びスリーサイズを知っていますか?
ふと疑問に思い色々調べてみたのですが、公式の情報を得ることができませんでした。

マリの二次創作を書きながらマリのスリーサイズを知らないのでは格好がつかない。
・・・ということで、
マリの身長及びスリーサイズについて考察してみましたのでお時間のある人は読んでみて下さい。
そして皆さんの意見も教えて下さい。


考察①
アスカの身長は157cmという公式情報があります。
これを基準として考察していこうと思います。
エヴァンゲリオン新劇場版の予告の19秒のシーンで四人の子供たちの影が並んでいるシーンがあります。
このシーンにいる四人がカヲル、アスカ、レイ、マリだと仮定します。
アスカとレイは二人が並んでいるシーンが本編にあり、それを見るにアスカの方が僅かにレイよりも身長が高いと考えられます。
またカヲルとシンジが並んでいるシーンも本編にあり、カヲルの方がシンジよりも高いと見受けられます。
さらに、カヲルとシンジの身長差は、アスカとシンジの身長差よりも大きいので、カヲルはアスカよりも身長が高いと考えられます。

この時点でカヲル>アスカ>レイとだと推測できます。

この推測を元に予告のシーンを見ると、マリとカヲルは一番大きな影か二番目の影だと推測できます。
しかしマリの身長に関する有用な比較シーンを本編で発見することはできませんでした。

そこで、カヲルとマリの座高について考察していきたいと思います。
マリは新劇場版Qでの搭乗シーンを見ると、コックピットの座席の一番高い部分が頭の半分くらいに対応している事を確認できます。
一方でカヲルの場合は新劇場版Qを見ると、顔の下4分の1の辺りに座席の頂点が来ています。

以上の事からカヲルの方がマリより座高が高いと仮定でき、そのまま身長もカヲルの方がマリより身長が高いと推測できます。
これは公式情報としては得られなかったのですが、カヲルは162cmという情報がネット上で発見できました。

よってマリの身長はカヲルより小さくアスカよりも大きい158cm〜161cmの間であると結論づけられます。

以上が私の考察です。


後日、スリーサイズ考察に続くーー
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