WHITE ALBUM2 〜噛み合わない恋の物語〜 作:シキト4910
見てくれている人が少ない駄作ですが、頑張って完結まで行きたいと思っております!
あの音楽室に訪問した日から2日が経とうとしていたけど、春希や武也から何の情報も聞かないので、僕は痺れを切らしてもう一度音楽室に向かうことにした。
…………今日もカラオケに誘ってくれた雪菜ちゃんにはものすごく拗ねられた。
(………でも今週末に埋め合わせの約束を取り付けられたんだよなぁ)
それはさておき、さっきも言ったけど、何も情報なし、じゃこの2日間妙にそわそわしてる雪菜ちゃんが可哀想だ。…………何回も春希の教室に行こうとしていたし。
………あれ?そう思うと雪菜ちゃんって春希のこと好きなんじゃないか?
だってこの前春希のこと嬉しそうに語ってたし。
………それは幼馴染としてどういう反応をすればいいんだろう?
まあそういう噂が一度も出たことなかったから、僕としては祝福するけど。
まあ、思考が他に逸れてしまったけど、とにかく雪菜ちゃんのためにここ、音楽室へ来たわけだ。
………っと、着いたけど、なんでドアの前に柔道部員さんがいるんだろう?
……春希に頼み事でもしに来たのかな?
……まあ、いいや。
ガラガラッ!
「お邪魔するよ〜春希、武也〜…………って、あれ?何してるの?春希」
僕が音楽室に入ると、春希が上はワイシャツになっていて、腰には柔道の黒帯を巻いていた。
「あ、ああ秋斗。俺が今から第二音楽室の主に会いに行ってくるんだ」
「え?どうやって行くつもりなの?隣なんだし普通に行けばいいじゃん………」
「鍵が掛かってるんだよ!………だからこれを使って壁の所を歩いて向かうんだよ」
そう言って春希は窓枠に足をかけた。
「いや、危ないって!……他に方法はないの?」
「あるかもしれないけど………俺たちには時間が無いんだ。小木曽を、あんないい子を待たせているのに、それに加えて学園祭も近くて練習時間も少ない。……だから今すぐ行って、ピアノの奴に軽音楽同好会に入ってもらわないと!」
……春希は雪菜ちゃんのことを考えてくれてたんだ。
……これなら安心して春希に雪菜ちゃんを任せられる。
……って何を言ってるんだ僕は。僕は雪菜の保護者か。
「そっか、それなら僕は止めないよ。………大丈夫、死んだら骨は拾ってあげるから」
「俺は見て見ぬ振りしたいんだけどなぁ……」
……おいコラ武也。僕たちがいい事言ったのに水を差すようなことを………
「よし、じゃあ行ってくるな」
そう言って春希は外へと飛び出す。
「くっ、おっ……とと」
現在春希は壁伝いに第二音楽室へ向かおうとしているのだけど、これが本当に危ない。
あんなのじゃ本当に落ちちゃうよ!……やっぱり止めるか、春希より運動神経の良い僕が行くべきだったか!
黒帯巻いてるからって言って安全じゃない。もしかしたら結びがほどけて落ちちゃうかもしれない。
………って言ってたら春希が足を滑らせた!……ヤバい、このままじゃ本当に落ちちゃう!
早く助けに行かないと!
「待ってて春希!今助けに行くから!」
そう言って僕が窓から飛び出して行こうとすると、後ろから伸びてきた手によって阻まれた。
「何するのさ武也!離してよ!春希が、春希が!」
「待て待て、今秋斗が行って何ができるんだ?行ったって春希と共倒れだぞ。もしかしたら行った方が邪魔かもしれないぜ」
……あ、なに考えてるんだ、僕は。僕が行ったってなにもできないじゃないか。……僕にできるのは、この帯を絶対に離さないことだけ。
「………ごめん、武也。気が動転してた」
「あ、ああ大丈夫だぜ(……にしても今のは普段から考えてもおかしかったよな。……大切な人とか亡くしたのか?)」
そして、春希が落ちる直前、
第二音楽室から手が伸びてきて、春希の手を掴んで、第二音楽室に引き上げた。
「よ、よかった〜。春希は大丈夫そうだね」
「そうだな。あ、秋斗、春希を迎えに行ってくれないか?」
「いいよ。じゃあ行ってくるね」
(ふー、春希が無事で良かったなあ〜。……て迎えに行けって言っても鍵掛かってるし、出てくるの待たないと………)
ガチャ
そう考えていると、中から人が出てきた。
「春希〜本当に心配したよ〜次はこんなことないようにしてね」
僕はそう言ったとき、春希の後ろにいる人が誰なのか気付いた。
………なんでこんなところに……
「ああ、本当にごめん。……で、こいつが冬馬かずさ。俺のクラスメイト」
「………かずさ、ちゃん………?」
「まさか………秋斗………?」
冬馬かずさ。僕の昔の知り合い。
ーーーーそして僕のーーの人
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