きゅっきゅふきふき☆きらぴかりん♪ ハイスクールD×D異聞~外宇宙文明を添えて 作:グレン×グレン
それから俺たちは、もめごとにならないように別々の場所で待機しつつ、それぞれがいつでも連絡が届くようにしながら調査を進めていた。
現魔王政府も増援の準備を整えているそうだが、下手に人員を動員すればかえってコカビエルの行動を加速させかねないため、慎重に準備中だとのことだ。
そして悪魔側も堕天使側もコカビエルの打倒に協力的なので、必然的に教会側も増員が決定。一個大隊規模の戦力が送られる予定となっている。
つまり嵐の前の静けさとか、そういった状態なわけなんだが、さて気が気じゃないな。
結局、あの後匙元士郎と兵藤一誠のボルテージを下げるのには苦労した。
匙元士郎は、主ソーナ・シトリーに好意を抱いているらしい。ただしなぜか、できちゃった結婚が夢だそうだ。
ちなみにそれを理解した瞬間、麗華姉さんがドロップキックで匙をぶっ飛ばした。
あまりのなつかしさに、俺は思わず拍手をしてしまった。そして匙がかわいそうなので、喫茶店でコーヒーと限定ケーキをおごった。
そして兵藤一誠はイッセーで、主の乳首を吸うことを目標にしているとか言う。
……男子高校生で兵士の転生悪魔って、バカしかいないのか?
しかもあの男、乳首を見たこともあるらしい。生乳に顔をうずめたことまであるとか。
……俺も青少年なので、嫉妬による殺意の炎がくすぶったのは言うまでもない。
まあそれはともかく。
「……で?
「はい。当初の想定より二割ほど人員が多く、たぶん現魔王側が派遣する部隊に対する示威行為も兼ねていると思います」
俺の質問に答えながら、アメリアは気分転換と清潔維持のために入ったシャワー上がりの髪を拭きつつ、窓の外を見る。
共同戦線を持ちかけたゼルマンたち堕天使側の少数戦闘チーム「ローズ・セイバー」が、こちらの必要経費を立て替えてくれるというので、素直に領収書を送ってもらっている。
その過程で紫藤イリナが詐欺にあって持ってきた経費を全部つぎ込もうとしでかしたが、まあその辺も何とかなった。
さすがにあほすぎる理由で任務に関係ない出費をしでかしたので、あとで上層部にチクっておこう。
……そんなことを考えて意識をそらしたい。
風呂上がりの美少女とか、年頃の男にとって精神的に最悪なんだが。
あのすいません。俺は自制してるのであって、性欲がないわけじゃないんだけど?
「……アメリア。その信頼は荷が重いからな? 年齢相応の性欲とか、あるんだからな?」
もうストレートに言っておこう。
そっちの方が気を使ってくれそうというか、なんでベッド三つある部屋があったからって、俺を連れ込んで三人で一つの部屋をとってるんだよ。
下のレストランでがつがつ食っている珊瑚のところに行来たいところだが、あそこの食い物、何かしらの形で肉が入ってるのしかないからなぁ。
俺が黄昏ていると、アメリアはクスリとほほ笑みながら、ちらりと胸元を開いて見せる。
「おさまりがつかないなら、別にかまいませんよ? 私たちプルガトリオ機関は、正規の教会ではないんですから」
「……そういうこと言わないでくれ」
俺だって性欲はあるけどさ、いい加減な信徒だからその辺は一度ぐらいしたいけどさ。
「………せめて、恋愛でしたいとは思ってるんだよ」
「ふふ。そういうと思ってました」
なら言わないでくれない?
からかわれてるのか本気で言ってるのか、恋愛経験ゼロの俺にはわからないんだよ。
万一からかってるだけだったらまずいしな、うん。
「とりあえず気を取り直してだな。俺はとりあえず仮眠を―」
その時、スマホが鳴ったのでとっさに俺はとる。
この着信音は、荒事専門の情報でもあるからだ。
「……どうした?」
『ゼノヴィアだ。赤龍帝たちがフリード・セルゼンと接敵した。位置情報はメールで転送する』
思ったよりも早かったな。
だが、これは急いだほうがよさそうだ。
振り返れば、アメリアも事情は察したのかすぐにうなづいてくれた。
「アメリアは珊瑚と一緒に後から追いかけてくれ。俺は先行する」
場所はわかりやすかったので頭の中に叩き込んで、俺はスマートフォンを置くと走り出した。
……私的なスマートフォンをうっかりベッドよこのテーブルに置いたままだったのに気づくを、盛大に忘れてしまってたが。
イッセーSide
俺たちは今激戦中だ!
っていうか木場のやつ、フリード相手に冷静さを失ってやがる!
フリードは速さを強化する
何とか匙が神器でフリードの動きを封じてるけど、フリードの「俺が一番エクスカリバー使いで強い」とかいって隙を作ろうとしているし。
あと小猫ちゃんに投げられたのでちょっとお尻が痛い。いや、木場に譲渡するために必要だったから仕方ないんだけどね。
「ああもう、木場! 気持ちはわかるけど大事なことを忘れんな―」
「お前は後ろを警戒しろバカ!」
そこで、旗本の声が響いて、しかも背中で大きな音がいくつも響いた。
え、なんだ!?
後ろを振り返ると、なんかブーメランみたいな形をした物体がいくつも浮かんでいて、しかも下には銃の玉みたいなのが何個も落ちている。
なぜか弾は消滅していってる。まるで木場が持っている
っていうか、俺撃たれそうになってた!?
「あ、危なかったぁ!?」
「出来れば自力で気づいてくれ」
そうため息をつきながら、旗本が俺の隣に着地する。
……あの、飛んできた方向に足場になりそうなのがないんだけど。どこからジャンプしたんだよ。
俺たちが面食らってると、旗本は悪魔払いが使う光の銃を構えて、声を張り上げる。
「今時銀弾を、それも創造系神器で使うってのはいったい誰だ!」
「……俺俺……って、これじゃ詐欺だな」
そんなことを言いながら現れたのは、これまたエクスカリバーっぽいオーラを放つ、悪魔祓いの恰好をした、おっさん一歩手前の男。
その姿を見て、旗本は軽く舌打ちする。
「……
せんじょうたけし……あれ?
「どっかで聞いたことがあるような気が……」
「ああ。ゼルマンが渡した資料に乗ってたのを覚えてたか? あの資料に書かれてた範囲内じゃ、フリードと並び立つ実力ツートップの悪魔祓いだ」
旗本は油断なく銃を構えながら、俺たちにわかりやすく説明してくれる。
「最もこいつの得意ジャンルは早撃ちを主体とする射撃戦闘。さっき一秒たらずで十発以上ぶっ放しただろ? あれで同時に三人の下級悪魔を撃ち殺したこともある凄腕だよ」
「全弾はじいた奴に言われてもなぁ」
そう言いながらも、二人はお互いに銃口を突き付けてにらみ合ってる。
「……双方ともに数十人以上投入するような大規模作戦でテンションを上げることから、ついたあだ名が
「ああ。なんたって俺は、とにかく派手な戦争がしたくて悪魔祓いになったんでな。核兵器ができても使う機会がないなら、神や魔王がしのぎを削る戦いに参加した方が面白そうだろ?」
め、めちゃくちゃなこと言ってやがる!
クソ! フリードとは別の意味でとんでもない奴が敵にいるのかよ。戦争したがってるやつとか迷惑だって!
俺は平和に競技や仕事で活躍して、上級悪魔でハーレムを作りたいだけなのに!
なんで悪魔になってから半年もたってないのに、魔王級の堕天使がトラブルを持ち込んでくるんだよ!
「千条の旦那ぁ、俺の足についてるベロなんだけどさあ、エクスカリバーちゃんでも切れないの。どうしよ?」
「ん~? いくら七分の一つったって、エクスカリバーで切れない神器とか、すごいの持ってんだなぁ、兄ちゃん」
フリードに言われて初めて気づいたのか、千条は匙を見ると、なんかにやりと笑った。
「いいねぇ。そういうのがいねえと戦争じゃねえよ。あ~、あんたと戦って死ぬなら、其のベロを利用して盛大に投げ飛ばされて、なんか時計塔とかのてっぺんに突き刺さって死にてぇなぁ」
この人やばい人だぁあああああ!?
「おい兵藤、木場も! 先にそのおっさんを倒してくれ! 気持ち悪い!!」
匙も思わず後ろに下がる。
うん、気持ちはよくわかる。
と、その時足音が響いた。
「……
……千条のやつの後ろから、今度は太ったおっさんが姿を現した。
な、なんか見るからに嫌な奴っぽいんだけど……。
そして、旗本はその姿を見て舌打ちした。
「のうのうと現れるとは、余裕たっぷりだな」
「余裕なのでな」
そうあっさり返したバルパーは、フリードの足元をみて、ため息をついた。
「与えた因子の使い方が甘い。エクスカリバーに因子を集中させれば、至ってもいない黒い龍脈程度なら切れるはずだぞ」
「ほほ~う。集☆中!!」
ってホントに切れたぁ!?
「なぁああ!? 俺のラインが!?」
匙も唖然としてる中、バルパーは平然としてる。
「以下に七分割されたとはいえ、もとは
さ、匙の神器が割と強力っぽいのはわかった。
っていうか天龍未満ってことは、匙の神器も名の知れた龍が封印されてるのか? 分割っていうのが気になるけど、そこはまあ置いといて。
っていうか、自由になったフリードのやつ、木場の方に向き直ってやがる!
「んじゃ、コツもつかんだんで逆転タ~イム!」
「チッ!」
まずい!
フリードのやつ、さっきより明らかに動きがよくなってやがる!? このままだと―
「手間をかけさせてくれるな、先輩!」
「アーメン! 悪魔相手でも手のご加護をぉ!」
その声とともに、今度はゼノヴィアとイリナが割って入ってきた!?
「……思った以上に人が多いわね!」
「錬一くん! 大丈夫!?」
と、そこでゼルマンが連れてきた色っぽいお姉さん二人も登場!
な、なんかすごいことになって来たかも!?
で、でもこれだけいたら、こいつらだって―
「多勢に無勢なんで引き上げるか! 撤退するぜ、千条の旦那にバルパーのオッサン!」
「ま、できるなら本番を楽しみたいしなっと」
「構わんよ。さて、本命の準備に取り掛かるか」
あ、忘れてた。
フリードが懐から何かを取り出したときに、俺は大事なことを思い出した。
「んじゃばいちゃ♪」
あいつ、逃げ足早いんだった。
「ぎゃぁああああ! 目がぁあああああ!?」
「ちょっと麗華、それは女性としてどうなの!?」
もろに見たのか、華虹とか言ったお姉さんが悶絶して、王だとか言った方のお姉さんがそっちに気を取られる。
俺も匙も小猫ちゃんも、このなんというかカマセ犬っぽいせりふに気を取られて―
「逃がすか、バルパァアアアアア!」
「エクスカリバーは返してもらう!」
「そうよぉ、はぐれ悪魔祓いはまとめてアーメンなんだから!」
「あ、馬鹿待て! ……クソッタレ!」
エクスカリバーに意識向けまくってた木場達三人と、そっちに気づいて連れ戻そうとした旗本たちと、はぐれちまった。
味方がちょっと強化されまくってる状況なので、敵の方も少し強化しております。