きゅっきゅふきふき☆きらぴかりん♪ ハイスクールD×D異聞~外宇宙文明を添えて   作:グレン×グレン

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この話でエクスカリバー編は終わりとなります。

とりあえず、シュールストレミングはいい感じ寄りの評価みたいでよかったです。

神滅具を主武装としながら、それに頼らない手札の使い方を良しとする主人公。……おお、神器をあまり使わなかったケイオスワールドの兵夜みたいだ! この調子でいこう!!


第一章 其の十 動かんとする世界

 

 

 

 

 

 そして戦いは終わったようだ。

 

 ハイゲイトは千条を圧倒し、イッセーはフリードを打倒し、そして麗華姉さんと龍華姉さんが、ゼルマンと共にバルパーを倒した。

 

 ああ、これで何とか一安心だ。

 

 ……と、言いたいところだが―

 

「ハイゲイト、そろそろリアス・グレモリーたちが限界だから、聖地を無くせ」

 

「ぶ、部長ぉおおおおお!? みんな、いったいどうして!?」

 

 兵藤一誠が驚愕して狼狽してるが、冷静に考えろ阿呆。

 

 神滅具級の力でなった聖地だぞ? 悪魔にとって有害極まりないのはすぐわかるだろうに。

 

「……体、痛い。泣いていい?」

 

「ホント早く解除してくれ! 珊瑚もまずい」

 

「彼女は悪魔だったのかい? プルガトリオ機関は人材が豊富だね」

 

 そう言いながら、ハイゲイトはちょっと名残惜しそうに聖地を元に戻す。

 

 そして息も絶え絶えになりながら、リアス・グレモリーは蒼い顔で立ち上がった。

 

「……一応、お礼を言っておくわ。おかげで……コカビエルは………どう…に、か……」

 

「部長! 怒っていいと思います!!」

 

 しかしもたず倒れて、兵藤一誠が慌てて支える。

 

 既に兵藤一誠の鎧も解除されてる。まあ、この聖地は赤龍帝の籠手を禁手にする聖地だからな。聖地がなくなれば禁手もなくなるか。

 

「……とりあえずバルパーはぶちのめしたけど、そっちは大丈夫なの?」

 

「そこはOK。コカビエルは酸欠で失神してるし、厳重に縛ってるから大丈夫だ」

 

 まあ、これでとりあえず一安心だろう。

 

 さて後は―

 

「……くっそぉ! バルパーやコカビエルの輝きが、こんなところで潰えるなんてショックだぜ!」

 

「そうだね。まあ、コカビエルは機を伺う能力が欠けていたよ。どちらにしても戦争は無理だったろうね」

 

 ガックリしているザン・トーケンに、白龍皇もそう嘆息している。

 

 というより、双方ともに傷だらけではあるが、決定的な重傷とかを負ってない辺りシャレにならないな、あれ。

 

 ……まあ、これでコカビエルによる戦争再開は不可能になったわけだ。なら―

 

「……糞ガァああああああああ!!」

 

 その瞬間、雑木林から絶叫が響き渡る。

 

 それに対して振り返ったその視界に、ボロボロになった堕天使が光力を放った光景が映った。

 

 やばい、あれ上級!? しかも、リアス・グレモリーを狙って放ちやがった!?

 

「まずい伏せ―」

 

「させるかぁ!!」

 

 俺が声を出すよりも、兵藤一誠がリアス・グレモリーを庇う方が早い。

 

 そして、光力が叩き付けられるのはほぼ同時に鳴る。

 

 鎧がない赤龍帝の能力は、体力と根性があるだけで下級悪魔でも戦闘職としては低めの部類だ。動きは中々良かったが、受け止める体制ではそっちに意味はない。

 

 これは、完全に盾にならない―っ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 その瞬間、ヴァーリはある意味で少しほっとしたのを覚えている。

 

 史上最強の白龍皇になれるといわれた身として、何より忌々しい父や祖父において唯一恩恵を受けた血を誇る身として、対を成す宿敵たる赤龍帝には相応の素質を持っていてほしかった。

 

 しかし今の赤龍帝はただの下級転生悪魔。はっきり言って()()の素質が低すぎる。

 

 笑いそうになるぐらいの弱さに、いっそのこと次に期待したいと思っている自分がいる。

 

 だからこそ、この光力の不意打ちに対応が遅れたのは本能的なものだろう。

 

 リアス・グレモリーは助けた方がいいが、今代の赤龍帝は死んでくれた方がいいかもしれない。それが一瞬の躊躇になり、反応が遅れた。

 

 だからこそ、光の余波で視認できていないリアス・グレモリーと赤龍帝は死んだものと思い―

 

「………無事、ですか!?」

 

 ―それを庇った一人の少女に、少し驚いた。

 

 教会の戦士であるはずの少女が広げる翼は、なぜか堕天使のそれだった。

 

 同時に神器によって鋼の獣人を多数展開して防御体勢をとっており、それによって攻撃を負傷しながらも受け止めることに成功していた。

 

 堕天使は人間より肉体的に強靭で、悪魔のように光力など体質的に弱いものがなく、天使とは違いすでに堕ちているのでそういった精神的な縛りが薄い。

 

 ゆえにこそ、コカビエルのように堕天使こそが三大勢力で至高と思う者も多い。異形として最高峰とされる神や龍にすら特攻の効果を持つ者がいることから考えても、異形として高水準でバランスが取れていると言ってもいい。

 

 見る限り堕天使としては下級のようだが、それでもただの人間より遥かに頑丈だろう。神器自体、質はともかく数を揃えて盾にしていることから威力は更に下がっているだろう。

 

 だからこそ、攻撃を受け止めても致命傷煮にはならなかった。

 

「……なろうがっ!」

 

「つぶれて……っ!」

 

 そして彼女と同じチームの男と女が、速やかに叩き潰して堕天使は沈黙する。

 

 それに気づいてヴァーリは小さな笑みをこぼした。

 

 どうやらこの時代、宿敵である赤龍帝はともかく、それ以外に見どころのある手合いは多そうだ。

 

 少なくとも、あと数年は退屈することはないだろう。そんな予感を覚える。

 

 そしてとりあえず本命のコカビエルやそのツレを回収しようとし―

 

「……あ~。できればそっちと戦争したかったぜぇ」

 

 ―その声に、嫌な予感を覚えて振り返った。

 

 そしてその男の死を悟った笑みを浮かべて、反射的に距離をとる。

 

「悪いが俺にも義理ってもんがある。誘った奴らが捕まらないように、ここで自分の口を封じさせてもらうぜぇ」

 

 その言葉と共に、千条武志の腹部が膨張し―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え、なにぶふぉ!?」

 

「……うっわぁ。あの、大丈夫、赤龍帝くん?」

 

 思わず華虹麗華が同情するほどに、爆散した千条の臓物が兵藤一誠の顔面に叩き付けられた。

 

「うっぷ………!? た、耐えろ俺、部長の顔にかかる………っ!?」

 

「だ、大丈夫!? え、えっと何か袋を!?」

 

「あららぁ。とりあえずリアスちゃんはこっちで預かってあげるわね」

 

 赤龍帝は殺し合い慣れしていないのか、想いっきり吐きそうになって龍華やゼルマンに介抱され、

 

「ふふ、とりあえず守れたようで何よりです」

 

「それはいいから自分の心配をしろ! あ……ったく! とりあえず傷が残らないように処置をしないと!」

 

「アメリア! あいつ許さない……っ」

 

「珊瑚は死体蹴りしなくていいからな!? 拘束を完了したらこっち来て手伝ってくれ!」

 

「ごめんそいつぶちのめしたの私! ちょ、せ、責任取って傷の処置をぉ!?」

 

 そしてアメリアの傷の手当は報復行為など混乱する者たちの支援をしようと、華虹は慌てて駆け寄って慌てすぎて転んでいる。

 

 ……その空気に、どうやら今度こそ事態は終わったようだと確信する。

 

 そしてふと視線を戻し―

 

「………おっとしまった」

 

 ―バルパー・ガリレイとザン・トーケンの姿が消えていることに気づいて、苦笑した。

 

 どうやら、敵も決してただ強いだけの無能ではないらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……コカビエル殿は助けられなかったか。光り輝かんとする堕天使だったのに、残念だ」

 

「私もです。バルパー主任と馬が合うなら、我らが天上楽土(ユートピア)に向いているかとも思ったのですが」

 

「ど~っすかねぇ。どうもあのオッサン、上から目線で見下すのが好きで、より輝く場所を見上げる意欲が足りてない気もしたんすけど」

 

「……ならいいか。残念だがそういう手合いなら、あまり有望とも言い難いな。禍の団(カオス・ブリゲート)の堕天使勢力にとっては好都合なのだろうがね」

 

「そっすねぇ。で、次は誰が行くんすか? 流石の他の連中が輝くのを止めるのも野暮っすしねぇ」

 

「……そうですね。あの子たちはバルパーさんと協力して仕上がりをよりよくしたいので、他の部隊で構いませんよ」

 

「そうか。なら、私も出るとしよう」

 

「本当ですか? 万一盟主に何かがあれば、組織にも大きな揺らぎが生まれる可能性が―」

 

「その程度で致命傷を受ける者たちではないだろう? 何より光り輝かんとするその意思があれば大丈夫だし、私がいなくなった程度で輝かんとする者はなくなりはしないさ」

 

「かっこいいぜぇ! 流石盟主だ! あんたがいなけりゃ、俺もここまで輝けるとは思えないぜ!」

 

「ふふふ。なら、君が同じように光り輝かんとする者たちの目を覚まして見せるといい」

 

 

 

 

 

 

 

 

「全ては天上楽土(ユートピア)創生の為に。シャーイニング!」

 

「「シャーイニング!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……リアスたちは、大丈夫なのかい?」

 

『大丈夫です、サーゼクス様。少々消耗が激しいですが、半日休めば十分回復する程度です』

 

「そうか。コカビエルだけでなく十全な状態のエクスカリバーの疑似再現に、最上級に届くレベルの身体能力を持った聖剣使いが二人もいた。とても一都市を担当する悪魔がどうにかできるレベルじゃない敵だったからね」

 

『そうですね。もっと早く部隊を編成するべきでした。これに関してはこちらの落ち度です』

 

「むしろ私の方だよ、グレイフィア。うかつに戦力を集めれば戦争再開がありえたとはいえ、やはり私が出るべきだったと反省し―」

 

『―サーゼクス』

 

「……」

 

『貴方は魔王ルシファーなの。その意味を忘れてうかつな行動はしてはダメ。過剰に責任を追い込むのもね』

 

「そうだね。すまないグレイフィア。私情が過ぎたようだ」

 

『いえ。職務中に出すぎた発言をいたしました。申し訳ありません』

 

「いや、大丈夫だよ。それに……」

 

『それに?』

 

「……これから事情をセラフォルーに話してから、彼女をなだめるのにこそ、全力を尽くすべきだからね」

 

『………お帰りの際には、ゆっくりと休める時間がとれるようスケジュールを整理し直しておきます』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……どうにか、戦争再発の危機は免れたようですね」

 

「は、はわわわわわ!? そんなことになってたのですかぁ!?」

 

「はい。いかにプルガトリオ機関とはいえ、今回の事態ではエクストラ部隊を派遣するのは返って危険でした。ジュリエット部隊の管轄である日本だったからよかったものの、リアス・グレモリーとソーナシトリーの担当地区が日本で無かったらと思うと、ぞっとしませんね」

 

「現ルシファーと……現レヴィアタンの妹君なのですよね? ……考えただけで緊張します!」

 

「ええ。更に言うと、おそらくこの事件を機に、三大勢力で何かしらの会談を開くことになるでしょう。……その際は―」

 

「……わわわわかりました! こうなれば、今までこっそりやってきた努力をしめしますすす!」

 

「……努力?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……余に任せておれば、三大勢力での戦争終結などたやすき事よ! なぜならミカエル殿は、天使の長にして魔王すら従える至高の天使なのだからなぁ! ふはははははははは!!」

 

「……それは逆に挑発になりそうですが、しかし戦争終結に至れるのなら、貴女が象徴となるに越したことはありませんしね。期待してますよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……おいおい、バルパーの奴トンでもねえ奴らと繋がってたんだな。聖魔剣とかマジかよ」

 

「ああ。しかも龍殺しの聖剣と魔剣の騎士団と言い、新規神滅具にしてもいいだろう。中々目新しい競争相手が出来て、俺としては嬉しいね」

 

「戦闘狂としては願ったり叶ったりってか? しっかしミカエルのところに新規神滅具候補が二人もいて、サーゼクスの妹が赤龍帝を眷属悪魔にするとはな。()()()のことと言い、こりゃ神の子を見張る者(グリゴリ)が神器研究の最先端とか、言ってられる状態じゃねえな、オイ」

 

「別に問題ないだろう? 連れて来いというなら、居場所が分かっている奴なら連れてきてやるさ」

 

「勘弁してくれ。ようやく和平のとっかかりができたってのに、火薬庫に対艦ミサイルをぶっ放す趣味はねえよ。火遊びは線香花火程度にしないとな」

 

「火遊びはするのか? とんだ平和主義者だ」

 

「平和は好きだが退屈は嫌いでな。……で? 赤龍帝はどうだったよ?」

 

 

 

 

 

 

 

「正直悩みどころだね。爆発力はありそうだけど、それ以外がなさ過ぎてつまらなさそうだ」

 

「酷い言い草だぜ。時として、そういう奴がとんでもないことして英雄と呼ばれることだってあるんだぜ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あらジークフリート。貴方ってこの時間にトレーニングしたかしら?」

 

「悪い知らせといい知らせがあってね。ちょっとたぎったから発散しに来たのさ」

 

「コカビエルが三大勢力の戦争を引き起こそうとしてたって話かしら? 確かに上手く言えばこっちも動きやすくなるけど……どうなったの?」

 

「失敗したそうだよ。今代の二天龍が結果的に共闘したうえ、教会の新規神滅具候補二つも手を貸したそうでね」

 

「……ザン・トーケンが参加したとしても、その数はきついわね。で、それが悪い知らせだとしていい方は?」

 

「そのついででオーフィスがスカウトに成功したらしい。おかげで禍の団(ぼくら)のお披露目は大騒ぎにできそうだよ」

 

「それに参加する気なの? でも、あまり戦力を集めてもそれはそれじゃないかしら?」

 

「まあ確かに。旧魔王派は落ち目のカテレアが名誉挽回の為に出張るらしいし、ついでにあのオタク軍団も出撃するそうだよ。ザンの盟主さまも顔見世をするとか言っていたね」

 

「……また大物が出張るのね。それで? 私たち英雄派はどれぐらい出すのかしら?」

 

「基本的には様子見だよ。僕ももうちょっと教会に潜伏したいしね」

 

「そう。……なら、私が参加してきていいかしら?」

 

「へぇ。その心は?」

 

「単純に三大勢力の唯一無二級の存在を見てみたいし、一応同じ派閥でしょう? 多少は恩を売っておいた方が、禍の団(カオス・ブリゲート)内でのパワーバランスがこっち寄りになるわ」

 

「あいつらが恩を感じるタマかい?」

 

「借りを作ったっていうのはそれなりに心理的ハードルになりえるわよ。よしんば面の顔が分厚くても、他の派閥からは「旧魔王派に貸し一つ作った英雄派」って印象を与えるわ」

 

「……駆け引きが上手なことで。どこで学んだんだい?」

 

「英雄を目指すなら政治もちょっとはかじりなさい? そういうのに無頓着だと、いいように利用されて終わるわよ?」

 

「なるほど、勉強になるよ。じゃあまあ、曹操には僕から言っておくさ。行ってくるといい」

 

「ありがと。じゃ、そろそろ仕上げておくとするわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「頑張ってくれよ。ホロウ・ネオコロンブス」

 

「分かってるわよジークフリート。私は、奪い取ってでも高み(英雄)に到達するんだから」

 




 三大勢力やオリ敵勢力、更には禍の団も暗躍する感じでエクスカリバー編終了。

 特に天界側が保有する、プルガトリオ機関エクストラ部隊の謎の女。彼女はある意味で重要な役目を作中で持っております。

 同時に英雄派で暗躍するコロンブスにあやかった名を持つ女性。彼女はこの作品において、ある意味で最も重要な女キャラです。
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