きゅっきゅふきふき☆きらぴかりん♪ ハイスクールD×D異聞~外宇宙文明を添えて 作:グレン×グレン
これはトンチキのレベルを上げる努力が必要か………?
それはともかく。そういうわけで天上楽土の詳細について書かれることになります。
……盛大にドン引きする準備はいいかなー?
よし。できたと判断します。
俺たちがドン引きしてしまっているせいで割って入れない中、テンションが上がりまくっているエボリュート率いる
俺もツッコミを入れられる精神状態じゃないし、むしろここまで行ったら最後までもくろみを聞くべきだろうとも思う。
「それを成す方法はそこまで難しくない。要は、「自らを輝かせられないものが絶対的に淘汰され苦しむ」世界ならいいのだ」
そして、そのための過程をこいつらは組み立てている。
「今この駒王町で武威をふるうは、我が神滅具によって普遍的無意識から力をくみ上げた結晶体「サファイアラヤ」と「ファミリアラヤ」で変身する、超人変化存在「アラヤル」!」
そういうエボリュートの手には、二つの結晶体が見える。
一つは球体の、宝石のように輝く結晶。リベーンが変化する前、そんなものを持っていたはずだ。
一つは結晶を組み込んだ、小動物のような存在。これは記録映像で見たが、バルパーが変身するのに使ていたはずだ。
あれ、両方ともこいつらが持ってたのか!
そういえばリチャードアラヤルとかいう話だったな。つまり「なんでもエクスカリバーと呼んだリチャード一世」のイメージを力に変えて、「なんでもエクスカリバーにする」アラヤルにしたのか。
ならエクスカリバーを使わなくてもいいんじゃないかとも思うが、その変な能力の限界とか事情があるんだろう。具体的には再現率とか。
「聖書の神のシステムに対してハッキングもどきをして手にした、
今とんでもないことを言ってないか、こいつ。
「ハッキングの過程及び、「輝くものを増やすため」の神滅具含めた強大な神器の増大化及び散布能力の強化にとらわれたがゆえにいまだ屑石までもが尊ばれる世界のまま。しかし60年少しの積み重ねと研磨をへたこの計画なら、屑石が屑石としてさげすまれ排他される存在に世界を戻すことができる」
しかも60年? こいつ悪魔か何かか?
「聖書の神のシステムを手にし、我が
なんというか、情報量が怒涛過ぎてついていけない。
「これは一切問題あるまい。そも聖書を紐解く限り、聖書の神とは「人に試練を与え、堕落するものを裁く神」なのだ。試練を乗り越えられる要素を与えることこそあれ、天の国に住んでいない現世の者に救いや守護を無償配布する意味などないだろう?」
いやまあ、宗教ってのは「真面目に来た人は死後いいところに行ける」ってものだから、言ってることは間違ってないのかもしれないけどさぁ。
いろいろ突っ込みたいが、とりあえず我慢しよう。
「一つは、集合的無意識に人々をつなげること。これは我が神滅具を作り出すことができたのなら、その応用で十分可能と踏んでいる。そしてそこからが肝……というより、そのための前座といってもいい」
というより、壮大過ぎないかその野望。
「まず神器システムに割く比率を大幅に上げる。より大量の神器を生み、これから生まれる者によりたくさん与え、更に
しかもたちが悪いことに、こいつの言っている「神器システムのハッキング」が本当なら、それは決して不可能じゃない。
「まずは信仰を利用する今のシステムを改竄して、人々全員の普遍的無意識をつなげるネットワークに作り替える。そして信仰心だけでなく、輝こうとする意志や願いにつながるようにするのだ」
……もはや嫌な予感がとどまるところを知らない。
「その過程によって、力を求める者にその力の普遍的イメージやつながっている力を持つものとリンクさせることで、天啓のように力の知識が宿るようにする。むろん限度がある故に種別は選択するが、基礎的な異能技術や持っている神器の知識などは、努力すれば高みに行ける程度には持つようにしたい。もちろんそれを成すための努力や渇望の多寡などで、効果は上昇するようにもする」
なるほど。つまり「こんな存在になりたい」と強く思って頑張れば、RPGでレベルアップした時のように、異能とかが使えるようになると。
世界がRPGみたいになるって、すでにやばいだろ。
「更に普遍的無意識がつながっていることを利用して、大望を持つものたちが同士となりえる者の場所や連絡方法を分かるようにする。これに関しては我が神滅具でも限定的に可能で、楽土創生軍の同志となる者の発掘で慣れている。それに世界の自らの思い描く輝くものにしたいと願うものをちょくちょく普遍的無意識経由で探し、発見したものを媒介として彼らが集えるようにするのが日課だから、一番簡単にできるだろう」
なんていうことをしてくれているんだこいつ。
タッセール・リベーンの例から考えて、ろくでもない連中ばっかりつなげてる気がするぞ。
世界がテロであふれそうだ。いや、こいつらはそういうの大好きなんだろうな。
「そして次はアラヤルだ。普遍的無意識経由で強く輝く意思を持つものに、普遍的無意識から引き出した力が集まることでアラヤルとなれるように設計する!」
目をキラキラさせながらとんでもないことを言うな。
つまりそれ、ふと気が付いたら怪人になるなんて事態が起こりまくる世界だろう?
特撮とかでまれにある展開だな。……アギ〇かな?
「加え、輝かぬ屑石がのうのうと過ごせぬよう、ランダムで野生動物を人に害成す本能を植え付けてアラヤル化させ、人里の位置情報も叩き込む。最低でも戦車クラスのアラヤルになるようにしたいな」
剣と魔法のRPGか。いや、悪魔や天使が実在しているならそれに近いが、それにしたってインフレバトル式RPGとか、いろんなものが壊れるぞ?
「これにより、人々は常におのが命を守るための努力を考慮できるようになるだろう。その努力はもちろん、自警団など命を懸ける人を守る者たちは優遇されることだろうな。そういう命を懸ける前提の仕事に就くものは、例外なく人より評価されるべきだしな」
………まあ、こいつらの思想だとそういう連中が評価されないのは嫌いだろうな。
「人々に輝くための素質を与え、本心から輝こうとする者たちが集い、アラヤルという戦士になれる世界。……我ながら素晴らしい、まさに
陶酔するな。
そろそろツッコミを入れるべきなきもするが、もう少し待とう。
というより、胃が痛くなってちょっと話を聞くのもきつい。
「そう、必要なのは勝算や恵みではない。それをつかむ余地が得られるという事実と、そういう者たちが強くなれる世界だ」
……ああ、何というかわかってきたぞ、こいつらの求める世界の形。
……よし、いうか。
「……なあ、具体的に当てていいか? 採点してくれ」
俺は、心底頭痛を覚えながらも、挙手をして注目を集める。
そしてエボリュートが無言で俺の注視する。
よし。肯定と受け取った。
「つまりあれだ。お前たちにとっての
「なるほど。重要なところはわかっているようだな」
当たってほしくなかったよ。
全員ドン引きしているな。
っていうかこれ、当てた俺はこいつの考えることが多少は理解できるってことなわけだ。不名誉でしかない。
タッセールが「自分と同じ復讐の喜びを与えてあげたい(意訳)」って言っていた当たり、俺はそういう存在になれると思われているってわけだ。
すごく泣きたい。
「ちょ、ちょっと待てよ!? おかしくないか!?」
と、そこでイッセーが手を上げて声を上げる。
エボリュートは手を差し出して促したので、イッセーはそのまま続ける。
「だって、輝く存在が足を引っ張られたりしてるのがむかついてる感じじゃねえか! だったら、そういう連中が褒められる世界にするのが普通じゃないか?」
「そうじゃない。
ああそうだ。そこが一番問題なんだ。
俺は、自分でも少しずつ理解を深めながら、イッセーにこいつらのやばいところをわかりやすくなるように説明する。
「こいつらにとって、輝こうとするものにはチャンスさえ与えられればそれでいい。なんたって輝くために磨くことができるようになるのなら、あとは自分で輝かせればいいんだからな。それだけでいい……いや」
少し違うな。
ああそうだ。こいつらにとって、重要なのはそこじゃない。
「問題視しているのは、輝こうとする行為が妨害されること。輝く余地がありそのために己を磨けるものが尊ばれる世界なら、そもそも報酬を確約する必要はない。だってこいつらが尊ぶ価値観の根幹は「輝くものが輝けないものより絶対的に上な世界」だからな」
ああそうだ。そういうことなんだ。
「努力、才能、幸運。そのすべてかどれかでもいいから、自分の力で光をつかみ取れてこそ。仲間の力を借りることもある意味でそのどれかに値するからいい。誰かに施しを与えるという輝き方も、それが尊ばれるなら施されることを与えられる側が感謝するならそれはそれでいい。つまり―」
そう、こいつらの理想とは。
「輝かないものが輝くものより下であることが絶対となる世界。つまり輝けるか輝こうと磨く、要は対価をつかみ取れることが妨害されない世界がこそが理想なんだ」
そう。それゆえに、こいつらの理想は地獄といってもいい。
「裏を返せば、それは輝きを得る対価を持つ気もないものが問答無用で這いつくばる世界。こいつら流にいうなら、「輝けない屑星を世界が虐げる」世界こそが
吐き気を催す邪悪とか、そういうたとえをするべきか。
ゆえに、こいつらの根幹は―
「尊ばれる存在は、自分もしくは自分達で対価をつかみ取れるから、余地さえあればそれでいい。何より重要視されるべきは、尊ばれない存在がペナルティを与えられる存在であるという絶対的な原則の制定」
「そう。輝きを示せるのなら、何でもいいのだ」
エボリュートは、そううなづいた。
「吐き気を催すような聖人など必要ない。重要なのは正誤や善悪にかかわらず、己を輝かせる者たちでなければ屑であるという事実。ゆえに輝く気概の無いものに、輝く余地が与えられない世界こそ、
控えめに言って、気がくるっているというほかない。
「屑を救済するために輝くことまで否定はしない。重要なのは、救済されている者が己を屑石だと否応なく理解すること。輝くものが足を引っ張るなど愚行であり、輝くものが輝こうともしない己より明確な上位存在だという、そういう謙虚さを持つのなら、救済することも救済されることも否定しない」
そうはっきりと告げ、エボリュートは不快感をあらわにする。
「そう。奴隷解放も女性の権利向上も、弱者救済もそれは別のいいのだ。それを成し遂げるための不断の努力と才能の利用。そういった輝きは尊ばれるものであり、彼らはそれを勝ち取っている。……しかし、それにおごり高ぶり輝く者たちを盾にほかの輝きを屑石共が愚弄するなど、そんなどうりは断じて認めん」
そこにあるのは、光り輝くという行為に対して、ぶつかり合うのではなく足引く行為の全否定。
確かに、そういう手合いに対して思うところがあることはあるだろう。
だが―
「輝く者だけが価値をつかみ取るべきなのだ。それが悪の輝きであろうとも、それを成そうと積み重ねた努力も苦労も、それすらできない屑より上の立ち位置になるのは当然だろう。怠惰な無能が才気や勤勉を否定するなど、論外以外のなんだという」
―この男にとって、怠惰とはすなわち大罪の極限。
悪という定義のその下にある、評価の余地のない下劣なんだ。
「屑は屑としてさげすまれる。助けられたのならそれに奮起し、出来ぬのならせめて恥じ入るべきだ。厚顔無恥な怠惰な畜生とは、本来生きていけないのが世界だろうに、優しさをはき違えたものにすり寄りおごり高ぶることなど認めん」
ユートピアという概念自体が、皮肉に満ちたものだという話がある。
ユートピアの対義語として使われやすいディストピア。しかしユートピアとディストピアは同義語であり、ユートピアの裏面はディストピアだというらしい。
だからこそ、奴がら望むのは
なぜなら彼らが望むのは、幸福が与えられる世界ではなく―
「光は光で闇は闇、輝石と屑石は区別される。そうとも、夢見がちな意見だが、どうか真剣に聞いてほしい」
―不幸が与えられないよう頑張るしかない世界。光になれず目指せもしない、そんな者たちが搾取され続けるディストピア。
その大前提の絶対条件を乗り越えられるものだけが生を謳歌する権利を持てる。
「我らは正しく、光を遮る堕落を裁く、断罪の執行者になりたいのだ!」
―悪夢に満ちたユートピア。希望と理想を最低基準とする、まごうことなき地獄の世界。
「ゆえに、掲げる言葉は単純明快。きらめく光をもたらすために、磨き続けよシャーイニング!」
『『『『『『『『『シャーイニング!』』』』』』』』』』
狂気をもたらす死の輝き。
魔の恒星におる悪夢の銀河が、この星を包み込むために天を包もうとしてやがる!
と、いうわけで最悪レベルの非常に高い天上楽土です。
Light作品を見ている方なら予想はできていたと思いますが、これはいわゆる「
そのあたりの内容は「正田 魔王 馬鹿 楽園」とか「高濱 審判者 糞眼鏡 極楽浄土」とかで検索していただければわかりますが、簡単に説明すると「殴られる覚悟を持って殴りに行ける人の輝きを絶やさぬため、全人類を異能バトル作品のネームドキャラとする世界」が「楽園」で、「正しいものが報われれないのが嫌だから、おはようからおやすみまで二十四時間あらゆる行動でプラスマイナスの点数評価がされる、上か下かでしか判断されない世界」が「極楽浄土」です。これでもかなり雑かつ触りしかかけてないので、そのあたりについては先ほどの検索を使って調べていただき、盛大にドン引きしていただければいいかと思います。
しかし天上楽土《ユートピア》は問題っぷりでその上を行く世界として設計しました。コンセプトは「光り輝けないものが常に苦しく命の危険にさらされる世界」ですね。
それというのもエボリュート達は上述の思想を持つ連中と違って「人類全員が立派になれる」「頑張って限界を超えることはだれにでもできる」なんて思想を持ってません。むしろ「立派になることも頑張れない屑のような人間もいるというのに、そんな奴らをのうのうとはこびらせる世界の仕組みをまず変えなければ」という感じのことを思っています。
例えば楽園の場合は「尻を蹴り飛ばされれば人は輝きを見せれる」なんて思っておらず「輝きを見せれない人間は蹴り殺す」といった感じです。
極楽浄土の場合は「人間は気合と根性で誰でも奇跡を起こせる」という前提ですが、天上楽土は「気合と根性で限界を超えることも、それなくして才覚を見せるのも、祖も気合と根性を出せるのもすべて才能だから、それら全部を持ってない屑はきちんと自然淘汰されるようにしないといけない」といった感じです。
ただまあそれだけで全部滅ぼすほど鬼ではなく、「可能なら全人類に神器という光り輝かせることができる才能という原石を与えよう」と思っており、そのために神器システムの大拡張をもくろんでいます。また「この道で光り輝こうと本当の意味で思っている者に、そのジャンルで生かせるアラヤルになる素質や基礎知識を、普遍的無意識経由で与えられるようにしよう」とも思っており、これもエボリュートの神滅具と聖書の神のシステムの改竄で、まあいうなればFateシリーズでサーヴァントが現代の基礎知識を与えられるてきな補正を受けれるようにするつもりです。
ただし、それ以外に関しては実に最悪。そもそも設計思想的に「光り輝くもの以外が淘汰されるように、世界の難易度も上げる」的な感じで、世界の安定を行う機能は全部他に回すつもり満々。同時に「光り輝けないことが高確率で死につながるように、世界に危険を満載しよう」といった感じで、野生動物の一部をRPG後半のモンスターみたいにいくつかアラヤル化させて、人類を襲うように仕向けさせる気満々。
要は「光り輝くものは足さえ引っ張られなければ自力で輝くことができるのだから、重要なのは足を引っ張る輝かないし輝けない連中が淘汰される環境」といった感じですね。極楽浄土は「優れたものには正当な評価が下される」と「屑は屑としてしっかりさげすまれる」を両立しているのがファンの間で問題の根幹とされていますが、天助楽土は「正当な評価をつかみ取れない屑がきちんと淘汰される」ことを重視しているので、もっとひどい。
そして最大の問題点は、その思想を持つエボリュートは同志を見つけることが簡単にできるという点。
実は神滅具設定を作ってから自分も気づいたことで、それゆえにエボリュートにとっても想定外のラッキーといった形ですが、普遍的無意識に働きかけられるエボリュートは、それを経由することでまだ見ぬ同士にコンタクトすることが可能。そのため人材発掘という点において、十二神将が至るは造化三神は、他の神滅具ですら「人を集める」という点では後塵を拝することすら不可能です。
だからこそ、中規模国家の年間国家予算に匹敵する資金力と、たった一回の作戦で千人以上の戦力を投入するスカウティング能力を併せ持つ、楽土創生軍という化け物の群れが誕生したわけです。
まあそんなわけなので、アザゼル杯編で正式に神滅具の新規登録がされる際、こいつは上位神滅具と認定されます。反則級の代物です。
そんな脅威に立ち向かう、錬一たちをぜひ応援していただきたいです。