きゅっきゅふきふき☆きらぴかりん♪ ハイスクールD×D異聞~外宇宙文明を添えて   作:グレン×グレン

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さて、この話でようやく第一章も終了です。




まあ、皆さんわかっているとは思いますが―


第一章 其の最後  和平の象徴

 

 

 

「と、いうわけで今日からオカルト研究部の顧問となったアザゼル先生だ! そして―」

 

「………どうも、二学期から正式に駒王学園に通うことになった、旗本錬一……です」

 

 ノリノリで挨拶するアザゼル総督……もとい先生に引っ張られる形で、俺は実に気まずいがリアス・グレモリー眷属に挨拶する。

 

 ああ、面食らっているのは分かる。分かるぞ?

 

「旗本……なんでアザゼルと一緒にいるんだよ?」

 

 ああ、気持ちは分かるぞイッセー。

 

 正直俺も戸惑っているんだが、これも宮仕えの宿命っていう奴だ。

 

「辞令だ辞令。三大勢力和平による試みの一つとして、一種の交換要員として派遣された感じだ」

 

「ちなみに、シェムハザがうるさかったんでローズ・セイバーが俺の補佐官として二学期から派遣される予定でな。麗華や龍華とも付き合いあるし、名義的にはそこに派遣される感じだな」

 

 先生が補足してくれたが、まあそういうことだ。

 

 三大勢力が和平を結んだとはいえ、それ以上に面倒ごとが数多いのが現状。というより、楽土創生軍(ユートピア・クリエイターズ)が厄介だ。

 

 なので、三大勢力は和平などというレベルを超えた連携体制をとるべきだという判断がトップで一致した。

 

 なんたって、カテレア・レヴィアタン一人打倒するのに現地のトップが雁首揃えて苦戦したぐらいだからな。魔王級の戦闘能力を持つ者五人が総出で挑んで一時間以上かかり、アーシア・アルジェントがいなければフェニックスの涙を使用するレベルの深手を負ったほどだ。

 

 そんなこともあったので、現政権は即座に他の神話勢力にも和平の手を広げることを決定。トップ限定ではあるが、聖書の神の死すら告げて共闘体制を作ろうと目論んでいる。

 

 ……種が滅びるような戦争を継続しようとしてきた挙句、血統的な理由もあり首をはねて断絶ってのも世論的に困難で、とどめに結局逆恨みでテロリストになって世界規模で暴走。最後には主神クラスでもそうはいない強大さを発揮して、壮絶な死闘を仕掛けてきた。

 

 悪魔側には心から同情する。心無い連中は「マッチポンプ」とか「さっさと首をはねておけ」とか言うんだろうが、そう簡単にいかないのが世の中だし、これをマッチポンプという奴はただのバカだろう。

 

 内乱でコテンパンに之したうえに追放までしてるんだ。むしろ態々こっちが積極的に対応するんだから、文句を言われる筋合いなんてどこにもない。

 

 ま、神器(セイクリッド・ギア)保有者もたくさん参加している組織のようだし、天界も教会も似たようなことを言われそうだな。

 

 といっても、こっちから言わせてもらえば神の奇跡を悪用する真似をされている以上、むしろこっちが被害者なわけという言い方もできるが。テクニカルで中古車が大量に使われているからとアメリカに文句付けられた日本や、そも中古車が殆ど自国経由だとロシアに突っつかれたアメリカと同じで、むしろ積極的に対応している以上そこまで言われる筋合いはない。

 

 つっても、ある意味で向こうも被害者だといえる場合が多い「身内が殺人を犯した」という事態で、馬鹿は大抵因果関係抜きで加害者家族に危害を加えてくるからなぁ。小学生のいじめじみたクソの理論を、いい歳子いた大人が使ってくるのが世の中だし。

 

 そういう意味でも、三大勢力でまず連携をとるべきだと判断するのは当然だ。

 

 と、いうわけで。

 

「今現在、堕天使側では堕ちてはいるが信仰心を遺している堕天使とかを探して、天界や教会側の戦力として配属し直す計画が進んでてな。プルガトリオ機関にいた堕天使連中も含めて、新しい形で部隊として運用するって話もある」

 

 そう総督が告げたうえで、俺はため息交じりで更に続ける。

 

「で、アメリアと珊瑚はそっち側に再編される可能性があるわけだ。……最も、ミカエル様は駒王町(ここ)に天界側もスタッフを派遣するつもりでな。アメリアは十中八九そうなる予定だとさ」

 

「珊瑚の奴はその辺りはごっちゃしすぎてて面倒なことになるが、まあどう転んでも駒王町(こっち)に派遣ってことになりそうだ。……で、自他共に認める付き合いで進行しているこいつは、和平結んでるなら派遣するにしても教会勢力に拘らせる必要もないと思ったんで、堕天使側(俺ら)が引き取ったってわけだ」

 

 再び総督がそう言って、イッセー達も大体理解した感じだ。

 

 まあ、俺はキリを良くする為に二学期から参加だ。その頃には、教会側の派遣スタッフも決定していることだろう。

 

 アメリアと珊瑚がこっち来るのも、大体その辺りになるだろうな、十中八九駒王町派遣スタッフにはなるはずだし、ま、その時は再会記念にちょっと豪勢な菓子でも作ってやるか。

 

 俺がそんなことを思っていると、リアス・グレモリーが苦笑を浮かべながらも、こちらに手を差し伸べた。

 

「となると、貴方もオカルト研究部に所属するのが手っ取り早いわね。本格的な転校はまだだけれど、歓迎するわ、錬一」

 

「どうも、グレモリー先輩」

 

 俺はそう言いながら握手を交わすが、何故か少し爪が食い込んできた。

 

 痛いんだけど、何かしましたかねぇ?

 

「ここではリアス部長と呼びなさい。気に入ってるのよ」

 

 ……いいのか?

 

 一応俺、新参者なんだが。

 

 などと思ったが、グレモリー眷属の面々は特に問題と思ってない感じだ。

 

「うふふ。部長はそのあたりは頑固ですから、素直に受け取った方がいいですわよ」

 

「そうだね。同じ部の一員になるなら、それぐらいは気安い態度をとってほしいかな?」

 

「というより、私がここになじんでいる時点で今更だろう。気にしすぎない方がいいぞ?」

 

 と、副部長やらイケメン代表やら何より元教会戦士にまで言われたし、ならまあいいか。

 

「……改めてよろしく、リアス部長」

 

 なんというか、少し苦笑する感じだな。

 

「ぬぉぉ……っ! 部長の、部長の柔らかい手をいつまで握っている、旗本……ぉっ」

 

 とりあえずイッセーが怖いので、適当なタイミングで握手は解除する。

 

 さて、まあやるべきことはやっておくか。

 

 そんなこんなで、俺はしっかりと持ってきた箱を取り出す。

 

「と、いうわけでとりあえずミルクレープを作ってきた。あいさつ代わりだが食べてくれ」

 

「……期待を裏切らない新入部員ですね、旗本先輩」

 

 俺が入ってきた段階でフォークをこっそり用意していたお前もだな、塔城。

 

 ま、そんなこんなでミルクレープのとりわけと紅茶の準備が行われつつ、話は進んでいく。

 

「ま、三大勢力和平の地であるこの駒王町に、その辺りに縁のある各勢力のネームドがいる。こういうことに価値を感じる連中は多いのさ。で、悪魔側の顔は当然リアスとソーナ。堕天使側は俺ってわけだ」

 

「自分で言うことでもないけれど、確かにそうね」

 

 アザゼル総督……もとい先生と、リアス・グレモリー……もといリアス部長が、それぞれそう言う中、俺は脳内も含めて呼び名を変化させることを考える必要があると思い、ちょっと苦労する気がしてきた。

 

 ま、この辺も和平を結んだからこその面倒ごとか。三大勢力同士で命のやり取りをする可能性が減ったことを考えれば、まだましだな。

 

「そういえば。パトリシア・ルーレイロ・レヴィアタン……様はどういった立ち位置になったんですか?」

 

「確かに気になるな。教会所属のレヴィアタンなど、かなり物議をかもすのではないか?」

 

 と、木場とゼノヴィアが気になることを言ってくる。

 

 そういえば、結局どさくさ紛れに別れることにになったな。

 

 惚れたとまで言ってくる相手に、ちょっと対応としては下の部類だな。あとで詫びに何かした方がいいのだろうか。

 

 いや、アメリアも珊瑚も麗華姉さんも龍華姉さんも巻き込んだグダグダになりそうだ。下手に会うとややこしいことになりかねないな、これは。

 

 ふむ、こうなったら保存が利く菓子でも作って、それでお詫びにするか。チョコレートケーキを所望されてたし、ブラウニーでも作るか。

 

 なんてことを思いつつ、俺は先生の話を聞いていく。

 

「ま、きっかけとなったコカビエルとの戦いに会談でのテロ襲撃の防衛、とどめに両方に関わった楽土創生軍(ユートピア・クリエイターズ)との実績に、ルシファーと白龍皇の悪魔合体なヴァーリとの因縁。全部ひっくるめて赤龍帝を眷属にしたリアス・グレモリー眷属は、将来的な禍の団に対する抑止力として認識されている。俺が駒王町にいる為の条件として、「リアス・グレモリー眷属の神器保有者を成長させること」ってなってるぐらいだからな」

 

 そう。そこも結構重要だ。

 

 ルシファーと白龍皇。この因縁からサーゼクス・ルシファーの妹にして、赤龍帝である兵藤一誠を従えるリアス部長は、いやでも対ヴァーリの象徴になりやすい。

 

 俺がここに派遣された理由の一つも、部長たちの追加戦力って感じだろうしな。

 

「そういえば、あの美猴って奴以外にも、ヴァーリに仲間っているのか?」

 

 イッセーがそんなことを言って首を傾げるが、まあ気になるわな。

 

 ……実際のところ、どうなんだろうな。

 

「真なるルシファーの末裔で神滅具持ち。旧魔王派が担ぎ上げる可能性は、あいつが人間とのハーフなことを考えると半々ってところか」

 

 俺がその辺りを推測すると、木場が頷きながらこちらも指を顎に当てて考え込む。

 

「だとすると危険だね。二天龍は三大勢力の古参にとって強大な力の印象が強い。それがルシファーに宿っているなら、純血主義の旧魔王派閥の意識改革に繋がることはあり得るか」

 

「はぅぅ……。大軍が襲ってくるんですかぁ?」

 

「た、大変なことになりそうです」

 

 ギャスパーとアーシアが少し震えるが、アザゼル先生は首を横に振った。

 

「そりゃねえよ。ヴァーリの性格から言って、そういうこびへつらう連中を大勢従えるってやり口は好まねえだろうしな」

 

 ……ルシファーを名乗るなら、それ相応の責任ってものがありそうなんだが。

 

 いや、あいつそういうの良くも悪くも気にしなさそうだからな。ルシファーの血を自慢にする気はあっても、ルシファーという王になる気はなさそうだ。

 

 うん。控えめに言って面倒なタイプだな。秩序を重んじる俺みたいなタイプとは相性が悪い、混沌寄りの思考回路っぽい。

 

「把握してる限りじゃ美猴以外には数人程度だ。内情に関しては、英雄の末裔や神器保有者が集まってる英雄派ってところから抜けた奴が一人、あと妖怪の中でもかなりレベルの高い猫魈って妖怪だ。……グレモリー眷属(おまえら)も対外だが、あっちもあっちで大概な連中が集ってるもんだぜ」

 

 おいおい、中々腕利きっぽい連中が集ってるようだな。

 

 というより、英雄派って俺がプルガトリオ機関経由で手にした情報じゃ、神滅具保有者が複数人いる、禍の団でも有力派閥だぞ?

 

 そんな大手から抜ける。それも、白龍皇ヴァーリ・ルシファーの側につくとか、もはや変わり者としか言いようがないな。

 

 ………何だろう。禍の団内部の愚連隊というか、強い問題児ばかり集まった、不良グループになりそうな気がしてきたぞ。

 

 禍の団に一瞬同情するが、まあテロ組織だしそこはいいだろう。

 

「ま、あいつらが狙うなら、象徴的な要所より実務的な拠点が中心だろう。当面は小競り合い中心の準備期間だろうし、お前らが本格的に激突するなら大学卒業ぐらいだろうよ」

 

 ……何だろう。壮絶に嫌な予感がする。

 

 なんというか、フラグが立った的な感じがするぞ。

 

 俺は意識を切り替えて意識しないように試みるが、ちょうどそのタイミングでアザゼルはこちらを見渡した。

 

「ま、さっきも言ったが俺はオカルト研究部(ここ)にいる神器保有者の成長を指南する為にいるようなもんだ。特にヴァーリと対を成すイッセーや、同格と認定されるだろう錬一には禁手には近いうちに到達してもらうからな」

 

 ふむ、神器研究の最先端である神の子を見張る者(グリゴリ)の指導で禁手を目標か。

 

 難易度は高いが、比較的楽に到達できるかもしれないな。比較的楽だから結構大変だろうが。

 

 しかも戦闘経験豊富で、権力だって持っている男が支援者か。

 

 いざという時頼りになりそうだから、いざという時以外はしっかり役に立って恩を売っておこう。

 

 俺が打算まみれな決意を決め、そしてふと空を見る。

 

 窓の外から見える空は、俺の神器のように蒼穹というべき色だ。

 

 なんというか大変なことが目白押しだろうが、それでもまあ、何とかなる余地上がるとは思えてしまう。

 

 そんな楽観的な思いを振り切るように視線を戻せば、先生はオカルト研究部にそれぞれ話を進めていた。

 

「というより、禁手の継続時間が最大で一時間ってのは論外だ。禁手ってのは必殺技じゃなくて上位形態なんだから、最低でも数日単位は持続しないとだめだ。ヴァーリなんて数週間どころか月単位でできるぞ」

 

「……条件付きで数秒の俺はどうなるんですか!?」

 

「落第オブ落第に決まってるだろうが。ヴァーリに殺されたくねえなら、半年以内に正式な禁手にはなっとけ」

 

 イッセーとの乗りが合ってるな。

 

 あれか。スケベだからか。エロいのが大好きなもの同士、波長が合うのか?

 

 なんか副部長からは睨まれているが、いつの間にやらペースを掴んでるなこの総督。流石は大規模組織のトップなだけあるのか。

 

「さてまあ、俺としても普通に仲を深めておくに越したことはないのが現状だな。堕天使嫌いの朱乃はおいおいとして、まずは野郎ども」

 

 そんな風に、先生は俺たち男組を見据え―

 

「……ハーレムに興味はあるか?」

 

 ―何を言っているんだ、この堕天使は。

 

 まったく。尋常じゃないぐらい馬鹿なことを。この堕天使、頭どうかしてるんじゃないか。

 

 俺はため息をつき、頭をかきながら現実を教えてやることにする。

 

「性欲のある異性愛者の青少年なら、半分ぐらいは一度は妄想するでしょうに」

 

「……仮にも教会所属だったお前が即答するか」

 

 なんで引く、この堕天使。

 

「俺は堕天使側に転属決定ですからね。これまでもアメリア達と一緒にいる為のなんちゃって信仰ですし、人並み以上の性欲はあります。ですがね?」

 

 そう、この辺ははっきり言っておくべきだろう。

 

「ハーレムを作りたいのなら、やるべきことは数多いでしょう。楽な道のりでは断じてない」

 

「何だと!? 具体的には!?」

 

 イッセー。食いつきすぎだ。

 

 まったく、なんでこんなことを態々言わなければならないんだ。

 

「真剣にハーレムを考えているなら知っているだろうが、現実に人間社会でもアラブ圏とかなら、人数制限とかがあることもあるそうだがハーレムは合法で可能だ。日本も結婚は一対一でなければならないだけで、彼女を何人作ろうがそれは罪じゃない」

 

 俺はそう前置きしてイッセーを驚愕させたうえで、続けることにする。

 

 ハーレム作りたいなら、合法的に可能かどうかを調べとけよ。情報収集は勝利の鉄則だぞ。

 

 まあいい。悪魔社会なら上級悪魔がそういうことしてるのは合法だし珍しくもない。人間社会について意識が向かないのも……いやこいつなり立てだよな?

 

「しかしそういうのは、一人の側……つまり男の側に財力・体力・度量が半端なく要求される。また新婚旅行直後に離婚沙汰に発展する事態をかつての日本では成田離婚と言ったそうだが、この原因には「仕事の合間に男が立てた計画がずさんで女がキレる」やら「新婚初夜がグダグダ」なんて事態が多い。多角形状態の恋愛漫画で、どろどろの妬ましい事態が発生したことも多いだろう?」

 

 俺はその辺をつらつらと述べる。

 

 ああ、俺だってハーレムに興味がないわけじゃない。教会に属しているときになんだが一度は考えたことはある。むしろこういうのをオープンにしている方が、変な女にまとわりつかれないところもあるだろうと思ったこともある。

 

 だから調べたとも。ネットで数十分程度だが。

 

「つまり、嫁の生活を保障できる財力と、嫁同士の関係をある程度仲裁できるコミュ力と、嫁全員との性生活を問題なくこなせる精力が必須だ。嫁と助け合うにしても、黒一点にはある種の責任があるんだからな」

 

 ああ、その辺は誠実にあるべきだろう。

 

 っていうか、俺は何を語っているんだろうか。

 

 そしてイッセーは、なんでそんなに聞き入ってんだろうか。

 

「そうか。ありがとうな旗本。俺の夢、ハーレム王に至る為に必要なことが分かった気がするよ」

 

 曇りないまっすぐな瞳を向けるな。言ってる俺が何か精神的なストレスをため始めてきたぞ。

 

 そして先生。なんでそんなに面白そうなんだ。

 

「はっはっは! ハーレム王とはいい夢だな。なら、過去に幾度となくハーレムを作った男としてそっちの指導もしてやろうか?」

 

「マジっすか!?」

 

 イッセーが速攻で反応してくれて助かった。

 

 俺も一瞬つられかけた。性欲溢れる男が、鋼の信仰心もなく二人の女といれば、教会の組織であっても性欲は刺激されるからな。

 

 ……実は一度でいいから風俗店行ってみたいです。

 

「ふっふっふ。俺たちグリゴリの幹部は、その多くが女の胸を文で堕天した身だ。そして、俺たちはそんなことを後悔したことはない!」

 

 きりっとした表情だ。

 

 なんという、まっすぐで曇りない目ですごいことを言うんだ。

 

「おおおおおお! すごいぜ先生! 堕天使に対する苦手意識、丸ごと一気に吹っ飛んだぜ!」

 

 イッセー。リアス部長とアーシアがすごい目で見てるぞ。

 

 あと塔城が拳を鳴らしてる。なんていうか慣れた雰囲気なんだが、おまえはエロコメ系ギャグ漫画の主人公か。

 

「いよぉっし! ヴァーリはその辺全然興味なかったから、性欲を持て余してる胸のでかい女堕天使は多いんだ。だんなぁ、こんど童貞卒業ツアーでもどうですかい?」

 

 越後〇みたいなノリで、なんてことを!

 

「……せ、先生。その、新入りの転属祝いとか……どうですかね?」

 

 俺も我慢できず、ちょっとそんなことを聞いてしまった。

 

「何を言ってるんですか、旗本先輩」

 

 俺にまで視線を向けないでくれ、塔城。

 

「塔城。禁欲生活からの解放は、今まで我慢してたところではっちゃけたくなるんだ。特に性欲たぎる青少年はな」

 

 あの美少女二人をチームを組んでいる生活で、貞淑を維持することがどれだけ苦行だと思っている。

 

 しかしなんちゃって信仰心の俺だからこそ、なおさらそのあたりは厳格でいかないといけないだろう。正直自分で慰めるのも可能な限り少なめにしているからな、俺。その分甘味がさらにブースト入った気もするが、それぐらいはお目こぼししてくれないだろうか。

 

 ……半目を向けるな塔城。

 

「難儀な性分ですね。祐斗先輩やギャーくんを見習ってください」

 

「……いや、僕にも性欲ぐらいあるよ? つい先日、イッセー君と猥談したしね?」

 

「た、楽しかったよ! ごめんね小猫ちゃん!」

 

 聞いてるか塔城。これが現実だ。

 

「塔城、男と女は染色体という、設計図から明確に異なってるんだ。だから男の都合に女が合わせろなんて言わんが、お互いに「そういうもの」を理解し、妥協点とすみわけを探さないと、やってられないと思ってほしい」

 

「……こういうことで難しいことを言わないでください」

 

 それは違う。

 

 それは断じて違う。

 

「男女同権を謳う女が、女性専用車両やレディースデーを利用することがあるのと同じさ。生きとし生きるものは、適度に物差しを使い分けないとやってけないんだよ」

 

 ああ、そうなんだ。

 

 どうあがいても、たった一つの物差しであらゆる単位を測ることはできない。するべきでもない。

 

 だからこそ、ある程度の矛盾を受け入れる。そして複数の物差しを使い分けることこそ、社会で生きる人々がするべきことで―

 

―……疲れない?―

 

「っ」

 

 俺は、なぜかあの言葉が強くこびりついていることを自覚した。

 

 何だってんだろうな、ほんと。

 

 

 

 

 

 

 

「イッセー! あなたは私の処女を管理しておきながら、どういうつもりかしら……!?」

 

「イッセーさん、どこか遠くに行かないでください。ドウテイソツギョウとやらに行くのなら、一緒についていきますから!」

 

 と、いつの間にかイッセーに女が寄って気すぎている。

 

「……白は力で赤は女、ってところか。なら、蒼は何になるのかねぇ? 貧乳とかか?」

 

「いきなり何なんですか先生」

 

 おい堕天使総督。俺をイッセーと同レベルにするな。

 




―ということで、錬一達も本格的にオカルト研究部の仲間となります。

とはいえ、転校そのものは二学期からということですが。


ちなみにパトリシアの提案の一つなだけあって、堕天使側はもちろん、天界・教会スタッフも増員する予定です。キャラ造形は煮詰めている段階ですが、立ち位置的にシトリー眷属レベルの準レギュラーキャラとして頑張ってもらいます。








そしてこの話のほぼ同タイミングで、題名とタグを大きく変更させていただきました。

インパクト重視にしておりますが、これで何とか一話につき平均UA数を、500ぐらいには持っていきたいものです。

目指せ! 平均感想数一話につき四つ!!
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