こころ「.....。」
感情を露わにせず、1人の付喪神の少女は香霖堂から人里へと通じる道を歩き、その頭に被っている面は"女の面"。彼女は秦こころ。香霖堂でのんびりとした時間を過ごす傍ら、珍しい自らが見たことの無い面が無いかと気晴らしに探していたようだ。それに関しては特に収穫はなかった様子だが、それでも楽しい時間だったことに変わりはない。
こころ「....ふむ、明日は確か、...博麗神社での奉納能楽の、予定だったか....。」
ふと頭に思い浮かぶのは、霊夢との予定だ。心綺楼という異変を起こした面の付喪神が彼女だが。ピンクの髪、頭の周りを浮遊する面、緑のチェック柄が入ったYシャツ、同じくピンク色のよく見れば表情筋の形の穴が空いた奇抜なスカート。こんな可愛らしいルックスの彼女だが、以前起こった異変、"心綺楼"では、希望の仮面を無くしてしまった為に幻想郷の人々から希望の感情を無くしてしまった、非常に影響力の高い存在でもある。それに"霊夢"、"白蓮"、''神子''を一度に相手する程の実力者だ。後に希望の面を手に入れてからは力も安定し、今では能楽などを人里にて披露しているとか。
???「やあ、こころや。」
こころ「お前は...。」
そんなこれからの予定がてんこ盛りの可愛らしいポーカーフェイス、面霊気の秦こころの前には、彼女の知人である者があらわれる。
たぬきのしっぽを臀部から生やし、頭部には巨大な葉っぱの様な帽子。丸縁メガネ、茶色いケモ耳、手に提げた簿帳、酒と書いてある徳利。手に持つキセルを一回吸い、深く息を吹かしたその女性。佐渡の二つ岩で有名な、二ッ岩マミゾウだ。
マミゾウ「息災じゃの。先の異変では、ワシらはあんまし目立っておらんじゃったが。」
こころ「我々の出番がないことは、世が平和である証拠。知人に人死が出ていないのは幸い。」
マミゾウ「...まあ、ワシらの知人はな...。聖がわーむとかいう化け物に擬態された話は意外じゃったがの。まあ良い、お主今日は非番かえ?」
こころ「そうだ。だが私はこれから明日の準備をしないといけない。」
マミゾウ「ふむぅ。暇じゃし儂も行ってみるかの、明日の奉納能楽。」
こころ「好きにするといい。くる者拒まず。」
マミゾウ「それは、ありがたいことじゃの。」
2人は仲良く歩いて行く、その背中に気配を殺しながら動く者の気配、それには目もくれずに。
正邪「ふぅん明日か...、面白い。ならその奉納能楽というもの、少々拝んでやった後にでも何か頂いていくとするか...。奉納ってんだから、そこそこいいものが出されるんだろ...、くくくっ...!」
【博麗神社】
霊夢「なんだか嫌な予感がするわぁ。(頬杖ついてちゃぶ台に寄りかかりのんびりする巫女。)」
魔理沙「危機感ない言い方だなおい、いつでも来なさいオーラがすごく出てるぜ。(チラッとみるなり縁側に座ったまま寝転がり。)」
アリス「あら...休憩中かしら?(階段から境内に入ってきて。)」
霊夢「あら、アリスじゃない。彼はどうしたの?(まあのんびりしなさいよと、緑茶を出して。)」
アリス「確か、人里にシャンハイと一緒に行くと言っていたわね。あの2人なら大丈夫よ、仲良くやっているわ。」
魔理沙「アイツはなんもしなくても嫌なことに引き寄せられる所あるからなぁ、また無事は祈っているぜ。そういえば何があるんだよ、奉納能楽って?」
霊夢「さあ?参拝客がこころの能楽を見にくるだけの行事、ってだけよ。奉納物?初穂料?賽銭すら誰も入れたことないけど?(項垂霊夢)」
レプトーフィスワーム「(クロックアップしてシャンハイを脇に抱えて戻ってきた。)...ここにいたか。」
魔理沙「うわっ、いきなりその姿かよ。間違えてマスパ撃つとこだぜ。」
アリス「魔理沙、やめてちょうだい?おかえりなさい、練也、シャンハイ。」
シャンハイ「シャンハーイ♪」
擬態練也「(レプトーフィスワームから人間態に戻り。)...やれやれ。」
アリス「どうしたの?ちょっと疲れ気味?」
擬態練也「いや...。...そこのお前ら、次回も忘れるなよ?」
シャンハイ「シャンハイ♪(お手手ふりふり。)」
魔理沙「痩せ我慢は身体に毒だぜぇ、レプトーフィス?次回もよろしくな!」