東方 外来人物語   作:佐藤練也

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第13話

文「あやや.....そのようなことが.....。うーむしかし俄かには信じがたいですが.....。」

 

練也「本当だ。そいつは俺なんかじゃない。」

 

 

妖怪の山で白狼天狗に捕縛され、牢屋にぶち込まれた俺。それから解放されようやく釈放かと思いきや、次は烏天狗、射命丸文からの尋問を受けていた。いや、尋問と言ってもそんな手荒ではないのだが...。彼女はどうやら、俺とは入れ違いで妖怪の山から飛び立ったらしく、その先で俺とよく似た風体の人間らしい人物を霧の湖で見たという。髪型や服装、雰囲気は少し違っている風に感じはしたものの、その姿は紛れもなく俺だったという。

 

 

文「ふむふむ....。.....わかりました。兎に角その人物は貴方であって貴方ではない、と言うことですね?」

 

練也「ああ.....。」

 

文「(これは特ダネに次ぐ特ダネ.....。まさに大収穫です....!.....しかしこれ程一度に情報が入ってくるとは.....。もしやこれもあの隕石と何ら関係が....。)」

 

 

手に持つ手帳に熱心に熱心にメモを取る文、それは取り調べではなくまるで記者がメモを取る様相そのものに見えた。

 

 

文「ではまとめます。貴方は外来人の佐藤練也、外の世界でそのもう一人の自分と一戦交えているところに、貴方の身体に不思議なことが起こり、そのもう一人の自分諸共何らかの作用が原因で吹き飛ばされ、気付いた時にはこの世界。幻想郷の妖怪の山にいたということですね?」

 

練也「....ああ。」

 

文「....白狼天狗の皆さんにお伝えください。この男の是非に関しては不問といたします。妖怪の山の上層部には私から事を伝えますので心配ご無用、と。」

 

白狼天狗「はっ!」

 

 

近くに居た白狼天狗達の内の1人が退室して行った。多分他の哨戒任務にあたっている白狼天狗達に事を伝えに行ったのであろう、一時はどうなるかと思ったがどうやら早いうちに誤解は解けそうだと、俺は安堵の溜息を大きく吐いた。

 

文「大変驚かせてしまったようで、失礼しました。なにせこの妖怪の山は、我々天狗や河童や鬼などの妖怪、許可を得ている者を除く特定の者以外の立ち入りは絶対厳禁の禁足地なものでして...。」

 

練也「今回に関しては、本当に運が無かったということか...。」

 

文「もし次に山へ立ち入る機会があるようでしたら、事前に許可をとれば入れるようになりますので。」

 

練也「わかった....。」

 

文「それでは送りの者を用意させましょう...。椛。」

 

椛「はい、文様。」

 

文「この佐藤練也さんを山のふもとまで送ってきてください。その後は通常の任務に。」

 

椛「わかりました。」

 

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