ぶううううんっ....!!!
風のように速く大地を駆けて行く、練也が乗るカブトエクステンダー。そのボディにはにとりが付けたと思われる河童のマークが、赤い車体の側面に刻印されそれはオリジナルのものとの差異を明確にしている。更に後部座席付近には件の双頭の十文字槍"瑞穂疾風"を括り付けている。後輪から砂煙を上げ疾走するエクステンダーを駆る練也の目には、博麗神社に向かうものと思われる人々が街道をのんびり歩いていた。
練也「やはり....いない、...どこだ。」
練也は血眼になり鬼人正邪を探すが、尚も見つかる気配はない。
マミゾウ「...ほう?あれが噂の...♪」
ゆっくり歩く人々の中に紛れ込んでいるのは、佐渡の化け狸親分。二つ岩マミゾウである。先のワーム異変でも見えない場所で力を奮っていた彼女は、暇を持て余していた。博麗神社にて催しが開かれると聞き、このように美女に化けて暇潰しに行こうとしていたのだ。
マミゾウ「もし?...あっ...。」
練也「.....!!?」
キィィィイイイイイイイ....!!!
エクステンダーの経路上にマミゾウが化けたと思われる女性が1人、そこへ倒れ込んでしまった。ブレイキをかけて大事には至らなかったのを肩をすくめ安心してから、練也は女性に近寄る。
練也「大丈夫ですか!?」
女性(マミゾウ)「えぇ...貴方が止まってくれなかったら...。」
練也「.....。見たところ、怪我はないようですね...。」
女性(マミゾウ)「あのぉ...。私博麗神社に行きたいんですけど、送っていただけますか、...?」
--------
正邪「っ。....祭りは早く始まんねーのか、霊夢のヤツ私に感付いてんのか中々動きを起こしやがらねぇ...!」
茂みの中から境内の様子を伺う正邪が、鋭い目線をあちこちへ巡らせるが既に境内は人間だけではなく妖怪達も行き交っていた。これは混乱に落としがいがある。正邪のやる気はそれを見て益々減るどころか、益々増していった。右手にはザビーゼクターが握られ、いつでも左手首のブレスレット。...."ライダーブレス"...に装着出来るようにスタンバイしている。っと、どうだろうか。境内のどよめきに次いで太鼓の音がその場に景気よく鳴り出した。
正邪「おっ、いよいよか。」
祭囃子が鳴り始め、お祭り騒ぎとなった境内を見た正邪。それに呼応する様に周りには妖精達が音もなく現れる。待ち侘びたように茂みにてワクワクした様子をその表情に浮かばせながら、正邪の指示を待っていた。まだだ、堪えろ。手で妖精達を制する正邪の顔も、まさにそれであった。