第142話
荒れた博麗神社の境内に立つ霊夢、魔理沙、そしてアリスに擬態練也。奉納能楽はまた後日執り行われることになったというので、本日はお開きとなった。霊夢は溜息を吐きながら、言葉を虚空に漏らす。
霊夢「まったくなんなのよ...!」
魔理沙「どうした、霊夢。」
霊夢「どうして厄介ごとは一度に起こらずして、こう小出しにしてくるのかしらね。まとめて片付けられないじゃないの!」
魔理沙「その都度起こる異変を片付けるのが、そもそも博麗の巫女の仕事だろ?諦めるのも肝心だぜ?」
霊夢「いやよ!....」
近くでのんびりと茶をすするアリスは、喉を潤した後に先程消え去った正邪の新たな姿を思い返した。
あの鎧を身に纏った力と同系列の力を持つ者を身近に置く彼女、その力を幾度も目の当たりにしているアリスだ。しかし、今回はちょっと危なかったかもしれない。霊力を十分に蓄えた鬼人正邪は、道具を活用しながらライダーの力も行使してきたのだ。それに加えてクロックアップによる攻撃も行っていたとなれば全くどうなったかわからない。
アリス「次こそ、捕えないといけないわね。あの天邪鬼を。」
霊夢「それより...。この境内を見なさい!またいらない金がとんじゃうわ.....。...って言いたいけど今日は取り合えず儲けもあったし....。修繕費の他に食事代として充てましょうかね。」
擬態練也「......。」
彼女達が談笑に耽る間、博麗神社に残る戦いの痕跡を擬態練也は食い入るように眺めていた。
擬態練也「弾幕....か。」
霊夢「あっ。そうだわ、練也。」
何かを思い出したように声を上げた霊夢。すぐに顔を合わせる2人に、その話を湯呑に入った茶を啜りながら、アリスと魔理沙も耳を傾けた。
霊夢「貴方、うちの神社の修繕をしなさい?」
擬態練也「断る...。」
アリス「正解よ、練也。」
魔理沙「まあ、当然だよなあ。」
霊夢「むきいいいい!私のお賽銭がああ!!」
----------------------
正邪「へへへ...やっぱり面白い力だなぁ。この変身って奴はよお...。」
面白いくらいに力がみなぎる。普段使っている道具共の霊力とはまた違う、純粋な地力が並外れていやがる。その上に、この"くろっくあっぷ"とかいう能力もバカみたいにすげえ力だ...。今日はあえて見逃したが...へへへ。博麗...お前らの天下はもうおしまいだ。今度こそ...私がてっぺんをとる。下剋上を見せてやるぜ...!