今日も静かに時が過ぎる、幻想郷の魔法の森に1人静かに佇むレプトーフィスワームが擬態する佐藤練也。黒いスーツに赤いシャツをヨレなく着こなすも何かをしているわけでもない。しかし彼はある一点を見つめていた。そこには傘を被った一体の地蔵尊と思われる者が佇んでいた。静かに手を合わせた穏やかな表情のまま、その彼女は内心は気まずさを感じているようだった。
擬態練也「......。」
???「.......。」
私は矢田寺成美...。今はただこうして手を合わせてじっとしている。この私の前にマジマジと死んだ魚のような目を向けてくる怖そうな男と、見つめあって何時間か経っただろうか。なんなんだこの人間...雰囲気が違うというかずっと同じ体勢で私のことを見つめ続けている...。魔法の森に地蔵尊があるのがそんなに珍しいかい?!まあ、その表情で何を考えているのか読み取るのなんてできないんだけどね!私はどこぞの地底にいるサトリ妖怪じゃないんだ。
シャンハイ「シャンハーイ!」
擬態練也「...ふむ。一瞬息をしているように見えたが...。」
そう言いながら死んだ魚の目男は、私から目を逸らして宙を浮く人形に目を向けて言った。あの人形....。たしかアリス・マーガトロイドの人形よね、彼女は近くにいないようだけど...。とにかくこちらから視線は外れたみたいだし、ホッと息をこぼす。それがいけなかった
擬態練也「...息を溢す地蔵がいるとはな...。」
成美「ひゃっ?!!な、なんだいお前!?私は石だぞ?!地蔵だぞ!食ったって美味しく無いからな!?」
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練也「....。」
夢から目を覚ますと、側には妹紅が1人で座敷の中に座り、傍らで俺を見守っていた。少し心配そうな表情を見せてはいたが、俺はどれくらい寝ていたのだろう...。外を見ると空はもうじき夕焼けに染まる頃合いであった。
妹紅「気が付いたか...。...悪かったな、私がムキになって攻撃したばっかりに怪我させちゃってさ。」
練也「...俺もいつもの悪い癖が出たよ。」
布団の上でボーッと外を眺める。早く弾幕が撃てるようになりたいなと心の中で思いつつも、ドレミーの言った言葉を思い出す。
練也「...妹紅。しばらく、修行は無しにしてくれ...。」
妹紅「...ああ。わかったよ、...嫌にさせちゃって、悪かった。」
練也「いや、違うんだ。他に、色々やりたいことがある。」
妹紅「やりたい、こと?」