第157話
チュンチュンッ....。
スズメの囀りが聞こえた。俺、太秦走馬は畳の上にて目を覚ます。これまた早い時間に目が覚めちゃったな、これも朝のお勤めのおかげ、か。身を清めてあれこれ身支度をしているうちに、命蓮寺の面々は続々と起きはじめている。俺はというと、今日は炊事当番も兼ねていたりとちょっと忙しい。
ナズーリン「やあ。おはよう走馬。」
走馬「おー、ナズーリン。」
ナズーリンが身支度を整えて、人数分のご飯やおかずをよそうのを手伝ってくれる。優しい、こういうちょっとした気遣いだけで外界から来た人間のケアにも繋がるんだよなぁ。少なくとも、美少女や美女の近くにいるだけで俺は幸せだし!支度が整って、全員揃ったと思ったら誰かが来ていない。1人足りないのだ。
ナズーリン「...ああ、そういえば。僕の主、探し物をしていたんだったな...」
走馬「星さん?あー、ひょっとして宝塔?」
聖「星はまだ、来ていませんが...先にいただきましょう。私と走馬は、この後の稽古もありますし。」
走馬「はい。では、合掌。いただきます。」
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魔法の森のとある場所。魔理沙は、箒に跨り日課のキノコ集めに勤しむ姿を見せていた。ポイントごとに採るキノコを決めているようで、あちこちを飛び回っているらしい。...おおかたキノコを集め終わった彼女は、満足したのか自分の家へと帰る針路をとった。秋の寒い風に吹かれる彼女の衣装は暖かげであり首には分厚いマフラーを巻き、手を冷やさない為か手袋もはめている。背中にはキノコが詰められた、パンパンな風呂敷が。
魔理沙「さっむいな...。早く帰って暖炉にでも当たりたいぜ...。おっ?」
何やら私か家の前に、誰かが立っている。あの黒いスーツに赤いシャツ。そしてクルクルしたモジャモジャな髪の毛、間違いない。レプトーフィスのヤツだ。アイツが1人で私の家に訪ねてくるなんて珍しい...、って言うか、私は教えた覚えはないぞ?...アリスに聞いたか、それともシャンハイに道案内をしてもらったのか...そのどちらかだろうが。まあ、いいや。とりあえず話でもしてみるかと、私はそう考えながら箒を地面近くに滞空させてからゆっくり降り立った。
魔理沙「レプトーフィスじゃないか?珍しいなお前が1人で私に会いに来るなんて。なんか用事か?」
レプトーフィス「...アリスから伝言だ。"遣い"を頼まれたのでな...。」
魔理沙「遣いって。...なんのだよ?」
レプトーフィス「ここ以外にも用あるが...、...まず、貸している筈の魔導書がある筈だ。返してもらう。」
魔理沙「アレはまだ読み途中なんだよ。悪いがまた今度にしてくれ、まだ読むからさ。」
アレはこの間借りたばかりの魔導書だからな。早々に返すわけにもいかない上、まだまだ繰り返し読まなきゃいけない部分だってある。...そうだなぁ。
魔理沙「そうだ。じゃあ私とまた勝負して、勝つことが出来たら....。」
〈HEN-SHIN〉
〈CHANGE BEETLE〉
ゲッ...!アイツ、私が言い終わる前に変身しやがって!しかもあの姿って、クロックアップが出来る姿じゃねぇか!そんな反則メイドみたいな技を使わせてたまるか!間髪入れずにヤツが立っていた場所にありったけの弾幕をぶち込む。
魔理沙「オラッ!おかわりもらっとけよ!!?」
八卦炉をかざし、マスタースパークをかまして爆炎を起こした後に、巨大な煙が空に舞い上がる。しかし、そこにはもう奴の姿はない。逃げたか、吹き飛んでいったか...。まあいなくなったらいなくなったらで、別に良いかと思いながら家の中へ...。あれ?家の扉が...開いている?...まさかアイツ!!
魔理沙「くっそ!やっぱりだ!クロックアップ使いやがったんだ、レプトーフィスのヤツ!やられたぜ!」
パチュリー「小悪魔...?」
小悪魔「はい、パチュリー様。どうかなさいましたか?」
パチュリー「念の為に、...誰か図書館に来るかもしれないから気をつけてちょうだい。れんなにも、伝えておいて。」
小悪魔「かしこまりました。」