ゆったりとした挙動で宙へと浮き上がる幽々子の姿を見る...。まるで舞う桜の花びらを体現しているその佇まい、俺が今まで目にすることが無かったその動きの下にヤツは手に持つ扇子をパッと手元に広げた瞬間。辺りの花弁がより散り舞い、幽玄の虚空を埋め尽くす。
幽々子「出来るのでしょう?"変身"。」
レプトーフィス「...。」
問いには答えず、ただ舞う桜の中を毅然とした様子で佇む俺の目は幽々子、そしてその手に広げられた花柄の鮮やかな色合いの扇子を翻したヤツの様子を見据えた。更に起こるのは、幽々子の背後には巨大な扇子の形をした宙を浮く屏風の壁とも言える物体が出現。そこからは数多の光る蝶が羽を羽ばたかせ、幽々子の周囲を漂い始めた。
幽々子「この幻想郷に対しての貴方の執念...本気かどうか、...この目で確かめる良い機会。ただお人形ちゃんの魂を返して終わり...なんていうのも味気ないわよねぇ♪」
扇子を翻し、軽く虚空を煽ぐことにより漂うように宙を舞っていた蝶の群れは軌道を変える。その蝶一つ一つは弾幕そのもの...ゆっくりと迫る幽々子が築いた胡蝶の園は、レプトーフィスへと迫っていった....。
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霊夢「楽しくとは言ってはいるものの....。ねぇ?」
今私は、外来人。佐藤練也のすぐ近くで静かに目を向けて、その動向一つ一つを見守る。しかしもう、なんというかアレよね。全体的に不器用...だけど確かなことは幻想郷では決して少なくない経験を積んできてはいる。外来人自体は運が悪ければ妖怪に食い殺される、だけどコイツは生きている。それだけでも十分に見所はある人間ではあるとは思う...けれど...。
練也「....。」
俺は今、博麗神社の一室にいる。そこで黙々あることに精を込めて打ち込んでいるわけだが....。数時間は経過しているだろうか、これに関して言えばかなりの集中力を必要とする作業だとやってみて思い知らされる。やっぱり祝詞の写しみたいに神経をすり減らす...この"段取り"は。俺は今、博麗神社の御札の写しをひたすら行っていた。一旦筆を止めて、肩を回す。どれどれぇ?と後ろから見守っていた霊夢が畳を足袋が擦る音を響かせ、進捗を覗きに顔を近づけてきた。
霊夢「....まあ。最初はこんなもんよね。段々と数もこなせるようにはなるんじゃない?」
練也「...いきなり弾幕は...そんな放てるもんにはならないか。」
この写しの作業だけでも、かなり気が遠くなる作業。まずはこれから始まって...ここから一日がかなり長いものと感じてくることなのだろう。
俺はひたすら、黙々と写しを続けるのだった。
次回、東方外来人物語!
あけましておめでとう御座います。本年も、東方外来人物語をよろしくお願いします。