てゐ「お客人方、御夕飯の支度が出来たよ!」
優曇華「お待たせしました。」
永遠亭にて。
ワームとの戦いで負傷をしたその日、俺とスマーティと走馬の3人は永遠亭にて軽い(俺に関してはご丁寧な)施しを受けていた。
話によれば、先の戦闘で俺が倒れたのちにワームの群れが引き潮の如く引いていったらしい。幻想郷では、近いうちに起こる襲撃に備えるとのことだが...。
.....無様だ。....無様にもほどがある、.....皆は最後までちゃんと立っていたのに.....。
俺は.....。.....優曇華やてゐが呼んでいる、早くいかないと....。
てゐ「おそいうさ。」
練也「....わかってるよ....。頭がガンガンするんだ...。」
戦いを終えて永遠亭で目を覚ましてから、6時間は経っていた...。
今は夕食....。走馬やスマーティは明日帰るが、俺は暫く療養の要ありらしい。
永琳さんの話によれば、本来なら脳髄を飛び散らせ、俺はあの場で屍を晒すところだった。
だけど、走馬の放った....。仮面ライダーゾルダが放った、ファイナルベント(必殺技)...。
エンドオブワールドにて、カウンターライダーキックと相殺、その衝撃ももちろん俺のところに来たわけだが....。
まあ彼のカバーが入らなければ、俺の生首が路上へ転がっている頃だが...。
永琳「皆そろったわね、それではいただきましょう。」
皆「いただきます。」
静かに箸をすすませる。
薬師やその助手が作る料理と言うだけあって、味からして身体の奥底から力がみなぎる...。
どれも元気が出る食事ばかりだ....。
.....。うまい。
練也「...御馳走様でした。」
てゐ「ぅん?.....もう良いうさ?」
永琳「食べないと、力が戻らないわよ?」
練也「ちょっと....。食欲が湧かなくて...、でもすごくおいしかったですよ。...。」
食器を洗ってから、1人広い庭の縁側に腰を下ろす。
竹林を周りで囲まれているその美しい庭園を一望する...。
美味い飯を食えた後に、綺麗な庭を眺められるのなら、これは褒美以外の何でもない。
.....だれか、来た。見れば、十二単....。ではないが、それを彷彿とさせる洋服を纏っている、1人の女性。
そして腰まで伸ばした長い黒髪、その美しい黒い瞳。美しい月の光に照らされ廊下を歩くその姿は、高貴な御婦人か、はたまた姫君か...。
練也「....。」
???「こんばんわ、...貴方が、大けがをしたというお客人ね?」
練也「.....。....佐藤練也です。」
輝夜「私は、蓬莱山輝夜....。この永遠亭の、亭主よ。」
スマーティ「練也さん、なんで1人だけ早々に行っちゃったんだろう...。」
走馬「.....まあ...。なんとなくわかるけどねえ...。多分半分いじけているんじゃない?」
スマーティ「....うん.....、負けたことがそんなに?」
走馬「自分の放った必殺技が一気に返されたんだぜ?全力を乗せた一撃だ。」
スマーティ「そういうヒーロー的な要素、僕あんまりわからないからなあ....。」
走馬「まあ.....。....練也は恐らく、....。ここで立ち止まるか、このまま進むか...。ヤツしだいだよ。」