永遠亭にて騒音が木霊する。
竹林より上空に向けて放たれる弾幕、いや正しくは弾き飛ばされた弾幕。
それが空の彼方へ飛んでいく。
飛ばされた弾幕を見ていたある御仁は、このようなことを口にした。
???「まったく....。.....騒々しい.....。」
場所は何やら物々しい、法廷でもあるかのような場所。
そこの玉座的なポジションに腰掛ける、1人の緑色の髪を下げた少女が呟いた。
???「最近も物騒な世の中になって来たというもの...。音に聞けば、なにやら人間に化けて悪さを働く外からの侵入者が居たりとか....。....気になり浄玻璃の鏡にて幻想郷を一望しましたが....。」
???「zzzzz。。」
???「........。(ぎろり)」
玉座と豪華そうな机のセットに、整頓された書物の数々。
そこに腰を下ろす1人の少女の名前。
この幻想郷の罪という罪、、善行という善行を全て知り尽くしていると言って過言ではない、四季映姫・ヤマザナドゥ。
それが、彼女の名である。
映姫「.....小町....、貴女また.....。(ぷるぷる)」
浄瑠璃の鏡と呼ばれる、手鏡を大きくして金の装飾を纏わせた絢爛豪華な装いの鏡。
それに目を通していた映姫の眼に映ったのは、紛れもない居眠りしている最中の三途の川の船頭、小野塚小町であった。
わなわなとデスクの上に置いた手を震わせながら、ゆっくりとその場から立ち上がりその場へと足を進めていく。
その途中に、先程の冥界に迄響いた音のこと、そしてその音の発生源である1人の外来人の男...。
それに興味を示しつつも、小町へ叱咤激励を飛ばすために歩みを進めるのであった。
アリス「....。」
魔法の森にて行なわれている戦闘が終結した頃、アリス邸にて擬態練也の帰りを待つアリスと上海人形達。
一際大きな爆発音が響いてからというもの、再び静寂に包まれる魔法の森からはまだ彼が帰ってくる気配はない。
曇り顔を浮かばせるアリスは、窓の外をふと眺めた。
もう夕刻、夕飯を作らなければならない時間だ。
早く帰って来なさいよ、こっちだって都合があるのだからと心配交じりの悪態を吐く。
アリス「....。ふう。」
上海人形「!!シャンハーイ!!」
アリス「シャンハイ!?」
いきなりドアの方へ向かい飛び立っては、それを開けて表へと飛び出していった上海人形を追って、アリスは続いて飛び出していく。
そこには擬態練也の姿があった。
五体満足、腰には何か金属製のパーツが見えた気がしたが気にしない。
心底ほっとした顔を見せるアリスを他所に、上海人形は擬態練也の頭頂部へと向かう。
この光景が魔法の森に住む人形使いが、人間に擬態した怪物の居候を匿っているとは思えない、非常に微笑ましい構図であった。
ポフンッと擬態練也の頭に腰を下ろす、上海人形は笑顔を浮かべ彼を出迎えた。