東方 外来人物語   作:佐藤練也

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第68話

最後に見た景色は、一面桜の花弁に包まれた美しい世界だった...。

 

その視界が一杯に開けたと思えば、何もない空間...いや、真っ白な何もない空間というよりは白いモヤに包まれた世界が、その身の回りに広がっていた。足下に漂うモヤ...、その中で佇む1人の和装に身を包んだ初老の男性の姿が見受けられた。黙ってこちらを見ているその存在は、俺に語りかけるでもなくその場にただ佇んでいた。

 

 

???「......。」

 

練也「...貴方は...?」

 

 

答えは無い。まるで、見て感じろと言っている様だ。

武士が身に付けていた裃(かみしも)に似た衣装に、腰に携えた一太刀。その目は奥が見えない。深淵がどこまでも続いているようだった。

その男性が駆け出すと、それに呆気に取られていた為反応、判断出来ずにいた俺の耳下で、その御仁の声と思われるものが響く。

 

 

???「...良き心だ。」

 

練也「!!」

 

 

 

気が付けば、白玉楼の天井と相対している自分。先程までとは違う状況に、頭を動かして周りを見た。誰もいない和室だ、自分以外に誰もいない。

 

 

練也「....誰だったんだ...。」

 

 

布団から這い起きて、畳の上に立つ。一室の外に出るその先の光景は、美しい桜が並び咲き誇っていた。

 

--------

 

 

響いた銃声、放たれる星形の弾幕、炸裂音。何筋もの光線。その音が魔法の森の中にて響き始めた。手の指をパチンと鳴らし、周囲に5つの光球を出現させ光線や弾幕を放つ少女、それに対して銃の形状をした武器を手に戦う、全身フルスキンの装甲を身に纏う戦士の姿...。

 

 

魔理沙「いくぜっ!恋符『ノンディレクショナルレーザー』!!」

 

 

展開している5つのピットから、ビームを容赦なく妖怪もどきに浴びせにかかる。なおかつ箒に乗って距離を詰めていき次の攻撃を浴びせかけ、私のモットーである火力にものを言わせて圧倒する作戦。我ながら私らしい、いい作戦だ!今日もこれで勝ちを納めてやるだけじゃなく、アリスからなんとしても化け物を引き剥がす!あっ、今直撃したな!よし、火花も散らしているしいい感じに入ったぜ!だが、また悠然と立ち上がり私を見る。なるほど、あの妖怪もどき。打たれ強さは地底の鬼くらいはあるってわけか。

ノンディレクショナルレーザーを放ち、ヤツの頭上を通過する直前にスカートに仕込んだデビルダムトーチ、マジカル産廃再利用ボム、そして中には特大な爆発力を持つ、ディープエコロジカルボムを散布して飛び退る。

 

 

ドッ!...ボボボボッ、ドカッ!ドオオオオオオオオン...。

 

 

八咫烏や神が持つ神力とやらの力顔負けの爆発力、....どうだ!一応油断は出来ない....何せ爆発の中悠然と立っているようなヤツだ。私は爆発で舞い上がった粉塵に隠れたヤツの容姿を探り、八卦路を構えた。

 

 

擬態練也「....ライダーに退けを取らない力だ...。」

 

 

砂塵や炎に覆われた身体から、ガキィンッという音に次いで発せられる作動音。この互いの間を隔てる粉塵の壁を払い去った後、俺は攻勢に出る。小突いたホーンを一気に引き倒し、ヒヒイロノカネを弾き飛ばすことにより辺りに立つ炎を粉塵の壁もろとも、形を残すところなく凄まじい撃力を以て払い除ける。

 

 

〈CAST OFF〉

 

 

魔理沙「ん...?なんだ、今の音...!!?」

 

 

 

粉塵立ち昇る場所に向かいマスタースパークを放とうとした私に向かい放たれた、鉄のかけら的な何かは粉塵の壁を払い除ける。その後にあの鉄のかけらは、ヤツの身体の一部だとわかった。明らかに体型も先程と違う上に、ボディーカラーも変わっていた。...なんとも不気味な色だぜ、あの色は。そうかい、ようやくここから私も本気で楽しめるっていうわけかよ。そう来なくちゃな。私はそう思いながら、煌めくヤツの目を見て再び弾幕を放ち始めた。

 

 

〈CHANGE BEETLE〉

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