慧音「そぉいっ!」
チルノ「あいたぁ!?」
夕方、チルノは寺子屋の教室にて上白沢慧音のありがたいお説教をたんといただいたあと、トドメの頭突きをもらったところであった。何故か寺子屋の職員ではない、佐藤練也もその場に呼び出されており彼もその場で腕を組みながらそれを見守っていた。
慧音「チルノ、金輪際今回みたいなことはやめるんだ、只事では済まなくなるぞ?」
チルノ「だって...楽しかったから...。カエル達も殺さない程度に...。」
慧音「もう一回喰らいたいらしいな?」
覇気のある声に、笑いのない目に口。チルノは蛇に睨まれたカエル当然であった。それを見て、ただ見守ることに徹していたが、練也が間から声を掛けてセーブする。
練也「チルノちゃん。カエル達も凍える思いだったと思う。興味本位で行動するのが悪いとは言わないが、話を聞く限りじゃちょいとやりすぎだ。」
慧音「?」
大妖精「?」
近くに立つ慧音や大妖精が怪訝な表情を浮かべ、練也を見る。本人はそのことを知らない、故に仕方ない物言いだが、彼以外はあの場で"彼自身と思われる人物"を見たのだ。すっかり彼がことを理解して話してる気でいるらしい。ことが済んで、チルノと大妖精が解放されたあと、2人で元気に帰っていく姿を見送り、2人の妖精の背中を見ながら慧音は練也に言った。
慧音「練也。一応混乱でもしているようだから、もう一度言おう。チルノを救ってくれたこと、礼を言う。ありがとう。」
練也「...いえ。それは俺じゃありません。」
慧音「では誰だというんだ?あの甲冑紛いな風態に化けれるのはお前くらいしかいないだろう。それに、あの時の声色は間違いなく。である以前に、再び姿を変えた時は正真正銘、お前の姿が見えた。」
練也「....。ソイツがチルノちゃんを?」
どうにも想像が出来ない。自分がいないのにその現場に本人が駆けつけて何かをやったというのは、擬態したワームの典型的な目撃例だ。もしかして、擬態したワームは...人助けならぬ妖精助けをしたというのか?
慧音「...とにかく。キミも自警団の寄合の後で疲れたのだろう?付き添わせてしまったお礼だ、これから一緒に飲みにでも...。」
練也「ごめんなさい、慧音さん。...俺、ちょっと用事が...!」
妹紅「ほう?私のダチの願いを聞けないというのか、外来人。」
物陰から出てきた妹紅からも背後に詰め寄られ、もはや断る余地もない。彼は2人と酒宴に繰り出すこととなったのだ。