紫「..,.これ、早苗喜ぶんじゃないかしら...。」
私、八雲紫は外来人の死闘をスキマを通して見つめていた。鎧を弾き飛ばし合い、多彩な武器を翳しその強大な威力にも動じないボディー、更に高い機動性も確保している。弾幕等は発さなくとも、十分な戦力となり得るわね...,。彼らは何としても私達の手の内に残しておかなければ。
紫「そうだったわね...貴女が預かっている居候とはいえ...もはや家族同然な存在と言った方が良かったかしら...。」
スキマのアングルを変え、木立の影から2人の戦いを雨に濡れながら見守る七色の魔法使い....心配して後を追ってくるなんて健気なことね...。それは責任を感じたが故に?それとも...ふふっ、無駄な詮索はやめましょうか。そう思いながら再びアングルを2人の戦いの場へ戻して、のんびりと見守ることにしましょうか...。...あら?おかしいわね、...今、...他に何か写り込んだ気がしたわ...。
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椛「...。文様、戦いが始まりました。」
文「わかりました、ありがとうございます。椛。」
水妖バザールの開催に合わせ、妖怪の山の警備はいつも以上厳しく張り巡らされていた。巡回の白狼天狗の人数、立哨、哨戒飛行に駆り出される天狗の数が、当初の数より大幅に増えていた。その中で、白狼天狗の犬走椛と、鴉天狗の射命丸文の2名は他の天狗にその職務を任せ、玄武の沢にて決闘を繰り広げている2人の監視、偵察を行っていたのだ。
文「(上層部には悪いですが、このスクープ。逃すわけにはいきません。こんな激写のチャンスは滅多にありませんからね!)行きますよ、椛!」
椛「はいっ!」
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紫「なるほど、...烏天狗と、白狼天狗...ね。」
藍「如何致しましょう。」
紫「良いわ、放っておきなさい。彼女達もこの雰囲気で決闘の邪魔などしないでしょう。貴女も見ていきなさい、藍。」
改めて私は、スキマの向こうにて躍動する2人の殿方へ顔を向けた。いよいよライダー自体の能力ではなく、この幻想郷で身に付けた能力を使い始めたようね...、...アリスのところの彼は...あら。ワイヤーかしら、アレをどのように使うのかしらね?...練也は...なるほど。竹林で修行を重ねていたという情報が正しければ....、そこで得た"衝撃波"を駆使して戦う...互いに異色な組み合わせ...。どうなるか見物ね...。
カブト「だああああああああっ!!!!」
片足に意識を集中して、0から100を意識して瞬間的に力と熱を爆発的エネルギーにより、収束、開放する。それにより起こるのは、強力な撃力が付与された一足跳び。ライダーフォームのボディの表面に白い膜が出来上がる程に瞬間的に加速して、ダークカブトへ目掛け突撃する。
ダークカブト「ふうぅ...。」
両手を広げてボディに埋め込まれたドールワイヤーを両手に装備し、それを片腕の分だけカブト目掛け投げ放つ。あっけなく捕縛されることはなく、カブトは勢い殺さずスピードをそのままに拳を振り上げるが...。
ダークカブト「...しっ!」
もう片方は、レプトーフィスワームの能力を付与し使用する。殺人音波をドールワイヤーに滞留させて、それをカブトの四肢のどれかを狙って放つ。
カブト「がっああっ...!!!?」
振り上げた腕がドールワイヤーに捕縛され、そこから体に流れ込む殺人音波のエネルギーが青紫色の電流となり、カブトのボディ表面に走る。更にそれを捕縛したまま、地面を引き摺り回し、又は叩きつけるように捕縛後も攻撃を容赦なく続ける。
ダークカブト「...トドメだ。」