月の少年と夏に揺らめく水の国   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
また息抜きに書いてみました。
楽しんでいただけると幸いです。

それではどうぞ。


第0話 夏の思い出

スタジオ併設型ライブハウス『CiRCLE(サークル)』にて。

6人の少女……訂正。5人の少女と1人の少年がスタジオ内で練習をしていた。

 

「……まだ納得できる演奏ではないわね。少し休憩にしましょう」

 

湊友希那(みなとゆきな)が他の5人に言う。

 

「おつかれさまー、りんりん。新しい曲、なかなかうまくいかないね……」

「おつかれさま、あこちゃん……でも、少しずつ形になってきてるし……夏休みが終わるまでには完成するんじゃないかな……」

 

新曲の練習に宇田川(うだがわ)あこが上手くいかないと言うのに対し、白金燐子(しろかねりんこ)が少しずつだが形になってるとフォローする。

 

「う、夏休みが終わる……」

「ん? どうしたの、あこ? あ、さては宿題まだ終わってないな~?」

 

あこの言葉に、今井(いまい)リサが夏休みの宿題がまだ終わってないなーと言った。

 

「違うよ~! 夏休みがもうすぐ終わりかと思うと寂しいなって思って~!」

「もう夏休みは十分に楽しんだでしょう?」

 

その理由に氷川紗夜(ひかわさよ)が言った。

 

「でも、このまま練習だけで終わっちゃうのももったいないし~……最後にすっごい楽しいことしたいです!」

「…なんとなくだけど、あこちゃんならそう言うんじゃないかと思った……」

 

遠目から見たら、少女にも見えなくもない中性的な少年、水無月悠里(みなづきゆうり)があこに言う。

彼は成り行きで友希那達が組んでるバンド『Roselia(ロゼリア)』の手伝いをしている。限られた時間だけだが。

ちなみに悠里は当初は断ったが、幼馴染みである友希那の熱意……他の4人にも負け、6人目のメンバー扱いとなっている……

 

「楽しいこと? それは練習がつまらないということかしら?」

「ええっ!? そ、そうじゃなくって~!」

「あっはは、アタシは分かるな~。夏休みの最後に特別な思い出ほしいよね」

 

友希那の言葉に、あこは慌て、リサがあこが言いたかった事を言う。

実は自分も同じ事を思って、いいものを持って来たんだーとリサは言った。

 

「いいもの……ですか……?」

「ふっふっふ、見て驚くな~! じゃーん! トコナッツパークの招待券6名様分!」

「「「トコナッツパーク……?」」」

 

リサの手には6枚のチケットのようなものが。

悠里、友希那、紗夜は初めて聞くのか首を傾げていた。

 

「ええっ!? トコナッツパーク!? あこ、前に家族で行ったことある! すっごく楽しかったよ~!!」

「あはは、いいリアクションありがと、あこ☆ バイト先の店長に貰っちゃったんだ~! 期限が8月いっぱいで、都合がつかないからよかったらって!」

 

貰った経緯をリサが話す。

それを聞いたあこは大喜び。

 

「わあ、店長さんありがとうだよ~! ねーりんりん! トコナッツパークだって! やったね!」

「あ、あの、トコナッツパークって……たくさんの人が来るところだよね……? わ、わたし……人が多いところはあんまり……」

「え……! あこ達が一緒でもダメ……? 絶対楽しいから、一緒に行こうよ~!」

「うーん、無理にとは言わないけど……でも、きっといい思い出になるよ。なるべく人が多い場所は避けるようにするし。行ったことないなら、一度くらい行ってもいいんじゃない?」

「そ、そうですね……う、うん、みんなと一緒なら大丈夫……かな……?」

「やった~! ありがと、りんりん!」

 

人混みが苦手な燐子は最初は渋っていたが、リサのフォローで燐子も行く事になった。

 

「……ちょっと。さっきからなんの話をしているの? トコナッツパークというのは何?」

 

話の内容が分からないのか、友希那が訊ねる。

 

「ええ~っ!? トコナッツパーク知らないんですか!?」

「知らないわ」

「私も知りません」

「僕も知らない。人が多そうという感じは、話の流れで分かった」

「わたしも……詳しくは……」

 

驚いた表情をしてるあこに友希那、紗夜、悠里は知らないと言った。

燐子は名前こそ聞いたことがあるけど、詳しくは知らなかった。

 

「あー、4人ともそういうとこあんまり行かなさそうだしね。トコナッツパークっていうのは水のテーマパークなんだ」

「いろんなウォーターアトラクションがあって、すっごく楽しいんですよ~! アトラクションの他にもステージショーがあってキラキラでワックワクの超カッコいいステージなんです!」

「……よくわかったわ。つまり、遊園地ということね」

「……変わった遊園地なんだね」

 

リサとあこの説明に友希那は納得する。

悠里も水のテーマパークという事に興味を示す。

 

「私達に遊んでる時間はないわ。残りの夏休みは練習でスケジュールが埋まっているはずよ」

 

紗夜が待ったとかけた。

真面目な彼女が言うのは尤もだろう。それに対し、リサは1日ぐらい息抜きしたらいいんじゃないかと言う。

 

「う、うんうん! リサ姉の言う通りだと思いますっ!」

「コンディションは自分でコントロールするものです。テーマパークに頼らず、自分で解決するべきです」

「で、でもほら、このメンバーで夏らしいことしてないしさー」

「お願いします、紗夜さん! この前、はぐみが海に行ったって楽しそうに話してたのがうらやましくて……だから、あこも楽しいことしたいんですっ!」

「よそはよそ。うちはうちよ。湊さんからも言ってください」

 

粘るあこに、紗夜は友希那からも何か言ってあげてくれと言う。

 

「…………」

「湊さん? どうかしましたか?」

「いえ、そうね……()()()()()()()()()()()()()のも悪くはないと思うわ」

「ほら、湊さんもこう言ってるわ。では、みんなでパークに行きま……え? 行くんですか、テーマパークに!?」

「……あっ……僕の聞き間違いじゃなかったんだ……」

「「「…………!」」」

 

予想外の答えに紗夜と悠里だけじゃなく、リサとあこ、燐子も驚いていた。

 

「ええ、行ってもいいと思うけれど……ダメかしら?」

「ゆ、友希那さんが賛成してくれるなんて……反対されると思ってました……」

「だ、大丈夫ですか、友希那さん? 具合が悪いならもう帰ったほうが……」

「うーん、熱はないみたいだけど……調子悪いならちゃんと言ってよ?」

「失礼ね。反対してほしいなら、そうするわ」

 

心外ねと言わんばかりにあこ達に言う友希那。

 

「わあ! そんなことないです! みんなで行きましょう!」

「ごめんごめん! まさか友希那が賛成してくれるとは思わなかったからさ~!」

「人をなんだと思っているのかしら……」

「「…………」」

 

一方で悠里と紗夜は、友希那が賛成するなんて、何か理由があるのでは?と思った。

 




読んでいただきありがとうございます。
更新は注意書きにも書いてありますが、速かったり遅かったりです。
次回もよろしくお願いします
本日はありがとうございました。


※主人公の簡単なプロフィールです。


水無月悠里(みなづきゆうり)


容姿イメージ:『らき☆すた』の岩崎みなみ

誕生日:12月12日、いて座

血液型:A型

一人称:僕
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