前回の続きになります。
それではどうぞ。
「思ってたより人がたくさん……とても……賑やかなところですね……」
「今日は特に暑いから……みんな、考えることは同じみたいね」
トコナッツパークに訪れた6人。
休日という事もあってか、たくさんの人が訪れていた。
「うーん、プール気持ち良さそう~! 早く着替えて中に入ろうよ~!」
「そうだね、じゃあ水着に着替えに行こっか。更衣室はえっと……」
リサが近くの案内板を見て更衣室を探している時だった……
「「……もしかして水着がいるの?」」
「「「「え!?」」」」
悠里と友希那が驚愕の表情をしながら、リサ達に訊き返した。
それを聞いたリサ達は驚きの声を上げる。
「いるのって……ここ、そういうテーマパークだよ?」
「嘘だッ!」
「うわっ!? びっくりした……ゆうりんも友希那さんもウォーターアトラクションがたくさんあるって言ったと思うんですけど……」
「そういえば、言っていたかもしれないわね。よく聞いてなかったわ」
悠里は某お持ち帰り少女のように言い放ち、友希那はよく聞いてなかったと答える。
「でも、水着がないと……」
「私としたことが……湊さんと悠里さんがこういった場所に不慣れなことは分かっていたのだから、配慮すべきでした。すみません」
燐子と紗夜が言う。
そういえば以前、悠里はこういう人混みが多い場所はあまり好きじゃないと言ってたのを2人は思い出した。
人混みが多い場所……といっても、本人曰く『限定的な場所』らしいが。
「水着は持ってきていないけれど、気にしないで。水着になるのは元々苦手だし、濡れないところで見ているわ」
「…僕もそうするよ。別にここって、水着がなくても平気な場所なんでしょ?」
「いやいや、せっかく来たんだから、友希那と悠里も泳ごうよ!」
2人の言い分に、せっかくなんだからと言うリサ。
「ここのアトラクション、ほとんど水着じゃないと乗れませんよ~!」
「そう言われても、水着は持ってきていないのだし……」
「……うん。どうしよ……」
あこ曰く、トコナッツパーク内のアトラクションの殆どは水着じゃないとダメらしい。
しかし友希那と悠里は水着を持ってきてない。
「パンフレットによると、水着はパーク内のショップで購入できるようです。まずはそこに向かいましょうか」
そんな時、紗夜が助け舟を出した。
「おっ、さすが紗夜。そういうことだから、心配しなくていいよ、友希那♪ 悠里♪」
「だ、だから水着は苦手だって……」
「……まぁ、それならいっか……」
友希那は隣にいる悠里を見ながら、水着は苦手だと言い張る。
これには理由がある。それは……
「(言えない。悠里の前で水着になるのが恥ずかしいから嫌だなんて……)」
悠里の前で水着になるのが恥ずかしいのである。
実を言うと、友希那、リサ、紗夜、燐子の4人は悠里に好意を抱いている。
もちろん異性として。
4人が悠里を好きになった経緯は、4人のみぞ知る。
「ほらほら、こっちですよ! 早く早く~!」
「! ちょっと待って……!」
そんな事を思ってるのも束の間、あこに連れられて行く友希那であった。
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「水着……思ってたより、品揃えがたくさんありますね……」
「友希那さんとゆうりんにはどんな水着がいいかなー? あ、こっちのやつとかどうかな、ゆうりん!」
「……いや……それは僕にはちょっと……店内を見て自分の探してくるから、友希那ちゃんの選んであげてよ」
「う、うん……(ゆ、ゆうりくんの水着……ど、どんなのを着るんだろう……?)」
パーク内にある水着ショップに着いた6人。
思ってたより品揃えがたくさんあった。あこが見せてきた水着を見て悠里は渋い顔をしながらも、店内を見て探して買って来ると言い、一旦別れた。
ちなみに燐子、悠里がどんな水着を着るのかを想像してしまい、顔を赤くする。
「……ホントに水着にならないといけないの?」
「もー、友希那ってばまだ言ってるー」
「往生際が悪いですよ。ここに来ることに賛成したのはあなたでしょう」
確かに言い出したのは自分なので、諦めて水着を選ぶ事にした友希那。
「……わかったわ。じゃあ、これで……」
「そんな適当に決めなくっても……せっかくなんだからちゃんと選ぼうよ」
別に適当に選んだつもりはないのだが……と内心思う友希那。
「そういえば、前にリサ姉と水着買いに行った時、友希那さんに似合う水着見つけたよねっ!」
「あー、あの黒いホルターネックのやつかぁ。あれ、ホントに友希那に似合いそうだったね」
「似たようなのあるかな~あっ! これ似てるかも!」
あこが見つけたのは、ホルターネックタイプの水着。
「大人っぽい水着だね……友希那さんに似合いそう……」
「へぇ~、いいじゃん! どう、友希那?」
「どうって言われても……」
なんて答えていいか分からない友希那。
「やっぱり友希那さん、クールだし、カッコいいし! こういうのがいいと思います!」
「……私は賛同しかねるわ」
あこの意見に対し、紗夜はあまりよろしくない表情である。
「えっ、ダメかな? なんで?」
「この水着は大胆すぎると思うわ。高校生は高校生らしく控えめなものを選ぶべきよ。例えば、これなんてどうかしら? 色もデザインも落ち着いていていいと思うのだけど……」
「こ、これ? なんか授業で使うやつみたいだけど……?」
リサが紗夜が見つけた水着を見て、苦笑い気味に言った。
何せ、デザインがスクール水着っぽかったからである……
「学校じゃないんだし、これじゃ地味すぎて面白くないですよ~!」
「面白い面白くないで選ぶものじゃないでしょう。高校生に相応しいもので機能性があるものにするべきだわ」
「うーん、友希那はどっちがいい?」
3人にそう言われ、友希那は正直言って、なんでもいいのだけれど……と思っていたのだが。
「「「じぃ~~~~……」」」
「(どっちを選んでも、誰かが気を悪くしそうな気がする……)」
自分が選んでも、誰かが気を悪くしそうな気がしなくもない……と同時に思った。
「あ、あの……この水着は……どうでしょうか……? 今井さんとあこちゃんの……クールなイメージもあるけど……デザインは落ち着いていて……悪目立ちはしないと思います……」
悩んでたところで、燐子が水着を持って来て、友希那に助け舟を出す。
「わあ! あこが見つけたのもカッコいいけど、りんりんのやつもすっごくクールだよ~!」
「確かに華美な水着ではないようね。これなら私も異論はありません」
「みんな納得したみたいね……それじゃあ、これにするわ」
満場一致で燐子の選んだ水着にすることにした友希那。
「……ありがとう。いい水着を選んでくれて助かったわ」
「い、いえ……友希那さんが気に入ってくれたなら良かったです……」
燐子にお礼を言うと、気に入ってくれたなら良かったですと言った。
流石はRoseliaの衣装担当である。
「そういえば、ゆうりん遅いね。まだ決まってないのかな……?」
「「「「……っ!」」」」
あこの呟きに4人は反応する。
水着を選んでくるとは言っていたが……
「……アタシ、悠里がどんな水着を選ぶか想像つかないんだけど……」
「わ、わたしも……ゆうりくん、前は麦わら帽子を被ってただけでしたよね……」
「そうだよね? 前にリサ姉達と海に行った時も私服だったよね。ゆうりん。ナナ
「「確かに……」」
頷くリサと燐子。
事情を知らない友希那と紗夜に、あこが説明する。
以前、海に行った時に悠里は水着を着ておらず、私服に麦わら帽子という格好だったという……
もしかして自分達は、悠里の初の水着姿を拝めるのではないか?と……あこを除いた4人は思った。
ひとまず友希那の水着のお会計をしようとレジに向かうと、近くの試着室のドアが開いた。
そこから出てきたのは……
「……ん? もしかしてお会計?」
「ええー!? ゆうりん!?」
「……うん。というか、僕以外に誰がいるのさ……」
「「「「…………」」」」
なんと悠里だった。
あこも驚いてるが、他の4人は彼が選んだであろう水着を見て衝撃の余り、驚愕の表情になっていた。
「ゆうりん、それカッコいい! なんていうかこう……闇の波動がバーン!みたいな感じで! でもそれって水着なの?」
「水着兼夏服らしいよ。なんか僕がよくやってるゲームの主人公が着てる服にそっくりだったから。デザインと機能性の両方を選んでみた」
「そうなんだー! あれ? そのマントみたいな黒い外套は?」
「ああ……これ? 上着みたいなものだって。ボロボロに見えるのは、デザインでダメージジーンズならぬ、ダメージコートみたいな感じ」
「へえ~、そうなんだ~……」
「…ちなみに、この水着兼夏服の名前は『
「なんか名前もすっごくカッコいいね!」
あこと悠里がそんな会話をしている中……
「……(今日1日……悠里の顔を見れない気がするわ……)」
「……(待って待って!? 初めて見たけど、悠里って脱いだら凄すぎでしょ!? モデル並みの細さでしょ!)」
「……(悠里さんに色々言いたいですけど……こ、これはこれで……)」
「……(あ、後で……写真撮っていいか……ゆうりくんに頼んでみようかな……)」
友希那、リサ、紗夜、燐子の4人には刺激が強過ぎたのか、悠里の水着姿を直視しないよう目を逸らしていた。
……ただし何度もチラチラと見続けていたが。
読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。