クロエside
真っ暗な中、私は両手両足を鎖のような何かに縛られていた
私はそれから抜け出そうと、必死に手足に力を込める
「動け、動け!動け動け動け!!」
どれだけ手足を動かそうとしても手足に付けられた鎖が音を立てるだけ
目の前には私がクロエちゃんやその友達と思われる人達を手に持った干将莫邪で傷付けていくのが映されている
「動いて!動いてよ!」
そう必死に叫ぶが、残酷にも目の前の私はその人達へと剣を放ち続ける
機械的に、そのもの達を排除するためにだけに
私の頬には涙が伝い続ける
それは悲しみ、苦しみ、罪悪感
そして絶望
私は何のために戦うと決めた?
誰よりも戦って、殺して戦い抜いて……救えるだけ救う?
無理だ、救うどころか
まさに今、私を救ってくれた恩人
そして自身で救った金髪の少年の面影のある彼にまで手を出してしまったじゃないか
すると突如として目の前には泥のような禍々しい何かが生まれ、人形のような形を作る
色の抜けた銀髪、褐色の肌は色が抜けたように真っ白に変わっていて瞳はまるで、憎悪を燃やすかのように紅く光っている障害の姿となる
「ッ!?」
見れば、私の肌の所々に黒い模様が走っており影のような何かを纏っていた
そして身体中の所々に大量の血が付着していて色の抜けた銀髪の所々は紅く染まっていた
『「どう?自分のやってきたことが理解できた?
「わた、し?何なの、その姿は………」
『「さぁ?それより、どう?私がみんなを排除する姿は」』
そう言って私がみんなを私が剣で皆を傷付けていくのを指差す
「…………うるさい」
『「何?自分がしてることでしょ?」』
ピキッ!
私の何かにヒビが入る
『「私は結局、人を殺すことしか出来ない」』
ヒビから更に新にヒビが入っていく
『「滑稽よね。今まで救えたと思ってたの?アハハ!凄い思い違いよね?」』
私は映像から目を背けうつむく
「もう、やめて……………」
頬を伝う涙はいまだに流れ続けている
そう言って私は近付いてきて私の顎を持ち上げて視線を合わせる
『「貴方はただの、人殺し。救う?何もすくえてなんかないじゃない?今もほら」』
そう言って私は流れている映像を見ると、私が放った
「あぁ………」
そして映像に映った私は倒れた人達へと近付いていく
「止まって、止まってよ………止まれ!!」
お願い、誰か私を止めて
そして小さな白髪の女の子が私を止めようと私を殴ろうとしたが、避けられ蹴り飛ばされる
『「あ~あ、あんなにちっちゃい子も傷付けちゃったわね」』
白髪の女の子を蹴り飛ばした私はクロエちゃんへと逆手に持った干将を振り上げる
「誰、か…………………」
そう言って映像を見るが、誰も倒れているか大怪我をしているせいで動けない
先程私を殴り飛ばして止めてくれた彼も地に倒れ伏している
『「もう終わりね。また殺すしかできなかったわね私?それじゃあお父さんに合わせる顔が無いんじゃない?」』
確かにそうだ
こんな事をしてしまった私は、あんな優しい人の所でなんか暮らしちゃいけない
前みたいに路地裏で倒れたいる方がお似合いに決まっている
ピシッピシッ!
ヒビが全体に広がっていく
『「死んだら?」』
そうだ、私のような人間が生きて良いわけない
人を殺すことしかできなくて、自分で救った人さえ傷付けるような人が生きて良い訳がない
私に生きるかちなんてそもそもから無かったんだ
絶対に私なんかより別の何かの方が私の体を良く使ってくれるに決まってる
『「じゃあ、ワタシにくれる?」』
そうね、生きる価値もない。帰るべき場所だって私がいない方が良いに決まってる
怖い、私が自分の力でお父さんを傷付けるのが
皆を傷付けていくのが、だから
「私は…………」
この体を──────────
『「ッ!?チィ!」』
目の前の私が突如として顔を歪める
「抑止力よ、元とは言え俺のマスターを返して貰おう」
私の姿をしていた泥らしきものが何かの攻撃で崩れて消え、私の手足の鎖も無くなり自由になり地面らしき場所に倒れる
ふと見上げると、前に私に施してくれた白髪のお兄さんが大きな槍を持った状態で佇んでいた
「お兄、さん?」
「待たせたな。立てるか?」
そう言って私に手を差し出すお兄さん
でも、私は手を伸ばさない
伸ばしちゃ、いけない
「どうした?」
「私は、死なないと駄目」
そう言うと不思議そうに此方を見るお兄さん
「何故、お前が死ななければならない?」
「私は、この手で皆を傷付けた」
そう言って私は先程から流れている映像を
「え?」
見れば、朱乃ちゃんは殺されてなどいなかった
止められていた
目の前にいるはずのお兄さんが剣を振り上げた私の手を止めていた
「お前は、確かに傷付けたかも知れない」
そう言ってお兄さんは静かに言葉を紡ぐ
「だが、
「ッ!?」
そう言うとお兄さんは私の手を持って無理やり立たせる
「見てみろ」
そう言ってお兄さんが流れている映像の方を指差す
見ると、倒れた私がお兄さんに抱えられた状態で朱乃ちゃんが何か言っていた
もしかしたら、私を罵倒しているのではと考えたが直ぐに消えた
朱乃ちゃんの目は、誰かを心配しているようなそんな目をしていたから
「お前は、あの少女には恐れられる事も罵倒されることもない。それはあの少年だって同じだ」
「え?」
「あの少女と少年、そして赤髪の少年はお前を止めようとしていた。お前を救おうとしていた」
何故だろうか、このお兄さんの言葉を聞くと、先程ヒビが入った何かがゆっくりと元に戻っていくのを感じる
「生きるがいいマスター。必ず、お前の帰りを待っている存在がいる」
「ッ!お父さん…………」
頭に浮かぶのは必ず帰ると約束した養父
「時間か、俺が干渉することが出来るのはここまでだ。もう、大丈夫か?」
すると、段々とお兄さんの姿が透け始める
「えぇ、もう大丈夫よ。私には帰る場所があるって分かったから。まだ、死ぬわけには行かない」
まだ、きっとやり直せる
朱乃ちゃんに、あの皆に謝ろう
そう思い、私はお兄さんへと顔を向ける
「お兄さん」
「なんだ?」
「ありがとう、お兄さんがいなかったらとっくの昔に私は死んでた。お兄さんが私の命を繋いでくれたお陰で、私はお父さんに会えた。ありがとう」
「あぁ」
そう言ってお兄さんの姿が消え、私の意識も落ちていった
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