後半の文章を一部変更しました
クロエside
目を開くすると、最近みたばかりの天井
そして私を心配そうに見るお父さんの姿
ではなく
私は夢で見たあの研究所で、前と同じように液体の中に生まれたままの姿で浸かっていた
「─────ッ」
口を開こうとしても、この液体が入ってきてゴポゴポと音を立てるだけ
でも、何故か息苦しさはなかった
見渡すと、前にみた研究所らしき場所で私以外にも沢山の女の子が液体に浸けられて眠っていた
ふと私の近くにあるパソコンのある机を見るが、前とは違いあのような男はいない
その事に少し安堵した私は、改めて周りを見てみる
「っ!?」
目を見開いた
ワタシの私は、知っている
……………なんで
──薬のなかゆっくりと揺れる綺麗な銀髪
………………一体どうして
──まるで雪のような真っ白な肌
なんで、彼女がそこにいる
────琥珀色の瞳
イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと言う名の少女の姿が、そこにはあった
私と同じように薬の中に浸けられた状態で
『なんで』その言葉が頭の中を支配する
理解が追い付かない
なんで会ったこともない少女が夢に現れる?
そもそもなんでイリヤがここに?
なんで私と同じように何かの液体の中に浸けられている?
そんな理解しがたい光景から目をそらそうとして、私は更に信じがたい光景を目にした
そらした先の液体に浸けられた少女
この子も知っている
綺麗なショートカットの黒髪
イリヤと私と同じくらいの背
キリッとした顔立ちでイリヤと同様に液体の中で髪が揺れている
美遊・エーデフェルト
Fate/Kaleid linerプリズマイリヤにて主人公であるイリヤのクラスメイト
何故、そんな子が此処にいる?
一体、此処はなんの研究所なの?
そう思いながら、周りを見る
改めて謎の液体が入ったようなガラスの中には人であったと思われる何か
そして様々な臓器が入っていて、人であった何かから臓器が飛び出たりしていた
なに、よ…………これ
気持ち悪い、頭の中に何度も何度もあの液体の中身がフラッシュバックする
気持ち悪い
そう思っていると、何かに足元を捕まれた
私は恐る恐る足元を見ると、先程見た人であった何かが私の足を掴んでいた
ヒッ!?
『お前の、せいだ………………』
声が聞こえ、私は両手で耳をふさいで足を引くが力強く捕まれた腕はびくともしない
『お前を作るために………わたし達は』
突如として足元が消えて真っ暗な何かに捕まれた足を引きずり込まれる
『死んだ、あいつもみんな……失敗作だから……』
ひたすら足掻いて手を伸ばすが、体は真っ黒な何かに引きずり込まれていきとうとう腰まで飲み込まれた
『お前のせいだ、お前が死ねば…………』
だんだんと体は引きずり込まれとうとう残ったのは伸ばした手と顔のみ
嫌だ、誰か!
ふと上を見ると何人かの人影が見えた
「お願い、助けて!」
『なんでお前を助けなきゃいけない?お前のせいで■■■■■■は死んだ、お前には良い死に方だろ、偽善者』
『フン、無様な姿だな
『姉様を助けてくれなかった貴方にはお似合いの終わり方ですね』
「お願い、助けて!助けてよ………お願い、だから…………」
体が完全に沈む、もう駄目だ
諦めかけたその時、私の手が何か掴まれ
引っ張られた
掴んできたその手は、大きくて
とても温かかった
目を開き目に入ったのは、つい最近に見た天井と此方を心配そうに見るお父さんの姿だった
「クロエ!目が覚めたか!大丈夫か!?俺が誰だか分かるか!?」
ふと見ると、私の右手をお父さんが掴んでいたいた
そっか、最後に引っ張りあげて助けてくれたのお父さんだったんだね
「おと、さん?」
あれ?
声が掠れて思ったように声が出ない、なんで?
ゆっくりと体を起こす
「クロエ、良かった。分かるみたいだな」
体が怠い、でもそれより
「おと、さん!どうや、て私、帰って来た、の?」
あのあと、アラヤに意識を乗っ取られてからの記憶がない
白髪のお兄さんが私を止めてくれたのは覚えているが、そこから後の事が曖昧なのだ
「落ち着け、まずお前の元サーヴァントを名乗る奴がお前を抱えて帰ってきてな。それで、直ぐに寝床に下ろして帰ってったんだ。そのあと、お前が急に熱を出して魘されだしてな」
あの白髪のお兄さんが、私を送ってくれた?
「それで、そのあとにお前を看病してたら今だ」
「なる、ほど。」
体の怠さ、声の掠れの原因はそれかしら
改めて体の体温がいつもより高いことに気付いた
───ぎゅるるるう──
お腹から、空腹を知らせる音が鳴る
なんか、久しぶりに聞いた感じがするなぁ
「お腹、へった」
「飯が食えるなら大丈夫そうだな」
そう言ってお父さんは安堵した様子で私の頭を撫でる
「ん!」
声が掠れているので、頷いて返す
「分かった。取り敢えずお粥かうどんでも作るか」
「うん」
そう言ってお父さんが部屋を出ていく
あぁ、無事に帰ってこれたんだなぁ
一人部屋で布団に横になり、そう思う
何でもないこのお父さんと過ごす時間が凄く穏やかに感じる
それにしても、アラヤの事お父さんにいつ話したら言いかな?
それに朱乃ちゃんに会って他の皆にも謝らないと、それに朱璃さんやバラキエルさんがどうなったのかも気になる
そう考え、少し窓を眺める
あの夢は一体何なんだろう?
それに
そもそもどうして私は行ったこともないし、会ったこともない二人の事を夢に見るのだろうか?
そう考えていると、アザゼルお父さんが湯気の立つ小さめな鍋を持ってくる
「お粥作ってきたぞ。温かい内に食え」
そう言って鍋の蓋を明けてレンゲを渡されたので、受け取り手を合わせる
「いただきます」
そう言って一口掬って食べる
うん、美味しい
味は普通のお粥だけど、凄く温かい
「美味しい」
「なら良かったぜ。所で話があるんだが」
匙を掬って口に運びながら
「はふ、はふ。ん?」
「俺、明後日に町の学園。駒王学園にいかなきゃならなくなったんだ」
「ッ!?」
それはつまり、原作で言う三種族での会談
そして
そしてお父さんは自ら腕を引きちぎって義手にするはず
レンゲを持つ手に力が入る
私しか、この事実を知らない
私しか止められない
助けてくれたお父さんを、今度は私が……
「おいクロエ?聞いてるのか?」
「ごめん、何だっけ?」
「あぁ、明後日にこの街の学園に少し用事があってな。それで、俺の………まぁ知り合いみたいな奴と行くんだが。お前にも来てもらいてぇんだ」
「何で、私も?」
そう言って首を傾げる
私はこの体だと小学生ぐらいだし
そもそもアラヤに呼ばれる私は、学校になんて通ってる暇はない
「お前の事や他にも色々と話し合う事があるからな」
「………わかっ、た」
アラヤに乗っ取られてあんなことしたから、何時かは謝らないとと思ってたけどこんなに早くくるなんて、予想外だわ
私自身、朱乃ちゃんや金髪の子と話を聞きたい事があったからいいけど
そう思っていると、鍋のお粥が全部無くなっていた
「ごちそうさまでした」
「おう、取り敢えず今はゆっくりと休んで熱を治せよ」
そう言って頭を撫でてくれるお父さんに、私は頷き布団へと横になった
何故、彼がクロエとして
この世界に転生したのか
何故、クロエの能力と容姿が
転生特典に選ばれたのか
何故、身分証はおろか
親も存在しないのか
何故、最初からアラヤとの
契約があったのか
何故、クロエが
あのような
何故、夢の研究所に
駒王町にて悪魔、天使
そして堕天使による
三種族の会談が開かれる時
クロエの全ての謎が
─────今、明らかとなる
~最終章~
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