クロエside
お父さんとお兄ちゃん、、、ヴァーリと共に夜の校舎に入り会議室へと向かう
私はお父さんの提案もあり、最初から来ていたあのワンピースに外套を羽織った状態だ
この方が良いらしい
またヴァーリさんと手を繋いで歩いていると、少し先で見覚えのある背中が見えた
「よおバラキエル、待たせちまったか?」
「………え?」
お父さんは今、何て言った?
バラキエル、確かにそう言った
バラキエルと呼ばれた人が振り返り、私は目を見開いた
「アザゼル総督、そんなこと、は………っ!?」
バラキエルさんが目を見開いて此方を見る
「バラキエル?どうした?」
「クロエ、クロエなのか!?」
そう言って私の両肩に手を置くバラキエルさん、私は外套のフードを脱ぐ
私は、瞳から涙を流してしまっていた
二度と会えないとそう思っていた恩人に会えたのだから
「バラキエルさん、無事で、生きていて良かった」
「クロエ、本当に生きて!」
そう言うとバラキエルさんは私を抱き締めた
お父さんより少し力が強い
「お前が、消えたとき私をは、私達は………」
「それって、朱璃さんも」
「あぁ!お前のお陰で生きてる、お前があの時、守ってくれたから」
あぁ、心にずっと残っていた何かが取れていく
「安心、しました………私のやったことは無駄じゃなかったんだと」
私は今まで、色々な形で自分の介入した紛争の後の話を見たり聞いたりした
私の救えたと思っていた、町は所によってはミサイルが落とされ救った人の全てが死に
時には毒ガスのテロが起きて死んでしまっていた
だから、初めて明確に自分で救えたのだと感じることか出来た
「あぁ、こいつはどういう意味だ?」
「アザゼル総督、実は………」
そう言って何がなんだか分からない様子だったお兄ちゃんとお父さんにバラキエルさんは話しだした
少しの間だけ、私がバラキエルさん夫婦の元にいた時の事を
「なるほどな、そんな事があったのか」
「はい、何故総督はクロエと?」
「こいつを拾ったんだよ、つまりは俺がこいつの里親になったんだよ」
「なるほど」
「それでだ、お前朱璃を会議に連れてきてくれるか?」
「な、何故ですか?会議には私達だけで」
「こいつの、クロエの大事な話があるからだ」
「分かりました、いま連絡します」
そう言ってバラキエルさんが連絡するために離れたので外套のフードを深く被る
「……………クロエ」
突如として、お兄ちゃんが口を開いた
「何、お兄ちゃん」
「お前…………いや、何でもない」
「?そう」
そう言って外套の上から頭を撫でてくるお兄ちゃんに少し困惑したがまぁそのままにしておいた
すると少し先に朱璃さんが走ってくるが見えた
そして私を見つけると涙を流して走ってきてそのまま抱き締められた
「良かった、生きて居てくれてありがとう。本当にありがとうクロエちゃん」
「朱璃さん……………」
良かった、私は姫島さん達を救うことが出来ていたんだ
その後、私達は会議室へと来ていた
「クロエ、俺が合図するまで出来るだけ喋らずにいてくれ」
「?」
「お前が天使の陣営にバレたら確実に攻撃されんのは見えてる。だから俺が合図するまでは待ってろ。ヴァーリ、こいつがもし動こうとしたら止めてくれ」
「分かった」
アザゼルお父さんに続いてヴァーリお兄ちゃんに手を繋いで中に入ると、私が二天龍と戦ったときにいた男の人や女の人、そして昨日私が刃を向けてしまった原作のオカ研の人達が揃っていた
私とお兄ちゃんはアザゼルの後ろに静かに移動する
「悪いな待たせちまったか?」
「いや、そんなこと無いよアザゼル」
「うんうん、私達もさっき来た所だから大丈夫だよ!」
「これで皆さん揃いましたね、サーゼクス」
「あぁ、それじゃあ始めよう」
あれから様々な話題が出た
お父さんの陣営のコカビエルが現れこの街で暴れたが
昨日のエクスカリバー事件のバルパーについて
その後、何故か塔城小猫が黒歌を連れてきてサーゼクス達に黒歌の過去の真実を語り、見事黒歌さんははぐれ悪魔でなくなった
そして今、オカ研のアーシアとゼノヴィアが何故追放されたのかで今、ミカエルさんが二人に謝罪していた
すると、お父さんが此方へと目を向けた後に口を開いた
「そういやミカエル、お前ら『
『ブラッドフェアリー?』
その場にいた天使長のミカエルや、オカ研メンバーは頭に?を作るが一部の物は苦虫を噛み潰したような顔を浮かべる
「何を急に、数々の戦争に介入しては沢山の人や天使を殺したのです、指名手配するのは当然でしょう」
そう言って当然のような表情を作るミカエルさん、私は少し悲しかった
分かっていたけど私が頑張って皆を助けようと戦ったことがこのように伝えられていることが、凄く悲しかった
私は、、、、、
「へぇ、なる程なぁ………」
「アザゼル、一体何故今その話を振るのですか?」
「実はお前が指名手配した鮮血の妖精、連れてきてるんだわ」
「なっ!?」
そう言うとミカエルや他の悪魔やオカ研の皆がアザゼルの事を睨み付ける
「どういうつもりですかアザゼル!あのような者をここに連れてきているとは!」
「そうだよ!ここは話し合いの場所だよ!?」
セラフォルーさんとミカエルさんがお父さんに聞こうとしたとき、お父さんは私の方を見る
合図だと思い、私はお兄ちゃんと繋いでいた手を放してお父さんの隣に向かう
「外套、脱いでくれ」
「分かったわ」
そう言われて、外套の投影魔術を解除すると外套がガラスのように割れて粉々になり消える
そして私はワンピースを着た状態に戻る
すると、その場にいたサーゼクスさんミカエルさんセラフォルーさん、黒歌さんが目を見開いた
「アザゼル、その子は!?」
「っ!?その子は、二天龍を倒した」
「嘘だよね………だってあの時に死んじゃったはずじゃ!?」
「少し前にこいつが自殺しようとしてたのを止めて拾ったんだよ。」
お父さんがそう言った瞬間、その場の空気が重くなる
「なっ!?」
「自殺って………」
「どういう事、自殺なんて。ねぇクロエちゃん?」
「そうにゃ!なんで自殺なんかしようとしたにゃ!」
朱璃さんと黒歌さんがそう言って詰め寄ってくる詰め寄ってくる
思わず後ずさってしまうと、お兄ちゃんが私の前に出る
「落ち着け、そして今はアザゼルの話を聞け」
「ナイスだぜヴァーリ。それでこいつが自殺しようとしてた時なんだけどよ、実はなその時の声を途中からだが録音してたんだよ、お前らにはそれを聞いて欲しい」
え?なによそれ、そんなの聞いてない
そう言ってお父さんが懐から何かを取り出し再生する
【貴方に分かるの!?私の気持ちが、必死に戦って、殺して!救えたと思えた存在に罵倒された上に人殺しの犯罪者として認識された私の気持ちが!】
『!?』
録音された機材から私が恐らくは一番追い詰められていたときの声が聞こえた
【それに私には家がない!帰る場所もない!もう…………私はこの世界に居場所がない】
悲しく、訴えるようなそんな私の声が
【私は死ぬべきなの、皆を救えなかった私は生きる資格なんて………無いんだから!ねぇ離してよ!お願い、だから…………死なせて】
その後、何かが倒れる音がしてその再生は止まった
部屋のほとんどの人が信じられないような物を見る目で私を見てくる
そして私と関わりがある黒歌さんや朱乃ちゃん、朱璃さん
そして何故かオカ研のアーシアさんとセラフォルーさんが泣いていた
そしてミカエルさんが、私の方へと近付き頭を下げた
「すまない!あの時の君とは知らず!」
そう言って必死な様子で頭を下げるミカエルさん
「大丈夫よ。私には、居場所が出来たから。出来れば指名手配を取り消してくれれば嬉しいかな」
「あぁ!もちろんすぐに手配する!」
そう言ってミカエルさんは元の席に戻る
「そして、なんで今俺がこいつを連れてきたかには、もう一つ理由がある」
そう言うと、皆がお父さんの方を見る。正確には私とお父さんを
「もう1つ?」
「こいつは昨日のエクスカリバー事件で、オカルト研究同好会と戦闘になったことがさっき話された訳だが、こいつはオカルト研究同好会のメンバーと戦いになったんだよな?」
そう言うとオカルト研究同好会の全員が頷く
「そしてサーゼクス、俺らはこいつに二天龍を討伐して貰った」
その言葉に再び皆が驚きの声をあげる
「う、うん」
「あ、あの!私も、昔に助けて貰ったことがあるにゃ!」
「僕もです!」
そう言って木場裕斗さんと黒歌さんが手を上げる
「そこで謎なんだが、こいつは人間だ。なのに何故生きてるか、だ。俺やサーゼクス、セラフォルーにミカエルはこいつが、クロエが二天龍を討伐して光になって消えたのは覚えているか?」
その言葉に、サーゼクスさん達が頷く
「そしてグレモリーのお前と黒歌は?」
「僕の時も、そんな風に消えました」
「同じく、にゃ」
「つまり、こいつはそれぞれの時代に存在していた。当時のクロエは俺らが知ってる姿だとそこまで生きること事態が難しいと言える。」
「確かに、いかに神器持ちの人間でもそこまで生きることは不可能だ」
「うん、ならなんでその子は生きてるの?」
「そして次に俺が出すのは“アラヤ”という単語だ。こいつがエクスカリバーの事件に介入する前、こいつはこう言ったんだ『アラヤの命令を受諾』ってな」
すると朱乃さんの肩がピクリと動いた
恐らくは私がアラヤに操られて暴走する前の事を思い出しただろう
「アラヤ?何だいそれは?ミカエルは?」
「私も聞いたことがない」
みんなにアラヤの事を話さないと
覚悟、決めないとね
「こいつは前にアラヤの命令と言ってた。つまりはこいつに命令している存在がいるってことだ」
お父さんがそう言うと、私の方を向く
「クロエ、話してくれないか。お前が言っていたアラヤって存在を」
そう言うお父さんに私は頷き、部屋を見回す
「話の前に自己紹介を、私はクロエ・フォン・アインツベルン。アザゼルさんの娘、に、なった人間で抑止の守護者みたいなものよ。」
そう言ってから、私は一度深呼吸して心臓を落ち着かせる
「“アラヤ”の前にまず抑止力について説明をするわね。“抑止力”、別名“カウンターガーディアン”は世界において存在する、破滅の要因を排除して今の状態を存続させようとする見えない力事を言うの」
「見えない力、か」
兵藤一誠やその場のほとんどがその言葉に頭を傾ける
「えぇ、抑止力はこの世界に生きる私達人間や悪魔、堕天使や天使の持つ『死にたくない』『平和でいたい』という願い、そしてこの地球と言う星の『死にたくない』『長生きしたい』と言う本能、そして霊長という群体の誰もが持つ『自分達の世を存続させたいという願望』が収束し、カタチになったもの。言うなら世界の無意識が作りだした最終的な安全装置よ」
そう言ってから、私はホワイトボードとペンを投影して地球と書いた丸の他に二つの円を書く
「そしてこの抑止力には二種類あるの。一つ目は人類の持つ破滅回避の祈り“アラヤ”、
そう言って何も書かれていない円の片方にアラヤ、もう片方にガイアと書く
「アラヤとガイア、聞いたことがねぇな」
「そのその二つにはどんな違いがあるんだい?」
「“アラヤ”は人類世界を存続させるためならば星を滅ぼすことも厭わず、逆に“ガイア”は星の生存を存続させるためならば人類を滅ぼすことも厭わない。でもそれはあくまでも究極的に言えばの話ね」
「なるほど、最終的にどちらもこの星と人類を護ることに繋がる訳か」
「待てよ、それじゃあクロエがアラヤから指示を受けてるってのはどういう事だ?」
「それも説明するわ。そうね、もしこの世界がとある人物に壊されようとしているとするわ。その時に抑止力は、世界の破滅を察知してその原因を消そうするの。でも抑止力は動くことは出来ない、その代わりにそれを止めようとする人、例えばお父さんがそれを止めようと動いているとしたら、抑止力はそれを後押しする形で発動するの」
「なるほどな、もしかして過去の英雄とかって呼ばれてる奴らは」
「えぇ、知らずの内に抑止力からの後押しを受けその原因を消した人が目に止まりその様に言われたんじゃ無いかしら?」
「そーなんだ………」
「でも、クロエはアラヤの命令を受けてるんだよな?だとしたら可笑しくないか?抑止力は止めようと動く奴を後押しするんだろ?」
「お父さんがそう思うのは当然よ。さっき言ったのとは別に抑止の代弁者として、守護者を遣わせたりするの」
そう言って私はホワイトボードに守護者、代弁者と書く
「抑止の守護者、“アラヤ”と契約し死後の自分をアラヤに売り渡した元人間よ」
「なっ!?」
「“人類の自滅”が起ころうとするとその場に現れて、その場にいる全ての人間を殺戮し尽くすことで全人類の破滅という結果を回避させる。それが抑止の守護者よ」
「っ!?」
「じゃあ、貴女が数々の戦場で戦っていたのは……………」
「クロエちゃんは、その……辛くなかったの?」
「辛かったわ。アラヤの指示に従って人を救おうと必死に戦って殺して、それでも『お前なら救えただろ』って責められる。いっそのこと死んだ方が楽だと思うほどにはね。でも、今は死のうと考えてないわ。………誰よりも戦って、殺して……そして誰よりも戦い抜いて救えるだけ救う、そう決めたから」
そう言って私は説明を再開する
「そして私があの大きな龍との戦いや戦争や紛争に跳ばされたのも、エクスカリバーの事件に介入したのもアラヤのやったことよ」
「じゃあクロエちゃんが私達を襲ったのは」
「アラヤの命令を拒もうとしたら、体を乗っ取られたのよ」
「ってことは、クロエお前はアラヤと契約を………」
「大丈夫だよお父さん、私はまだ死んでないし契約もしてない」
そう言うと、お父さんは何処か安心した様子で息を吐いた
「私がアラヤに指示されているのは、多分だけど私がこの力を使っているからだと思う」
そう言って私は赤い外套にプロテクターを身に付けた姿に変える
「この姿と力、投影魔術はアラヤと契約し、9を救うために1を切り捨て続けて来たある男の、英雄の力。私はそれを使ってるからアラヤに指示されている………のだと思う」
「思うってことは、ちゃんと分かってないのか?」
「正直、私も何でアラヤに指示されてるのかは分からないの。気が付いたらこの力を持っていてアラヤに指示されていたから」
「なるほどな。ありがとなクロエ」
そう言われてアザゼルお父さんの後ろに戻ろうとすると、突如サーゼクスさんが立ち上がり此方へと近付いてくる
他にも朱乃ちゃん達や木場くん、黒歌さんも此方へと来て口を開いた
「クロエちゃん、君があの時二天龍を討伐してくれたお陰で沢山の悪魔達が助かった。本当にありがとう」
サーゼクスさんがそう言って頭をさげてきた
「あ、頭を上げてください!魔王様に頭を下げられるなんて恐れ多いです!?」
「いや、そんなことない。君があのときに二天龍を討伐してくれたから今の僕たちがいるんだからね」
「は、はい」
そう言ってサーゼクスさんが元の席に戻ると姫島さん達が口を開いた
「クロエちゃん、ずっと伝えたかったの。あの時に“お母さんを、救ってくれてありがとう”」
「クロエちゃん、あの時は私と娘を助けてくれてありがとう、お陰で楽しく過ごせてるわ」
「朱璃さん、朱乃ちゃん」
何でだろう、凄く胸の奥が暖かい
「私からも言わせて欲しい、朱璃や朱乃を救ってくれてありがとう。お陰で私は家族を失わずに住んだ」
「バラキエルさんまで………」
そう言って姫島さん達が戻ると次は塔城小猫さんと黒歌さんが前に出る
「貴女があの時に助けてくれたお陰で無事に生きて白音と再会することができたにゃ。本当に感謝してるにゃ」
「姉様を助けてくださってありがとうございました。貴女のお掛けでもう一度姉様と出会うことが出来ました」
そう言うと二人は仲良さそうに元に戻ると木場くんが近付いてくる
「クロエちゃん、君のお陰で僕は生きることが出来た。本当にありがとう」
「で、でも私が研究所に襲撃しなければ他の皆が………」
頭のなかに木場くんらしき彼を救うために研究所を襲撃したが毒ガスが散布され木場くん以外が死んでしまった光景が甦る
「でも、君があんな状態なのに僕らを救うために動いてくれた。例え抑止力に指示されたからだとしても、僕は君に言うことは変わらない。“助けてくれて、ありがとう”」
そう言われて私は思わず座り込んで涙を流し、自分の両手を見る
「あ、あぁ…………私、救えてなかったと思ってた。…………こんな血に染まってしまった私の手でも、こんなにも沢山の人を」
そう言って私に感謝の言葉を伝えてくれた人達を見る
お父さん、サーゼクスさん
朱乃ちゃん、朱璃さん、バラキエルさん
木場くん、黒歌さん、小猫さん
私に救われたと言う人達が沢山いた
「わたし、ずっと勘違いしてた。私は何一つ救えない、死ぬべきだって思ってて苦しかった……………でも」
今まで付けていた重荷が取れていく
私は頬を伝って落ちてくる涙をふかず泣きながら、笑った
「こんな私でも、救えてたんだ…………」
身体中が何か温かい者に包まれるようなそんな風に感じる
私、頑張って………生きててて良かった
そう思った次の瞬間
その場の全員が、止まった
ご愛読ありがとうございました
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