なんで他の転生者は家があるの?   作:クレナイハルハ

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彼方の呼び声

クロエside

 

 

「はぁ、もう色々と慣れちゃったなぁ」

 

あれから1カ月の時間が過ぎた

 

女の子のトイレ問題は解決

 

慣れることも出来たし、お風呂に入れないことにも慣れてしまった

 

まぁ、川の周りに誰もいないことを確認してから川に入って体を洗ったりはしてるから不潔ではない………と思う

 

何故か女の子の体になってから、お風呂に入れないときついものがある

 

でも、それと同時に体が食べ物をあまり食べないことを学んでしまい、胃が小さくなったと思う

 

前に路地裏に入ってきた白髪のお兄さんがいて、その時に菓子パンを貰ったけど、半分でお腹一杯になってしまった

 

あのメロンパンの味は忘れられない

 

そとはカリカリ中はふわふわで、甘くて身体中が幸せだった

 

前世ではいつでも食べれたけど、今になって食べると、凄くメロンパンや食べ物の有り難みを感じることが出来た

 

それにしても、あの人アルビノなのに傘を差さなくても大丈夫だったのかな?

 

それにあのお兄さん、どっかで見たことあるような気がするのよねぇ

 

まぁ、そんなこんなで

 

どうにか生き長らえる事が出来ています

 

そんな私は今、路地裏(寝床)から離れ転生した日にいた公園に向かっています

 

目的は水を飲むこと

 

今のところ、あのお兄さんの施し以外では食べるものを確保出来なかった

 

そんな時は、水を沢山飲めばお腹が一杯になる

 

それに水は無料だからね

 

ちょっと足元がふらふらしているけど、まぁ慣れてしまえば問題ないわ

 

公園に入り、水飲み場に向かう

 

夕方だけど、人が余り居なくてよかった

 

水飲み場の水道の蛇口を捻り、水をガブ飲みする

 

「ぷはー、これで暫くは持つわね」

 

そう言って朝から鳴り続けていたお腹を擦る

 

………これで何か食べられたら良いのだけど、まぁそんなの高望みね

 

「はぁ、いつかこの生活から抜け出す日が来るのかしら?」

 

そう呟き、水飲み場を後にしようと

 

『─答えよ、我が契約者よ。仕事だ─』

 

「は?」

 

変な声が聞こえた瞬間、私は先程の公園とは全く違う所にいた

 

「ここ、どこ?それにさっきから聞こえるこのうるさい叫び声はなんなの?」

 

しかも、少し先から凄くうるさい音が聞こえてくる

 

少し歩いていると、少し遠くで大きな白い龍と赤い龍が背中にいろんな羽を生やした人達と戦っているのが見える

 

何よあれ?

 

新手の映画かなんかの撮影かしら?

 

なんて現実逃避はやめよう

 

うん、あれは本物ね

 

あんなのは出来るだけ関わらない方がいいわ

 

それにこれ以上動いたらまたお腹が空いちゃう

 

『─聞け、契約者よ。ここは貴様がいきるよりはるか前の時代。そこに擬似的な第一魔法で飛ばした─』

 

まただ、また頭の中に声が響き渡る

 

てか、は?

 

私がいた時よりはるか前の時代ってまさか私タイムスリップでもしたの?

 

『─その通りだ。お前は我の命に従い、お前も見えているであろう赤と白と二匹の龍を討伐してもらう─』

 

は、なんで?

 

なんで私があの龍を殺らないといけないわけ?

 

それにそんか事したらまたお腹が空いちゃうじゃない!

 

『─お主は我と契約した者の力を使っている、故にお前には私の命令にしたがって貰う─』

 

なんで従わなきゃいけないのよ

 

てか、もしかしてこの声ってエミヤが契約したアラヤだったりするの?

 

『──』

 

うそでしょ、私に殺しをしろってこと?

 

『─お前があの幻想種を殺さぬのなら、あの場にいる奴らは全員死ぬ事となるだろう。そしてそれによりお前が生きていた未来に大きな亀裂が入り、崩壊する──』

 

「ッ!?ふざけんじゃないわよったく………やればいいんでしょやれば!!あと、報酬にメロンパンを貰うわよ!」

 

そう言って私は頭に響く声に向かって叫び、クロエの戦闘時の衣装をイメージすると着ていたワンピースが赤い外套に黒いプロテクター等がついた少し露出の高い服装に変わる

 

着けてた外套は変わらないのね

 

英霊エミヤ、悪いけど力を借りるわよ

 

アーチャーエミヤが使っていた洋弓を投影して構える

 

原作のクロエやイリヤとは違い、私の場合はちゃんとアーチャーの……エミヤの力を使っていることを知ってるから、原作のクロエよりは上手く投影出来るはず

 

全く、あんなに沢山の人?の命と私のいる未来を救えるならやってやるわよ

 

でも改めて考えると、私って弓使うの初めてだけど大丈夫かしら?

 

まぁ、クロエの体だしどうにかなるわ

 

「──I am the bone of my sword(我が骨子は捻れ狂う)

 

片手で弓を構え、もう片方の手で脳内にイメージした一振の螺旋状の剣を投影して弓につがえる

 

「これでも喰らいなさい、偽・螺旋剣(カラドボルグII)!!」

 

真名を解放して、白い龍の翼へと偽・螺旋剣(カラドボルグII)を放つとそれは高速で飛んで行く

 

初めて弓を射ったけど、さすがはクロエちゃんボディね

 

カラドボルグが白い龍の一翼を撃ち抜く

 

「ついでにこれもサービスよ。墜ちなさい

    真名解放、虹霓剣(カラドボルグ)壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)!!」

 

すると白い龍のもう片方の翼を撃ち抜いたタイミングでカラドボルグⅡに込められた魔力を爆発させる

 

すると、込められた魔力の爆発と爆発によって飛ばされたカラドボルグの剣の破片が龍を傷付け突き落とした

 

「後は赤い龍だけね」

 

ん?あそこの4人、集まって私の方を見てる?

 

見つかった?でも関係ないわ

 

今私がすべき事はあの赤い龍を討伐することだけ

 

討伐すれば、お腹一杯になるまでご飯を食べてふかふかのベットで眠るという目的が

 

いつかは叶える、といいと思いたい目的が果たせなくなる

 

あの赤い龍はカラドボルグⅡじゃ駄目、FGOの宝具、鶴翼三連かしら

 

そう言えばクロエは宝具で相手の背後に瞬間移動してたけど、どうやってるのかしら?

 

でも転移出来るとしたら、あの4人の所から赤い龍に向かった方がここから走るよりは早いわね

 

出来るか分からないけど、自分があの4人の目の前に瞬間移動するのをイメージする

 

すると少し体が浮くような感覚がしたと思ったら、私は彼らの前に転移していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サーゼクスside

 

 

───何処で間違えたのだろうか

 

目の前の光景に、僕は思わず頭の中にその言葉が過った

 

天使、堕天使、悪魔の三大勢力による大戦

 

そんな中に突然と現れ、暴れる二天龍

 

赤龍帝ドライグと白龍皇アルビオンを封印するために悪魔、天使、堕天使で協力し奴らへと挑んだ

 

目の前では、二天龍の攻撃で沢山の各勢力の戦士達が傷付き倒れていく

 

それが、こちらの不利な事を感じさせられた

 

「おいおい、こいつは不味い状況だぜサーゼクス!」

 

「サーゼクスちゃん!あの龍強すぎるよ!このままじゃみんなが!」

 

「踏ん張りましょう皆さん!このまま引けば、私達は終わりです!なんとしても今、封印しなければ!!」

 

状況を把握し冷や汗を流す堕天使のアザゼル

 

沢山の同士達が倒れていくのを見て悲鳴をあげる同士の悪魔、セラフォルー

 

二天龍を封印するために戦わなければと主張する天使長ミカエル

 

「くっ、二天龍はここで封印しなきゃならない、たけど………」

 

こうして話し合う中、同士達がどんどん傷付いていく

 

必死に頭を回転させ、この状況を打破する方法を模索する

 

何か手はないのか、何か…………

 

その時だ、ふと見上げた二天龍に向かって何かが高速で飛んで行くのが見える

 

よく見ると、それは螺旋状の剣だった

 

そしてその剣は白龍皇アルビオンの翼へと吸い込まれるように向かい、その翼を貫いた

 

「ッ!?」

 

そしてその剣がもう片翼貫いた瞬間、その剣が爆発しアルビオンを地面に突き落とした

 

「アルビオンが倒れたよ!?」

 

「何が起こったのですか!?」

 

「一体だれが!?」

 

そう言って皆が周囲を見るなか、僕は少し先の崖の上を見ていた

 

見付けたのだ、恐らくはあの剣を投擲したであろう者を

 

だけど、それを見た瞬間あたまを殴られたかのような感覚がした

 

その人物は、フード付きの外套で頭を隠しておりどの陣営の援軍かは分からないが子供程の身長で手には黒い洋弓を持っていた

 

そう、()()したのではない

 

あの弓で()()()のだ

 

あれほどの距離

 

白龍皇アルビオンの翼を貫く程の威力

 

剣が重ければ弓につがえるのも無理なはずだ

 

何より、あんな子供と言える見た目からあんな物が放たれたなんて

 

「サーゼクスちゃん、アルビオンが………サーゼクスちゃん?」

 

「おいサーゼクス………一体何処を見てやがる?」

 

僕は未だに整理の着かない中、外套を羽織った人物がいる崖を指差す

 

「あ?あそこには崖しか………なッ!?」

 

「えぇ!?」

 

「あの場所からあそこのアルビオンを!?」

 

彼らも知らないってことは、悪魔でも天使でも堕天使でもない?

 

そもそも人間は冥界には入ってこれないはず

 

ならあの人物は一体………

 

そう考えていると、その人物は弓を手放す

 

すると弓が落ちた瞬間、まるでガラスのように割れて消えた

 

あの弓、まさか神器(セイクリッド・ギア)

 

ならあの威力も頷ける

 

その時だ、その人物が消えて僕たちの前に現れた

 

「なっ!?」

 

思わず身構えてしまうが、それはアザゼル達も同じだった

 

暫く沈黙が続き、外套の人物がこちらを一瞥すると何処からか両手に黒と白のを双剣を取り出す

 

そして声が聞こえた

 

「大丈夫……いま、終わらせるから」

 

「え?」

 

するとその人物は両手の双剣を赤龍帝へと投擲した

 

「なっ!?」

 

「おいお前!そんな剣を投擲したって赤龍帝を倒せる訳ッ!?」

 

アザゼルと僕が驚いたのは、先程の黒と白の双剣を投擲した事じゃなかった

 

「な、なんで!?」

 

その光景に、セラフォルーやミカエルも驚きの表情を浮かべている

 

外套の人物は先程と全く同じ白と黒の双剣を両手に持っていたから

 

「じゃあさっき投げたのは!」

 

先程、投擲された双剣は回転しながら真っ直ぐとドライグへと向かっていた

 

「全く同じ剣なんて、作れる訳が………いや、神器ならあり得るのか?」

 

詳しい知識はないけど、一度作られた双剣を模様して全く同じ剣に作りあげるなんて不可能だ

 

するとまた外套の人物は両手の双剣を投擲し、また同じように黒と白の双剣を何処からか取り出して投擲し、それを追うように途轍もない早さで戦場を駆け抜けていく

 

僕たちも、駆け抜けていく外套の人物へと走り、向かうが追い付かない

 

 

「──山を抜き、水を割り──」

 

 

 

すると恐らくは外套の人物が放ったであろう声が耳に入る

 

恐らくは何かの詠唱だろう

 

外套の人物は少し先で戦う悪魔や天使達を追い抜き、投擲された双剣と並んで走る

 

 

「──なお墜ちることなきその両翼──」

 

 

ドライグへと飛び上がり、飛来してくる一対の双剣を手に取って大きく振り上げる

 

すると先程投擲された二対の双剣もドライグへと向かっていく

 

 

───鶴翼三連!───

 

 

そう言って外套の人物が双剣をドライグへと振り下ろし、そのまま地面に着地する

 

すると外套の人物が持っていた双剣は先程の弓と同じように粉々に壊れ、消えた瞬間

 

ドライグへ六つの大きな斬撃が襲い、ドライグは地へと墜ちた

 

「す、凄い…………」

 

「あの赤龍帝を一撃で倒しちゃった」

 

「あの方は一体………」

 

僕やセラフォルー、ミカエルは驚きのあまり呆然としていた

 

そしてアザゼルはと言うと、外套の人物の双剣な弓、神器(セイクリッド・ギア)に興味が刺激されたのか、その外套の人物へと向かっていた

 

「おいさっきのカッケー技はなんだ!?それにお前の神器(セイクリッド・ギア)は一体」

 

アザゼルがそう聞こうとしたその時だ、外套の人物がフラりと後ろに倒れそうになる

 

「おいッ!大丈夫………ッ!?」

 

アザゼルがそれをどうにか支えると、外套のフードが取れ外套の人物の素顔が顕になった

 

褐色の肌に色が抜けた銀髪、琥珀の瞳の人間の少女

 

だが、なによりその場の4人を驚かせたのは、その少女の状態だった

 

ボロボロのワンピースを着ており顔色は悪く、酷く痩せこけていた

 

「お前、人間だったのか!?しかも、そんな状態で…………」

 

「これは酷い………」

 

「なんで、こんな風になっちゃってるの!?」

 

その時だ

 

「お腹、減った…………」

 

少女が消えそうな声色でそう呟いた

 

「おい!大丈夫か!なんでこんな状態で戦場になんで来た!!」

 

「人間は、冥界にこれないはずなのに」

 

「アザゼル!とにかくその少女を拠点に連れ帰って様子をみましょう」

 

ミカエルがそう言った瞬間、少女の体から金色の粒子がこぼれ始めた

 

「お腹いっぱい食べたかったなぁ…………」

 

その言葉に、少女が今までの間ろくに食事を摂っていない

 

いや、摂ることが出来なかったと言う事を知らされた

 

「おい!それってどういう─────」

 

アザゼルが聞き出そうと声を発した瞬間、少女は金色の粒子となって空へと消えた

 

「サーゼクス、ミカエル。今すぐ彼奴等を封印の為の作業を進めるぞ」

 

「…………分かってるよ」

 

そう言って僕らは二天龍を封印する作業を行うために、歩き出した

 

あの娘の犠牲を無駄にはしないために

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クロエside

 

 

金髪のイケオジに支えられながら『お腹一杯になるまで(メロンパン)食べたかったなぁ』と思いながら気絶して

 

目が覚めるといつも寝ていた路地裏に倒れていた

 

『───よくやった、我が契約者よ──』

 

「アラヤ?ここにいるって事はもとの時代に戻って来たって解釈でいいの?」

 

『────』

 

「メロンパンは?」

 

『──なし──』

 

「ひぇ!?」

 

 

 

 

 

 





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byクロエ・フォン・アインツベルン

【番外編】アラヤ社クロエ出張サービスin異世界

  • 魔法少女リリカル☆なのは
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  • 戦姫絶唱シンフォギア
  • ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか?
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