今日は11月11日、ポッキーの日である。コンビニで推されていたのでついつい買ってしまった。ポッキーっていつから売ってるんだろう。少なくとも俺の両親が生まれる前からあるらしいからな。少なくとも40年は続いている商品なわけだ。
「あ、ポッキーですか?美味しいですよね」
「うん、でも意外と最近食べてなかったし、今日がポッキーの日らしいから買ってみた」
プレーンなチョコレート味のそれをとりあえず一本食べる。
「うん、普通に美味い」
特別な何かがあるわけではないのだが、ついつい食べたくなってしまうな。流石はロングセラー。
「玲さんも食べる?」
「いいんですか?」
「いいよいいよ、もともと二人で食べるつもりだったし」
袋から一本取り出そうとして、ふと閃く。
こういう悪戯も悪くないだろう。
「ほひ」
取り出したそれを自分の口で咥え、その状態で玲さんに差し出す。
「え、え?えっと、あ!....え⁈」
困惑した表情から、こちらの意図を察し、顔を真っ赤にしてあたふたしながら恥ずかしがる表情へと変わっていく様はとても可愛い。これがあるから程々に揶揄っちゃうんだよなぁ。
その後も覚悟を決めたかと思えば躊躇う、面白可愛い玲さんを眺めていたが、咥え続けるのもちょっと大変なので口だけを動かし一旦美味しく頂く。
「ああ!なんで食べちゃうんですか」
「いやちょっと疲れたから」
悲しそうな顔からちょっと怒った顔になる。うん、それもまた可愛い。
「普通にくださいよ」
うーん、どうしようかな、もうちょっとだけ楽しみたいな。
「あ!そうだ、今度は玲さんが咥えてよ」
「....わ、わかりました」
新たに取り出した一本を玲さんに渡す。
ここで食べちゃえばいいのになぁ。でもそれをしないのが玲さんなんだよなぁ。
律儀にポッキーを咥えた玲さんがこちらに向き合い、互いに見つめ合う。
「...」
あれ?これ思ってた以上にはずかしくね?普通にキスするのとはまた違った感じがして何故か照れてしまう。これはひょっとして...
「Did I step on a mine?」
何で英語?という顔でこちらを見ながらも小さく頷く。くっ、玲さんが素直に応じたのはこうなる事を予想してか。いやでもここで引き下がるわけにはいかない!意を決してポッキーへと齧り付く。
かおがちかい。はずかしい。かわいい。
段々と食していき、互いの距離も近づいていく。8cm、5cm....
「ううー!」
後ほんの少し、3cmあるかないかくらいのところで玲さんが耐えきれなくなり顔を後ろに引いてしまった。でも俺も結構やばかった。心臓がいつもより早く鼓動しているのが分かる。
「やっぱり恥ずかしいです!...って私結局ほとんど食べれてないじゃないですか」
そう言えばそうか。玲さんが咥えていたら自然と俺が進んで行くもんな。
「あはは、確かに。はいどうぞ」
自分のために一本取り出し玲さんにポッキーを袋ごと渡す。
ポッキー”ゲーム“これもまたクソゲーだよな...