24歳、男性。Vtuberを始めるも、女性ファンより男性ファンが多い件について。   作:Rabbit Queen

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     ずっとこの時間が続きますように







最高に楽しかった!

 

 「引き続きコラボ配信をお送りますー」

 「いやぁ、なかなか怖かったスねぇ」

 「うん……でも、楽しかった……っ!」

 「最後は盛り上がったっスね!次こそはわたしもクリア目指すっスよ!!」

 「がんばれはわわ丸」

 「ふぁ、ふぁいとはやて丸ちゃん……っ!」

 

 「がんばるっスよー!!……さてさて、そろそろ皆の準備が出来たので、今度は3人で仲良くゲームするっスよ!」

 「次やるゲームはこちら。皆ご存知Aから始まるバトロワだよ。ちなみにそれぞれの腕前は、はやて丸さんがまだ初心者。アカネちゃんがプロレベル。僕が普通かな」

 「事前に何回かやったっスけど、せんぱいもめちゃくちゃ強かった感じがしたっスよ?」

 「うん……雹夜さんも、凄く上手いです」

 「2人の期待が重いです先輩方」

 

 :がんばるんやで

 :弱音を吐くんじゃ、ない!

 :お前ならやれるやろ雹夜

 :カッコいいとこ見せてほしーなー

 :アカネちゃんのプレイは本当に参考になる

 :アカネちゃんに全部任せよう

 :アカネちゃんの1V3期待してます!!

 :3人とも頑張れー!

 :一回でもドン勝つ出来たらいいな

 :はやて丸介護プレイ始まるか

 :この配信ではやて丸が覚醒するの期待してる

 :どこまで戦えるのか期待

 

 

 「くそぉ、頑張るしかないぞ自分」

 「まぁまぁ。気楽にやるっスよー♪」

 「うんうん……楽しく、やりましょう……?」

 「はーい。それじゃ、ロビーにも集まったし早速やっていきますか」

 「頑張るっス!!」

 「一回は、勝ちたいね……っ!」

 「がんばるぞー」

 

 

 

 「はわわ丸隊長、全然敵がいません」

 「武器とアイテムは揃ってるのに、全然いないですね……」

 「あっちの方から音がするっスよ!!行ってみるっス!!」

 「あいよー。……あ、銃声止んだ」

 「終わった後、ですね……残った部隊が、物資漁ってます」

 「ここは漁夫の利っスよー!!おりゃりゃりゃりゃ!!」

 「うーん、場所が悪いなぁここ」

 「雹夜さんも、そう思います……か?」

 「うん。……はやて丸さん?一応警戒しつつ……あー、突っ込んじゃってる」

 「ど、どうします……?」

 「はやて丸さーん。……ダメだ、トリガーハッピーになってるね。これ多分狙われるから先に高所取りにいこうか」

 「了解、です……っ!」

 

 「おりゃりゃりゃりゃ!!

  ……あっ!!やったー!!倒したっス!!どうやら1人だったみたいっスね~。

  ありがたく物資はいただいて……わわわ!

  う、撃たれてるっス!!どこからか撃たれてるっス!!!」

 

 :いいぞはやて丸!!

 :初キルナイス

 :物資漁れ―!

 :意外とエイム上手だなはやて丸。

 :これは成長したら楽しみ。

 :撃たれてね?

 :はやて丸ーー!!まだいるぞ!!

 :あかん、別部隊や

 :流石に他の部隊も来るかぁ

 :場所悪すぎてはやて丸一方的やん

 :あー

 :ダウンしたあああああああ

 :あかんぞこれ……

 :アカネちゃんと雹夜さんは!?

 :はやて丸ちゃんがやられちゃう!!

 :ひょうやぁぁぁぁぁぁ!!援護せんかああああああ!!

 

 

 「ふぅ……あー、やっぱり来たか。ごめんはやて丸、遅れちゃった」

 「あぅぅ……だ、大丈夫っス……それよりも、敵さん強いっスよ!!」

 「みたいだね。とりあえずここで撃ち合いかなぁ」

 「……あっ、1人、突っ込んできてます……」

 「あー、アレは甘えてるなぁ…………よし、ダウン」

 「他の2人も、バラバラですね……野良同士かも、です」

 「だねぇ。ダウンした奴は先にキル取っておくか」

 「……っ!雹夜さん、1人ダウンとりました……!」

 

 「詰めるよ」 「詰めます……っ!!」

 

 

 ― 部隊を壊滅させました ―

 

 

 「うん、いい感じ」

 「ボク、はやて丸ちゃんを生き返させるので、雹夜さんは回復を……」

 「了解。一応警戒しとくね」

 「ほぇー……」

 

 :なんだこの連携

 :判断力はぇぇぇ

 :高所取ってた時点で有利だったけど、2キル取る流れが早かったな

 :アカネちゃんがめちゃくちゃ上手いのは知ってたけど、雹夜さんも十分上手いな

 :俺だったら焦ってはやて丸先に蘇生してた

 :敵が甘えたのもあったけど、これは上手かった

 :ダウンしてからの突っ込むのが早い……俺もこれくらいの判断力ほしい

 :焦って必要ない情報も言っちゃうよな。羨ましい

 :二人共ナイス!!

 :これはドン勝ついけるか?

 

 

 その後もどんどん倒し、そしてラスト部隊。

 乱戦に続く乱戦で補給もアイテムもカツカツ状態。

 ここが腕の見せ所ですぜ……。

 「アカネちゃん下がって回復して。はやて丸さんはそのままそこで撃ってていいよ」

 「すみません、回復が、もうない、です」

 「あ、わたし持ってるっス!!えーと、えーと……」

 「焦らなくてもいいよ。アカネちゃん、一応僕の落としとくからやばかったらそっち拾って」

 「ありがとうございます……代わりますっ!」

 「ごめんお願い。はやて丸さん、ショットガン持ってなかった?」

 「あるっス!!」

 「こっちの武器と交換してもらえる?」

 「はいっス!」

 「ありがとう。アカネちゃん、僕ジップで突っ込むから合わせられる?」

 「大丈夫、です!」

 

 「んじゃ行くよ…………1人ダウン」

 「こっちもダウンさせました……!」

 「あと1人……あぁごめん、ダウンさせられた。階段で回復してる」

 「了解です。はやて丸ちゃん、一緒に行こう……っ!」

 「わ、わかったっス!!」

 「あっ……アーマーもう回復してる……くぅ……っ!」

 「むむむむ……!!あっ!アーマー削ったっス!!」

 「わかった……っ!あっ、弾切れ……ご、ごめんはやて丸ちゃん、ダウンしちゃった……」

 「えー!?ど、どうするっスか!?」

 「そのまま突っ込む。焦らないで、四発当てれば終わりだから」

 「や、やるしかないっス!!うぉぉぉぉぉ……っ!!」

 

 

 ― CHAMPION ―

 

 

 「や……やったー!!やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 「おぉー……これは熱い」

 「やったね、はやて丸ちゃん……っ!!」

 「勝てたっス!!やったっス!!!うわー!!嬉しいっス!!!」

 

 :マジかww

 :はやて丸!!?

 :凄いぞはやて丸!!!

 :これは激アツ

 :やべぇ、鳥肌やべぇww

 :よくやった!!

 :うめぇww

 :やったーー!!

 :ナイス!!!

 :ドン勝つおめでとう!!!

 :すげぇ……いや、正直無理だと思ってたわ

 :本当に覚醒しやがった

 :うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!はやて丸…ぅぅぅぅぅぅぅ!!

 :俺達のはやて丸が!!いいぞぉぉぉぉ!!

 :みたかぁぁぁぁぁぁ!!これがはやて丸じゃい!!!

 :これははやて丸

 :めちゃくちゃ熱い展開だったな

 :いやぁ、手に汗握ったわ……

 

 正直ダウンした瞬間やべーと思ったけど、はやて丸さんの成長が早くてびっくりした。

 いやぁ、これこそPTプレイですよ。めちゃくちゃ楽しい。

 そのうちはやて丸さんも連れてランクにでも行こうかな。

 

 その後。

 「しまった、武器取られた!!はやて丸さん、一緒に殴ってくれ!」

 「りょ、了解でス!!おりゃりゃりゃりゃ!!」

 「ちょ、ちがう!!それ俺だ!!や、やめろはわわ丸ぅぅぅぅぅぅぅ!!」

 「だ、大丈夫ですか……?」

 「ごめん早く助けてーー!!」

 「おりゃりゃりゃりゃ!!」

 

 1時間くらいカジュアルを3人で回し。

 「はぁ……はぁ……1V3がどんなもんじゃい!」

 「すごいっス!!せんぱい強いっスー!!」

 「雹夜さん、強いです……っ!」

 「ふははははは!!……って、別部隊だと!?や、やめろーー!!弾無いんだぞー!?」

 「ま、まるで蟻地獄っスね……」

 「これは、逃げるしか……」

 「くそぉ、逃げるしか……ん?」

 

 :所詮雹夜は時代の敗北者じゃけぇ……!

 

 「……やってやらぁ!!拳一つでできらぁ!!」

 

 「やっぱ無理だった」

 「でスよねー」

 「あ、あはは……」

 

 合計で2回ドン勝つ出来た。

 時間帯が悪かったのか、人気Vtuberさんやプロゲーマーさんに当たったらしくボロボロに負けたりもしたけど、それでも悔しさはなく、3人で遊べた事が個人的にはとても楽しかった。正直、年下には苦手意識があるけど、はやて丸さんとアカネちゃん、この2人なら全然良いなぁと思えた。

 

 

 「――ではでは!皆さん、またでス!!お疲れさまでスー!!」

 「お、お疲れさまです……っ!!またね……!」

 「また次回。皆さん、お疲れさまでした」

 

 そして配信は無事終わり、今私達は3人で反省会をしている。

 反省会とは言うが、ただの雑談だけどね。

 「はふー……楽しかったでス……!!」

 「凄く、楽しかったね……!」

 「一番年上なのにめちゃくちゃ騒いじゃった。恥ずかしい」

 「たまにはそういうのもありっスよ!!」

 「うん……雹夜さん、凄く楽しそうで、こっちも嬉しかった……!」

 「それならよかった。いやぁ、本当に、楽しかったね」

 「またこの三人で、コラボしたい……ですっ!」

 「わたしもっス!!……お二人とも、今日は本当に、ありがとうございましたっス!!」

 「こちらこそ、誘ってくれてありがとう」

 「はやて丸ちゃん、ありがとう……っ!」

 「……えへへ」

 

 「わたし、今日は本当に、本当に!最高に楽しかったっス!!」

 

 

 

 

 「皆さん、こんばんは。今日も配信を始めていきますね」

 

 :おまたせ

 :こんばんはー!

 :今日も寝る時間がきたぞぉぉぉぉぉぉぉ!!

 :仕事しながら聞きます

 :こんばんはー

 :仕事ニキ……おまえ……寝るのか?

 :これは寝落ち確定ですね……

 :明日頑張ればいいのよ()

 :せやな

 :雹夜さんこんばんはです!

 

 「はーい、皆さんこんばんはです。今日ものんびり、音読していきますよー」

 

 :待ってました。

 :さて寝るか。

 :すやぁ

 :はえぇよww

 :よかった、間に合ったー!

 :今日もお世話になりやす!

 :もう心がリラックスしてる

 :今日は頑張って起きるぞ(全敗)

 :もう素直に寝なさい

 :はやて丸も聞いてたらいいなぁ

 

 「……それでは、今日の童話はこちらです。タイトルは――」

 童話を読みながら、3週間前のあの日を思い出す。

 バカみたいに騒いで、遊んで、最高に楽しかったあのコラボの日を。

 

 【またいつか3人でコラボするっス!!】

 

 そんな、無邪気な彼女の言葉が今も耳に残っている。

 

 

 

 

 情報系Vtuberはやて丸@個人勢@hayate_marumaru ✗月✗✗日

 ごめんなさい。しばらく、活動をお休みします。

 本当に、ごめんなさい。

□840          ⇅4,192          ♡8,318         凸

 

 

 

次回

 

 

 

 どうして、そんなに優しくしてくれるんですか?

 

 「大人だから……心配して、電話してきたんですよね……」

 

 わたしには、もう一つの夢がある。

 

 「甘えてんじゃねぇよ」

 

 雹夜さんが、わたしを見捨てて、離れていく。

 

 「ごめんなさい……だまして、ごめんなさい……」

 

 本当に、救いようのないバカだ。

 

 「…………たすけてよぉ……たすけてよ……せんぱい……」

 

 このまま無視して、自然と終わるのが一番いいんだ。

 

 「勝手に1人で抱え込んで……消えようとしないでよ……!!」

 

 「俺はいつだって覚悟できてる。お前はどうなんだ?はやて丸」

 

 「……もうやめてよ……」

 

 

 「友達でもなんでもないのに、わたしに関わらないで!!」

 

 

 

はやて丸編  わたしがVtuberを始めた理由

 

 

 





 書いてて結構辛かったお話の始まり。

 月曜日更新予定。


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