虹ヶ咲マスターズプロジェクト!   作:ヨザミン

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番外編です、実際は過去編ですがメインに触らない過去編です

君と描く景色のセツナverです


耀姫がセツナを救う話です



デュエマはしません


番外編 耀姫とセツナの物語

【茶熊学園】

 

 

 

 

 

 

これは彼が入学して、セツナと友達になった後の話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「………」

 

 

 

 

 

 

 

ソウマ 「いいか、単純な速攻ではダメだ、いかに相手より主導権を握るかが大事だ」

 

 

 

 

 

 

 

セイヤ 「でもよ、遅いデッキでは速攻に勝てなくね?」

 

 

 

 

 

 

ソウマ 「そうとも限らないぞ、デッキ次第では勝てるデッキもあるぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ (帰りたい……基本的な話しかしてない……)

 

 

 

 

 

 

彼にとって、この授業は退屈である。

 

 

 

 

幼い頃から、マクガフィンと長老にデュエマを教わっていたからだ。

 

 

 

 

 

 

ヨウキ (そもそも俺は………デュエマで負けた事はないんだ…!)

 

 

 

 

 

ヨウキ (…退屈だ…)

 

 

 

 

 

 

ヨウキ (そもそも知り合いがレインとカスミしかいない…)

 

 

 

 

 

ヨウキ (…でも…友達は出来た……そうだと思いたい…)

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキはそう思うと、隣の席を見た

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナ (うーん…皆凄いな…私弱いし…どうしたら…)

 

 

 

 

 

 

セツナは悩んでいた、自分の弱さに

 

 

 

 

 

 

 

セツナ (誰かに…教えてもらいたいけど……ん?視線が…ヨウキ?)

 

 

 

 

 

 

 

セツナは横の席のヨウキがこちらを見てるからか、視線をヨウキに向けた

 

 

 

 

 

 

セツナ (ソウマさんの話を全く聞いていない……もしかして…)

 

 

 

 

 

 

 

セツナはこの時、何かを思いついた。

 

 

 

 

 

セツナ (…断られたら…仕方ないよね)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────校舎裏

 

 

 

 

 

ここはヨウキとセツナが初めて出会った場所

 

 

 

 

ここで彼らは昼食を食べようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「ごめん…遅れちゃった……」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「安心しろ、今来たばっかだから…」

 

 

 

 

 

セツナ 「……絶対嘘でしょ…教室にいなかったじゃん…」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「…お見通しか……」

 

 

 

 

 

セツナ 「ヨウキって……本当は優しいんだね!」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「…信用してる人には優しいよ…」

 

 

 

 

 

セツナ 「そっか……早く食べよ?」

 

 

 

 

 

セツナは袋からパンを取り出した。

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……?お前……それだけか?」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「うん…そうだよ?」 グー

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……正直に言え…」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……足りません…」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「だったら…なんで」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「お弁当持ってきても…捨てられたりするから…」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「………」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「それで…お母さんにも迷惑かかるの…いつもお弁当…送ってきてもらってるの…」

 

 

 

 

 

セツナ 「でも…捨てられるぐらいなら…作って貰わない方が……それに……言いたくないよ」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「…お母さんに…」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「………」

 

 

 

 

 

セツナ 「…あ…ごめん!お母さんの話して…ヨウキの事……」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……気にするな、それより……これやるよ」

 

 

 

 

 

ヨウキは何かを差し出した

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……パン?…サンドイッチ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「腹減ってるんだろ?食べな、自分の分はあるから」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……いいの?」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「ああ、いいぞ」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「ありがと…!」 

 

 

 

 

 

セツナはそう言って、サンドイッチを食べ始めた。

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……美味しい!なにこれ、初めて食べたよ!」 モグモグ

 

 

 

 

 

ヨウキ 「だろ?自分で作った自信作だ!」 モグモグ

 

 

 

 

 

セツナ 「ねぇ…次も食べたいな…って」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……また作って来てやるよ」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「ホント!?ありがとー!!」 ニコ

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……っ///あ、ああ…楽しみにしてろ」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……?顔赤いよ?どうしたのヨウキ?」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「…な、なんでもないよ…」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「…?変なの…でもありがと、おかげで腹一杯になったよ!」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「ああ、よかったな」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「じゃあ、教室戻ろ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

2人が教室に戻る時、上の部屋から見ていた人がいた

 

 

 

 

 

 

 

カスミ 「あら?セツナとヨウキ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────次の日

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「ほら、今日のお昼だ」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「何かな何かな……クリームパン!?」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「セツナの好きなパンなんだろ?喜ぶと思って…」

 

 

 

 

 

セツナ 「……覚えてて…くれたの?」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「まあな……食べるぞ」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「ほぇ?もう食べてるけど…」 モグモグ

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「早いな……まあいいけど…」 モグモグ

 

 

 

 

 

 

セツナ 「やっぱ美味しい……毎日食べたい!」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……は?//////お前…何言って…!」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「?何も言って……あれ?」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキのパンは美味しい…毎日食べたい…

 

 

 

 

毎日…食べたい…毎日………!?//////

 

 

 

 

 

 

セツナ 「ち、違うの!//////確かに……美味しいから食べたいけど!//////」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「セツナ……色々言ってるぞ//////」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「うぅ……//////」 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ (…違うのか…一瞬期待したんだけど…そんな事ないよな…)

 

 

 

 

 

 

セツナ (……美味しいからまた食べたいって思ったけど…毎日って…)

 

 

 

 

 

ヨウキ・セツナ (でも………なんだろう…凄い期待しちゃう…//////)

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「あのさ…お昼のパン…毎日持ってくるけど」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「でも…ヨウキに負担かからない?毎日2人分作るなんて…」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「いいさ、それに…倒れられる方が…嫌だよ」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「そっか…ありがと…ヨウキ」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「…もうそろ時間だぞ、戻るぞ」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「うん…あのね…手を…繋ぎたいなって」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「…教室までだぞ」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキはセツナに手を差し出した

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

セツナはヨウキの手を取り、嬉しそうだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カスミ 「あら…もう手を繋いでいるわ、後で聞きましょうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「毎日が楽しい!学園にこれてよかった!」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ (それに…友達も増えたし……何より)

 

 

 

 

 

 

セツナ (初めて…男の子の大切な友達が出来たんだもん!)

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「明日も楽しみだし…寝よ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「………」 zzz

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

その夜、私は夢を見た。

 

 

 

それも……悪夢だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「忌み子は学校来るな!」

 

 

 

 

 

セツナ 「やめて…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっち行け!」

 

 

 

 

 

セツナ 「…お願い…!」

 

 

 

 

 

「忌み子が移る!」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「嫌…!」 ポロポロ

 

 

 

 

 

「お前は学校来るな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「やめて!!……夢?」 

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナはガバッと起き上がる

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「まだ……ダメ…なんだ…ごめん…皆」 ポロポロ

 

 

 

 

 

 

 

私は……まだ……解放されてないんだって

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

次の日、ヨウキは教室を見渡した

 

 

 

担任が来たのに、自分の隣の席に座ってる人がいなかった

 

 

 

 

 

 

 

ソウマ 「今日の授業を……セツナはどうした?」

 

 

 

 

 

 

 

ティナ 「体調が悪いって言ってました」

 

 

 

 

 

 

 

 

レイン 「あの女が体調悪いだぁ?おかしくねぇか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

ソウマ 「まあ、授業を始めるぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

カスミ 「ヨウキいるかしら?」

 

 

 

 

 

教室に来たのは、カスミだった。

 

 

 

 

 

 

レイン 「いるぜ!ヨウキ、図書女が呼んでるぞ!」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「カスミ?なんか用事?」

 

 

 

 

 

 

 

 

カスミ 「ちょっと話があるの」

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────図書室

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「それで?話って」

 

 

 

 

 

 

 

カスミ 「貴方…セツナと凄い仲いいわね…付き合ってるのかしら?」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「…はぁ!?//////誰が…!」

 

 

 

 

 

カスミ 「毎日お昼を一緒に食べて…毎日お弁当を作ってるのに好きじゃないと…」

 

 

 

 

 

見られてたのか……そういえば、図書室から見えるんだっけ…失敗したな

 

 

 

 

 

ヨウキ 「………別に…嫌いではない」

 

 

 

 

 

カスミ 「そう…そして、ここから本題なんだけど…あの子…夢を見たらしいわ」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「夢?」

 

 

 

 

カスミ 「…皆に…いじめられる夢よ、それも…忌み子として」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……!?…まさか…学校に来なかったのって…」

 

 

 

 

 

 

カスミ 「その通りよ」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……アイツ…」

 

 

 

 

 

 

 

カスミ 「それで…貴方はどうするのかしら?」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「………」

 

 

 

 

 

 

ヨウキは悩んだ、それでも答えは決まっていた

 

 

 

 

それに……アイツには…救われたんだ、だったら…!

 

 

 

 

 

ヨウキ 「はぁ…頼むから…後処理任せた」

 

 

 

 

 

 

 

カスミ 「女子寮に行くのね?わかったわ」

 

 

 

 

 

 

カスミ 「でも貴方がここまでするなんてね……どう言うつもりかしら?」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「別に…せっかく作ったパンを…食って貰えないのは嫌だからな」

 

 

 

 

 

 

 

カスミ 「そう……何も言わないわ」

 

 

 

 

 

 

 

救われたんだ、だったら今度は……俺が救ってやる!

 

 

 

 

 

────────────────────女子寮

 

 

 

 

 

 

セツナ 「もう……嫌…助けて…」 ポロポロ

 

 

 

 

 

 

 

セツナは泣いていた。

 

 

 

 

毎晩見る夢に

 

 

 

せっかく乗り越えたと思ったはずなのに…と

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……やっぱり…私は…」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……助けて…ヨウキ…!」 ポロポロ

 

 

 

 

 

 

セツナは彼の名前を呼んだ

 

 

 

 

初めて友達になった男の子

 

 

 

 

私が救った少年で私の大切な友達

 

 

 

 

でも……来ないよね…

 

 

 

 

 

 

その時、私の部屋の扉が開いた

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……誰?」 …グスッ

 

 

 

 

 

私は泣いてるのけど、開いた扉の方を見た、そこには……

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「………大丈夫か?…」

 

 

 

 

 

 

 

 

彼が部屋に来ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

私の目の前には、私が救った……彼がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「ヨウ…キ?ここ…女子寮だけど…」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「…不法侵入?学校に何か言われるよ?」

 

 

 

 

 

女子寮は、男性禁止、さらには男女の行き来も禁止

 

 

 

破ったら退学や停学にされる、それを承知で彼は部屋に来ていた。

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「…カスミが何とかしてくれるさ…それより…泣いてたのか?それに…髪も乱れてる」

 

 

 

 

 

セツナ 「……っ!な、泣いてなんか……!」 …グスッ

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「…カスミから聞いたよ。夢を見たんだって?」

 

 

 

 

 

セツナ 「う、うん……怖い夢を見たの…皆から……いじめられる夢」

 

 

 

 

 

私は彼に打ち明けた。

 

 

 

 

セツナ 「それで…クラスからも言われる夢なの…だから…」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「休んだって?」

 

 

 

 

 

セツナ 「……うん」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……なあ、今度から学校来いよ、皆心配してるぞ」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……怖いよ…会うのが…それに…毎晩夢だって…!」

 

 

 

 

 

 

クラスメイトからも言われる夢、私はもう……耐えられない

 

 

 

そう思った、でも彼が言ってきたのは……

 

 

 

 

 

ヨウキ 「…安心しろ、もう夢も見なくなるし、今度から元通りだ!」

 

 

 

 

 

彼は自信満々にそう言った、もちろん最初は疑った……

 

 

 

でも……不思議と…彼の言葉を信じてしまう自分がいた

 

 

 

 

 

セツナ 「……ホント…なの?」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「ああ、ホントだ!」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……わかった、信じる」

 

 

 

 

 

私は彼を信じる事にした

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

私は思った、ただ寝るだけで悪夢を見なくなるの?って

 

 

 

どんな魔法なのかと思った……

 

 

 

 

 

セツナ 「ホントに……今度から大丈夫なの?」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「ああ、安心して寝ろ」

 

 

 

 

 

セツナ 「うん……わかった…おやすみ」

 

 

 

 

 

 

 

セツナは眠りについた。

 

 

 

 

 

セツナ 「………」 zzz

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「…こう見ると…セツナって可愛い……いやいや!」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「これじゃあ、まるで…セツナを好き見たいじゃないか…!」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「でも……どうなんだろうな……」 ナデナデ

 

 

 

 

 

 

ヨウキはセツナを撫でながら、そう思った。

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……い…や…」 ボソ

 

 

 

 

 

セツナ…?悪夢か?

 

 

 

 

 

ヨウキ 「セツナ…?」

 

 

 

 

 

セツナ 「たす……けて…」 ポロポロ

 

 

 

 

 

確かに聞こえた……助けてって

 

 

 

 

ヨウキは苦しむセツナを放っておけなかった

 

 

 

 

 

ヨウキ 「………」

 

 

 

 

 

ヨウキはセツナを撫でながら、耳元で呟いた。

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……大丈夫だよ、セツナ」 ナデナデ

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「セツナには…俺が付いてるから」 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「だって…俺は───────!」

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

1人の少女が夢の中で泣いていた。

 

 

 

 

 

 

セツナ 「もう……嫌だよ…どうして」 ポロポロ

 

 

 

 

 

 

 

セツナは毎晩、夢の中で絶望していた。

 

 

 

 

周りからいじめられる夢

 

 

 

いじめは終わらない

 

 

 

 

 

 

セツナ 「助けて…誰か…!」 ポロポロ

 

 

 

 

 

 

 

その時だった。

 

 

 

 

 

「………だよ」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……なに…なんか聞こえる」

 

 

 

 

 

 

何かが聞こえてくる

 

 

 

 

 

セツナ 「どうせ、悪口だよね…」

 

 

 

 

 

セツナの耳に聞こえるのは今は悪口しか聞こえてこない

 

 

 

 

 

「………てるから」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「誰……でもこの声…聞いた事…」

 

 

 

 

 

 

そして、その声ははっきり聞こえた。

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……大丈夫だよ、セツナ」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……ヨウ…キ?」

 

 

 

 

 

ヨウキの声が聞こえた。

 

 

 

私が救って……大切な友達になった…彼の声が

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「セツナには…俺が付いてるから!」 

 

 

 

 

 

 

 

その言葉に……私は涙を流すしか無かった…

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「………!!」 ポロポロ

 

 

 

 

彼の言葉で……周りの声も聞こえなくなった

 

 

 

真っ暗な世界に……光が差し込んだみたいに…

 

 

 

 

私を救った……温かい光

 

 

 

 

私は……この時…自分の気持ちに正直になった。

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「だって…俺は───────!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、彼を………ヨウキを好きになった瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……朝?私…結構寝た気が…寝れたんだ…」

 

 

 

 

 

 

 

最近の悪夢が嘘見たいな目覚めだった。

 

 

 

 

気のせいか、体が楽になった気がした

 

 

 

疲れも無くなっていた、私はもう大丈夫なのかなって

 

 

 

今日は休みだし…少し寝て…隣に誰か…?

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「………」 zzz

 

 

 

 

 

 

セツナ 「ヨウキ……そういえば昨日一緒に寝たんだっけ……!?」

 

 

 

 

この時、ヨウキはセツナと一緒に寝ていた。

 

 

 

きっと夢の声も彼が一緒に寝てるからなんだと

 

 

 

それでも、男女が一緒に寝ると言う事は初めてで……

 

 

 

 

 

セツナ 「一緒に!?ど、どうしよう………!」

 

 

 

 

 

セツナが慌ててると、セツナは手を見た。

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……あれ?私の手…握って寝てるんだ…じゃあ、やっぱり…」

 

 

 

 

 

セツナ 「あの声は…ヨウキだったんだ…」

 

 

 

 

 

 

セツナはこの時、夢と同じ事を思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「私……好きなんだ……ヨウキが…だったら」

 

 

 

 

 

セツナはそう言って、布団にもう一度入った。

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「大好きだから…一緒に寝てもいいよ…ね?」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「…ありがと、ヨウキ…大好きだよ!」

 

 

 

 

 

その日を境にセツナが悪夢を見る事は二度と無かった。

 

 

 

 

 

────────────────────2日後

 

 

 

 

 

 

 

ティナ 「セツナさん!」

 

 

 

 

 

 

 

オスクロル 「もう大丈夫なんですか?」

 

 

 

 

 

 

ノア 「心配したのです」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「皆……」

 

 

 

 

 

 

皆穏やかな表情で声をかけてくれた…

 

 

 

 

私は疑ってたんだ……皆…優しい人なのに

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「もう大丈夫!心配してくれてありがとう!」

 

 

 

 

 

 

 

ソウマ 「授業を始めるぞ……セツナ、今日は来れたのか、大丈夫か?」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「はい!もう大丈夫です!」

 

 

 

 

 

 

ソウマ 「よし、授業を始めるぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナ (後でヨウキに感謝しないと!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「………授業より、ここにいる方が楽だな」

 

 

 

 

 

カスミ 「堂々とサボりかしら…関心しないわ。」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「何言ってるんだよ、元生徒会長だってサボってる事あるだろ?」

 

 

 

 

 

 

カスミ 「全く……それで?セツナはどうなったのかしら」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「さあな、2日間は何も無かったんじゃないか?」

 

 

 

 

 

 

カスミ 「そう……元気になって良かったわ」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……さて、自分の部屋で寝るかな」

 

 

 

 

 

カスミ 「授業を……貴方には簡単すぎるわね」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「だから寝るんだよ!」

 

 

 

 

 

 

 

カスミ 「そう……それなら、そこに仮眠室あるから寝てるといいわ」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……まあ仕方ないな、寝てくるわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────放課後

 

 

 

 

 

セツナ 「カスミさんいますか?」

 

 

 

 

 

 

カスミ 「セツナじゃない、どうしたの?」

 

 

 

 

 

セツナ 「えっと……その…!//////」 モジモジ

 

 

 

 

 

 

カスミ 「……ふふ、彼なら、奥の仮眠室よ?」

 

 

 

 

 

セツナ 「……カスミさんには全部お見通しなんですね」

 

 

 

 

 

カスミ 「ふふ、彼を好きになったのね」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「………//////」 ... コクッ

 

 

 

 

 

 

カスミ 「…そう、とりあえず彼は寝てるわ、数時間は起きないわ」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……わかりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

ヨウキ 「………」 zzz

 

 

 

 

 

 

セツナ 「寝てる……サボらなくてもいいのに…」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ (やっぱり人を避けてるのかな?)

 

 

 

 

セツナ (彼がレインさんとカスミさんとツキミさん以外話してる見た事ない)

 

 

 

 

セツナ (それでも……今は……)

 

 

 

 

 

セツナ 「ありがと…ヨウキ」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「私を救ってくれて……だからね…?」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「私は…貴方の隣にいるから……」

 

 

 

 

 

セツナ 「貴方が皆と仲良くなる事を応援するからね」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「なんてね……寝てるから聞こえないよね……これも聞こえないよね?」

 

 

 

 

 

私は最後にこう言った。

 

 

 

 

セツナ 「……後で少し話したいから…外で待ってるね」

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナはそう言って、その場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「………」

 

 

 

 

 

 

 

ボンッ!

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……全部聞こえてるんだよ//////」

 

 

 

 

 

ヨウキはセツナがカスミと話すタイミングで起きていた

 

 

 

 

ヨウキ 「……来た時に起きたけど、全部聞いてしまった」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……とりあえず起きるか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

カスミ 「起きたの?そろそろ下校よ?」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……ああ、悪いな」

 

 

 

 

 

カスミ 「寝不足ではないのよね?」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「ああ、違うさ……」

 

 

 

 

 

カスミ 「そう、それより、待ってるわよ?」 ニコニコ

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……何の話だよ」

 

 

 

 

 

カスミ 「だって貴方、起きてたわよね?全部知ってるわよね?」 ニコニコ

 

 

 

 

 

この人の前で隠し事は出来ないらしい……

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……バレてたのか、起きてたよ」

 

 

 

 

 

 

カスミ 「早くしないと帰っちゃうよ?」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……わかってるよ」

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

セツナ 「寒い…まだかな?」

 

 

 

 

 

 

 

今は冬だから外で待つのも結構寒い

 

 

 

教室で待ってればよかったかも……

 

 

 

 

 

 

セツナ 「教室に……「悪い、遅くなった!」 ヨウキ!」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「すまん、遅くなって、寒かったよな?」

 

 

 

 

 

セツナ 「ううん、大丈夫だよ」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……それで…話ってなんだ?」

 

 

 

 

 

セツナ 「対した話ではないんだけど…実は」 ブルブル

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「寒いのか…」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……うん」 ブルブル

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「じゃあ……俺の部屋に来いよ」

 

 

 

 

 

……俺は…とんでもない事を言ってしまった…

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……ふぇ!?//////」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「……ここがヨウキの部屋…」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「何もないけどな…」

 

 

 

 

 

 

セツナはヨウキの部屋を見渡していた

 

 

 

初めて、男の子の部屋に入った。

 

 

しかも、好きな人の

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「そ、それで…話ってなんだ?」

 

 

 

 

 

 

ヨウキは内心、期待していた

 

 

 

さっきの会話が本当なら、セツナは……と

 

 

 

 

 

 

セツナ 「えっとね……実は…」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……!」 ゴクリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「あのね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「私に……デュエマを教えて欲しいの!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……えっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「ずっと言いたかったの、ヨウキってデュエマの授業聞かないでしょ?」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「ま、まあ…退屈だし…」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「だから思ったの…絶対ヨウキは強いって…私も強くなりたいなって!」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「お願い…私に…強くなる方法を教えて欲しいの!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「………」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ (なんだ…いい展開になると思ったけど…俺の勘違いか…)

 

 

 

 

 

ヨウキは内心、告白かと思ってたらしい

 

 

 

 

 

ヨウキ (でも……一緒に居たいし…)

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「わかった、教えてやるよ…その代わり……」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「?」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……これからも…一緒に話したり…お昼とか食べてくれるか?」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「えっ?……むしろ…ヨウキと一緒がいいんだけど……」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……えっ?」

 

 

 

 

 

セツナ 「あのね、これからも、お昼は食べるし、一緒にお話もしたいから…」

 

 

 

 

 

セツナ 「当たり前だよ?だって、ヨウキは私の………」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……?」

 

 

 

 

 

セツナ 「……っ!//////なんでもない…よ」

 

 

 

 

 

 

セツナは何も言わないから、少しおちょくってやるか

 

 

 

 

ヨウキ 「……まあ知ってるんだけど…//////」

 

 

 

 

 

セツナ 「……!?//////あの時、聞いてたの!?//////」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「わ、悪い!聞くつもりでは……//////」

 

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「もう//////……でね、いいかな?」

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……ああ、いいぞ、教えてやる」

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「やった!じゃあ、これで……2人で強くなれるね!」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「あ、ああ……」

 

 

 

 

 

 

ヨウキはがっかりしていたが……セツナの次の言葉で……

 

 

 

 

 

 

 

セツナ 「後……さっき聞かれた話だけど…本当だから//////」 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……えっ……」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「私は…ヨウキが好きだよ?」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……//////」

 

 

 

 

 

 

セツナ 「でも……今はただ…一緒に居たいなって…」

 

 

 

 

 

ヨウキ 「……わかった」

 

 

 

 

 

セツナ 「エへへ……それじゃあ、一緒に頑張ろ?」

 

 

 

 

 

 

 

ヨウキ 「ああ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして……ヨウキの教えにより、セツナは学校で2番目の強さに上り詰めた

 

 

 

 

 

 

 

 

私が頑張れるのは、貴方がいるから……

 

 

 

お互いに救って…救われた存在……

 

 

 

だからね?私は貴方にずっとついてくと決めたんだよ?

 

 

 

私はヨウキが大好き……でも今は…この関係が大好きなの

 

 

 

だから……いつかちゃんと……伝えるからね?

 

 

 

 

これは貴方が私を救って……新しい道を進む

 

 

 

それは……

 

 

 

 

 

セツナ 「私と……ヨウキの物語」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




セツナsideの過去編になりました


お互いに救って、救われた存在



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