すべからく全て不慮の事故です 作:カナーさん
木椰区ショッピングモール
そこに雄英ヒーロー科A組は来れるメンバーは全員集まっていた。
集まったのを見計らって買い物の内容も違うため、各目的のグループ分かれようとして
「やっぱり見たことある顔だと思ったらあんたセロハンじゃねえか、久しぶりー」
そこに一人の女性が近付いてくる。
クラス一同度肝を抜かれる。
突然話し掛けられた事にではない。その女性の
胸と腹は流石に何処かの八百万ほどではないが露出しており、スカートはだいたんなスリットが入った制服を着ていた。
…制服コスプレでもコスチュームではない。本当に現役の制服である。もっというならヤンキー。
「おい瀬呂だれだこのナイスねーちゃんは!」
当然食いつくのは変態葡萄。
「いや俺も誰だが」
「あっわからんの?ならこれなら」
そう言って女性は両手に持っていた荷物を左手に移し、右手で棒状のなにかを肩に担ぐようなポーズをとる。
瀬呂に電流が走る。
このポーズは。この何度も見せられた。否何度も魅せつけられたこの姿勢は。
むんっと擬音が付きそうなバットを肩に載せた少女の姿が瀬呂の中で一致した。
「志布志!えっ志布志かめちゃくちゃ変わってんじゃねーか」
「おう。久しぶりだなセロハン。電話でもわかったことだけど元気だな」
「志布志もなんつーか…元気一杯って感じだな!」
一瞬言葉が詰まった間はなにを口走りそうになったのか。…まぁ彼も男である。あの変態葡萄ほどオープンにしているわけではないが男なのだ。大胆に主張する志布志の体に目線がいきそうになるのも無理はない。おもむろガン見している葡萄がおかしいのだ。
「元気に楽しんでるよ。今もその帰りだしな」
オーイと後ろを振り向いて声を掛ける。視線を向ければ、遠巻きに機会を伺っていた子が意を決して近付いてくる。
「…いいんですか?志布志さん」
女性というには些か幼さがある少女が探りながら来た。
「いいんだよ。どうせやることは変わらないからね。ならさっさと面倒な顔合わせは済ましたほうがいい」
「そういうなら」
志布志の言葉を受け止め、彼女は覚悟が決まったのか服装を正した。
「はじめまして、志布志さんの後輩の
佇まいから着ている学生服も相まって、園芸を趣味にしている清楚なお嬢様という雰囲気。身長は志布志と比べると小さく、そして醸し出される儚さから庇護欲を掻き立てられる。
いい意味で元気なA組にはいないタイプの女子だ。
「こっちもなかなか」
葡萄は言葉を仕舞うことを覚えよう。
「そっちの葡萄。江迎ちゃんに手出したら殺すから」
出なければ彼女の圧倒的な殺傷力を味わうことになる。
「ヤバい…オイラ上の方が趣味だけど下もアリかも…」
既に手遅れだが。
「そんで?話題に事欠かないエリート諸君がなんでこんなとこに」
「あぁり…今度の学校行事に必要な物が合って買い物に来ているんだ。クラスの親睦会っていう側面もある」
流石に外部の人間に正式な事を教えると不味いと思ったのか林間合宿のことは伏せる。
「それじゃ私達はお邪魔のようですのでこれで…いきましょう先輩」
「いや別にそこまで迷惑って訳じゃ_」
「お邪魔なので失礼しますね」
江迎は志布志の腕を"掴む"とそのままA組から離れて人の波に流れていく。
「おっじゃあなーまた今度」
紛れた雑踏からそんな呑気な声を最後に二人は消えてしまった。
「瀬呂…わかってるな?」
残された瀬呂の雑踏はまだ消えないようだ。
「江迎ちゃん、江迎ちゃんって…おい江迎」
彼女はそのまま人の寄り付かない場所まで志布志を連れてきた。
志布志も彼女が何を考えているかは予想出来ているのでこのタイミングでちゃん呼びを外した。
「だって先輩!」
江迎は俯きながら叫ぶように声を張り上げる。
「わかったから。わかってるから。先ずは手を離そうな」
あっ_
手を離した彼女が見たのはぐずぐすに皮膚が溶け、黒く腐敗し変色した手首。
「う うあ あ うう 」
「あーよしよし。大丈夫だから。今は大丈夫じゃないけど大丈夫にするから。だから泣くなと言わないけど泣き止んでね」
能力 手で触れたものが腐敗してしまう
そんな彼女の手を取りながら頭を撫で続ける。
彼女は取られた手を振り解かなくてはいけなかったが、自らを受け入れている人の抱擁を拒絶出来るはずもなく、志布志を腐敗させながら腐敗させたことを何度も謝っていた。
とにかく完結してから他の作品について色々考えます。
今回悩んだのはめだかボックス原作キャラの江迎ちゃん。
ネームアリの友人Aとして出演するか否か。
志布志の交友関係や距離感、人柄を散りばめるために出演…という建前で単純に彼女好きです。