家事が出来ない居候と農家の俺 作:マッカーサ軍曹∠( ̄^ ̄)
そして、次の日。まだ日が出てきていない時間帯に大地は起きた。大地は起きてすぐに顔を洗い、いつもの作業着を着て朝ごはんを作っていた。
「んぅ……眠いな。でもこの時間帯の野菜が1番新鮮だからな。よし、頑張るか」
大地はそう言いながら卵焼きを作り、鮭を焼いて朝ごはんの準備をしていると、奥の襖の開く音がして、大地が振り向くとそこには眠たそうな買おをした翼が目を擦りながら小さくあくびをした。
「…ふぁ…おはようございます大地さん。まだ暗いですけどもう朝ですか?」
「おはよう翼。今は5時だからまだ日が出てないのは仕方ないけど、まだ眠たそうだね。先に顔を洗ってくるといいよ」
「分かりまし、た…んぅ……」
翼はそう言いながら眠気を覚まそうと顔を洗いに洗面所に向かった。その間に、大地は味噌汁を作って朝ごはんを食べる準備を進めた。
「後はお皿に色々盛り付けて……完成だ」
「大地さん」
「翼か。顔洗ってスッキリした?」
「はい、お陰で目が覚めました。……えっと、朝ごはんの準備は……」
「俺がしといたよ。とりあえず座って食べようか」
「そうですね。大地さんありがとうございます」
すると、翼と大地はお互いの向かいの椅子に座っていただきますの一言を言った後、盛り付けられた料理を食べ始めた。大地が作った料理は、ご飯に味噌汁、卵焼き、鮭の塩焼きと至ってシンプルな料理だった。だが、翼はその料理を食べ、少し嬉しそうにしながら食べていた。
「……大地さんの料理、やっぱり美味しいですね」
「朝はいつも野菜の収穫があるからあまり手の込んだものは作れないけど、美味しいならよかったよ」
「はい。……あの、大地さん」
「ん、どうしたんだ翼?」
「大地さんは今からその……この後、畑で仕事をするんですよね?」
「そうだけど……もしかして手伝いたいとか?」
「はい、大地さんの役に立ちたいんです……」
「……んー」
翼の言った言葉に大地は少しだけ考える。そして、約2分程度考え続けた結果、翼に対してゆっくりと話始めた。
「……翼が手伝いたいならいいけど、今日はダメかな。翼は作業着とかないし、昨日の服だって可愛らしい服が収穫するだけでも汚れるだろうからね」
「そう、ですか……」
「……まぁ、今日はJAに行った後に服を買いに行くから明日手伝ってくれると嬉しい」
「……分かりました。それじゃあ、明日大地さんの役に立ってみせます」
そうして、大地と翼は朝ごはんの料理を全て食べ終えて、収穫する為の荷物等を大地が運び終える間に翼は軽トラックに待機していて、そのまま大地が作っている野菜畑に向かった。
♬
「大地、今日も納品ご苦労さま〜。お陰で今日も助かったよ」
「まぁな。でも、今日は育ちきってない野菜が少しだけ多かったからあまり期待しないでくれ」
「分かった。とりあえず野菜の確認をするからちょっと待っててね〜」
あれから、大地は自分の畑に向かった野菜を収穫した後、JAグループの直売所に向かった。その間、翼は軽トラックの中でただ待機しており、大地はなるべく早く納品を終わらせるように色々話をしていた。
「大地〜。今度私と秋葉原に行こうよ〜」
「……凛、お前さっき納品の確認に行ったんじゃないのか?」
「後輩に任せてきた」
「いや、自分でやれよ」
「いいじゃん別に〜。……で、秋葉原行く?」
「俺はパスだ。どうせ限定グッズを買いに行く為に俺が必要なだけだろ。なんだっけ……確か、鬼滅の刃に出てくるアニメキャラの煉獄って人だったけ?」
「大地分かってないッ!今世界は鬼滅の刃一色なんだよッ!大地も観に行ったら分かるってッ!あぁ〜♡煉獄さんかっこいい〜大好き〜♡」
凛はそう言いながら自分のスマホのホーム画面を開き、そのアニメキャラを愛おしそうに眺めていた。大地はその光景にまるでいつもの光景を見ているような目をしていながら凛を見ていた。
「まぁ、凛がアニメオタクなのは相変わらずなのは分かるけどさ……仕事中だろ?」
「いいのいいのッ!それよりも大地はもちろん行ってくれるよねッ!……ねッ!」
「必要過ぎだろッ!分かったッ!分かったからッ!」
「本当ねッ!よしッ!」
大地と凛がお互いにそんなたわいのない会話を続けていると、入口のドアが開き、翼が中に入ってきた。翼は少し中をキョロキョロしながら周りを見て、大地を見つけるとそのまま大地に近寄って言った。
「あ、あの……大地さん。トイレって何処ですか?」
「え?トイレか?トイレなら入口を曲がって左側に進んだらあるからそっちに向かってくれ」
「分かりました大地さん」
翼はそう言ってそのままトイレに向かい、大地はすぐに凛に話を戻そうとしたが、凛は何やら疑問を浮かべながら何かを考えていた。
「……ねぇ、大地。今の女性って誰?凄い髪が青い女性だったけど、何か見覚えあるような……」
「あぁ、ちょっとした事情があってね。今は俺の家でしばらくの間預かってる」
「……ってことは同居?大地……手を出したらダメだよ?」
「いや出さないから。全く、これだから彼氏が出来ないんだよ」
「う、うるさいッ!私だって本気を出せば彼氏出来るしッ!……で、さっきの青髪の女性の名前って何なの?」
「名前?あぁ、彼女の名前は風鳴翼だよ。……もしかして何か知ってる?」
「風鳴、翼?……まっさかぁ〜そんな訳ないじゃん」
「いや、本当だって、俺が嘘つくと思うか?」
「いやいやいや……大地、最近アニメ見すぎた?いやー、私も同じような経験あるよ。たまに現実と重なっちゃうし……もしかしてあの女性ってコスプレイヤーか何か?」
「いや、コスプレイヤーじゃないけど。あの女性は本当に風鳴翼って名前なんだよ」
「ッ〜〜アハハハハハハハッッッッッ!!!!!」
すると、凛が急に笑い出して大地は困惑する。しばらくして、笑い終えた凛はヒーヒー言いながらお腹を抑えて大地に言った。
「ヒーッヒーッ……ねぇ、大地。戦姫絶唱シンフォギアって知ってる?」
「いや、知らないけど……それがなんだ?」
「え?知らないの?なら私が教え……ごめん、仕事が入ったから自分でネットで調べてッ!じゃッ!」
すると、凛はそのまますぐに大地から離れて仕事に戻った。大地は凛が仕事で離れて行った後にただ、その場で凛を見送ることしか出来なかった。
(凛は一体何が言いたかったんだ?戦姫絶唱シンフォギア?アニメキャラ?……訳が分からない)
……大地はまだ何も知らない。
次回【翼はここにいる】