転生したら山内でした。   作:鴨の加茂

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天国と地獄の境界線 [3]

「ではこれより追加ルールを説明する」

 

トイレの話題など興味もなさそうに、星之宮先生を追い返した茶柱先生がそう言った。

 

「つ、追加ルール?まだ何かあるのかよぉ·····」

 

「まもなくお前たちにはこの島を自由に移動する許可が与えられるが、島の各所にはスポットとされる箇所が幾つか設けられている。それらには占有権と呼ばれるものが存在し、占有したクラスのみ使用できる権利が与えられる。どう活用するかは権利を得たクラスの自由だ。ただし占有権の効力上8時間しか意味を持たず、自動的に権利が取り消されることになる。その都度別のクラスに取得する権利が発生するということだ。そして、スポットを1度占有する事に1ポイントのボーナスを得ることが出来る。ただしこの1ポイントは暫定的なものであり、試験中に使用することは出来ない。なので、試験終了時にのみ精算され、加算される仕組みになっている。学校側は常に監視をしているため、このルールにおける不正の余地はない。その点には注意するように」

 

「え、え、じゃあ、それすっげえ大事じゃないすか!ポイントまで付いてくるなんて美味しすぎる!俺たちで全部取ってやろうぜ!」

 

すぐにでも探しに行こうと、池に誘われる。

 

「焦る気持ちはわかるが、このルールには大きなリスクがある。そのリスクを考慮した上で利用するかを検討することだな。そのリスクも含め、全てマニュアルに書かれてある」

 

その茶柱先生の言葉で、平田の持っているマニュアルに視線が向く。平田もそれに応えるようにページをめくった。

 

一 スポットを占有するには専用のキーカードが必要である

一 1度の占有につき1ポイントを得る。占有したスポットは自由に使用できる

一 他が占有しているスポットを許可なく使用した場合

50ポイントのペナルティを受ける

一 キーカードを使用することが出来るのはリーダーとなった人物に限定される

一 正当な理由無くリーダーを変更することは出来ない

 

一通り、平田が読み上げたところで茶柱先生から補足の説明をされた。7日目の最終日、点呼のタイミングで他クラスのリーダーを言い当てる権利が与えられる。その際、見事他クラスのリーダーを的中させることが出来れば的中させられたクラス1つに付き50ポイントを得る。そして逆に言い当てられたクラスは代償として50ポイントを支払わなければならない。そして、誤ったリーダーを挙げた場合も50ポイントを失う。更にはリーダーを見破られたクラスはボーナスポイントも全て失ってしまう。

 

「例外なくリーダーは必ず一人決めて貰う。だが参加するしないは自由だ。欲を出さなければリーダーだと知られることもなく済むだろう。リーダーが決まったら私に報告しろ。その際にリーダーの名前を刻印したキーカードを支給する。制限時間は今日の点呼まで。それまでに決まらない場合はこちらで勝手に決めることになる。以上だ」

 

その後は、平田が池と篠原の間に挟まれていて可哀想な状態になっていた。

 

「なぁ、平田ちょっと来てくれないか?」

 

「いいよ、どうしたの?山内君」

 

俺が平田を呼んだのは決してその状況から助ける為じゃなく、既にAクラスが話し合いを終えた様子だったからだ。

 

周りを見渡して、平田と一緒に高円寺の元へ行く。

 

「高円寺、お前リタイアするつもりか?」

 

「もし、体調が悪くなってしまったのならばせざるを得ないだろうねぇ」

 

やっぱり高円寺は高円寺だな。

 

「じゃあさ、高円寺·····」

 

そして俺は高円寺に、1つ頼み事をした。それを受けてどう動くのか、別にそこは大きな問題ではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「·····山内君、あんな事をして本当に大丈夫なの?」

 

「大丈夫だって、それに今はAクラスとのポイント差が離れ過ぎているからこれくらいやらないと」

 

高円寺は既にお散歩中だ。

 

「この前の中間テストと言い、君は一体·····」

 

「俺は誰かに指示をされても深追い出来る頭の出来じゃないから、便利に利用されて動いているだけだよ」

 

「そんな、誰に────もし」

 

「もし良ければ話し合いをしたい、か?悪いけど俺もフリーのアドレスからのメールで指示を貰ったり、間に誰かを挟んで指示を貰ったりだから分かんないんだよな」

 

「そうなんだね。うん、分かったよ」

 

平田はそう言って、クラスの皆の元へ戻った。

もっと聞きたい事もあっただろうが、自分が纏めないと男女間の亀裂が酷くなる事と、聞いても俺が答えないと理解したのだろう。




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