転生したら山内でした。   作:鴨の加茂

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ようこそ、実力至上主義の世界へ

俺はあの後、櫛田とは別れてとある場所へと向かった。

いくら裏の顔を知っていてもあんな美人と話しているのは楽しかったのだが早めにやっておくべき事があったのだから仕方が無い。

 

そもそも、悪役令嬢転生系だったりの物語で記憶を思い出すタイミングは幼少の頃だったり原作の範囲に踏み込んだ時点で思い出したりだがこれに関して俺は後者だった。だから何だと言う訳では無いけどもし神様的なのが存在するのなら重要なのは『俺がこの世界で何を出来るのか』だ。

 

バスでは本来席を譲るのは俺では無かった。けど結果は殆ど何も変わってないと言って問題無い。

なら、もしもポイントの変動に俺が介入出来るのだろうか?なんなら、クラスの順位に関わる事を俺が出来るのか?

 

そんな事を考えているとようやく体育館へ着いた。今日は入学式があるんだけど、入学式って基本何処の学校でも生徒会が準備しているイメージがあるんだよ俺・・・

 

「新入生か。こんな所で何をしている?」

 

おお、こっちが何か言う前に話しかけてくれた。

 

「俺、今日入学する山内春樹です。生徒会の方々には特にお世話になるかと思って挨拶させて頂きに来ました。」

 

やっぱり分かってはいたけどこの人の存在感は凄い。多分声も震えてるだろう。

 

「建前はいい。そんな事より何か用があるのか?」

 

あ、はい。この人やっぱりヤバい人だわ。個人的には桐山とか南雲がいれば最高だった(できれば桐山一択)けど1番居て欲しくなかった人が居たよ。

 

「それじゃあ、単刀直入に聞きますけどこの学校のシステムについて教えて頂けませんか?」

 

「この学校のシステムだと?おかしな話だ。それは事前の学校説明でも聞いたはずだが?」

 

「いや、その学校説明でお教え頂けなかった内容の説明をお願いします。例えばAクラスとは何なのか、Dクラスとは何なのか。何回も強調された『生徒を実力で測る』という言葉。その意味を教えてください。」

「何が言いたい。」

 

やっぱり、新入生には簡単に教えてくれないらしい。

 

「すみません、もし出来れば生徒会長直々の御言葉で確証が得られればと思ったんですけど。まず、クラスポイントとプライベートポイント。それに関わる様々なルールが自分の予想通りだとすると俺のクラスは最初の1ヶ月で殆どのクラスポイントを失いそうなんですよ。なので生徒会から誰か1人協力して欲しい事があるんです。」

 

そこで生徒会長が少し笑った気がした。

 

「成程な。初日、それもHR前に違和感に気付きそこまで辿り着いた生徒は俺の知る限りお前が初めてだ。それは誇るべき事だ。」

 

なんかズルして褒められてる気分で微妙な心境だ。けどそれよりも・・・

 

「1人生徒会から貸してほしいだったか?それならHRの後に信用の置ける者を1年Dクラスへ向かわせる。それでいいか?」

 

ここでの信用の置けない者とはつまり南雲だろう。

 

「ありがとうございます、めっちゃ助かります。」

 

それにしても俺がDクラスだと知っている理由は綾小路か?それとも堀北か?もし前者なら想定通りだが後者なら割とシスコンに磨きが掛ってるな・・・

 

「俺は入学式の準備に戻る。他には何かあるか?」

 

もし聞けそうなら葛城と学籍番号が同じ事について話そうかと思ったけど確か会長はその正体を知らない、それならわざわざ話す必要も無いか。

 

「いや、さっきの件だけでも十分有難いんでもう大丈夫です。」

 

それだけ聞くと堀北生徒会長はそれに対して特に何を言うでも無く体育館へと戻っていった。

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