転生したら山内でした。 作:鴨の加茂
朝、最悪な目覚ましで起こされる。
「ちょっと男子。集まってもらえる?」
クラスメイトの、主に男女間の空気がとても悪くなるイベントの襲来だ。
「何かあったのか?」
「分からないけど、取り敢えず外に出てみるか?」
池とおはようをしてからテントの外へ出ると、既に殆どの男子が出て来ていた。
「こんな朝早くからどうしたんだい?」
「ごめんね平田くん。平田くんには関係の無い話なんだけど·····どうしても確認しなきゃならないことがあるから集めたの」
篠原は平田を除く全員に対して、侮辱を込めた目でこう言葉を浴びせた。
「今朝、その·····軽井沢さんの下着がなくなってたの。それがどういう意味か分かる?」
「え·····下着が·····?」
流石にこれにはいつも冷静な平田も、動揺した様子だ。
「今、軽井沢さん、テントの中で泣いてる。櫛田さんたちが慰めてるけど·····」
そう言って、女子のテントを見る篠原。
「え?え?なに、なんで下着がなくなったことで俺たち睨まれてんの?」
「そんなの決まってるでしょ。夜中にこの中の誰かが鞄を漁って盗んだんでしょ。荷物は外に置いてあったんだから盗ろうと思えば盗れたわけだしね!」
「いやいやいやいや!?え!?え!?」
「そういや池、お前昨日·····遅くにトイレ行ったよな。結構時間かかってたし」
「いやいやいや!あれは、その、暗かったから苦労したんだよ!」
「ほんとかよ。軽井沢の下着盗んだのおまえじゃないの」
「ば、違うって!そんなことしねえよ!」
男子たちの中で嫌な罪の擦り付け合いが始まる。
「とにかく。これ、すごく大問題だと思うんだけど?下着泥棒がいる人たちと同じ場所でキャンプ生活するなんて不可能でしょ」
今にもキレそうな篠原は腕を組んで忠告する。
「だから平田くん。何とかして犯人見つけて貰えないかな?」
「それは───でも、男子が盗ったって証拠はないんじゃ。軽井沢さんが無くした可能性もあるんじゃないかな」
「そうだそうだ!俺たちは無関係だ!」
平田の後ろから男子一堂声を張り上げ無実を訴える。
「僕はこの中に犯人がいるとは思いたくないよ」
だが、それだけでは女子も引かない。
「平田くんが犯人じゃないのは分かってるけどさ·····とりあえず男子の荷物確認させて」
お互いが意見を言う度にさらに亀裂は深まっていく。
正直、綾小路の作戦によって試験結果が出れば男女間の亀裂はかなりマシになるだろう。だが、これでいいのだろうか?
俺は迷った末にこの無人島試験、一つの結末を描いた。