転生したら山内でした。   作:鴨の加茂

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偽りのチームワーク[3]

「こ、これが君の言っていた証拠かい?」

 

「そう、これが男子が犯人じゃない証拠だ」

 

そう言って俺はデジカメで撮った動画を見せた。

 

その画面には、伊吹が女子生徒の鞄を漁っている瞬間が映っている。

 

「けど、何故彼女はこんな事を·····」

 

「男子と女子の生活圏が離れればリーダーのカードを探しやすくなる。そもそも、堀北がカードを使ってベースキャンプの再登録をする時に女子だけで囲ってたんだから、女子に狙いが定まるのは当然だったのかもな」

 

「でも、この証拠があれば伊吹さんを学校側に訴えられる。男子への疑いも晴れるね」

 

平田が基本的にポイントの管理をしているはずだが、はたして平田はこのカメラを買った記憶があるのだろうか?そこに疑問が湧かないのかなぁと思ってしまう。

 

「あー、その·····。そもそもこのカメラは伊吹のだ。最初はカードを盗むんじゃなくて写真を撮るつもりだったんだろうな」

 

「それじゃあ」

 

「学校側には訴えられない。だから、伊吹にバレないようにこれを軽井沢に見せれないか?その上で、軽井沢にはこの試験中は伊吹に対して我慢してもらいたい」

 

平田は不満がありそうだ。当然だ、彼女の下着が盗まれたんだ。犯人に対して我慢するように言えるわけが無い。

 

「平田、頼む。クラスのためだ」

 

「·····クラスの?」

 

この男は軽井沢も大切だが、それ以上にクラスの事を大切に考える。いや、ある意味でいえば軽井沢に関してもクラスメイトを助けているだけと受け止められるだろう。

 

「軽井沢がもういいといえば女子は引く。だが、男子はどうだ?だからこそ、この試験で結果を出さないと男女間でお互いに責任の押し付け合いになると思うんだ。だから·····」

 

そうして俺は、この無人島試験で俺の描く結末を平田に話した。

 

 

 

 

 

 

 

密談も終わり、平田は軽井沢の居るテントへ入って行った。その後はみんな昨日と同じく食事の為の材料集めをしている様子だった。

 

「なあ、伊吹がカメラを落としたらしいんだが何か知らないか?」

 

唐突に、綾小路が尋ねてきた。コイツはしっかりと、伊吹と最低限仲良くなっているらしい。

 

「カメラ?知らね」

 

「見た覚えはないなぁ」

 

「あんな奴のカメラなんて知らねーよ!」

 

今、俺は健と寛治と釣りをしている最中だ。健はまだ伊吹を警戒しているらしく、相当に当たりが強い。

 

「そうか、邪魔して悪かったな」

 

そう言って綾小路は他の人にも同じ質問をしに行った様だ。

 

その日も釣りが終わり、昨日や一昨日みたいにまた夕飯を食べては眠りにつく。だが、女子は軽井沢からの規制のお陰で少し距離をとりながら男子を見ないようにはしているが、男子は女子の事を睨んでいる奴もいる。というか隣に座る健の事なんだけどな。

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