転生したら山内でした。   作:鴨の加茂

7 / 30
集え赤点組

授業が終わり、昼休みが始まると例の如く平田のスピーチは始まる。

 

「茶柱先生の言っていたテストが近づいてる。赤点を取れば、即退学だという話は、全員理解していると思う。そこで、参加者を募って勉強会を開こうと思うんだ」

 

まぁ、当たり前な流れだろう。

 

「もし勉強を疎かにして、赤点を取ったらその瞬間退学。それだけは避けたいんだ。それに、勉強することは退学を阻止することだけじゃなく、ポイントのプラスにも繋がる可能性がある。高得点をクラスで保持すれば査定だって良くなるはずだよ。テストの点数が良かった上位数人で、テスト対策に向けて用意をしてみたんだ。だから、不安のある人は僕たちの勉強会に参加してほしい。もちろん誰でも歓迎するよ」

 

平田は須藤の方を優しく見ながら言っているが、綾小路に言わせればこの2人の関係は悪いらしく、実際に須藤も舌打ちをして目を逸らした。

 

その後は勉強会の時間などの説明を行い、主に女子。そして赤点候補達が平田の元へ集まった。

 

 

 

昼休みももうすぐ終わりそうになったのだが、綾小路は須藤と池を誘って俺は誘われなかった。そもそも、思い返してみると原作でも俺だけは直接綾小路に誘われてないなと思い出す。

その日の夜に、池と須藤とチャットでやり取りをしていると、池が櫛田から勉強会に誘われたと言ってきた……。おい、俺は誘われてないぞ。

結局、池に俺も参加したいと伝えたらそれをそのまま櫛田に伝えて貰えたらしく俺も無事、明日から参加する事になった。

明日は放課後になったら、教室で櫛田と合流してから図書室へ向かう。メンバーは綾小路と堀北と櫛田が教える側。教わる側は俺と須藤、池ともしかしたら沖谷も参加するかもしれない。

 

次の日の放課後、俺は授業が終わると池にトイレに行くと言って席を離れた。出来るだけ急いだつもりだが俺が戻る頃には、既に須藤と池の元に櫛田と沖谷がいた。

 

「ごめん、櫛田ちゃん。お待たせ」

「大丈夫だよっ!それじゃあ行こっか?」

 

やっぱり天使、現時点ではめっちゃ天使だ。

 

 

 

「連れて来たよー!」

 

図書室に到着すると、そう言いながら櫛田が中へ入っていった。それに続いて俺達も入ろうとした所で綾小路が話しかけてきた。

 

「あれ、沖谷と山内って赤点取ったっけか?」

「あ、うん。そうなんだけど・・・・・・その、テストなんだけど、赤点ギリギリだったから心配で・・・・・・ダメ・・・・・・だったかな?平田くんのグループ、ちょっと入りにくくて・・・・・・」

 

沖谷が理由を話す。ここは俺も乗っておこう。

 

「俺もそんな感じー。」

「別に、沖谷くんと山内くんが参加しても大丈夫だよね?」

 

櫛田が堀北に確認する。

 

「赤点の心配がある生徒なら、構わないわ。ただし真面目にやってもらうわよ」

「う、うんっ」

 

嬉しそうに答える沖谷に俺も続く。

 

「勿論だぜ!」

 

だが、その後帰ろうとしない櫛田を見て堀北が動く。

 

「櫛田さん。綾小路くんから聞かなかったかしら?あなたは───」

「実は、私も赤点を取りそうで不安なんだよね」

「あなたは・・・・・・前の小テストで悪い成績ではなかったはずよ」

「うーん、実はあれ、偶然って言うか。選択問題が多かったじゃない?だから半分くらい当てずっぽうだったんだよ。実際は、結構ギリギリで」

 

櫛田はえへへ、とそれはそれは可愛らしく頬を人差し指で掻いた。

 

「沖谷くんと同じくらいか、ちょっと下くらいだと思うんだよね。だから私も勉強会に参加して、しっかりと赤点を回避したいなって。いいよね?」

「・・・・・・わかったわ」

「ありがと」

 

櫛田の作戦は見事に成功し、無事参加出来たのだがあんな理由を付けといて自ら教える側に回ってるのは凄い度胸だなと感心する。その後の勉強は、堀北が須藤を。櫛田が池と沖谷を教えて、俺には綾小路がついてたのだがやはり、途中で須藤が暴走する。

 

堀北の言い方もキツいが、進学校と思ってきたらクラスメイトが中学の基礎も出来てなかったのだ。仕方の無い部分はあるだろう。ただでさえ生徒会長の件で、Aクラスに上がりたい気持ちは強いだろうしな。

 

その後は最初に須藤、それに続く形で池と沖谷が出てって追いかける様に櫛田が出ていった。

 

「山内、お前は帰らないのか?」

 

沈黙の中、綾小路に話しかけられた。

 

「もしまだ勉強会を続けるなら教えて欲しいかなー。堀北さんって確かに言い方はキツイけど、教える事に手を抜いてるとかじゃないし」

 

俺がそう言うと堀北は顔をこちらには向けずに許可を出してくれたので、俺はその隣に座って教科書を広げる。

 

「俺は櫛田が心配だ、少し様子を見てくる。」

 

おい綾小路、その先は地獄だぞ。そう言いかけたがおう、とだけ答えてその場で見送った。

 

 

 

そのまま俺は堀北に勉強を教えて貰ってたのだが、結局図書室の閉館の時間が迫って来たので今日は解散する事になった。堀北は、次いつ勉強会を開くか等は何も言わずに帰ってしまった。

 

ふと、携帯の通知が溜まっているのが目に入ったので開いてみる。池からチャットグループに招待されていた、堀北の悪口を言うグループだ。

 

池に個人のチャットで今外だから、と送り携帯をポケットに入れる。俺は、暫く散歩でもしながら寮へ帰ろうと決意して校舎を出た。

山内にお似合いのヒロインは?

  • 坂柳有栖
  • 一之瀬帆波
  • 椎名ひより
  • Dクラスで前回出てないキャラ
  • Dクラス以外でまだ出てないキャラ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。