ゴブリンスレイヤー モンスター種族PC実況プレイ   作:夜鳥空

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 とうとう100話まで到達したので初投稿です。



セッションその13 りざると

 前回、多くの人々が自分に出来ることに全力を尽くしていたところから再開です。

 

 ちょっと動くだけで汗ばむようになってしまった近頃、砂漠の国からダブル吸血鬼ちゃんたちが戻って来てから一か月ほどの時間が経過いたしました。

 

 現在地は王宮にある謁見の間、金髪の陛下と王妹殿下の前に文官・武官が一堂に会し、本日の主役の登場を待っているところです。他にも各神殿の主だった面子が集まっており、聖人尼僧さんや蟲人英雄さん、それに至高神の聖女ちゃんと聖戦士君の姿も確認出来ます。その隣には、周りから浮いている集団が。良く見れば、見知った面々の集まりですね!

 

 王国という巨人の神経たる面々を差し置いて、陛下たちの近くに参列している賓客扱いの奇妙な集団。急ぎ用意した礼服がイマイチ似合っていないのはご愛敬というものでしょう。今回功績を挙げ新たな王国騎士として任ぜられる3人の関係者と、もう1組の主役の仲間たちです。

 

 

「辺境三勇士、入場!」

 

 

 儀典長が声を張り上げ、壮麗な喇叭の音が響く中、真紅の絨毯の上を進む3人の冒険者。

 

 

「おい、いつものふてぶてしさは如何した! もっと背筋をシャキッと伸ばさんか馬鹿者!!」

 

「おまっ、こんな場所でデケェ声出すんじゃねぇよ!?

 

 

 辺境で名を馳せた銀等級にして、今日この日を以て金等級へと昇格する男たちが緊張した面持ちで歩を進めるのを見て、我慢ならんと声を張り上げたのは華麗なドレスに身を包んだ女騎士さんです。礼服を洒脱に着こなした半森人の軽戦士さんとネクタイが苦しそうな少年斥候君が囃し立て、武官のほうからも笑い声が上がっています。

 

 

「あはは! 3人ともカチコチになっちゃってる!!」

 

「魔物と、対峙、してる、時、とは、違う、もの、ね?」

 

 

 結婚式の時に仕立てた蜂蜜色のロングプリーツドレス姿で笑う牛飼若奥さん。その隣ではトレードマークのとんがり帽子を外し、露出の少ないドレス姿の魔女パイセンがクスクスと笑っています。女騎士さんを含め3人とも子どもたちを連れて来ていましたが、式典の間は控室で預かってもらっています。同じく式典に参列している沈黙将軍さんと疾風狼人さんの奥さんが面倒を見てくれてますので安心ですね!

 

 

「しっかし、あの3人に先を越されることになるたぁな」

 

只人(ヒューム)は我らより短き生を歩むが故に、その成長も目覚ましきものがありますからなぁ」

 

「全盛期と呼べる期間が短いからこそ、我らは血と、知識と、技術を後進へと継いで行くのだ。……私たちのようにな?」

 

 

 しみじみと呟く鉱人道士さんの隣で呵々と笑う蜥蜴僧侶さん。反対側には寄り添うように女将軍さんが並び立ち、そっと手を繋いでいますね。繋いでいるのとは反対の手で下腹部を優しく撫でながら揶揄い混じりに微笑む姿を見て、鉱人道士さんが火酒を欲しそうな顔になっています。こちらも異種族カップルも甘々熱々ですねぇ……。

 

 

「こ、こいつら……叙勲式を打ち上げか何かと勘違いしているんじゃないのか……!?」

 

 

 式典の作法というものを因果地平の彼方へ投げ捨てたような有様に胃痛を堪えるように腹を押さえた儀典長が眼を剥いていますが、無礼を咎める事無く金髪の陛下はご機嫌な様子。王妹殿下も口元を押さえて笑いを必死に隠そうとしていますね。

 

 

「構わん、卿らも楽にせよ。今日はまことめでたき日、少々羽目を外すのも良かろう」

 

「……まぁ、陛下がそう仰るのでしたら……」

 

 

 陛下の一声で途端に弛緩する式典の空気。先んじて金等級に昇格している犬人の冒険者が祝いの言葉を張り上げ、呼応するように猪武人さんから竜殺しを称賛する声が広間中に響き渡る大声で発せられました。

 

 

「なんか、想像してたモンと違うな……」

 

「現実は悉く想像から外れるものだ」

 

 

 こっそりと呟く槍ニキの声を華麗にスルーし歩き続けるゴブスレさん。竜革鎧と複合素材鎧に加え、トレードマークの暗視機能付き兜を被ったままの姿です。控室で待機している際に儀礼官から兜を外すよう言われゴネていたのですが、呼びに来た銀髪侍女さんが「陛下からの伝言。『素顔を見せながら腹の内を隠す輩より、顔を隠していても本心を曝け出す者のほうが好ましいとは思わんかね?』だってさ」と執り成してくれたため、フル装備で式典に臨んでいるんですね。

 

 陛下と王妹殿下の座る玉座の前、一段高い場所に居る2人の前に辿り着き、令嬢剣士さんと女騎士さんに叩き込まれた作法通り片膝を着く3人。それを見た陛下が立ち上がり、金等級への昇格と王国騎士への叙勲式が始まりました!

 

 


 

 

 えー、叙勲式が進んでいる間に、この一か月の間何があったのかを振り返っておきましょうか!

 

 まず、ギルドの訓練場に置かれていた仮設治療所は既に撤去され、治療を受けた女性たちは牧場近くに建設された療養所に移り現在体力の回復と精神的なケアを受けているところです。

 

 臨月に近い状態の女性から優先して行われた摘出手術。やはり≪小癒(ヒール)≫では外科手術の傷を塞ぐのが精一杯で、受胎機能を回復させるには≪治療(リフレッシュ)≫、新しく器官を再生させるのには≪蘇生(リザレクション)≫が必要という結論に。

 

 ≪治療(リフレッシュ)≫であれば司祭以上の神官が使える場合もありますが、可能ならば母親の象徴を穢される前に戻してあげたいというのが人の心というもの。そうなると≪蘇生(リザレクション)≫一択になるのですが、残念ながら集まった多くの神官の中で≪蘇生(リザレクション)≫を授かっている神官は吸血鬼君主ちゃんと剣の乙女ちゃんの2人しかいませんでした。

 

 聖人尼僧さんや半森人局長さん、それに銀毛犬娘ちゃんも使えるのは≪治療(リフレッシュ)≫まででしたし、吸血鬼侍ちゃんの使える万知神さんの専用奇跡≪模倣(イミテーション)≫は、あくまで他の神様の信徒として奇跡もしくは専用奇跡を唱えられる効果なので、習得していない奇跡を唱えることは出来なかったみたいです。

 

 そのため、≪蘇生(リザレクション)≫を使える2人、そして触媒として必要な清らかな乙女代表として女神官ちゃんが、摘出手術や治療を終えた女性たちと毎晩同衾するという事態に……。

 

 何故か術者と触媒の一人二役を嫌がった吸血鬼君主ちゃんが、至高神の聖女ちゃんをベッドに引っ張り込んで清らかな乙女役を押し付けるつもりだったようですが、虚偽は良くないと断固拒否されあえなく失敗。聖女という高嶺の花に淡い恋心を抱いていた新人たちの想いを粉砕するとともに、護衛兼雑用係として同行していた新米戦士君改め至高神の聖戦士君が凄い目で見られていましたね。

 

 1回あたり6時間の同衾が必要なため理論上は1日4人ずつ相手に出来そうですが、残念ながら『一晩』なので日中はダメらしく、治療は1日2人ずつという非常にスローペースなものに。吸血鬼君主ちゃんは全然平気そうでしたが、毎晩違う女性と床を同じくするという精神的負担から、後半は女神官ちゃんが日中の間殆どダウンしてしまう事態に陥るというハプニングもありました。

 

 精神的疲労が女神官ちゃんの性癖に変な方向へ作用したのか、途中から例の指輪を見つめてブツブツと何かを呟いていたり、同衾した女性たちから熱い視線を送られていたりしましたが、現場に居合わせていた剣の乙女ちゃんは今でも沈黙を保っています。

 

 

 

 女性たちの外傷及び摘出手術の治療は2、3日で終了し、順番に母親の機能を回復させる段階になったところで仮設治療所を解体。≪蘇生(リザレクション)≫を習得しておらず手持無沙汰の吸血鬼侍ちゃんが牧場近くに≪死王(ダンジョンマスター)≫で建設した療養所へと移ってもらいました。

 

 出産及び育児での長期滞在を想定して個室や共同のキッチン、風呂、トイレを設置し、緊急手術にも対応出来るように麻酔器具(麻痺罠)状態保存(石化罠)も完備しているのでいざという時にも適切な処置が取れるよう考えられているみたいです。

 

 兎人(ササカ)のおちびちゃんたちが甲斐甲斐しく女性たちのケアを手伝ってくれたおかげで≪蘇生(リザレクション)≫待ちの女性たちも精神的にリラックスした状態で過ごすことが出来、術後の経過も非常に順調。少し前に正式に吸血鬼君主ちゃんの使徒(ファミリア)となった狼さんと一緒に、ふわふわもこもこで彼女たちの傷ついた心を癒してくれています。

 

 あ、牧場とその近辺の用地拡大に伴って、兎人(ササカ)の集落から白兎猟兵ちゃん一家とその親友の家族が移住してくることになりました! 住居はいくらでも用意できますし、畑にはたくさんの人参。元陸軍特殊部隊群(グリーンベレー)の能力を活かせる仕事だとお父さん3人も乗り気でしたね。

 

 そんな感じで女神官ちゃんの正気度をガリガリ削りながら治療を続け、半月ほどで全員の治療が完了。暫くは牧場の手伝いをしつつ、これからの事について考えてもらうことになりました。流石にあれだけの事があったため故郷へ帰ろうという女性は1人もおらず、みんな王国で生活することを希望しており、体力回復と職業訓練も兼ねて兎人(ササカ)のおちびちゃんたちと一緒に毎日畑に出ています。夏の日差しの下、汗と土塗れになった彼女たちの顔には笑みが浮かび、徐々に明るさを取り戻してくれていますね! 砂漠の国から居残り組が帰ってきたのもこのくらいの時期でした。

 

 

 

「今帰った。……遅くなってすまん」

 

「ううん、無事に帰ってきてくれただけで嬉しいよ!」

 

「「「「「「「おかえりなさいませ! だんなさま!!」」」」」」」

 

 

 牧場の跡取りの帰還を今か今かと待ちわびていた牛飼若奥さんの情熱的な抱擁に歓声をあげる兎人(ササカ)のおちびちゃんたち。重戦士さんと槍ニキの顔にもやっと帰ってきたという安堵の表情が浮かんでいます。復路も大活躍だったらしい英霊(ハリボテ)さんたちが満足げに還っていく姿に手を振っていた銀髪侍女さんが一行に向き直り、改めて今回はありがとうと頭を下げています。

 

 

「陛下も半月ほどで此方に帰って来ると思う。陛下の帰還を以て今回の依頼は完了となり、辺境三勇士は金等級に昇格するとともに、正式に騎士として叙勲されることになる。叙勲式には一党(パーティ)の仲間や家族も一緒に参加してもらうことになるだろうから、しっかりと準備を頼むよ?」

 

「……え、金等級になるの? それに騎士って???」

 

「ああ。名ばかり貴族だが、牧場が舐められることは少なくなると思う」

 

 

 突然耳に飛び込んで来た言葉に理解が追い付いていない様子の牛飼若奥さん。ゴブスレさんに補足されて漸く意味を咀嚼できたのか、うわ、じゃあ私もお姫様じゃない!と顔を真っ赤にしちゃってます。半森人局長さんが「正確には貴族夫人ですねぇ」と付け加えていますが、その肩をガッチリと掴む人影が……。

 

 

「陛下からの伝言。『卿には友好国の治安維持活動の指揮を執ってもらう。相棒(バディ)とともに早急に来たまえ♡』だってさ」

 

「あ゙あ゙あ゙も゙お゙お゙や゙だあ゙あ゙あ゙!!」

 

 

 仕事が増えるよ! やったね局長ちゃん! と全力で煽る銀髪侍女さんと、頭を抱えて地面をのたうち回る半森人局長さん。どう考えたってブラック勤務なのは間違いないですし、絞め付け過ぎれば反乱、甘くし過ぎても舐められて反乱とクソみてぇな難易度待ったなしです。銀毛犬娘ちゃんに引き摺られながら牧場から去って行きましたけど、どうやって砂漠を超えるつもりなんでしょうかね……?

 

 


 

 

 嵐のような騒ぎが過ぎ去り、一応の落ち着きを取り戻した辺境の街。療養所は女神官ちゃんと寮母さんに任せ、ダブル吸血鬼ちゃんたちは一旦街へと戻ることに。ギルドでは3人の金等級昇格を祝うフライング宴会が始まり、在野最高位の銀等級が3人も抜けてしまう事実にギルド職員たちが真っ青になっていました。銀髪侍女さんから「彼らの拠点は今まで通り辺境の街で構わないよ」と言われるまでのお通夜状態は、見ていて可哀そうになるほどでしたね……。

 

 

「ふむふむ、それじゃあ彼らの扱いは今までとそんなに変わらない感じで良いってこと?」

 

「ああ。今後彼らに王国から招集が掛かることはあると思うけど、むしろ彼らに期待されているのは後任の指導。特に軍が動かし辛い小鬼禍に対抗する為の試金石だと思ってくれて構わない」

 

 

 金等級になればギルドに働きかけて支部の運営に口を出せるようになるからね、と付け加える銀髪侍女さん。応対している監督官さんもそれならばと納得しているみたいです。どうやら辺境のギルド支部をモデルケースとして、本格的に冒険者全体の質の向上を考えているのかもしれません。

 

 兵の損耗も多かったものの、『赤い手』の件からこっち混沌の勢力は大きく力を削がれ、その後の死灰神による余計なちょっかいで内通者候補もその殆どが狩り尽くされていますからね。砂漠の国という新たな火種を抱え込んでしまいましたが、国内の環境整備に注力出来るだけの余裕が生まれたといっても良いでしょう。

 

 

「彼らの待遇については理解したけど……()()()に関しては、国としてはどうするつもりなのかな? 正直に言って一支部が囲い込むには過剰戦力なんだよねぇ」

 

「そこは気になるよね。彼女たちについては私たちも随分頭を悩ませていたんだよ」

 

 

 まぁ、やっと方針が纏まったんだけどねと笑う銀髪侍女さんの空いたグラスにお酒を注ぎながら、目で続きを促す監督官さん。いつもより度数の低い液体を一息に飲み干しながら銀髪侍女さんの口にした内容は……。

 

 

 

「――三年。三年で国内に残る混沌の勢力の残党を排除し、陛下と砂漠の姫君との婚姻を以て二国を統一する。そのころには何家も貴族の取り潰しが行われているだろうから、金等級昇格と同時に領地持ちの貴族となってもらうつもりだよ」

 

 

 とても遠大で、しかし確実に掴むことの出来る未来として感じられる計画でした。

 

 

「もっとも、既に治めてもらう予定の土地は決まっているんだけどね」

 

「へぇ? 気の早い話だねぇ……」

 

 

 何処を預けるつもりなのと問う監督官さんに、懐から取り出した(ウォトカ)で口を湿らせた銀髪侍女さんが面白くて仕方がないといった表情で伝えた場所は、ある意味ダブル吸血鬼ちゃんに一番ふさわしいものでした。それを聞いた監督官さんがの酔いが一発で吹き飛び、思わず顔を引き攣らせるほど相応しい場所と言えば……。

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、領地にするにはピッタリだとは思わないかい?」

 

 

 

 

 

 

 冒険者ギルドでそんな話がされているとは露知らず、宴会も早々に自宅へと帰って来た一党(パーティ)とその関係者一行。ダブル吸血鬼ちゃん的には叙勲式までの約半月はゆっくり休むつもりだったようですが……。

 

 

「休んでいる暇は無いのです。さっさとその2人を眷属にするのです」

 

「おあ~……」

 

 

 自宅のリビングで待ち構えていた賢者ちゃんによって、2人のささやかな望みはあえなく潰えてしまいました。

 

 

 

「叙勲式の後には、貴女たちの真実を公表し、同時に決して人間に仇なす存在ではないという陛下からの宣言が出されるのです。その前に2人を眷属にして、純情乙女と合わせてなし崩し的に眷属3人の身分も一緒に保証させるのです」

 

「あう……きゅうにそんなこといわれても……」

 

 

 吸血鬼君主ちゃんを抱き上げた状態でキメ顔でのたまう賢者ちゃん。言っていることは乱暴ですけど、これが良い機会なのは間違いありません。ふわふわのお山に後頭部を埋もれさせたまま、恐る恐る女魔法使いちゃんと令嬢剣士さんの様子を窺う吸血鬼君主ちゃんですが……。

 

 

 

「――ふむ。じゃあ後輩、今日が真人間でいられる人生最後の日よ。ちゃんとお母さんにお別れを言っときなさい」

 

「……いえ、私の母は此処に居りますが。それに、母とは死に別れるわけではありませんわ。ちょっと身体が冷たくなって食生活が変わるだけですもの」

 

「ふぁ!?」

 

 

 予想以上に乗り気な2人を見て驚きを隠せない吸血鬼君主ちゃん。ではお母様、先立つ不孝をお許しくださいと冗談交じりに告げる令嬢剣士さんを半森人夫人さんが苦笑しながら窘めています。

 

 

「思っていたよりも早いですが、これもまた巡り合わせというものでしょう。あの人には私から伝えますので、貴女は後悔の無い選択をしなさい」

 

 

 そっと娘を抱き寄せて後押しをしてくれるお母さん。一党のみんなが眩しそうに2人を眺める中で、漸く賢者ちゃんの拘束から抜け出した吸血鬼君主ちゃんが女魔法使いちゃんにしがみ付いています。おなかのあたりに頭をグリグリと擦り付け、不安でいっぱいの顔で見上げて来る吸血鬼君主ちゃんを抱き上げ、何かを言いだそうとした小さな唇を女魔法使いちゃんが自らのソレで塞ぎ、問答無用で蹂躙し始めました!

 

 

「んむ!? んん~……んく……ぷぁっ」

 

「アンタ、またくだらないこと言おうとしたでしょ? いい加減認めなさい。この先どんなことが待ち受けていたとしても、私たちはみんなアンタたち2人と永遠を歩むことを決めてるんだから」

 

「……ほんとにいいの? もしかしたら、またみんなにきらわれてころされちゃうかも……んむぅ!?」

 

「……ぷぁ。馬鹿ねぇ、そうならないために陛下も宰相も、そこの猫耳おっぱいも動いているんでしょうが。アンタが進む道は、みんなのおかげで幸せいっぱいに舗装されてるのよ?」

 

 

 だから、今夜カタをつけるわよ? と半ば出来上がった吸血鬼君主ちゃんを半目で睨み、ほっぺをむにむにと引っ張る女魔法使いちゃん。吸血鬼君主ちゃんが周りを見渡せば、みんな笑顔で2人を祝福してくれていました。

 

 

「ヘルルインには悪いけど、成功率を考えたら2人ともシルマリルに吸ってもらったほうが良いみたいなの。万が一にもデイライトウォーカーになれなかったら……ねぇ?」

 

「ん! だいじょうぶ、わかってるよ。……パパがふたりで、ママがたくさんで、おかあさんとおばあちゃんもいる! そんなかぞくになれるんだよね!!」

 

 

 だから、この子もぼくの大切な赤ちゃん!と妖精弓手ちゃんのおなかに頬擦りをする吸血鬼侍ちゃん。同じ日光を克服した存在とはいえ、『ヴァンパイアロード』である彼女よりも『デイライトウォーカー』である吸血鬼君主ちゃんが眷属にしたほうが失敗する確率は低そうですからね。

 

 ひょっとしたら心情的にモヤモヤしてるんじゃないかと妖精弓手ちゃんは気にしていたようですが、ダブル吸血鬼ちゃんはまったく意に介していなかったみたいです。同じ血で繋がった集団としての血族(かぞく)。2人にとっての家族はそんなアバウトなもので十分なのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

「さて、話も済んだようなので、早速おっぱじめるのです」

 

 

 ……良い話で終わるかと思っていたんですが、そうは問屋が卸さないみたいですね。賢者ちゃんの掛け声で各人が動き出し、事態が飲み込めていない吸血鬼君主ちゃんがキョロキョロとみんなを見渡しています。

 

 

「えっと、まいにち≪そせい(リザレクション)≫をつかってたから、あんまりまりょくがたまってないんだけど……いまからするの?」

 

「安心するのです。ここにはたっぷりと魔力を蓄えた()()()が揃っているのです。選り取り見取り、芳醇な魔力を吸い放題なのです」

 

 

 フンスと豊かな胸を張る賢者ちゃんの言葉とともに吸血鬼君主ちゃんを寝室へと運び始める女性たち。主賓である女魔法使いちゃんと令嬢剣士さんに両腕を掴まれ、囚われた宇宙人状態で階段を上る後ろを、エロエロ大司教モードの剣の乙女ちゃんと賢者ちゃん、それに……。

 

 

「流石に母乳は出ませんが、血液であれば構いません。娘の門出を祝うためならば、この程度何でもない事ですので」

 

「夫とはもう数百年前に死別してますからね。孫たちも独り立ちしましたし、新しい恋を探すのも良いかと思いまして」

 

「おあ~……」

 

「がんばえ~!」

 

 

 クールに決めているように見えて長耳が真っ赤な半森人夫人に、肉食獣の眼光を浮かべている若草祖母さんまで一緒になって階段へと姿を消して行く背後、ハイライトさんが失踪した吸血鬼君主ちゃんをソファーに座る森人三姉妹と吸血鬼侍ちゃんを膝上に抱きかかえた白兎猟兵ちゃんが笑顔で見送っています。やがて上の階からは寝台(ベッド)が軋む音と、愛を交わし合う艶やかな声が響き始めました……。

 

 

「……あした、ひからびてないといいね?」

 

「そうねぇ、みんな加減するとは思えないし。……それよりも、ヘルルインは自分の心配しなくて良いのかしら」

 

「……ふぇ?」

 

 

 ゴッドスピード!って感じで吸血鬼君主ちゃんを見送っていた吸血鬼侍ちゃん。被害を免れたと思い安堵の吐息を漏らしていたところで妖精弓手ちゃんから不意の問い掛け。その意味を知る前に獣は行動を開始していました。

 

 

「さぁ旦那さま、うさぴょいの時間ですよ! まだお子を授かっていないので、今夜は朝までうさだっちです!!」

 

「おあ~……」

 

 豊穣の霊薬をキメて目がハートの白兎猟兵ちゃんにソファーへと押し倒された吸血鬼侍ちゃん。助けを乞うように愛する森人(エルフ)の美姫たちへ視線を送りますが……。

 

 

「ファイトです主さま。もし補給が必要でしたらいつでもお声かけ下さいませ」

 

「ふふ、たしかこういう時は『がんばれ♡がんばれ♡』っていうのが只人(ヒューム)の作法なんだっけ」

 

「バシッと決めてやりなさいヘルルイン。ウィズボール(やきう)チーム結成までの道のりは遠いわよ~?」

 

 

 愛の結晶が宿ったおなかを撫でながら反対の手で卑猥なサインを繰り出す奥様戦隊を見て、みるみる顔を絶望色に染めていく吸血鬼侍ちゃん。夏毛に生え変わった身体を擦り付けてくる白兎猟兵ちゃんに完全に主導権を奪われているご様子。唐突にリビングで始まったうさぴょいを眺める妖精弓手ちゃんが苦笑しながら呟いた言葉が、この一党(パーティ)を端的に表しているのかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

「みんな今まで散々酷い目に遭ってきたんだもの。このくらいの幸せを掴んだからって、誰にも文句は言わせないわ!」

 

 


 

 

「――卿らには余に対する忠義は求めぬ。ただ民の安寧を護るよう、その力を振るうことを期待している」

 

 

 おっと、回想シーンの間に陛下のスピーチが終わったみたいですね! 儀典長が恭しく差し出した金色の認識票を王妹殿下が3人の首へと掛けていきます。天井から降り注ぐ光を受け輝く認識票を下げた3人が立ち上がったところで大きな拍手が沸き起こり、新たな騎士の誕生を寿ぐ声が謁見の間を飛び交っています。冒険者が並ぶ列へ3人が分け入ったところで、今日のもう一組の主役を呼ぶ儀典長の声が響き渡りました!

 

 

 

 壮麗な軍装の近衛兵が開けた両開きの大扉を抜け、謁見の間へと登場した女性たち。その可憐な姿にあちこちから溜息まじりの感嘆の声が上がっています。

 

 まず現れたのは5人の()()です。右端には眼鏡を掛け、ノースリーブの白いシャツと黒のプリーツスカート姿の首に護符を下げた剣の乙女ちゃん。反対側には両腰に軽銀の双剣を佩き、肩に身の丈ほどもある魔剣を背負った令嬢剣士()()()が、頭にミニサイズの使徒(ファミリア)を乗せて威風堂々と歩を進めています。2人の隣にはダブル吸血鬼ちゃんが、それぞれフル装備で隣の想い人と手を繋いでいますね。そしてダブル吸血鬼侍ちゃんに挟まれ、5人の中心にいるのは……。

 

 

「……うむ、余の見間違いで無ければ、卿らもうちょっと大人びていなかったか?」

 

「全部このエロガキの仕業で御座います、陛下」

 

 

 ……怒りを堪えるように顔を引き攣らせている、森人少女ちゃん並にちっちゃくなっちゃった女魔法使いちゃんです!

 

 

 

 賢者ちゃんの身に着けているような身体にフィットしたボディースーツにトレードマークのとんがり帽子、常時展開している翼を外套代わりにした姿。立派なお山はサイズこそ小さくなったものの、それよりも体格が縮んだためカップ的にはサイズアップしているという奇跡。苦笑している令嬢剣士()()()も合わせて、横でてへぺろしている吸血鬼君主ちゃんの仕業ですね。

 

 剣の乙女ちゃんの時は半ば事故だったものの、味を占めたのか2人に対してもこっそり細工をしていた吸血鬼君主ちゃん。眷属化が完了したところで身体の異変に気付いた女魔法使いちゃんが締め上げ、その理由を吐かせたところ……。

 

 

「ぼくがちっちゃいせいで、つながっているときにちゅ~してあげられなかったから……」

 

 

 相手を小さくすれば相対的に届くかもという思い付きで及んだ犯行。たしかに今までは森人少女ちゃんと妖精弓手ちゃんしか届いてませんでしたからねぇ。2人の身長も15cm近く違うのですが、妖精弓手ちゃんが超絶モデル体型なのでギリギリ届いてたみたいです。

 

 ふざけた理由だったらお仕置きと息巻いていた女魔法使いちゃんもこれには苦笑い。2人とも剣の乙女ちゃんと同様に【魔貌】の能力で元の姿に戻れたのでお咎め無しで済んだようです。

 

 

 

 やたら外見年齢の低い面々に目を白黒させていた諸侯ですが、5人に続けて入場してきた女性たちの姿を見て、先程とはまた違った声を漏らしました。

 

 後から現れたのは6人の女性。前を行く3人は麗しき森人(エルフ)。それぞれ趣は違えどもその美貌は甲乙付け難く、彼女たちの登場で広間が一気に華やいだと感じるほどです。愛の結晶を胎内に宿し膨らんだ腹部でありながらも、その美貌は陰るどころかより一層彼女たちの美しさを彩っています。

 

 小柄な体格に儚げな表情の森人少女ちゃん……いえ、お母さんになるのですからこの呼び方はもう似合わないですね。両手をおなかの前で組んでゆっくりと歩く()()()()()()()()。森人狩人さん改め()()()()()()もゆったりとしたドレスに身を包み普段はチェシャ猫のような顔を幸せ一色に染めていますね。

 

 真ん中を悠然と歩く妖精弓手ちゃんは……もはや言葉を紡ぐ必要も無いでしょう。散々だらしねぇところを見ていた筈の鉱人道士さんでさえ開いた口が塞がらない程の美しさ……上の森人(ハイエルフ)を見慣れていない武官たちは半ば魅了されたように呆けてしまっています。

 

 3人の美姫の後ろには身重の身体を案じるように白兎猟兵、半森人夫人さん、そして若草祖母さんが続いています。陛下の前まで到着したところで侍従が持ってきた椅子に()()()()()()、その背後に回りました。この謁見の間で椅子に座っているのは他に()()()()()殿()()()()と言えば、どれだけ3人が厚遇されているのかが判って頂けるかと思います。

 

 

「卿らの活躍、数々の困難を打ち砕いてきたその力と人望、余はとても嬉しく思う。その献身に報いる前に、ひとつ尋ねたいことがある」

 

 

 玉座から立ち上がり、一歩ずつ一行へと歩み寄りながら言葉を紡ぐ陛下。口調こそ厳しいもののその顔には笑みが浮かんでおり、聞く前から答えは判っていると言わんばかりの表情です。

 

 

森人(エルフ)吸血鬼(ヴァンパイア)。どちらも只人(ヒューム)よりはるかに永き時を生きる種族にして、類稀なる美貌を持つ隣人。我ら凡俗から見れば、羨望とともに恐怖を感じざるを得ない存在と言えよう」

 

 

 凡俗と言ったところであちこちから漏れる苦笑をジト目で黙らせ、言葉を続ける陛下。背後では王妹殿下が笑いを堪えるのに必死なようで、椅子のひじ掛けを軋むほどに握りしめていますね。

 

 

「我らは心配なのだ。その強大な力が何時此方へ向かないとも限らない。そんな状態が恐ろしくて堪らないのだ。……だからこそ、民の代弁者として余は問おう。卿らは我ら人間に仇なす存在なのか?」

 

 

 陛下の問い掛けに仲間たちを見回すダブル吸血鬼ちゃん。皆の頷きを確認した後、向こうで心配そうに見つめている冒険者たちに笑顔を向け、2人同時に答えを返します。

 

 

「ぼくたちは、ずっとみんなとなかよしでいたいの」

 

「みんながわらっていきていけるように。みんなとわらっていきていけるように。それがみんなのこどもやまご、そのずっとさきまでつづいてほしいの」

 

 

 

 

 

 

「「だから……ぼくたちと、ともだちになってくれますか?」」

 

 

 

 

 

 

「水臭いことを言うな。我らは既に友であろう? 『死の迷宮』で出会った、その瞬間からな!」

 

 

 

 陛下の言葉ととも爆発するように湧き上がる歓声。予め打ち合わせしていたとはいえ、ここまで人の心を掴むのは流石陛下と言えるでしょう! 列から飛び出して来た猪武人さんが吸血鬼侍ちゃんを抱え上げて武官の列に放り投げ、当然の流れのように胴上げが始まりました。向こうでは剣の乙女ちゃんが立派なお山を持った紫色の髪の女性にからかわれています。あの人って、もしかして『六英雄(オールスターズ)』の……。

 

 吸血鬼君主ちゃんも冒険者たちに捕まってもみくちゃにされ、前髪をリボンで纏められて秘匿されたおでこを出されちゃってます。下手人である監督官さんのお山をポフポフしていた吸血鬼君主ちゃんへ、ゴブスレさんと牛飼若奥さんが並んで話しかけてきました。

 

 

「えへへ……『おめでとう』と『ありがとう』、両方いっぺんに伝えなきゃと思ってね!」

 

「お前たちの協力で、俺は『冒険者』になることが出来た。改めて感謝する……親友」

 

「ううん、こちらこそ。『おめでとう』と『ありがとう』だよ……しんゆう!」

 

 いつかの時と同じように、拳を突き合わせる2人。そんな2人を牛飼若奥さんが纏めてハグしています。ほっぺたに感じるたわわに正当な所有権を持つゴブスレさんと目を合わせ、お互いに苦笑しているみたいですね。

 

 ちっちゃくなっちゃった女魔法使いちゃんを心配するように話しかけている半鬼人先生と少年魔術師君。妖精弓手ちゃんにちょっかいを出していた不良闇人さんは若草祖母さんにアイアンクローを喰らって悶絶しています。赤い髪を靡かせて熱っぽい目で彼を見つめている火の妖精?(K子さん)の隣には彼女と瓜二つのちっちゃな姿が。よく見れば少年魔術師君の背後にも女幽鬼(レイス)さんにそっくりな半透明の少女がプカプカと浮かんでいます。……2人とも、立派なパパになったんですねぇ(ほろり)。

 

 

 

「おっと、余としたことがうっかり。実は卿らにもう一つ聞いておきたいことがあったのだ」

 

 

 おや、陛下がダブル吸血鬼ちゃんを手招きしていますね。みんなに断りを入れてぽてぽて近付いて来た2人を抱え上げ、首を傾げている2人に尋ねました。

 

 

「卿ら、先日銀等級に昇格したであろう。となれば、新たな騎士たちのように何か異名を付けんとな?」

 

 

 ああ、そういえばたしかに。槍ニキの【辺境最強】に重戦士さん一党の【辺境最高】、そしてゴブスレさんの【辺境最優】。みんなカッコいい異名(称号)がありますもんね。『死の迷宮のヴァンパイアロード』だけではなく、冒険者として2人が認められた証になるかもしれません。

 

 真実の公表(情報操作)ついでに広めておこうという義眼の宰相からの提案もあり、一党(パーティ)の仲間は勿論関係者みんなで顔を突き合わせて始まった喧々諤々の遣り取り。……なんかこっち(盤外)でも似た光景を見たことがある気がしますねぇ。

 

 【辺境最小】や【辺境最愛】に【辺境最重】と言った意見が飛び交い、なかなか纏まらないみたいです。あ、半森人局長さん【辺境最速】はRTA専用称号(トロフィー)なんでダメですからね?

 

 ……お、どうやら良い感じの案が出たみたいですね! みんなから送り出されたダブル吸血鬼ちゃんが、お互いに頷きあって陛下に抱き着きに行きました。

 

 

「おっと。……どうやら決まったようだな。さて、卿らの存在をこの世界に刻み込む異名、聞かせてもらおうではないか」

 

 

 跳び付いてきた2人を受け止めた陛下の言葉に頷きを返し、2人同時に宣言した異名は……。

 

 

 

 

 

 

「「へんきょうさいあく(辺境最悪)!」」

 

 

 

「ひとからちょっとだけ()やおっぱいをちゅ~ちゅ~する、と~ってもわるいきゅうけつき」

 

「かわいいおんなのこをなんにんもどくがにかけて、じんせいをかえるひどいきゅうけつき」

 

「そんなぼくたちが、へんきょうでいちばんわるいやつになるように」

 

「そんなぼくたちよりひどいこが、このせかいからいなくなるように」

 

 

 

「「ぼくたちが、へんきょうさいあくになる!!」」

 

 

 

 【辺境最悪】……なるほど、ピッタリかもしれませんね。人にちょっかいを出す程度の悪い子である自分たちが、辺境で一番悪いヤツになるように。それ以上の悪がのさばるのを決して許さないという意志表示も込めているのでしょう!

 

 言葉の真意を汲み取った陛下と宰相が悪い顔を浮かべています。どうやら2人の気持ちはしっかりと伝わったみたいですね……っと、陛下の腕から2人を引き剥がした女魔法使いちゃんがそのまま冒険者の一団に向かって2人をブン投げました! 水平に飛んできた2人を蜥蜴僧侶さんと重戦士さんがガッシリと受け止め、そっと地面にリリース。目を回している2人の頭を槍ニキがガシガシと撫でまわし、続けて女騎士さんと女将軍さんが2人を肩車。散々みんなに弄ばれてフラフラになった2人を抱き留めたのは……。

 

 

 

 

 

 

「話の途中ですが世界の危機なのです」

 

「ゴメンね! ちょっとボクたちだけじゃ手が足りないみたいなんだ!!」

 

「……本当に申し訳ない」

 

 

 

 ……これから最終決戦(クライマックスフェイズ)というオーラを全身から放っている勇者ちゃん一行でした。

 

 

 

 半笑いの表情で背後に振り返るダブル吸血鬼ちゃん。2人の目に飛び込んで来たのはみんな揃ってサムズアップしている大切な仲間(薄情者)たちのイイ笑顔。絶望顔の2人を流石に可哀そうに思った女魔法使いちゃんがこっそりと近付き、半泣きで装備の確認をしている2人を抱き寄せて耳元で囁く言葉は……。

 

 

 

 

 

 

「しっかり世界を救ってきなさい、私たちの可愛い王子様たち?」

 

 

 

 衝撃波(ソニックブーム)だけを残して盛大に窓をぶち破って飛び出して行った2人と、その後を慌てて追いかける勇者ちゃん一行。あんな素敵なこと言われちゃったら、世界の危機のひとつやふたつ、あっという間に解決してくるでしょう!

 

 

 

 トロフィー【辺境最悪】を取得したところでタイマーストップ……にはなりません! ダブル吸血鬼ちゃんとその仲間たちの物語(キャンペーン)はまだまだ続きますからね!! 

 

 セカンドシーズンはこれにて終了、次回からはサードシーズンに突入です! ダブル吸血鬼ちゃんの活躍に、これからもお付き合いのほどよろしくお願いいたします!!

 

 

 

 今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 




 サードシーズンの準備をするので失踪します。

 投稿を始めてから1年弱、まさかここまで続くとは思っておりませんでした。

 全てはお読みいただけた方々に支えられての継続、評価や感想が無ければ本当に失踪していたことでしょう。

 もし、よろしければ……これからもお読みいただければ幸いです。その際お気に入り登録や評価、感想もいただけると励みとなりますので、お時間に余裕がありましたら是非に。

 改めて、お読みいただきありがとうございました。

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